weekly

1101号

NO.1101     Ryo Onishi              6/18/2017

 weekly
LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 
雑貨屋のひとり言

ロンドンで発生した超高層ビルの火災は大変ショックを受けました。大きなお金をかけて大規模修繕をやったにもかかわらず防災に配慮をしていなかったのは残念です。犠牲になられた方のご冥福をお祈りします。
私が住んでいる超高層ビルでも数年前に火災が発生しましたが、建物が延焼を防ぐ構造のお陰で大きな火災にはなりませんでした。他人事ではなく火災には十分注意を払いたいと思います。≪R.O≫

 

 パソコンの向こう側

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『パソコンの向こう側』(磁針寄稿文、1998年7月掲載)
先日 私のパソコンのE-Mailシステムが不調になった。 なぜか受信機能がダウンし、毎日何通かは届く筈のメールが入ってこないのだ。こんな事故は初めての経験だった。

結果的にはプロバイダーに問い合わせ、約3日間で無事修復し、何という事もなかったのだが、このたった3日間の不都合が今や私にとっていかにE-Mailが生活の一部になっていたかを思い知らされる結果となり、自分でも驚いてしまった。

パソコン画面の向こう側に誰かがいて、私と仕事の連絡や資料・情報の交換をしたり私の思いや問いかけに応答してくれる。こんな思いがどうやら私が通信端末としてのパソコンに魅せられている真の理由だったのだと気付いたのだった。

ほぼ一方通行でしかない従来のマスメディア(TV、ラジオ、新聞など)との違いが此の辺にあるようだ。人は本来的に孤独では生きてゆけない生き物であり、そのうえ 人はいつも自分が不特定多数の中の一人に過ぎないことには満足できず、特定の相手が欲しいものだ。E-Mailはこの要求に比較的手軽に応えてくれる。

今や日米両国でテレビをしのぐ出荷台数にまで達しているパソコンの人気の秘密を実感した思いだった。(尤もすべてのパソコンがネットワーク化している訳ではないけれど)
 
私はほんの2年前まではパソコンとは全く縁のない生活をしていて、それまではE-Mailの何たるかさえ知らず、それでも何ら不便も不自由も感じずにいたのに一旦 はまり込んだらこのありさまだ。

もともとインターネットとかE-Mailの急速な普及はどこかの国の(はっきり言ってアメリカの)陰謀だと信じ、公言していたのに、自分がその陰謀にまんまと乗せられ躍らされて、気が付いたら半分パソコン・オタクになっていたりするのだから、その意味では恥ずかしくも情けない限りだけれど・・。

でも人が孤独に耐えられない本性を見事に見ぬかれ、こんなシステムを開発されては、兜をぬいでインターネットやE-Mailの奴隷に成り下がるより他ないようだ。

かくして私も“アットマーク(@=E-mail)のドロ沼”へ自ら身を投じていたのであった。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


出世魚挫折 回転皿に乗り

虹掴むはずの十指が節くれる

凡人の徒然草は愚痴ばかり

再挑戦 夢風船に継を当て

初期化してさあパソコンも私も

( ニュースひとりよがり )


「自動ブレーキ」
共謀罪法にも付けたい −車

「国有地」
落とし穴が2つも −安倍首相

「過去最多の女性候補」
崖を飛び降りるか、崖から落ちるか −都議選


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(481)「サクランボ狩りと日本一のバラ回廊」

翁たちのシニア・グループ(通称「五反田会」)が『山梨(南アルプス)サクランボ狩り』行きを決め、幹事が6月15日のバスツアー(S社)に申し込んだのが5月末だった。ところが今月10日、愛知県新城市の東名高速道路で大事故が起きた。中央分離帯を飛び越えた乗用車が(何と『山梨(南アルプス)サクランボ狩り』に行く途中の)観光バスに激突、乗用車の運転者Iさん(62歳=医師)は即死、バスの乗員(運転手Yさん=68歳)・乗客計47人のうち45人が重軽傷を負ったが、1人も死者が出なかったのは不幸中の幸いだった。愛知県警の調べによると、乗用車は下り車線の路肩のガードレールに接触、そこから中央分離帯にかけて横滑りし、ブレーキ痕がなかったこと、乗用車を運転していたIさんは浜松の自宅から勤務先の病院へ、いつもこの高速道路を利用していたベテラン・ドライバーであったこと、また、Iさんからはアルコール類の検出もなかった、などから事故の原因は乗用車の制御不能(ブレーキの故障)だった、ということらしい。その事故が起きた翌日、グループ幹事が心配して(参加予定者6人の)1人1人に確認の電話、翁は(いつもの口癖で)「私の体は、身代わり不動尊が守ってくれているから大丈夫」と返事、幹事がそのことを皆に伝えたかどうか知らないが、結局、全員の参加が決まった。

梅雨入り宣言(6月7日)後“カラ梅雨か?”と思わせるような晴天があったり、局地的に雷雨があったり、異常に寒かったりなど不安定な天気が続いたが、幸いなことにツアー当日(15日)は絶好のドライブ日和に恵まれた。道中、誰も(東名高速道路での)事故について口にする人はいなかったし、バス運転手の上手なドライビング・テクニックに翁自身は安心させられた。今回のバスツアーの主なコースは『勝沼ワイン工場見学』、『南アルプスのサクランボ狩り』、『日本一長いバラの回廊』(ハイジ村)、である。

山梨県甲州市勝沼町は日本ワイン醸造の発祥地。国税庁の資料(2015年度)によると日本全国のワイン製造業者は261、そのうち山梨82、長野32、北海道26、山形13、新潟10が上位5県。山梨82社の中で30数社が勝沼町に集中しているとのこと。なるほどバスで街の中を走っていると大々的なブドウ畑のほか、あちこちの住宅の庭や軒先にもブドウの樹を見かける。バスが立ち寄ったのは創業140年の歴史を有する『シャトー勝沼ワイナリー』。ここではワイン製造工程の1部(ビン詰め)を見学、試飲などを楽しむことが出来るが、下戸の翁、アルコールの臭いが鼻をついたので急ぎ足で見学コースを走り抜けた。売店での試飲の“ブドウ液”は実に美味かった。喉が渇いていたので立て続けに2杯頂戴した。

恥ずかしながら翁は、サクランボと言えば山形、という認識しかなかった。山梨県内でも南アルプス市・山梨市・穂坂・塩山などの各地で栽培されていることを(今回のツアーで)初めて知った。そして行った所は山梨県の最西端・南アルプス市。2003年(平成15年)に6つの町村が合併して誕生した(人口7万数百人の)新しい市だ。

雰囲気は“市”と言うより自然がいっぱいの“田園地帯”。その中にサクランボ狩りが出来るサクランボ園が10数園ある。同市のサクランボは国内で最も早い収穫期を迎えるそうだ。路地ものは5月下旬から6月下旬まで。品種は高砂・佐藤錦・豊錦・紅秀峰・月山錦などあるそうだが、翁にはどれが何かさっぱり分からない。

味は酸味が強くて数粒しか食べられなかったが、枝々にぶら下がっている”赤いダイヤ“は実に綺麗だった。

さて、今回のバスツアーのクライマックスは山梨県北杜市の『ハイジ村の日本一長いバラ回廊』である。1974年(昭和49年)に放送されたアニメ『アルプスの少女ハイジ』はスイス・アルプスの大自然の中ですくすくと成長する少女ハイジと彼女を取り巻く人々や動物との触れ合いを描いた物語(ヨハンナ・スピリ原作)。八ケ岳や甲斐駒ヶ岳などの山々に囲まれた北杜市の山岳高原地帯が、まるでスイス・アルプス山麓を思わせる景観であるところから(山梨県は)『アルプスの少女ハイジ』の著作権を持つ会社と契約して2005年に立ち上げた。正式名称は“山梨県立フラワーセンター・ハイジ村”と案内書に説明されている。園内は季節に合わせた花で彩られ1年中楽しめるが、何と言っても6月のバラが一番だとか。1000品種、6000本のバラが230mもの日本一長い回廊で咲き誇っている様(さま)は正に圧巻。白・赤・黄・ピンク・紫・オレンジなど色とりどりのバラ、どの場所でもグループ皆のデジカメが光った。誰かが呟いた「また来たいね」「来年も、来れるといいねえ」
【いつの日か 再び逢えるや 薔薇の園 齢(よわい)に沁みる 佳麗の宴(うたげ)】・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

木曽路の宿場町(奈良井宿)B

米国で購入した一週間のジャパンレイルパス、日帰り4日目の旅はどこに行こうか…
軽井沢から帰る途中明日の旅について考えていたら電車の中刷り広告が目に付いた。それは古い面影が残る宿場町の写真だった。背景には山が写っていた。タイトルは“初夏の木曽路を歩こう”その広告を見て“明日は宿場町を歩いてみよう”そう決めて翌日朝一番で新宿からスーパーあずさに乗り込んだ。あれこれ情報を集めてプランを練る時間などなかったので、とりあえず塩尻駅に到着して奈良井宿の行き方と情報をもらおうと決めた。
 
市バス(塩尻ー奈良井宿) 市バスの車窓から 市バス2

塩尻駅に到着すると、まっすぐ観光局に向かった。ところが奈良井宿駅に行く乗り継ぎの時間が悪く次の電車は1時間20分だか待たないと来ないらしい。その他に市バスが出ていて奈良井宿に行くには1時間ほどかかるけれど間もなく来るとのこと。電車で行けば23分ほどの距離だけれど待つ時間がもったいないので市バスで行って見る事にした。1時間乗っても100円というのもいい。町の人の足を考えて市長さんが市バスの値段を上げないでくれているそうだ。そう地元のバスの運転手さんが教えてくれた。早速市バスに乗り込むと地元の人が2人乗ってきた。バスが走り出すと新緑の山々に山吹や終わりかけた八重桜の花が綺麗だった。バスの車窓から見る景色はまるで観光バスに乗っているようで楽しい1時間だった。地元の人とのおしゃべりも心が和むひと時だった。途中で地元の人が降りた。“あそこが私の家です。機会があればお寄りください”と挨拶をして降りて行った。私は奈良井宿で降りて、もう一人の地元の人はこのもう一つ先で蜂蜜を買いに行くと言っていた。毎年、梅を付けていて梅酒に蜂蜜を使って作るのだそうだ。

バスの停留所は電車の奈良井宿駅のすぐ前にあった。ここで降りて奈良井宿駅の構内に入ってこのあたりの地図と観光案内のパンフレットをもらった。町の通りを一望したら昨日見たポスターと同じ景色だった。そしてその景色の中を今自分が歩いている事に感動した。時折ツバメが目の前をピュンピュンと横切っていく。毎年この時期、ツバメが巣を作りに戻ってくるのだそうだ。酒屋さんに入ってお酒や麹を眺めていたらイギリスから来たというカップルが入ってきた。聞くとネットで検索して自分たちで決めてここに来たと言う。店の人が出てきて毎年、6月に、この町でお祭りがあって毎年たくさんの人が来て賑わうのだと話してくれた。今は嵐の前の静けさだと言っていた。
 

東京の人が多すぎる事にうんざりしている私には、この静けさが心地良かった。しばらく歩いていたらTVの撮影班が町の様子を撮っていた。お昼は、その通りにある、お蕎麦と五平餅を食べた。昔、京都と江戸を結ぶこの街道を商人や旅人や大名達がそぞろ歩きで通って行ったのだろうか…何だかタイムスリップしたような気分を味わえて半日でも満足だった。帰りのバスでは、行きに一緒だった地元の女性と偶然また会った。帰り際にその女性から“この飴、美味しいですよ。”と私に飴を差し出してくれた。
そんな人の温かみを感じる奈良井宿の旅に、木曽路にある11の宿場町をいつか踏破してみたい気持ちになった。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

飯吉馨(いいよしかおる)というアーティストを音楽データベースから見つけました。
Garo楽曲などの編曲者としても知られるジャズ・ピアニスト、飯吉馨のリーダー・ユニット=The Wip(ウイップ)の1968年録音作品です。
聴き覚えのあるメロディーがある流れてきます。こんなジャズもありだ思います。

"Soul Tripper" 飯吉馨とザ・ウィップ

01.ソウル・トリッパー
02.エリナー・リグビー
03.花はどこへ行った
04.宝島
05.シークレット・ラヴ
06.アイ・ラヴ・ジョビン
07.恋はフェニックス
08.愛のプレリュード
09.涙の乗車券
10.フー・キャン・アイ・ターン・トゥ
11.ある愛の詩
12.カトレア

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

朝から晩までにぎやかだった5人暮らしから急に2人の生活に戻りました。ゆっくりできて身体は楽になりましたが、ちょっと気の抜けた感じになっています。
でももうすぐ1歳になる孫、来月4歳になる孫のイベントなど次々とあるので楽しみです。


雑貨屋ウィークリーをスマホで読みたい方は右のQRコードをQRコードリーダーで読み取ってください。
ホームページが出てきますので最新版をクリックしてください。
QRコードリーダーはアプリにありますのでダウンロードしてください。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1101

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com