weekly

 

NO.988         Ryo Onishi              4/19/2015

 weekly
LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 
雑貨屋のひとり言

たくさんの方からお悔やみのメッセージをいただきました。ありがとうございます。皆さんウィークリーを読んでくれていることがわかり、とても嬉しく思いました。
今週も用事でヨガクラスに参加できませんでした。いつも参加している私たち夫婦がいないので講師の方や、参加メンバーが心配しているかもしれません。来週は参加して体と気持ちをスッキリさせたいと思います。

4月17日金曜日、第17回関西加州会が肥後橋にある住友クラブで開催されました。1年ぶりに会うメンバー、初めてお会いする方々33名で賑やかな会でした。ロスから関西クラブの馬(Moo)さんが参加され、創設者の若尾さんとのご対面もありました。毎回恒例の一人ずつのスピーチは皆さんお話ししたいことがいっぱいあったようで私の順番が回って来たのは21時ごろでした。幹事をしてくださっている田渕さん、いつもご苦労様です。ありがとうございます。会場で2年ぶりに高島さんに会い、閉会後、近くのお店で、飲みながら話をしました。21時以降は飲まないと決めていたのですが、この日は例外にしました。≪R.O≫

 

癌からの生還

 2011年にロサンゼルス・ダウンタウンのGood Samaritan Hospital で膨大部癌の摘出手術を受けてから、昨日で(4月18日)満4年が経過しました。一般的に手術の後は3週間、3ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年が再発などの節目の時だといわれますが、私の場合、今のところ、再発、転移の兆候は見られず、一応、癌からは生還できたといえそうです。しかし、体重は手術前にくらべ約3分の2にまで減少し、歳のせいもあるでしょうが、体力の低下が目立っています。

最近は好きなドライブ旅行とも無縁です。そのうえ腰の不調と時々おきる眩暈 (めまい)が行動の邪魔をして近間の外出さえ医者から厳重注意されています。

4年前の癌手術はかなりリスキーな大手術だったのですが、良いドクターと優れた医療体制のおかげで危機を乗り越えたといえます。その後もこちらが辟易するほどの検査体制があり、アメリカの医療システムを見直しました。

 今回の膨大部癌のほか、私には腎臓障害による透析(週3回)、インシュリン注射による糖尿病治療、高血圧症対策など、諸治療を継続しなければならず、本音ベースでいうと、かなりしんどい状況ですが、人生後ろ向きになっては終わりであり、どんな病も精神力による闘いです。常に前向きにあせらず療養につとめています。現実には週一回の詩吟クラスへは通っていますし、今月末に開催される流派全体の春季吟詠大会には吟士の一人として登壇する予定です。

そもそも私が4年前に消化器系に癌が見つかったのは、私がその半年前から腎臓障害で透析を始めており、腎臓移植を希望したことが始まりでした。臓器移植を受けるためには当然、当該臓器以外が健康状態でなければなりません。そこで腎臓移植専門医の手配で精密検査を受けることになり、頭のてっぺんから足の先まで数日かけて綿密に調べられました。

その結果、超音波検査、MRI(磁気共鳴画像装置)、CTスキャン検査、内視鏡検査などによる集中検査がなされ、結果として十二指腸周辺に異常がみつかり、癌が確認されたのでした。非常にむつかしい部位で、発見が遅れたら生命にかかわるところでした。私にとって腎臓障害による透析治療のおかげで癌の早期発見につながったわけで、私にとってたいへんラッキーなことでした。

私が腎臓障害を発生していなければ癌の早期発見に至らず、手遅れになっていたかもしれません。私は今でも透析が命を救ってくれたと思い、週3回の透析通いを苦痛とは思わないことにしています。ただし、この癌手術で腎臓移植の可能性はほとんどなくなりました。

 手術前、私がまだ“元気印”だったころは暇さえあれば外出ばかりしていました。当地周辺の観光スポットも2百ヶ所以上も取材してまわりました。一日平均100マイル(160キロメートル)近くだったこともあるドライブも最近はめっきり減り、オイル交換やチェックに利用している、なじみの車両点検所の主人に「この車、最近はマイレージがのびませんね」といわれています。

いつの日か、またあちらこちら自由に旅行が出来るようにし、車両点検にいって「最近はマイレージがのびましたね」といわれるようにしたく思っています。少なくとも東京オリンピックや日本のリニア新幹線の実現を自分の目で確認しなければ、と思っています。

そんな今の私は当然、妻まで巻き添えにし、私のすべての行動に妻が付き添いです。通院、買い物などのドライブ、血圧検査(日4回)、血糖値検査とインシュリン注射(日4回)など妻による完全看護下にあり、妻に対し感謝の日々です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


ヨーイドン格差社会へまっしぐら

裏切った奴のシビアな計算機

錯覚の角度で鼻が上を向き

侮った喉の小骨が疼きだし

輪を抜けて明日の苦労をまだ知らず


( ニュースやぶにらみ )


「安倍、翁長会談」

平行線だった −V字滑走路

「資金援助5兆9千億円」

親方日の丸です −東京電力

「激安規制 酒税法改正案」

のめない −のんべえ


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(371)「NHK朝ドラ『まれ』」

この4月から始まったNHK朝ドラ『まれ』は、平均視聴率20%を超える好調な滑り出しのようだ。主人公の希(まれ)を演じている土屋太鳳(つちや たお)、最初、名前(文字)だけを見て「おや?今度は男が主役か」と思っていたら、女の子、しかも本名だそうだ。読みづらいので、およそ女優にはふさわしくない芸名。ドラマが進み、少女(子役=松本来夢)から高校生に成長した希(土屋太鳳)の顔を見て「あれ?この子、どこかで見たような・・・」思い出した、前々回の朝ドラ『花子とアン』のヒロイン・安東はな(村岡花子=吉高由里子)の2番目の妹役“もも”を演じた女優だった。

翁は、2009年の夏の入院時から“朝ドラ”を毎朝視るようになった。物語より、ロケ地の風土・物産・伝統芸能・人情などを知るのが楽しみ。記憶に残るドラマのロケ地としては『おひさま』(2011年4月〜9月)の長野県安曇野、『純と愛』(2012年10月〜2013年3月)の沖縄県宮古島、『あまちゃん』(2013年4月〜9月)の岩手県北三陸、『花子とアン』(2014年4月〜9月)の長野県甲府、『マッサン』(2014年10月〜2015年3月)の北海道余市、などなど翁が知らない風景や土地柄を視て“心の旅”を楽しんだ。恥ずかしながら、それほどに翁は(九州以外は)知らない土地が多過ぎる。今回の『まれ』の(現在の)舞台となっている石川県能登はむろんのこと、北陸3県をほとんど知らない。今年3月に東京―金沢の北陸新幹線が開業したので、いつか、北陸巡りをしたみたいと思っていた矢先『まれ』が放映されるようになったので、まずは“能登”(漁村)の風物などを楽しむことにしている。『まれ』の舞台になっている“外浦村”(小漁村)は架空の地名だが、能登半島は富山湾に面した海岸を“内浦”と言い、日本海に面した海岸を“外浦”と呼ぶそうだから、そこから“外浦村”と名付けたのだろう。

能登と言えば、まずは『輪島塗』。ベテラン俳優(1972年スタートの『木枯らし紋次郎』で一躍人気スターになった)中村敦夫が演じる古参塗師のセリフを借りれば「漆は天然漆、木地はヒバ・ケヤキ・カツラ・ホオノキなどを使用、下地塗りは麻か寒冷紗を用いて“布着せ”をすること、上塗りは精製漆を用いて“花塗”をすること、加飾の場合は沈金、または蒔き絵にすること」など、伝統工芸の約束事は厳しい。更に“中村塗師”が(孫に)言う「“塗り”に手抜きをしても素人には分からないが、そんなことをすれば長い歴史(1000年以上?)と“塗師の誇り”にキズがつく」が印象的な言葉だった。長い歴史、と言えば、約500年も続く(能登に残る日本唯一の)『揚げ浜塩田』がある。“塩づくり師”を演じるのは俳優・田中泯(たなかみん)。田中のセリフを借りれば「潮汲み3年、潮撒き10年・・・」この潮撒きシーンも見応えがある。さすがに田中はベテラン俳優らしく“潮撒き10年”を難なくこなしている(ように見える)。実は翁、この田中泯と言う俳優が大好きで、2010年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』で土佐藩の重鎮・吉田東洋を演じた時から注目していた(彼の本業は“舞踊家”だそうだ)。能登にはほかに、1000年以上も続く『朝市』、国指定文化財名勝の『白米千枚田』(2011年に“世界農業遺産”に認定された)。約370年も続く『能登キリコ祭り』(キリコとは高さ数mの巨大な灯籠)、約440年前に(輪島市から東に13kmほど離れた漁村)名舟町で始まった『御陣乗太鼓』(ごじんじょだいこ)など「見る物、聴く物、味わう物の“おもてなし能登”」が朝ドラ『まれ』で存分に楽しめるとか。

さて、物語――まれ(希)一家(津村家)は、一攫千金を夢見るダメ男の父親(大泉洋)の事業の失敗で夜逃げ同然で東京から能登“外浦村“へやって来た。(何故、能登なのか、その必然性はよく分からないが)希一家が住みつくようになったのが、前述の”塩づくり師“夫婦(桶作元治・文)の家。寡黙で頑固者の元治(田中泯)、無愛想で意地悪婆さん風の文(田中裕子)の夫婦が、本当は、なかなかの人情家であることが(回を追うごとに)分かってきて心地よく、田中裕子の名演技がドラマに重みを加える。能登まで(流れて)来てもダメ男の“夢追い癖”はいっこうに治らず、そんな父親に振り回された希、母親(常盤貴子)、弟(葉山奨之)は、「地道にコツコツ」を(津村家)3人のモットーにした。高校を卒業した希は、堅実な人生を送るべく地元の市役所を受験し合格するのだが、実は、子どもの時から「パティシエ(菓子職人)になりたい」という夢があって、年々その夢の膨らみを抑えることが出来なくなり、(今後の展開は)市役所をけって横浜の洋菓子名門店に弟子入りし、パティシエへの夢を追い続ける、というストーリーになるらしい。

第3週(4月18日)まで視ての(独断と偏見の)感想だが、主役(希)の土屋は、溌剌感、活発なイメージを求められているのか、あるいは“能登弁”が難しいのか、発声に力が入り過ぎてセリフ回しが上ずり、落ち着きがない。しかし、それが“若者らしい”と言う評価もあるそうだ。『花子とアン』の“もも役”の演技が認められ、オーディション応募者2020人の中から選ばれたのだから、もともと確かな演技力の持ち主だろう。今後(ドラマの上で)成長して行く過程で、落ち着きのある希を視ることが出来るようになるかもしれない。全く落ち着かないのが父親役の大泉洋。もともと翁は、この俳優が好きではない上にダメ男ぶりをオーバーに演じる彼を視て腹が立つのだが、これも演出家の指示だろうから彼に責任はなく、むしろ翁がムカつくほど“ダメ男”を演じているのだから彼の演技力は高く評価されてしかるべきかもしれない。腰の据わらない軽薄な夫(大泉)を表面的には他人行儀に接しながら心の底では立ち直りを祈り続ける常盤貴子の良妻賢母ぶりも魅力的だ。

昭和30年代に始まったNHK朝ドラは、ほとんどが“女が主役”で、しかも主人公は上昇志向や競争心が強くて(他人を押しのけて)自らの立場を築いたのではなく、一生懸命に生きてきた結果として仕事の成果とステイタスが与えられるというストーリーが特徴的。その上“ご当地ソング”ならぬ“ご当地巡り”も人気の要素だ。大河ドラマ同様に朝ドラも地方活性化に役立てば本望だろう・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

丸干し大根でごわす!

最近は食べて美味しかったパッケージは、また購入する時に便利なので、とっておいたりする。先日、食品の棚を整理していたら“ 丸干し大根でごわす!”という鹿児島産の空のパッケージが出てきた。それを見て今回、Nファームの社長から頂いたお手製の丸干し大根をおみやげに持ってきたのを思い出した。日本に戻ってくると最初の1週間は郵便物や書類や荷物の整理で忙しい。日頃お世話になっている人の挨拶回りや諸々の用事で瞬く間に時間が過ぎていく。2週間目に入って一段落着いたのでNファームの社長から頂いた丸干し大根を今夜は甘酢漬けと煮物の2種類を作ってみることにした。ちなみにNファームの社長のレシピはポン酢と切混布と生の青唐辛子(セラノ)を刻んで入れるシンプルなものだが、これが、なかなか美味しくてお酒のおつまみにも合うのだ。
 
丸干し大根 丸干し大根パック
甘酢漬け 鹿児島産丸干し大根 干し野菜ハンドブック

前回も友人にLAのお土産として切干大根と柚子胡椒のおすそ分けをしたらびっくりされたけれど喜んでもらえた。オックスナードの大地で育った新鮮な大根をNファームの社長が自ら手作りした丸干し大根なのだ。カリフォルニアの天候は乾燥していて太陽の光が強いので乾燥野菜やポプリ作りにはいい気候だ。日本の大根はサラダにしてそのまま食べても煮ても干しても美味しい。ある友人は食事前にサラダボール一杯の千切りサラダをポン酢で食べてダイエットに成功した。大根は干し野菜にすると保存食にもなるし、ビタミンやミネラルだけでなくカルシウムもアップするらしい。大根をそのままおろして天ぷらやお肉と一緒に食べると消化促進にもなるし薬味として使えるアブラナ科(ワサビ、辛子)の和風スパイスにも変身する。
野菜の陰陽としてみると生の場合は陰性、加熱すると体が暖まり陽性の働きになる。味も効能もいろいろ七変化する野菜だ。お味噌汁に入れたり漬物にしたり日本人には1年中、無くてはならないのがこの大根だ。大根の葉っぱだって胡麻油で炒めてちりめんや生姜や輪切り唐辛子を入れたらお茶漬けの具にもなる。ところが以前ニューメキシコやコロラドに行った時に立ち寄ったマーケットでは日本の大根の存在感は全く無かった。売る側も大根の食べ方や料理法などわからないのだと思う。野菜売り場では端の方にカットされた、しなびた大根がひっそりと置かれていた。私が見る限り誰もその大根には目もくれないようだった。そしてその数日後も、そのままの位置で大根は存在していた。あのまま売れなければ処分されるのだろうかと気の毒に思ったりした。日系やアジア系以外のLA一般的なマーケットでは、LAでも、まだまだ日本の大根の存在は知られていないかもしれない。それに日系人3世ともなると大根の煮ものの匂いや切干大根のあの独特な匂いが苦手という人も多い。生でスティックにしてディップを付けて食べたりピクルスにしたりしてサラダ感覚で食べるのはいいとしても、なかなか大根の知名度は、あがっていないのが現実だ。以前アメリカ人の友人に大根ステーキを食べさせてみたら案外美味しいと食べてくれた。
今度はこの丸干し大根をアレンジしてアメリカ人にも食べやすいレシピを考えてみよう…

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズライフ−今週のお奨 めアルバム

最近、いろんなことがありジャズをゆっくり聴けていません。それでも出かける時にはiPhoneに入れてあるジャズを楽しんでいます。インナーフォーンはBluetooth式のものを使っているのでワイヤが邪魔にならず重宝しています。
最近はご紹介するアルバムを探すのに時間をかけていません。今回は耳に優しいビブラフォーンがいいかなと思ったのでCal Tjader & Don Elliottの"Vib-Rations"を選びました。1950年前半のアルバムです。選曲に困るとこの時代のジャズから探すことにしています。このアーティストを知っている人は結構なマニアの方ではないかと勝手に思っています。詳しいことはわからないので割愛しますがビブラフォーンの響きは良いですね。
 
"Vib-Rations" Cal Tjader & Don Elliott  

01-Love Me or Leave Me
02-Minority
03-Tangerine
04-I Want to Be Happy
05-After You've Gone
06-Sunday Kind of Love
07-It's You or No One
08-TAKE ME OUT TO THE BALL GAME
09-A STRANGER IN TOWN
10-DARN THAT DREAM
11-JEEPERS CREEPERS
12-OH LOOK AT ME NOW
13-WHERE OR WHEN
14-MIGHTY LIKE A ROSE

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

編集後記

土曜日、藤井寺と八尾に行き、用事を済ませて家に戻ってきたらポール式の壁面収納ユニットが倒れ、棚に載せてあったものが床に散乱していました。地震があったのかと思いましたがそうではなく人災でした。他の部屋は何事もなかったので、どうやらユニットの取り付け方と収納のバランスが悪かったために倒れたようです。誰もいなくて幸いでした。これは地震が起きる前に対策したほうが良いと言う教えだと考えています。《R.O.》

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.988

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com