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1109号

NO.1109     Ryo Onishi              8/13/2017

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雑貨屋のひとり言

猛暑が続いています。この蒸し暑さから解放されるのはいつのことでしょうか?そんな暑い中、ファミリー向けのイベントがたくさん行われています。
先週日曜日、4歳の孫が通っているダンス教室の発表会があり孫が初めて出演しました。レッスンの時はまだまだ無理かなと思っていましたが、本番はなんとかなってホッとしました。
金曜日は近所のショッピングセンターで女の子に大人気のプリキュアのショーがあり、孫は大喜びでした。
土曜日は家の前の道路が歩行者天国となりフェスティバルが開催されました。たくさんの人で夜までにぎやかでした。今年は三人になった孫と一緒に楽しみました。≪R.O≫

 

 美・感・遊・創

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『美・感・遊・創』(羅府新報、1999年1月掲載)
1900年代最後の年が始まった。昨年、私達が受信した日本のニュースは過去の垢(あか)と膿(うみ)にまみれた暗澹たるものが際立ち、世界の一流であった筈の経済も金融も経営も、そして人々のモラルまでも地に落ちた感だった。

「日本からのニュースを見ていると、お前の国では毎日のようにどこかの会社の経営者が『ゴメンナサイ』と言って最敬礼をしているね」 なんて皮肉交じりにアメリカ人から言われ、歯ぎしりしたのも一度や二度ではなかった。

今の日本と私達日本人に足りないもの、それは一体何なのだろう。それは今の日本が戦後の高度成長の後始末の為、社会不安が表面化し、国と国民が一時的に自信不足になっただけなのだろうか。

いや、昨今の日本にはどうも高度成長の後遺症とか景気循環と言った所謂 教科書的解説だけでは理解出来ない何か不気味な影を感じる。

もっと根本的なもの、例えば私達の心にいつのまにか定着している「経済(お金)と物の豊かさ」に対する偏った崇拝主義といったものが問題の根底にあるのではないだろうか。

私は今の日本人に足りないもの、それは「心の豊かさ」ではないかと思っている。

もし「心の豊かさ」なしに日本が再び経済高度成長期を迎えた時、回復するのは「自信」ではなく「傲慢」と言う事になり兼ねない。

私は「心の豊かさ」とは物質や名誉、欲望だけに執着するのではなく、自分の個性を磨き、自分を知り、他人を理解する事から始まるものだと思っている。

「美・感・遊・創」という言葉がある。美(美しい心で)、感(感性を磨き)、遊(遊び心を持ち)、創(創造的であれ)と私は勝手に解釈している。

この「美・感・遊・創」を心がけるのも「心の豊かさ」のための第一歩かもしれない。

今年は2年後に迫った21世紀への架け橋の年として、物・心両面のバランスのとれた真に豊かな社会造りを目指す年としたいものだ。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


遠い日が遠くならない原爆忌

核ボタン短慮の指が撫でている

真空管ラジオに8月の涙

年号が変われど8月15日

荒波によくぞ戦後の日本丸


( ニュースひとりよがり )


「大臣志望」
朗読が得意です −小学生

「3年で1400万円]
さすが五輪¢梶@−ガソリン代

「食料自給率38%」
多国籍食です −日本食


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(486)「ハワイで太極拳」(拡大版)

テレビの中国取材の番組で、公園や広場で数人(時には数十人)のグループが、ゆったりした動きの体操をしているシーンを視ることがある。この“ゆったり体操”を『太極拳』と言うことは知っていたが、翁自身、やったこともないし興味もなかったので『太極拳』が何たるか(その歴史や思想・技法・効果など)を知ることもなかった。ところが、7月のハワイ旅行の際、翁のファミリーから「TAICHI(タイチ)に行きませんか」と誘われた。「TAICHIって何だ?」インターネットで調べたら『太極拳』のことをアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどの英語圏ではTAICHIと言う、と出ている。翁、最初は「いや、老体を痛めたらゴルフが出来なくなるのでノーサンキュー」とお断りしたが、「老体を健康体にするためのエクササイズ(運動)ですから、きっと、ゴルフにも役立ちます」――ゴルフに役立つなら、と、気持ちを動かされて某日の夜、カイルアの街へ出かけた。カイルアは美しいビーチのほか、おしゃれなファッション、美味しいグルメショップが立ち並ぶ観光地として、近年、やたら日本人観光客にもてはやされている。翁も以前から知っていて、この街の落ち着いた雰囲気が好きだ。TAICHIの会場は、そのカイルア・タウンにある本願寺(浄土真宗)ホール。後でも述べるが翁がインターネットで調べた『太極拳』は、もともと中国の三大思想(仏教・道教・儒教)などが融合して出来た思想だそうだから“寺と太極拳”の組み合わせはピッタリだ。

さて、TAICHI会場のカイルア本願寺へ出かける日、翁、朝からインターネットで「太極拳とは何か」をにわか学習したが、これが、なかなか難しい。前述の“中国の三大思想の融合”などと言っても直ぐには分からないし、道教の経典の中に出て来る“呼吸法”や“氣”の理論だって、そう簡単には理解し難い。もっと、翁の頭の中にすんなり入り込む(分かりやすい)説明はないか、と、あれこれ調べて見たら、あった。「中国・明の時代(日本では室町〜安土桃山時代頃)、陳何某が(敵から)村を守るために考案した武術(陳式太極拳と言う)を源流とし、その後、楊式太極拳、武式太極拳、孫式太極拳、呉式太極拳が生まれた」。『太極拳』は確かに伝統武術ではあるが、近年は「その柔軟な動作が老若男女、虚弱者の鍛錬に適しているので、武術としてより健康法として日本をはじめ世界各国に普及されている」と説明されている。

“太極拳思想”(理念)は、とうてい付け焼き刃的学習では理解し得るものではないから、(翁が、もし今後『太極拳』に魅力を覚え、本格的に挑戦しようと思うようになったら)実践を積み重ねながら思想を学ぶことにして、今夜はとりあえず“体を動かすこと(『太極拳』的に運動すること)に必要な”要素“を頭の中に入れてエクササイズに臨むことにした。それとて頭が硬くなっている翁には、そう簡単にインプット(入力)出来るものではないが、とりあえず『太極拳』に近づくには、せめて概要くらいは知っておきたいと思ったからだ。

翁は、まず『太極拳』(運動)を構成する4つの要素“意・気・型・呼吸法”に注目した。“意”は、体を動かすための脳からの指令の役割。“氣”は、勿論“気力”、この2つは何も『太極拳』に限ったことではない。我々が勉強や仕事、趣味など、何らかの行動を起こそうとする時、まずは“意志”と“気力”が伴う。その次に“目的行動”が発生するわけだが、『太極拳』など武術には“型”が重要な要素となる。いや“型”もまた武術ばかりではない、翁の趣味であるゴルフだって“正しい型”が求められる。ここまでは翁にも理解出来た。次は“呼吸法”だ。この“呼吸法”は理屈ではなく運動の実践を通して会得するもの、と翁は思うので“呼吸法”理論は省略するが、この“呼吸法”も『太極拳』に限らず、あらゆる場面(人間が行動を起こす場面の間合い)に役立つ。

『太極拳』は、<套路>(とうろ)、<推手>(すいしゅ)、<散打>(さんだ、散手(さんじゅ)とも言う)と進むのが『太極拳』の達人になるための進路だそうだが、一般的な健康促進の『太極拳』は<套路>を指す。つまり、立ち方(姿勢)、歩き方、攻撃方法、防御方法、呼吸法、運気法(気功)などを総合的に盛り込んだ一連の身体動作のこと。それらを(まるでスローモーションのように)ゆっくり演じる。これなら翁にも出来そうだ、と思って、いよいよ(定刻の夜7時)カイルア本願寺ホールへ入る。

先生の名はマイケル・デイヴィス(Michael Davis)(上段写真左)、通称はマイク。米国オハイオ州の生まれ。年齢は60歳代だが見かけは若い。やはりTAICHIで鍛えているからだろう。マイクのTAICHI歴は44年(教授歴40年)、流派は(前述の)“楊式太極拳”。「カイルア本願寺TAICHIサークル」の始まりは3年前(2014年10月)、発起人はデネス・タシロ(Dennis Tashiro)(上段写真右の中央)。デネスは当カイルア本願寺のプレジデント(日本の檀家総代に該当する)。だから当本願寺ホールをTAICHIの鍛錬場にすることが出来た。実は、デネスは、翁がハワイでお世話になっているT・ファミリーのリーダー格。そして、マイクもまた(翁と同じく)T・ファミリーのメンバーなのだ。つまり、マイク先生と翁は旧知の仲。だから、翁に対する教え方も実に親切。「グッド、グッド」と褒めてくれる。調子に乗って約1時間、(老体であることも忘れて)懸命に“先生の型“を真似ながら(『太極拳』風の)運動に励んだ。終わった後の気分は爽快だった。しかし、いきなり無理をしたので多少、脚(膝)を痛め、翌日のゴルフを中止した。それも2日目には治った。そこで3日後の夜、再挑戦をした。今度は(膝も)大丈夫だった。『太極拳』を身近に感じるようになったことは言うまでもない。

ところで、翁が時々行っている電位治療の場所でスタッフから“血流”(血の流れ)の話をよく聞く。「血流が全てを解決する」と言い切る医学博士もいるそうだ。季節によって血流が悪くなり、体や頭がダル重かったり疲れやすくなったり(これという病気ではないけれど)体の不調を感じることがある。そういう不安定な状態を東洋医学では“未病”と言うそうだ。その”未病“は、いずれは”本病“を引き起こす。「体の健康づくりの3原則は食事・睡眠・運動である。中でも血流促進のために”有酸素運動“が不可欠」と言う。
『太極拳』は、ゆっくりと身体を動かしながら全身の筋肉を使い、意識的に腹式呼吸を行なうので全身の細胞を活性化させる有酸素運動の役割を果たす。つまり『太極拳』の第1は「血流をよくすることで体内の内臓や器官に働きかける“経路”を刺激して体の芯を整え“未病”の改善を促す」と言われている。ほかに、美肌・ダイエットなど美容効果も期待出来る、とある。女性の『太極拳』愛好者が多いのも頷ける。

帰国の際、マイク先生の“模範の型”を収録したDVDを頂戴した。(前述の)「老体を健康体にするためのエクササイズ(運動)だから、きっと、ゴルフにも役立ちます」のお誘い言葉が耳にこびりついているので、先日、そのDVDを視ながら独りで演じてみたが、正直、翁は独りで演じられるレベルではないので、やはり、どこかのクラス(サークル)に入って定期的に指導を受けるのがいいのだろうが、その機会が得られるかどうか。ゴルフのためばかりでなく、有酸素運動で血流促進を図り健康づくりに挑戦したい意欲はある・・・
っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。(<お詫びと訂正>前号「クアロア・ランチ」の文中【1853年、第13代将軍・家定の代、ペリー率いる黒船が浦和に来航・・・】と書きましたが、浦賀の誤りでした。お詫びして訂正いたします。)

 

茶子のスパイス研究

不揃いのお野菜達

規格外の大きさのもの、曲がった形で生まれてきたもの、傷のあるもの。それらの
はみ出し者のお野菜は当然はじかれて、お店には、出せない。それらのB級品やC級品が時々、私の方に回ってくる。でも形が悪くたって採れたてのお野菜はそれなりに新鮮で美味しい。特に桃太郎のトマトの酸味と甘みのバランスはどの料理にも合って使いやすい。見かけは少々不細工でも米国のマーケットなどで売られている味の無いトマトと比べたら格段の差だ。このトマトをサッと湯がいて皮をむきスライスして、お塩をパラリとかけひき立てのブラックペパーをまぶしオリーブオイルをかけるとオードブルとしての一品にもなる。
先週頂いた不揃いのトマトの中でハートの形をしたトマトを見つけた。ふと私のクライアントさんの家の前に住んでいらっしゃった笑顔の爽やかな女性を思い出した。その人はご近所なので時々日系のマーケットからフリーペイパーの雑誌をピックアップしては、自由に外出出来ない私のクライアントさんに届けていた。度々顔を合わせる事があって、その方にもオックスナードから頂く柚子や酢橘をお裾分けした事があった。季節の香りのものを知っていて、とても感激し喜んでくれた。

最後に彼女に会ったのは今年の春少し前…クライアントさんにおでんを作っていたら彼女が訪れた。お薬の副作用で食べ物を食べる事が困難な状況でだいぶ痩せられていた。彼女の様子を見て私のクライアントさんは、たまらなくなったのだろう。“ねえ、彼女に何か食べられそうなものをお鍋の中から見繕って食べてもらって”と言った。私は大根とハンペンをお皿に盛った。内心食べられるだろうかと心配だった。どうか食べられますようにと祈るような気持ちでそのおでんを差し出した。 少しドキドキしながら見ていたら一口大根を口に入れると“あ〜美味しい”と言って彼女の表情が和らいだ。その表情はお世辞でなく本当に美味しいという彼女の想いが伝わった。彼女が帰った後でクライアントさんは驚いた様子で言った。“彼女長い間、何も食べられなかったのよ。” と。彼女が食べられた事に驚いていた。
それから数か月経った先週。その彼女のご家族の方が私のクライアントさんの所に立ち寄った。ちょうど不揃いのトマトがあったのでその中からハートの形をしたトマトを彼女のお仏壇の前に飾ってもらおうと差し出した。オックスナードで生まれた、いびつな形をしたトマトはハートの形になって生まれてきた。そして彼女のところへ届いた。ハートのトマトはちゃんとお役目を果たしてくれたに違いない。何だか彼女の笑顔が見えるような気がした。
ある日の朝の事、オックスナードの畑の社長が欄の花が一厘咲いたのを見てポツリと言った事があった。
“自然は神様だな〜”と。偶然、ハートの形になって生まれてきたトマトは神様からの贈り物なのかもしれない。
茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

Keith Jarrettのアルバムはデータベースに18枚もありますが、これまで紹介したのはたった1枚です。聴きやすさの点から考えて紹介するかどうかを決めているのですが、独特というか個性的な曲が多いので敬遠していたようでした。
今回聴きやすさの観点で選んだのは"Bye Bye Blackbird"というアルバムです。1991年に死去したMiles Davis、その2週間後に録音した追悼アルバムです。1曲目のBye Bye Blackbirdは11分以上もあります。ジャケットの写真はMiles Davisの後ろ姿で、Miles Davisが愛した曲が中心となっています。
全体に落ち着いた曲調で聴きやすいと思います。

“Bye Bye Blackbird” Keith Jarrett Trio

01-Bye Bye Blackbird
02-You Won't Forget Me
03-Butch And Butch
04-Summer Night
05-For Miles
06-Straight No Chaser
07-I Thought About You
08-Blackbird, Bye Bye

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

先週の松山選手の優勝は見事でした。ついに世界ランク1位になりました。彼は大きなプレッシャーを受けていると思いますが、今週も全米プロ選手権で優勝を狙える位置につけているのは立派です。最終日、期待したいですね。

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Zakkaya Weekly No.1109

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com