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1148号

NO.1148     Ryo Onishi              5/13/2018

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雑貨屋のひとり言

JERC日本教育サポートセンターの岩永さんから訃報が届きました。長年JERCの会長をされていた木下和孝氏が病気のため亡くなられました。
私がトロントからロスに異動したときサウスベイ商工会で木下氏と知り合いました(1994年)。その後、木下さん、河合将介さんらと数人でJRC(Japan Resource Center 現在のJERC)を設立しました。ここでのボランティア活動がきっかけでサウスベイの日本人に向けて発信しようとしたのが雑貨屋の原点となっています。いつもニコニコされていた木下さんの顔は今でも鮮明に覚えています。木下さんのご冥福をお祈りします。≪R.O≫

 

 論より実行

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『論より実行 』(羅府新報、2001年12月掲載)
 最近日本から届く友人・知人の便りには、将来への不安を抱えながら年末を迎えている日本の様子を伝える言葉が多い。

日本も産業構造を未来型に変え、年金制度を見直し、さらに税制改革をするなど、将来に安心感のもてる長期抜本的施策が切望されている。

 しかし、これら抜本的施策はもちろん重要だが、これとは別に即効性のある“裏ワザ”的施策も必要ではないだろうか。

そんな疑問を何人かの経済通の人々にぶつけてみたところ、いくつかのアイデアを聞くことが出来た。

その中のひとつに「国家による株式差損保障宣言」とでも言える“裏ワザ”アイデアがあった。

 これは政府が一定期間(例えば今後1年間)国民に対し、条件付ながら国内株式市場での“差損”を国家(政府)が補填する旨約束をし、国民の株式投資志向を高めることにより景気を刺激しようという発想だ。

 そうすれば、国民にとって株式投資のリスクは当面ゼロになる訳で、個人金融資産総額が約1,400兆円とも言われ、貯蓄率が高い日本国民は、必ず株式に投資するであろう。

株式への投資が増大すれば、株価が上昇し、企業も投資家も利益を得、その上、結果として「差損保障」をした国家(政府)は何の補填もする必要がなくなるというシナリオなのだ。

 尤も日本の株式市場といっても投資家の大多数は内外機関投資家であり、このシナリオをそのまま採用する訳にはゆかないだろうが、“非常事態下”の国民と経済を救済しようとするなら、あながち「暴論」と片付けられない側面もあるのではないだろうか。

11月29日付、首相官邸発『小泉内閣メールマガジン』の中で小泉総理も「今の日本経済にとって、個人の預貯金がもっと株式市場に向かうことが大事だ。(略)貯蓄優遇から投資優遇へ。株式市場活性化に向けた小泉構造改革の一つだ」と述べている。

それならば小泉さんもこんな“即効性ある裏ワザ”施策へ踏み込んでみたらいかがだろうか。 小泉首相の「論より実行力」を大いに期待したい。


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


計算機二者択一に取り出され

酒が待つ祝辞二分が喜ばれ

茶柱の二つに祖母の腕まくり

関節に油を差して二度の職

定年の先も峠の二つ三つ



( ニュースひとりよがり )


「一喜一憂」
トランプ占い −金正恩

「正常化」
また喧嘩が始まります −国会

「シャイアー社を6.8兆円で買収」
副作用が心配だ 武田薬品どの −東芝


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(524)「5月20日は東京港開港記念日」(拡大版)

長く生きて、長い間、東京で暮らしているのに、恥ずかしながら東京事情を知らないことが多過ぎる。今号の話題もその1つ――

以前『余話』で何回か紹介した翁たち“シニア会”メンバーのほとんどが(品川区内の)元高校・中学の校長・教頭の経験者で、翁も(映像制作との2足の草鞋で)わずか10年間だったが某専門学校の教職の経験者。2008年の初秋、『品川歴史館』で出会った郷土史家・Eさん(元高校校長)のお誘いで、彼が主宰していた“郷土史研究会”に翁も参加させて貰った。残念ながらEさんは2012年に亡くなられたが、その会は“五反田シニア会”と改称して今も存続、(酷暑・厳寒期を除いて)月に2〜3回、懇親昼食会を催している。メンバー全員の共通の好みは“歴史”。更に嬉しいことに、全員(現在11名)が『龍翁余話』の愛読者で、昼食会では必ず“読後感”が飛び交う。時にはアイデア(ネタ)も提供していただく。先日の昼食会で(翁は知らなかったが)5月20日が『東京港開港記念日』であることを知らされた。そればかりではない、翁は(国内外の豪華客船が接岸する東京の海の玄関)『晴海埠頭』が『東京港』とばかり思い込んでいた。ところが、実は、東京湾を臨む『日の出埠頭』、『芝浦埠頭』、『竹芝埠頭』、『品川埠頭』、『大井埠頭』『晴海埠頭』などを総称して『東京港』と言うそうだ。そして何故5月20日が『東京港開港の日』と制定されたかについても初めて教えて貰った。それは1941年(昭和16年)5月20日に『日の出』『芝浦』『竹芝』の各埠頭が“国際貿易港”に指定され、この日を記念日に制定したとのこと。『東京港』のこと、もっと知りたい!翁の“取材の虫”が騒ぎ出した――

中世(鎌倉〜室町〜安土桃山の各時代)江戸の海運は、武蔵国荏原郡品川(現在の品川区)目黒川河口付近にあった『品川湊』(しながわみなと)が中心であった。それが江戸時代になると、全国から海運で江戸に集まる物資は主として『江戸湊』(えどみなと)に運ばれるようになった。その『江戸湊』(現在の中央区新川2丁目)が『東京港発祥の地』だと言う。さっそく翁はその跡地を見に行った。佃島(リバーシティ)の対岸、亀島川が隅田川に合流する所、亀島川に面するビルの谷間に金色の錨の碑が建っている(写真)。一瞬、“あれ?海軍の記念碑か?”と目を疑ったが、よく見ると、間違いなく『東京港発祥の地』。碑には【慶長年間(1596年〜1615年、その間、1600年に関ヶ原の戦い、1603年に徳川家康が征夷大将軍となり江戸に幕府を開く。その後、江戸の町を発展させるため家康は水陸交通の整備を行なった。その一環として)家康は、この地(新川)に湊を築き江戸の経済を発展させた。物資の搬入ばかりでなく伊豆七島や諸国との交流拠点として1936年(昭和11年)まで続いた】と刻まれている。
『江戸湊』は出来たが水深が浅いため、海外からの大きな船は入港出来ず、国際交易港としての任務を果たしたのは1859年(安政6年)6月に開港した『横浜港』であった。しかし、1923年(大正12年)の関東大震災がきっかけで、東京にも大型船が入港出来る港が必要であるとの議論が巻き起こり、結果『日の出』『芝浦』『竹芝』の埠頭開発が始まった。

翁は『江戸湊』の跡地(記念碑)を見たその足で『日の出埠頭(桟橋)』へ出かけ、東京湾内遊覧航路を運航している「株式会社シーライン東京」のマネージャー・中村氏に会って「日の出埠頭をはじめ、東京港の歴史を知りたいのだが」と告げたら「では『TOKYOミナトリエ』をご紹介しましょう」ということで(日の出駅から)“ゆりかもめ”に乗ってテレコムセンター駅に隣接する『TOKYOミナトリエ』(東京臨海部広報展示室=江東区青海2丁目)に行った。幸いに事務局長の海寶(かいほう)氏にお会い出来、氏のご案内でゆっくり学習することが出来た。以下は通常の“エッセイ形態”とは異なり、展示室に展示されている写真と説明文(概要)を列記、紹介する。

江戸幕府が開かれた1603年(慶長8年)から数年後に開港した当時の『江戸湊』(亀島川と隅田川の合流地点=現在の新川2丁目辺り)をイメージしたジオラマ。

東京湾(当時は品川湾)築港計画は明治の中頃から発案されていたが、その計画が一挙に進められたのは(前述のように)関東大震災が契機。大震災2年後の1925年(大正14年)に『日の出埠頭』が開港(写真左)。写真の左の三角屋根は“上屋(うわや)”という埠頭・桟橋などの貨物発着所に設けられた荷捌き・中継ぎ作業を行なう一時保管場所。『日の出埠頭』には今も数棟の『上屋』が復元されている。『日の出埠頭』開港から7年後の1932年(昭和7年)に貿易貨物港として『芝浦埠頭』が完成した(上の写真右=現在のレインボーブリッジの付け根あたり)。更に2年後の1934年(昭和9年)に『竹芝埠頭』が開港(写真左)。1941年(昭和16年)5月20日、『日の出』『芝浦』『竹芝』の各埠頭が国際港に指定され、東京府(東京都の前身)はその日を『東京港開港記念日』に制定した(註:東京都になったのは1943年7月1日)。戦後10年の1955年(昭和30年)に『晴海埠頭』(1部)が開港(写真右)。『晴海客船ターミナル』は1991年(平成3年)から。

1967年(昭和42年)『品川重量物埠頭完成』(下写真左)(北米西岸コンテナ定期航路開設)。
1975年(昭和50年)『大井埠頭』1部開港(下写真右)

翁を案内してくれた『TOKYOミナトリエ』事務局長の海寶氏が近未来の抱負を語る。
「ここ青海埠頭に世界最大の豪華客船“シンフォニー・オブ・ザ・シーズ”(22万8千トン・全長362m・幅65m・高さ74m・定員約7,500人)が入港出来る規模の『国際観光港湾』の建設を急いでいます。2020東京五輪に間に合わせます」(写真はターミナル完成予想図)

5月26日(土)・27日(日)の2日間、晴海埠頭客船ターミナルほかで『東京みなと祭』が開催される。東京税関音楽隊や東京消防庁音楽隊、和太鼓、各種ダンス、練習船や測量船、護衛艦の一般公開などのプログラムが組まれている。今号の“取材の虫”を扇動してくれた“シニア会”の仲間と“祭り”に行く予定・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

1億年たっても…

“悪い癖を捨てない限り1億年経っても我々の神聖な大地を踏む事は出来ない。”日本に対する北朝鮮のリトルロケットマンの最近の言葉だ。これを聞いて思わず吹き出して笑ってしまった。呆れる前に、もう笑うしかない愉快なコメントで、その言葉をそっくり、お返ししたいようなコメントだった。
アメリカに対しても北から不満のコメントが出はじめたのは、ようやく北朝鮮に対して経済制裁の締め付けが少しは効いてきた兆候なのかもしれない。 アメリカの本気度を見てリトルロケットマンは焦りはじめ2度も中国にお伺いをたてに出かけたのかもしれない。その時のリトルロケットマンの笑顔の目は笑っていなかった。同じく米国のポンペイ氏と会った時も目だけは笑っていなかった。強い者には、諂い弱い者には猛々しく恫喝やゆすりをするヤクザまがいの北朝鮮は国と呼べるのだろうか…6月12日にシンガポールで米朝会談が設定された今この時も北は拉致被害者の問題は解決済みなのに蒸し返している日本が悪いとなどと寝惚けた事を言っているのが今もニュースで流れた。これも日本は外交交渉の後ろに軍事力が無いから完璧に舐められている。
人が良くてまじめで正直な日本人、これが災いになる事もある。にっこり笑ってばっさり切る事も相手によっては、やって欲しい。
それにしても日本の安全が脅かされるかもしれない大事な時に国会を放棄して連休を取り昨年から、もりかけ問題ばかりやっていて日本の国益を損ねている野党には、うんざりだ。TVや新聞だけしか見る事が出来ない情報弱者の人は減りつつも、まだ一定の人はオールドメディアを信じているのだから若い人がお爺ちゃんやお婆ちゃんに今何が起きているのか伝えてもらいたいものだ。ある論客の一人が“分別してもゴミはゴミ、一つになってもゴミはゴミ”と国会を放棄して連休をとっていた野党を揶揄していた。“ずっと国会に、このまま来ないで欲しい。そうすれば物事がスムースに進むし国の為になるのだから”とも言っていた。全く同感だ。
この数週間、米国の友人から北朝鮮の問題でこんなニュースが流れた、あんなニュースが流れた、日本はどうかとメールが入ってきた。芸能ニュースやもりかけ問題をやっている間に韓国系アメリカ人3人が解放されるというニュースも日本でニュースになる数日前に米国の友人からメールが入って知った。日本のオールドメディアは国外の事には、あまり感心が無いのかもしれない

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

久しぶりにBud Powellの登場です。軽快で独特なタッチのBud Powellのピアノはいつ聴いてもいいですね。ジャズ初心者でも聴きやすいと思います。

"Cleopatra's Dream" Bud Powell

01-Cleopatra's Dream
02-Somebody Loves Me
03-Autumn In New York
04-I Should Care
05-Like Someone In Love
06-Someone To Watch Over Me
07-Polka Dots And Moonbeams
08-Borderick
09-Blue Pearl
10-I Remember Clifford
11-Danceland
12-Everything Happens To Me
13-I Want To Be Happy
14-Stella By Starlight
15-Over The Rainbow
16-John's Abbey


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

最近、Appleからのメールを装って「あなたのApple IDがロックされました」などの文面のメールがiPhoneメールに届いているようです。このフィッシングメールを開いてしまうと、Apple IDのログイン情報が盗まれてしまいます。だんだんと巧妙な手口になってきているので、日頃から怪しいメールは開かないようにしたいものです。


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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1148

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com