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NO.797               Ryo Onishi              8/21/2011  

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雑貨屋のひとり言

急に涼しくなって、この間までの厳しい暑さが嘘のようです。日本列島もこれで一息つけた感じでしょうか?朝方は窓を開けていると寒いくらいです。タオルケットを掛けて寝れるのは久しぶりで、ちょっぴり幸せを感じます。このまますんなりと秋にはならないのでしょうが、あの酷い暑さでなければいいです。
天竜川下りの舟の転覆で死亡者と行方不明者が出た事故は、起こるべくして起こっています。今まで事故が起こったことがないから、今回の事故は想定外なんていうのは呆れた話です。会社側の怠慢とおごりが感じられます。あらゆる危険の可能性を想定し、お客の安全を第一に考えておくべきだと思います。この様な惨事が起こらないと気が付かないなんてビジネスをやる資格はないと思います。≪R.O≫

 

サウスベイ経営セミナー15年を振りかえる(14)

  ――― 前号からの続き ―――
SBMS(サウスベイ経営セミナー)の月例セミナーでは各界の先生方を講師にお招きし、講演をお願いしてきましたが、一度だけ私も皆さんの前で語る機会がありました。講師ということではなく、パネラーということでした。

日本の親会社から海外派遣されてくる駐在員はそれぞれの任期が終了すると、親会社の指示で日本へ帰国する(中にはまた別の赴任地へ転任する)のが普通です。しかし、中には種々の理由で日本帰国(または転任)せずに、当地に残るケースの人も出てくるようになりました。20世紀最後の年となった2000年、日本はバブルがはじけて経済は厳しいし、任期が終了して日本へ帰るよりこの地で自立もありでは、という風潮も出始めていました。

そこでこの年の6月のSBMSは米国残留をテーマに「頑張っているヤメ駐について」と掲げ、4人のパネラーによるパネル討論会を出席会員の前で行いました。「ヤメ駐」とは「駐在員をやめた」という意味です。

 4人のパネラーは後藤 英彦氏(元時事通信社ロサンゼルス支局長)、武藤 秀毅氏(元米国トヨタ駐在員)、岩永 留美氏、それに私でした。岩永さんは当時、米国ホンダの駐在員だったご主人がアメリカでの任期終了したのですが、ご主人のみ日本へ帰国され、奥様の留美さんとお子さんはこちらに残られたという異色の方です。いわゆる逆単身赴任といわれるものでした。そして私は既に定年退職で日本にかえらず家族(妻)とこちらに残り悠々自適(?)の身分でした。この頃はまだ駐在員が定年退職後も赴任地のアメリカに残って暮らすという事例はまだ少なく、私も1997年に引退したとき、珍しいケースとして現地の日本語テレビ局のインタービューを受けたことがあったほどでした。

 それぞれ異なる環境の下で、海外駐在員という立場をなげうち、いわゆる「ヤメ駐」を実行し活躍するパネラーたち(私は活躍ではない?)の実体験をふまえた話は、「ヤメ駐」を志す者にとっては勿論のこと、その他のセミナー出席者にとっても興味のある内容で合ったと思います。会社を辞めた時の動機と決断、ビザその他の問題、「ヤメ駐」を考えている人へのアドバイスなど、さすが経験者ならではの具体的・実際的な説明であり、つい見落としがちなポイントを改めて再認識させるものであり、たいへん良い勉強になったはずです。

現実問題としてはSBMS会員の中で駐在員の立場にいる会員の大半は任期終了とともに日本へ帰国することになる訳ですが、いわゆる「ヤメ駐」という人生の選択を知ることは決して無駄ではなく、参加者全員にとって参考になったと確信しています。

 私を除くパネラーの方たちは、その後も当地で素晴らしい活躍ぶりで、後藤さんは著作(日本をダメにした官僚の大罪〈講談社〉など)に講演活動にと、こちらの日本人の指針ともいえる立場におられ、武藤さんはご自分でベンチャー企業(Vintage Computer, LLC.)を立ち上げ大成功しています。また、岩永さんはその後、ご主人が日本で定年退職されてロサンゼルスへ帰ってこられ、逆単身赴任状態から解放され、一家で当地に根をおろしておられます。そのうえ、留美さんはもう15年にわたり、JERC(Japanese Educational Resource Center)の事務局長としてロサンゼルス周辺の教育ボランティアを続けていらっしゃいます。

このパネル討論会を聞いてどれほどの駐在員に影響を与えたかは定かではありませんが、その後定年後に当地に残留する仲間も増えてきました。
 ――― 以下、次号へ続く ―――
 河合将介(skawai@earthlink.net)

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さくらの独り 言

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

ただの風邪ですに安堵の咳をする

いい父と言われ頷くだけの首

いい奴と貧乏神の保証印

プライドが一行詩にも嘘をつき

五コマ目を伸びた寿命が足してくれ


( ニュースやぶにらみ )

「乱戦模様の代表選」
これが最後かもしれないので −民主党からの首相

「子供手当て存続とのビラ」
菅首相がニヤニヤしながら見てる −民自公幹事長

「川下り、操船ミスで転覆」
他人事ではない −日本丸


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(194)「お香を楽しむ」

「東京は今夏一番の猛暑」が伝えられたお盆明けの某日の午後、渋谷区在住の翁の先輩・Yさんが自宅で主宰している『お香を楽しむ会』に出かけた。本来、“香”(香道)とは、一定の作法に基づいて正規の香炉の中で香木(こうぼく)を焚き、立ちのぼる香気の異同によって古典的な詩歌や故事、情景などを鑑賞する文学性・精神性の高い芸道のことで、翁、その趣旨には興味関心を持つが、自由人(実はわがまま)の翁、堅苦しい(型にはめられる)ことは嫌いだし、おまけに食べ物でも何でも“匂い“のキツイものは苦手だから、これまでのお誘いは丁重にお断りしていた。しかし、この度はお盆気分の延長で”抹香の世界に浸るのも悪くはないだろう“と思って初めてお邪魔することにした。“匂い”のキツイ物は嫌い、と言いながら、実は(柄にもなく)翁、たまに“香”を焚くことがある。身近な故人の祥月命日は勿論のこと、お彼岸とお盆には欠かさず香華(こうげ)を手向ける。ちゃんとした“香人”が使う(高級な)”香”の種類は沢山あるそうだが、翁が使っている“香”は100円ショップでも買える安物。スティック型(普通の線香タイプ)はサクラ、ラベンダー、コーン型はバニラ、バラ、シナモンなどを愛用している。

香道では、香りを“嗅ぐ”とは言わないで“聞く”と表現するそうだ。以前、翁、Yさんに「“聞く”ではなく“効く”または“利く”のほうがいいですよ。何故なら、香は(座禅のように)精神を集中(空に)させたり、逆にリラックスさせたり、気持ちを癒したり、などの効き目(効果)があるのだから“効く”または“利く”のほうが理屈に合っている」と理屈をこねたことがある。その時、Yさんは微笑んで「でも、香道では何故か“聞く”と言います。“古典文学に耳を傾け、先人の声を聞きながら香を楽しむ”とでも解釈していただければ・・・」某大学名誉教授の温厚な御仁である。

その“聞く”が楽しめるかどうか、とにかく出かけた。午後1時半の開会だ。「普段着でどうぞ」と言われていたが、まさか、ジーパン、Tシャツというわけにはいかず、紺のスーツを着て行った。正解だった。翁を含む10人の参加者はいずれも高齢者で4組は夫婦連れ。婦人4人は着物、男性も香元のYさんと2人が着物、翁と2人が(白ワイシャツ、ノーネクタイの)スーツだった。Yさんが翁を皆に紹介した。翁は“香は無知”を強調し、更に“正座が出来ない無作法“のお許しを乞うた。それでも皆は笑顔で歓迎の意を表してくれた。どうやらYさん、今日お集まりの客人たちには翁のことを事前に伝えていたようだ。

“事前情報”と言えば、翁もYさんから事前にいろいろと教えて貰っていた。例えば『香席でのマナー』――着る物や身体には香水はつけない。強い香りの化粧品、頭髪料も避ける。タバコは厳禁、前日と当日はニンニクなど臭いの強い食べ物は控える。翁は香水だの化粧品、頭髪料は関係ないし、タバコは1年半も前に止めている。ニンニクなど臭いの強い食べ物はもともと食べないから、これも大丈夫。つまり翁は“香席参加資格”は充分だ。次に『香の聞き方』――背筋を伸ばし姿勢を正す。右手で香炉を膝の前に置き、香炉の正面を手前にする。香炉を右手で持ち、左の掌に乗せて反時計回りに2度回転させ、香炉の正面を向こう側にする。何やら茶道と似たような仕草だ。香炉のふちに左手の親指をかけて安定させる。右手を香炉の上にかざし、親指と人差し指で輪を作り、鼻を近づけて(ゆっくり)“聞く”。何回も、ではなく3回程度がよいそうだ。聞き終わったら香炉の正面を手前に戻して次の人に送る。末席に座った翁の“聞き“は1回だった。何故なら、匂いに過敏な翁、順番が来るまでに(12畳の)和室いっぱいに広がった香の匂いで、すでに”酔い“が生じていたから。  


香元のYさんが点前(てまえ=香炉の中で香を焚く一連の動作)をし、その香炉が客の間を回る。香道は“香を楽しむ”の中に、香炉そのものの鑑賞も含まれる。形体や色彩、生産地、作者など美術的価値についても論評が加えられる。(写真は、我が家の香炉3点、左から蛇紋石(大理石)、備前焼、小鹿田焼)
いつもだと『組香(くみこう)』といって2種類以上の香を使って“香を当てる“というゲームを行なったり、芳香に浸りながら古典文学を鑑賞したりするそうだが、本日の『お香を楽しむ会』は、いつの間にか『龍翁の海外取材体験談を聞く会』に変更させられた。“事前相談”もなく、Yさんの企みにまんまとはめられた。

そこで翁、南米パラグアイの取材時の思い出話、特に先住民族グアラニー族とマテ茶について語った。南米に自生するイエルバ・マテの葉から作られるお茶。インカ帝国以前より飲まれてきた健康茶。風邪予防、鎮痛、便通、消化などに効く。グアラニー族が使っているマテ茶用の薬草は200種以上、目的に沿ってそれらの薬草を調合する。グアラニー族の伝統的な知恵だ。「私は、肥満防止のためにマテ茶を求めようと考えています」に客席の幾人かから“クスクス”が起きた。マテ茶は主として銀ストロー付の容器に調合した薬草を入れ、お湯を注いで飲む(冷やして飲むのを、テレレと言う)のだが、1個の容器を回し飲みするのが習慣。ストローの吸い口を拭かないのが礼儀。「私は(滞在中)礼儀知らずの日本人で通しました」に今度は客席が大笑い。そして、グアラニー族の生活(狩猟と菜園・料理・子育て・芸能・冠婚葬祭など)については、客人たちは大いに関心を示した。

『お香を楽しむ会』は『龍翁独演会』に様変わりしたが、Yさんほか全員が翁の再参加を求めてくれたことは嬉しかった。翁も(どうせなら)香の歴史や深さを学ぶことにする。何事も基本理念・知識・ルールとマナー・相応の技術が伴ってこそ人的交流の広がりが期待出来ることを再確認させられた会であった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

蒸し暑い部屋で汗をかきながらジャズを聴く気にはなりませんが、このくらい涼しいと落ち着いて聴けます。
このコーナーで紹介するアルバムはスピーカーで聴いてから決めることにしています。携帯オーディオプレーヤーで聴くとまあまあだと思う曲でも、ホームオーディオだと意外といいアルバムだと感じることがあります。音楽は耳だけでなく身体で感じて聴くというのが基本なのかもしれません。

出だしちょっと静かで物足りなさを感じますが、だんだん良くなります。Cassandra Wilsonの何とも言えない雰囲気を持った歌声がこのアルバムのすばらしさを引き出してくれます。

"Rendezvous"  Jacky Terrasson & Cassandra Wilson

01-Old Devil Moon
02-Chan's Song
03-Tennessee Waltz
04-Little Boy Lost
05-Autumn Leaves
06-It Might As Well Be Spring
07-My Ship
08-I Remember You
09-Tea For Two
10-If Ever I Would Leave You
11-Chicago 1987
12-Come Rain Or Come Shin
13-Medieval Blues


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

 

編集後記

永いこと使ってきた、オーディオアンプの調子が悪くなってきたので、プリメインアンプつきのCDプレーヤーKENWOODのR-K711を買いました。最近はiPodやiPhoneとドッキングして音楽を聴くオーディオに人気があるみたいで、従来タイプのオーディオは敬遠されているのではないかと思いましたが電気店でコストの割りにいい音のする製品を見つけたので、インターネットで最安値の店で買いました。思ったとおりいい感じで、これでまたジャズを聴く楽しみが増えました。

≪iPad≫
Gyao
映画が無料で観れます。暇つぶしに良いです。アプリは無料です。
iPadは画面が大きいので映画を観るのには好都合です。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.797

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com