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NO.975         Ryo Onishi              1/18/2015

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雑貨屋のひとり言

1月17日は20年前、阪神淡路大地震が発生し、大きな被害と犠牲者が出た忘れられない日です。私はサウスベイにいたのでこの地震には遭遇していません。当日、トーランスの会社にいた時、若尾さんから電話があり「大西さんはたしか神戸出身でしたよね。神戸が大変なことになっています。すぐにテレビをつけて観てください。」と言われました。何のことかよくわからないまま、テレビをつけると画面には街が煙に覆われて燃えている異様な光景が映っていてしばらくしてそれが神戸だとわかりました。私はこの地震が起きる二週間前に家族で神戸を訪れていたので、信じられない出来事に唖然としました。あれから20年経ち、今住んでいる地域では大きな地震もなく過ごしているので危機感が薄れてきていると思っています。自然災害はいつ起きるかわからないということを肝に銘じ、物理的な準備と心の準備をしたいと思います。(できるかなあ・・)≪R.O≫

 

未年のはじまり

2015年の新年を迎えました。激動する時代の、厳しい環境に適応して生存するだけでも大変な時に、新年を無事迎えることが出来た幸せを噛み締め感謝しつゝ、今、私はこれからの一年の日々をどのように過ごそうか思い巡らしているところです。

昨年、私たちが目にした日本と世界のニュースは先行きの明るいものより、過去の垢(あか)と膿(うみ)にまみれた暗澹たるものが際立っていました。相変わらず各地で内戦、紛争、テロ事件などで多くの犠牲者を出し、異常気象に伴う人災ともいえる災害が多発し、またエボラ出血熱の恐怖が世界を駆け巡りました。

昨年のノーベル平和賞の受賞式でのスピーチで、17歳の受賞者、マララ・ユスフザイさんは『・・なぜ、強いといわれる国々は、戦争を生み出す力があるのに、平和を生み出すことに弱いのでしょうか?なぜ銃を与えることはとても簡単なのに、本を与えることはとても難しいのでしょうか?なぜ、戦車をつくることはとても簡単で、学校を建てることはとても難しいのでしょうか?・・・』と世界に向って訴えました。

今の日本と私たち日本人に足りないもの、それは一体何なのでしょうか。ある人にいわせると、それは今の日本が戦後高度成長の後始末で経済・金融不安などが表面化したため国と国民が少々自信をなくしているだけであり、1〜 2年もすればまた経済も上向き、世界の一流国へ復帰するから何の心配もないとの見解でした。この見解にも確かに一理あると思います。

しかし最近の日本や世界の国々はどうも高度成長とか景気循環といった、いわゆる 教科書的解説では説明しきれない何か不気味な影を見るような気がてなりません。もっと根本的なもの、例えば私たちの心にいつのまにか定着している“経済(お金)と物の豊かさ”に対する偏った崇拝主義といったものが問題の根底にあるのではないでしょうか。

私は今の人類に足りないもの、それは“心の豊かさ”ではないかと思っています。そして“心の豊かさ”とは“心のゆとり”とも相通じ、物質や名誉、欲望だけに執着するのではなく、自分の個性を磨き、自分を知り、他人を理解することから始まるものだと思っています。

“美・感・遊・創”という言葉があります。美(美しい心で)、感(感性を磨き)、遊(遊び心を持ち)、創(創造的であれ)と私は勝手に解釈しています。 この“美・感・遊・創”を心がけるのも“心の豊かさ”のための第一歩かもしれません。もっとも何が“美しい心”や“感性、遊び”で、どうすれば“創造的”なのか定義などありません。私たち一人一人が自分で探し出すことなのでしょう。

羊(ひつじ)は群れをなして行動するため、家族の安泰や平和をもたらす象徴とされているようです。また未(ひつじ)年の人は穏やかで温かく、他人に優しく、その上、正義感が強く、真面目な性格が多いといわれます。私も未年にならい、今年は穏やかな年となるように豊かな心を育みたいと念じています。河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


女房が結婚以来財務相

母さんが我が家のコマの芯でいる

豪快な上司まさかの泣き上戸

ばあちゃんの性善説が詐欺にあい

老老介護あなたに先にボケられた


( ニュースやぶにらみ )


「ベア6千円要求」

春一番を待っている −トヨタ労組

「知事選で自民3連敗」

だらしない −白鵬

他人事ではない −鶴龍

「10年連続販売量減」

やけ酒にどうぞ −ビール


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

句会場(千駄木)周辺散歩(92)
*森 類 (1911〜1991)
  鴎外の末っ子の三男坊。勉強が大の苦手で、国士舘中学を二年で中退し、絵画を学び始め、画家長原孝太郎、川端画学校、そして藤島武二に師事します。
 森類著『鴎外の子供たち』 より。
「本来画家志望でフランスに行きましたが、帰国後芽の出ないうちに戦争で、食料の入手に心奪われ、今は一介の本屋でございます」
  鴎外の子供四人のうち、長男の於菟以外はそれぞれお金に苦労しているのが不思議だったのですが、次の文章で納得しました。
同書より。「戦争さえなければ、僕ら姉弟が十分生きていかれるくらい、父の印税収入は残されていたという。戦後の新円切替え、財産封鎖は、僕らにきびしい道を残した。殿様然として絵などを描いていた僕にはなにをもって生活の手だてをするかの才覚も湧いてこなかった」
1951年周囲の応援と妻美穂の才覚で、観潮楼跡で書店を始めます。千朶書房は斎藤茂吉の命名です。すぐ近くに住んでいた(当句会場から徒歩二分)木下順二の著書『本郷』より。、
「鴎外三男の類さんがここに千朶書房という新本の書店を開いていられて、立ち寄るといつも、お得意先への本の売り込み競争がいかに大変か、この商売がいかに自分に向いていないかという話を、おっとりとした調子で語られた。」
1956年、前述の『鴎外の子供たち』を発表したのですが、これが姉二人と悶着を起こします。
 同書より。「小学校の先生から〈頭に病気がある子が二人いますが、病気のない子では類さんが一番できません〉と母親は言われ、病気でありますようにと念じながら医者に連れいったが、二つの病院で病気ではないと言われた。母親は〈死なないかなあ、苦しまずに死なないかなあ〉と言ったそうだ」等々。 
 私が読んでもビックリですが、二人の姉は、実の母がこんなことを言うわけないでしょうと怒り、一人ずつ俎板の上に乗せられて好きなように料理されてはたまらないとまた怒り、類は兄弟の縁を切られてしまいます。
1961年鴎外記念図書館建設計画に伴って同書房(観潮楼跡地)を文京区に売却し、恵比寿駅の近くにアパートを建て、その経営の傍ら小説の執筆に力を入れます。 『柿・栗・筍』が芥川賞予選作品に推されましたが、候補作までにはなれませんでした。  
1989年、千葉県いすみ市の鴎外別荘の跡地に転居。同年の『硝子の水槽の中の茉莉』がベストエッセイ集『アップルパイの誕生日』に収録されました。1991年同地で死去。

龍翁余話

龍翁余話(358)「故意の食品異物混入犯に厳罰を!」

先日、翁の旧友A・Mさん(元美術大学教授)が主宰する『スケッチの会』の新年会に招かれた(東京・恵比寿駅近くのレストラン“T”)。A・Mさんとはもう30年来のお付き合いになるが、メンバーの皆さんと知り合ったのは2012年の5月「鎌倉の紫陽花巡り」の時だった。その後、数回、小旅行や食事会などでご一緒した(それらのことは『龍翁余話』でも紹介した)。3年前は8人のメンバーだったが現在は12人(うち、2組はご夫婦)、平均年齢は約73歳。主宰者(A・Mさん)が紳士のせいか、メンバーの皆さんは穏やかな人ばかり。いつも思うのだが、まるで翁は羊のファミリーの中に野犬が1匹(1頭)混じっているような雰囲気だ。いつか翁がそんなことを言ったら(皆さんは)「いえいえ、龍翁さんは私たちが言いたいことを代弁して小気味よく吼えて下さる“猛犬”です」――そこで翁、新年会の挨拶でこう述べた「私ごとき野犬が吼えても、それは野良犬の遠吠え、世の中に何ら影響を及ぼすことは無いと思いますが、それでも書き屋の良心として、“一犬(いっけん)虚(きょ)に吠ゆれば、万犬(ばんけん)実(じつ)を伝う”(1人がいい加減なことを言う(書く)と、世間の多くの人はそれを真実の事として広めてしまう危険性がある、の戒めの諺)にならないよう、一言一句を慎重に、と心がけています」・・・

当日(新年会)の参加者は翁を加えて9人、皆さん、健康を考えてアルコール類は控え目、
ビール風のノンアルコールでも雰囲気は上々。前述のように皆さん、平素は穏やかな人たちだが、今回は、あの食品異物混入事件が続いたせいか、話題はそれに集中、かなり白熱した。「食品の中に異物が混入するなどという事件は他国のことだと思っていたのに、衛生観念が強く、衛生環境に厳しいはずの日本でも起きるのだから、私たちは、日本製の食品といえども安心出来ませんね。1人ひとり、1品ごとに用心しなければ」「いつから、こんな事故・事件が起きるようになったんでしょうね」。

食品の異物混入事件は、最近になって急に増えた訳ではない。財団法人食品産業センターによると、企業や自治体が公表した事例だけでも昨年1年間で81件もの異物混入が報告されている。混入物事例の内容は「金属・金属片」が32件(39.5%)、「虫」が8件(9.9%)、このあと「プラスチック片」「アルミ片」などが続く。これらの件数は、ほぼ毎年(同じような件数で)起きているそうだ。更に、消費者からの訴えとなると、その件数は激増する。全国から国民生活センターに寄せられた食品への異物混入に関する相談件数(情報提供)は、過去5年間、毎年(年間)1,500〜2,000件で推移しているとのこと。思うに、食品への異物混入事件は、永久に無くならないのではないだろうか?だとすれば、メンバーの皆さんが言うように、食に関してはメイドイン・ジャパンの“安全神話”は錯覚であった、と言うしかあるまい。「業者(製造・流通・小売)のミスばかりでなく、飲み物や食べ物に異物を混入する馬鹿者もいます」「真面目な企業の営業妨害だけでなく、人の健康や生命を脅かす卑劣な犯罪には厳罰を科して貰いたい」――その通りだ。このままだと2020年の東京オリンピックを待たず、外国人観光客から「日本の飲食物は危険だ」と言う噂が広がり、日本食品に限らず日本国自体の信用を失墜させる虞がある。そこで翁も言いたい――「政府や行政が行なっている“食品衛生監視指導”を強化して“業者ミス”による異物混入の根絶を図るのは当然だが、故意に異物を混入して当該業者への業務妨害や消費者を恐怖に陥れる“馬鹿者”に対しては国籍・性別・年齢を問わず厳罰に処すべきだ」と。

食品への異物混入に関わる犯罪行為の“罪名”を挙げてみると、まず『威力業務妨害罪』が考えられる。この場合の“威力”とは、直接的・有形的なものから文書やインターネットなどによる犯罪予告も含まれる。似たようなものだが『信用毀損罪』というのもある。虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて人や企業の信用を毀損した罪。更に『名誉毀損罪』も該当するだろう。その会社や店の評価を下げるような噂を世の中(不特定大多数)にばら撒き、当該企業や店の名誉を著しく傷つける罪。ほかに『器物損壊罪』(店内等に陳列してある食品等に何らかの手を加え本質を変える行為)。もう1つ『傷害罪』も適用していいだろう。人の身体(健康や生命)を脅かす故意の異物混入は、りっぱな『傷害罪』である。以上は翁が知ったかぶりで並べた“罪名”だが、専門的に見れば違うかもしれないし、もっとほかにもあるだろうが、いずれにしても翁が気に食わないのは、どの刑も「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」という、あまりにも軽すぎることだ。当該業者(企業や店)が商品回収や信用回復のために多額な費用を放出したり、実質的な営業減収など莫大な経済的損失を被ったり、倒産・閉店に追い込まれて従業員家族を路頭に迷わせたり、消費者に心理的脅迫を与え食生活を脅かしたり、国際社会に対して“日本国の信用”を失墜させるような犯罪に、この程度の軽い刑で済まされたら、たまったものではない、というのが翁の感想。「ここは1つ、皆さんで“故意による食品への異物混入犯罪の刑罰”について議論しましょうよ」ということで新年会は盛り上がった。

“異物混入”が、故意によるものではないとしても“事件”が発生(発覚)したら企業は直ちに国民(消費者)に対して公表し、その原因究明をしなければならないのが“企業の社会的責任”である。説明の方法としては活字(新聞・雑誌)、電波(テレビ・ラジオ)のメディア利用(あるいはメディアから要求される記者会見)がある。翁は常々思っているのだが、企業人や政治家、公共団体職員などは一様に“面(つら)出し説明”(テレビでのお詫び会見)が実に下手だ。まずお詫び言葉を述べて頭を下げるのだが(翁には)誠実さ・真摯さが伝わらないことが多い。それどころか(何様だと思っているのか)“上から目線“でモノを言う奴もいる。(常に”上から目線“の翁が言うのだから間違いない)ああ、これでは国民(消費者)の心情(印象)を悪くするばかり、記者会見が逆効果になることもある。普段は温和な羊ファミリー(スケッチの会)の皆さんも、今日ばかりは翁以上に吼えまくった(熱のこもった)新年会であった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズライフ−今週のお奨 めアルバム

今週はピアノジャズのアルバムを選びました。Don Friedmanのソロピアノのアルバムです。代表的なソロピアノのアルバムにBill Evansの"Alone"(739号で紹介)がありますが、とても魅力的なソロピアノです。Don FriedmanはこのBill Evansの影響を受けています。Don Friedmanのアルバム"Moon River"がソロピアノであることにしばらく気が付きませんでした。レベルの高いアルバムで聴きごたえがあります。品格のあるピアノでいつまでも聴いていたいそんなジャズです。ニューヨークモノローグというサブタイトルがついているこのアルバムはニューヨークをテーマにした選曲になっています。

"Moon River" Don Friedman  

01-Moon River
02-Autumn Colors
03-I Can't Give You Anything But Love
04-Autumn Leaves
05-Corcovado (Quiet Nights Of Quiet Stars)
06-Tonight
07-What`s New
08-How About You
09-Five Spot After Dark
10-Waltz For Marilyn
11-Autumn In New York
12-Monk's Mood
13-Ev'rytime We Say Goodbye

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

編集後記

昨年からAU Walletというプリペイドカードを使っています。コンビニ、レストラン、ショッピング等、使えるところが拡大しています。小銭のやりとりが必要ないので重宝しています。おまけに使うとポイントが付くのもうれしいです。《R.O.》


雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.975

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com