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1143号

NO.1143     Ryo Onishi              4/8/2018

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雑貨屋のひとり言

先日、大阪に買い物に行くことがあったので大阪駅の南ゲートに行きました。
今やロンドンのビッグベンと並び世界で称賛されている水時計を観に行くためです。。
上から落ちてくる無数の水の糸を制御して文字や、数字を表示するこのユニークな水時計です。何も知らずにこの水時計の横を通っただけだったら素通りしてしまうと思います。これまで何度も南ゲートに行ったことがあるのですが、私は気がつきませんでした。外国人観光客がたくさん集まっているので彼らのたまり場だと思ってしまうかもしれませんが、しばらくその水時計を観ているとそのすごさがわかります。高度の技術力だけでなくエコも意識した素晴らしい発想力に感心しています。≪R.O≫

 

 サラリーマン川柳

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『サラリーマン川柳』(羅府新報、2001年7月掲載)
 当紙には定例的に川柳同好会の作品集が掲載されており、私もこの欄を楽しみにしている一人だ。

人情、風俗、人生などをユーモア・風刺という側面で簡素にうがつ「川柳」は、我々日本人にとって、人生の清涼剤と言えるだろう。
 
ここ数年、川柳ブームだと言われている。特にサラリーマンの悲哀・哀愁を読み込んだ「サラリーマン川柳(略してサラ川)」の人気が高いようだ。

いつ回復するかわからない不況に加え、パソコン、インターネット、E-メールなどのI.T.(情報技術)化についてゆけない中高年のろうばい振りなどは、「サラ川」にとって格好の餌食になるからだろう。

 「サラ川」といえば、日本の大手生命保険会社が毎年主催する「サラ川コンクール」は、これまで多くの傑作を生んできた。

最近発表された最新版コンクール入賞作品集にも、このような時代を反映した秀作が目立ち、笑っちゃうと同時に身につまされるものも多いので、以下いくつか紹介しよう。

  *朝刊で 我が社の合併 教えられ 
 *肩たたき 昔孝行 今不幸 
不況風のつらさが身に沁みる思いだ。

  *ドットコム どこが込むのと 聞く上司
I.T.化から取り残された悲哀だ。

* デジカメの えさは何かと 祖母が聞き
この句は、私が引退前に勤務していた会社の社員が作った作品だ。

 私のような年配者が、うけを狙って頻発させる「おやじ・ギャグ」も冷笑の対象のようで、

  *静かさや 居間にしみいる おやじギャグ

 先日、川柳にのめり込んでいる日本の実兄から、埼玉県の川柳同好会大会で彼の詠んだ作品が、なんと県知事賞を受賞したとの連絡があった。その作品とは、「吠える」という題に対するもので、

* 飽食の舌 ドーナツの穴で吠え

というのだそうだ。

川柳創作には自信のない私にとって、少々難しすぎる作品で、どこが良いのか少々理解に苦しむ。たかが川柳とは言え、けっこう奥は深いようだ。
 
でも、一目瞭然でわかりやすく、思わず吹き出してしまう川柳のほうも捨てがたい。


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


あの時の垂れ歩が今になて効き

急ぐことないと運命線が言う

十年の月日ドングリにも序列

工事工事五輪期限に急かされる

リニヤカー レールが未来へと伸びる



( ニュースひとりよがり )


「総裁選の土俵」
私も上がります −野田聖子

「イラク日報出てくる」
遅いよ −森友文書

「あおり行為」
翔平君ほどほどにしてよ −イチロー


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(519)「山吹」

桜が去って、林野や公園、住宅の庭先、小川の土手、街路の片隅などに黄金色を輝かせる『山吹』の季節を迎えた。『山吹』は桜ほどの華やかさはないが、翁は、あの気品に満ちた雰囲気が好きだ。今号は『山吹』にまつわる話だが、その前に『江戸城』の歴史から――

1600年(慶長5年)10月21日の関ヶ原の合戦に勝利した徳川家康は1603年(慶長8年)に征夷大将軍(武士の棟梁・事実上の日本の最高権力者)になるや江戸幕府(徳川幕府)を開設、『江戸城』を将軍の居城にして武家政治を264年の長きに亘って存続させた。しかし第15代将軍・徳川慶喜の大政奉還(1867年、慶応3年=徳川家が政権を天皇に返上したこと)によって徳川幕府は事実上崩壊、翌1868年(慶応4年・明治元年)4月11日の『江戸城無血開城』をもって明治新政府が誕生することになる。爾来150年、『江戸城』は明治・大正・昭和・平成4代の天皇・皇后両陛下のお住まい『皇居』として今日に至る。その『皇居』(すなわち『江戸城』)は、今から561年前の1457年(長禄元年)に室町時代の武将・太田道灌(おおたどうかん)が築城した。道灌と父・資清(すけきよ=室町幕府の武蔵守護代)(武蔵守護代とは、武蔵国、今の東京都・埼玉県・神奈川県の1部の幕府の直轄領を領主に代わって治めていた代官のような役目)とともに“城づくり名人”と言われていた。江戸城築城と同時期に資清・道灌父子は武蔵国(埼玉県)入間郡(現在の川越市)に『河越城』(のちに『川越城』と表記するようになった)も築いている。

さて――翁のゴルフは、いつもは成田のメンバーコースのゴルフ場だが、これまでに数回、他のグループと埼玉県入間郡越生(おごせ)のゴルフ場にも行ったことがある。その越生は、サクラ、ツツジ、梅園などが有名だが、ほかに太田道灌ゆかりの地として『山吹の里歴史公園』も町が観光に力を入れている。関越自動車道の鶴ヶ島インターからゴルフ場までの沿道数か所に『山吹の里』の看板がある。(下の写真は越生町「山吹の里」の資料から)

残念ながら翁はまだ行ったことがないが、町の観光案内書には「この地は昔から山吹が自生していることから“山吹の里”と呼ばれています。公園内には約3000株の山吹が植えられており4月から5月にかけてのシーズンには美しい黄色い花が咲き誇ります。また、ここは室町時代の武将・太田道灌の“山吹のエピソードの地”としても有名です」と書かれている。道灌と山吹の逸話はすでにご存知と思うが――
ある日、(越生の里に)鷹狩りに行った道灌一行は、途中でにわか雨に遭い、“蓑(みの)”(雨具)を借りようと、近くの農家に立ち寄った。すると農家の少女が出てきて「お恥ずかしゅうございます」と言って一枝の山吹をお盆に乗せ差し出し、頭を下げた。まだ若かった道灌は、少女の“一枝の山吹”の意味を理解することが出来ず、立腹して立ち去った。後になって家来から(娘が差し出した一枝の山吹は)「平安時代中期の醍醐天皇の皇子・兼明親王(かねあきらしんのう)作の“七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに無きぞ悲しき”という古歌がございます。八重咲きの山吹は、綺麗な花は咲くけれども実(み)は1つもならない、つまり、我が家はお貸し出来る雨具(蓑)1つもない貧しい暮らしです、と言うお断りの意味だったのでしょう」と知らされ、道灌は「ああ、余は歌道に暗いのう」と己れの無学を恥じて、その後、歌道を志し、やがて文武両道の名将になったという逸話の故地である。
 
“道灌と山吹”にまつわる逸話は東京にもある。翁は実はそのことを(学生時代から)知っていた。東京にただ1つ残されている都電・荒川線(『早稲田』〜『三ノ輪橋』(12.2km、30の停留所)の『早稲田』の次に『面影橋』と言う停留所がある(新宿区西早稲田)。『面影橋』は(荒川線に沿って北に流れる)神田川に架かる小橋だ。江戸時代は『姿見橋』と呼ばれていたそうだ(『面影橋』『姿見橋』の伝説は省略)。その橋のたもとに『山吹の里』の碑が建っている(翁が学生時代の記憶、今は確認していない)。昔この一帯は“山吹が繁る里”だったそうだ。その名残の地名が、今も残されている――新宿区山吹町だ。町名だけでなく“道灌と山吹”のエピソードも伝えられている。したがって翁、学生時代から最近の越生の『山吹の里』を知るまで“七重八重・・・“の話は、ここ山吹町だと思っていた。果たして”道灌の山吹伝説“はどちらが本当だろうか。地理的には『江戸城』に近い山吹町、しかし道灌は『川越城』の築城主でもある。雰囲気的には越生とも思えるのだが・・・

『山吹』の花言葉には、気品のほかに金運がある。気品はイメージ通りだが、金運はピンとこない。時代劇には付きものの“山吹色の届け物(小判)”(ワイロ)。悪徳商人が悪家老や悪代官を抱き込んで“山吹色の菓子折り”(中に小判がざくざく)を贈り、その見返りに何がしかの権益を得る。山吹色は確かに黄金色、そこから大判小判に結びつけたのだろうが、それを金運と言うのなら、それは悪徳商人、悪家老、悪代官たちの”悪運“だろう。いずれ黄門様や将軍様(吉宗)が、それらの悪徳商人や悪家老、悪代官を懲らしめ、物語は目出度し、目出度し。現代でも悪徳商人的な事業家や悪家老・悪代官的な政治家・役人がいる。山吹色に関わる事件も多い。誰が黄門様や将軍様に代わって”正義の鉄槌“を下すのだろうか?『山吹』は今が盛り。この時期、政治家や役人には『山吹』の気品や気高さを、しっかりと学んで貰いたいものだ・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

今週も女性ボーカルジャズです。軽快なテンポと魅力的な歌声のHalie Lorenのアルバム"Simply Love"です。今の季節にぴったりなアルバムだと思います。彼女の歌声に癒されます。これまでHalie Lorenのアルバムを何枚か聴きましたがその中でもベストではないかと思います。日曜の朝、Halie Lorenの美しい歌声を聴きながら雑貨屋ウィークリーを編集しています。
 

"Simply Love" Halie Loren

01-Cuando Bailamos
02-L-o-v-e
03-For Sentimental Reasons
04-On The Sunny Side Of The Street
05-I Feel The Earth Move
06-My Funny Valentine
07-I`ve Got To See You Again
08-Le Premier Bonheur Du Jour
09-Moon River
10-Bare Feet
11-Happy Together
12-I Can`t Give You Anything But Love
13-Dream A Little Dream Of Me (Les Yeux Ouverts)
14-Simply Love



ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

投手と打者、二刀流の大谷選手がメジャーで驚きのデビューを飾っています。私もよく覚えているエンゼルスの球場ですがファンはたまらないでしょうね。これからの活躍を期待したいと思います。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1143

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com