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1141号

NO.1141     Ryo Onishi              3/25/2018

 weekly
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雑貨屋のひとり言

我が家のテレビはハードディスクをつないで録画ができるので便利に使っています。
録画した番組はCMのところを早送りできるので時間の節約ができるというメリットがあります。録画はいつでも観られるという安心感からか、すぐに観ないことがあります。とりあえず録画しておこうという番組も加わり、知らない間に録画データがいっぱいになってしまいます。結局まとめて観たり、どうでもいいものを消去しています。みなさんはどうされていますか?≪R.O≫

 

 風 力 発 電

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『風 力 発 電』(羅府新報、2001年5月掲載)
 ロサンゼルスから、フリーウエイ10号線を東へ向かい、パーム・スプリングス近くを通ると道路の両側に巨大な風車群が見えてくる。これがウインド・ファーム(風力発電用の施設)だ。

この周辺だけでも三千本を越える風車群が山の頂上から中腹そして平地へと設置され、その規模は中途半端ではなく、見渡すだけでも壮観だ。

 このウインド・ファームの中をバス(小人数の時はカート)で案内してもらえるツアーがあると知り、体験してきた。

 太平洋から流れ込んでくる風が砂漠で熱せられて上昇気流となり、山を越えてパーム・スプリングスへと流れ込む。この風の道に沿ったところに建設されているのがウインド・ファームであり、敷地内の強風にまず驚かされた。

 各風車には発電機(ウインド・タービン)が設置されており、それらはドイツ、デンマーク、日本製などの機械とのこと、こんなところにも日本の技術が活躍していた。 

 風車の林の中を90分にわたって説明ガイド付きで廻るツアーは、風力発電の実態について目で見て学ぶ機会を与えてくれた。でも同時に、現在のカリフォルニアにおける電力危機が頭をよぎる。

 数日前、我々が作っている勉強会のグループでジェトロの専門家を招いて「カリフォルニアの電力危機」について学ぶ機会を得た。

今回の電力需給の逼迫、輪番停電や電力価格高騰の要因が、全般的な供給不足だけでなく、98年から導入された新たな電力市場の制度設計の欠陥が大きく影響しているとのこと、政策の失敗は我々の生活に直結するだけに州議会や政府の適切な対応を望みたい。

 風力発電にはまだ課題も多く、全発電量に占める風力発電の割合は微々たるもので、水力他の主要な発電とは同列に論ずることは出来ないが、クリーン・エネルギーといわれる太陽熱や風力などを我々人類はもっと早急に主要エネルギーとして利用する手立てを考える必要があるのではないだろうか。

―― 強風から帽子を守りながら、砂漠(荒地)の中に立つ発電風車の傍らでこんなことを考えた。


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


春を飛ぶ蝶に毛虫の過去があり

賞味期限一笑に付し熟女です

古希過ぎてなおときめきの胸を持ち

風邪花粉マスク美人が街に増え

ご愁傷さまでしたねと美人の湯



( ニュースひとりよがり )


「阿部 オバマ会談」
ハックション −トランプ大統領

「李前大統領逮捕」
ここでお会いするとは −朴元大統領

「ツアー初優勝」
開花宣言 −大坂なおみ選手


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(517)「敵性語排斥―そんな時代もあった」

翁は、ほとんど毎朝、NHK朝ドラ『わろてんか』を視ている。スタートした頃は、面白くなかったが最近、だんだんと興味が湧いて来た。というのは、登場人物のモデルが(名前ぐらいは翁にも記憶がある)実在人物だったことが分かって来たからだ。例えばドラマの中核となる「北村笑店」は「吉本興業」。ドラマの主人公・北村てん(葵わかな)は夫・北村藤吉(松坂桃李)と共に“お笑い天国”を目指して大阪.天満天神近くで寄席経営の第1歩を踏み出す(1912年=大正元年)。その藤吉・てん夫婦のモデルが、吉本興業創業者の吉本吉兵衛と吉本せい(初代社長)夫婦。専務・風太(濱田岳)は(てんの後)2代目社長となる(実際は、せいの弟)正之助。青年実業家・伊能栞(高橋一生)は阪急・東宝の創業者・小林一三(スポーツ評論家・松岡修造の曾祖父)。漫才コンビ・リリコ(広瀬アリス)と川上四郎(松尾諭)は初代ミス・ワカナと玉松一郎(2代目ワカナは後のミヤコ蝶々、以後数人がミス・ワカナを名乗る)。漫才作家・万丈目吉蔵(藤井隆)は、上方漫才の父と言われた秋田實。破天荒な天才落語家・月の井団吉(波岡一喜)は初代・桂春団治。漫才コンビのキース(大野拓朗)とアサリ(前野朋哉)は横山エンタツと花菱アチャコ(エンタツの弟子に横山ノック、孫弟子に横山やすし)・・・中学・高校時代を神戸で過ごした翁は、当時はラジオ少年でエンタツ・アチャコ、ミヤコ蝶々・南都雄二らの漫才をよく聴いたものだった(初代ミス・ワカナは昭和21年に亡くなっているので翁は知らない)。ともあれ『わろてんか』は翁の少年時代(神戸時代)の思い出に繋がることもあって、最近、よく視るようになった。視聴率も次第に(20%台に)安定して来ているようだ。

ところで、先週某日の放送の中に“政府からカタカナ芸名を改名するように”とのお達しのシーンがあった。これは本当の話だ。1937年(昭和12年)の支那事変(日中戦争)開戦によりアメリカやイギリスも敵国となった。それを機に「敵性語(英語)は、軽佻浮薄(けいちょうふはく=気分が浮ついて行動が軽々しいこと)にあたる」として“敵性語排斥運動”が始まり、1940年(昭和15年)3月28日、内務省は遂に“敵性語禁止命令”を出した。当然、英語風のカタカナ芸名も改名しなければならなくなった。内務省とは1873年(明治6年)から大東亜戦争終戦後の1947年(昭和22年)までの74年も続いた中央官庁のことで、地方行財政・警察・衛生・国家神道など国民生活全般への強度な監視を務める“官僚勢力の総本山”とも言われた。その恐ろしい官庁からの命令とあって国民生活(芸能・音楽・スポーツ・芸術・教育)各分野においてカタカナ(英語)が強制的に日本語に改められた。今から思えば滑稽極まりないが、当時ますます強まって行く軍国主義の風潮の中にあっては“敵国憎し”で改名・改称も仕方なかったのかも知れない。

朝ドラ『わろてんか』は間もなく(3月31日)終了するので、ドラマの中のカタカナ芸人たちがどのように改名したかは知らないが、事実(実際に)改名させられた漫才師・歌手・ミュージシャン、オーケストラ、合唱団、スポーツ選手などを調べてみた。
漫才師では、リーガル千太・万吉→柳家千太・万吉、ミス・ワカナ→玉松わかな、秋田Aスケ・Bスケ→徳山英助・美助、香島ラッキー・ヤシロセブン→香島楽貴・矢代世文。
歌手では、ディック・ミネ→三根耕一、ミス・コロンビア→松原 操、三笠静子→笠置シヅ子=英語ではないが、皇室の三笠宮家に対して畏れ多いという理由で改名させられた。ミュージシャンでは、バッキー白片→白片 力、灰田晴彦とモアナ・グリークラブ→南の楽園、笈田敏夫とノヴェルティ・ハワイアンズ→新緑楽団、大橋節夫とハワイアンランダース→南映楽団、朝吹英一とカルア→南海楽友。グループサウンズでは、あきれたぼういず→新興快速舞隊。オーケストラでは、コンセル・ポピュレール→青年日本交響楽団。合唱団では、ヴォーカル・フォア→日本合唱団。野球選手では、ヴィクトル・スタルヒン→須田 博(日本プロ野球黎明期の大投手、また日本プロ野球界初の外国人=ロシア人)。笠置シヅ子以外の改名させられた人やグループのほとんどは、1945年(昭和20年8月)の終戦以降、元の名に戻している。

更に“荒唐無稽”と思えるのが野球用語だ。ベースボールを「野球」(と呼んだのは現在でも生きているので、そのままでよいが)、ストライク・ワンは「よし1本」、ストライク・ツウは「よし2本」、ボール・ワンは「だめ1つ」、ボール・ツウは「だめ2つ」、ファールは「圏外、もとえ」、ヒットは「よし」、アウトは「ひけ、無為」、セーフは「よし、安全」、バッテリーは「対打機関」、タイムは「停止」、バントは「軽打」、スクイズは「疑投打生還」、ホームランは「本塁打」、ピンチヒッターは「代打」(「本塁打」と「代打」は今も生きている)、コーチは「助令」、マネージャーは「秘書」・・・こんなに使いにくい日本語を(当時の野球人は)よくもまあ辛抱して使ったものだ。

“敵性語排斥”――そんな時代もあった。今思えば、何ともバカバカしい限りだが、それも歴史の流れか。“流れ“と言えば、現代はどうだろう、テレビ・ラジオではやたら英語が使われ、街中には英語・中国語・韓国語などが氾濫、(日本語も未熟な)若者の会話の中には(和製英語を含む)外来語が頻繁に飛び交う。電車の中での彼らの会話は(翁には)何を言っているのか、理解し難いこともある。「ここは、いったいどこの国だ?」と腹立たしくなるのだが、これも時の流れか――ならば考えを変えよう――”敵性語”が既に“死語”になっているのは“平和”の証だ。近年、日本及び日本人の国際的評価は高まっている。2016年の統計では来日外国人旅行者数2,404万人(同年、日本人海外旅行者数1,712人)、ましてや2020年の東京五輪では来日外国人の数はもっと増えるだろう。安全・安心(セキュリティ・環境)対策は勿論重要だが、本当の“おもてなし”は、心が通う“コミュニケーション”だ。その意味でこれからの日本人(特に若い人は)“日本の伝統文化”を正しく理解して貰える語学力を身に着けなければなるまい。2度と“敵性語”などと言う言葉が生まれない世の中を築くためにも・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

グレンデールの日本庭園

“貴方は大阪市長さんが慰安婦像の件でサンフランシスコと姉妹都市を解消したという事をどう思う?“突然、直球のような質問をしてきたのは”仕事の流儀“という番組に2度も出演した凄腕ドクター。傍で聞いていた母は自分の診断の方が大事なのに…という顔で聞いていた。ドクターは私が米国在住、それもカリフォルニアに住んでいる日本人という事を知って私達から見てこの問題をどう受け止めているか興味があったのだろう。超多忙なドクターが、こういった社会的な問題にも関心をもっていてくれる事に少し驚いたが私は“当然です。”と即答した。昨年12月の事だ。ドクターは“そうか、やっぱりな〜”そう呟いた。そして私はサンフランシスコに本部を置く世界抗日戦争史実維護連合会(反日)の組織の活動や実態、今やサンフランシスコは五分の一(正式には)不法滞在者も含めると三分の1が中華系で占められているらしい事などLAの反日運動の動きなどいっきに話した。母は“もう、そんな関係ない話は止めて欲しい”というような顔をしていたので話題を変えた。ただ、私としては、そういった問題に対して関心を持ってくれた事は素直に嬉しかった。普段、マスコミや新聞では取り上げられないであろう現実に起きている問題を少しでも多くの人に知ってもらいたかったのだ。
そんな話をして間もなく嘘の慰安婦像を認めたサンフランシスコ市長が亡くなった。
当初、心臓発作だとか言われていたが最近はFBIが殺人の可能性も含め再捜査を始めたらしい。友人が“ザ レイプ オブ 南京”を書いたアイリスチャンは自殺と言われているけれど殺された可能性もあるという話をしていた。何だかこの手の話になると都合良く急死してしまう人が多い。サンフランシスコと同様にグレンデールという町はやはり韓国系アメリカ人が多い。その町で慰安婦像が立ってグレンデールという町の名前は日本でも知られるようになった。この慰安婦像を認めてしまった市長は後で後悔していると東大阪市長に謝罪文を送ったのだそうだ。それを知って切れた在米韓国人から脅迫文や抗議の電話など大騒ぎがあったらしい。今はその市長さんも変わって次の代の市長に変わっているらしいが詳しい事は興味も無いので調べていない。そんな事があって私にとってグレンデールの町の印象はけしていいものではなくなっていった。それから、しばらく忘れていたグレンデールの町の名前を日刊サンで最近見た。記事はグレンデール市ブランド公園内にある日本庭園が日本の一流庭師によって修復作業が行われたと。これは “海外日本庭園再生プロジェクト”として国土交通省が後押しし日本から庭師を送り日米合同チームで一週間かけて作業が行われたのだそうだ。今回、日本から来たプロの庭師の仕事を見て米国側の庭師の人は感動し多くの事を学んだそうだ。4月には桜祭りも行われるようでグレンデールの人々の憩いの場になるだろう。反日プロパガンダに対して、このようなソフトな方法で誤解を解いていくという方法もあるのだな〜と感心した。グレンデールに住むアメリカ人にとっても、あんな狐顔の慰安婦像を乱立されても気色悪いだけだろうと思う。
それにしても世界には約500以上もの日本庭園があるそうだ。それらは維持や管理が行き届かず荒廃してしまっている庭園やいつの間にか中国風の庭園になってしまっている庭園もあるらしい。この海外日本庭園再生プロジェクトに庭園業に携わる日本の若い人達が多いに参加し海外の人達と一緒に仕事をするチャンスがあれば本当に素晴らしい事だと思う。
近いうちに再生したグレンデールの日本庭園にも友人と訪れてみたいと思う。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

1013号でも紹介したErroll Garnerはピアノはまったくの独学で譜面も読めなかったそうです。すごい感性の持ち主だったんですね。ピアノを弾くときは手元を見ずに客席のほうを向いて楽しそうにピアノを弾いていたそうで、本物のエンターテイナーといえます。
独特なメリハリのある力強いピアノの音は元気にさせてくれます。
 

"St Louis Blues" Erroll Garner

01-Lover 3:13
02-It's The Talk Of The Town 3:19
03-When Your Smiling 3:46
04-Laura 2:46
05-Dancing In The Dark 3:18
06-How High The Moon 3:26
07-Easy To Love 2:53
08-Moonglow 5:28
09-Lullaby Of Birdland 3:16
10-Poor Butterfly 3:09
11-If I Had You 4:29
12-My Heart Stood Still 4:17
13-Love For Sale 3:54
14-Dreamy 3:06
15-St Louis Blues 3:23


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

土曜日の朝、経済番組で「トランプはしんぞうに悪い」というキャッチーなフレーズを観ました。誰が考えたのか知りませんが、あまりにもうまい表現で思わず座布団二枚と叫びたくなりました。

ウーバーテクノロジーが実験中の自動運転車で死亡事故を起こしたニュースはショックですね。これからもいろんなことが起こって技術が進化していくのでしょうけど、近い将来の自動運転は果してどうなるのでしょうか?
 

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1141

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com