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NO.764               Ryo Onishi              1/2/2011  

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雑貨屋のひとり言

皆様、新年明けましておめでとうございます。
日本海側では大雪で正月早々、混乱したところがありましたが、みなさんはどのようなお正月を迎えられているでしょうか?私は特になにもないのでゆっくりとジャズを聴きながら過ごしています。
毎週、日曜日の発行が定番となっているのですが、休みが長いと曜日がわからなくなります。本年もマイペースで雑貨屋ニュースレターを発行していきますので、執筆者の皆様、読者の皆様、よろしくお願い申し上げます。家の前のショッピングモールは元日から開いていて、たいへん賑わっていました。福袋が良く売れていたようです。最近は福袋の中身が分かっているものが多くて人気ブランドのものはすぐに売り切れます。ファッション店のディスカウントセールも盛んで、それを目当てに大勢の買い物客が来ていたようです。大型スーパーも開いているので年末に買いだめする必要がないので便利です。≪R.O≫

 

2011年の始まり

 卯年、2011年がスタートしました。世界的な経済不安も最悪期を脱したとはいわれていますが、まだまだ厳しい状況が続いています。昨年末、クリスマス前後の数日間は普段雨の少ない南カリフォルニアにしては珍しく連日強い雨に見舞われ、ロサンゼルス市内のハリウッドでは1920年以来の記録となる123ミリの雨でした。また、郊外のハイランド市をはじめ、ラグナビーチ市などでは大洪水が発生し、全米的にも多くの地域で大雨か大雪のクリスマスとなり、年に一度の年末商戦が壊滅的でさんざんでした。名実ともに暗い年末となってしまいました。

 さてその陰鬱な年末も過ぎ、新しい年を迎えました。前年に引き続き、必ずしも前途に希望の見える年明けとはいきそうにありませんが、そんな時だからこそ、私たちひとりひとりが意識して明るい気持ちを忘れないようにしたいものです。

今年は干支でいうと卯年(うさぎどし)になります。インターネットの情報によると、卯年生まれの人は、明るくおおらか。人情深くまめな性格で、人から好かれる福運があるのだそうです。また、愛嬌があり、人から可愛いがられるが、温厚な性格のため争いごとを嫌い、決断力に欠ける一面もあるとのことです。これは大いに結構な性格ですが、ただ、現下の日本とそれを取り巻く情勢を考えたとき、政権与党にはぜひ日本の行くべき道付けを決断力をもって明確に示していただきたく願う次第です。

 前回の卯年は12年前ですから1999年でした。その12年前の正月に私は当欄に『“うさぎ” を弁護する』というテーマで書きました。(Zakkaya Weekly #139)
12年も前の駄文原稿を誰も覚えてないでしょうから、以下改めて再掲し、年始のご挨拶に代えさせていただきます。 

  「 ♪ もしもし亀よ かめさんよ / 世界のうちにお前ほど / あゆみののろいものはない / どうしてそんなにのろいのか ♪ 」

有名な童謡の “うさぎとかめ”( 石原和三郎作詞・納所弁次郎作曲 )です。こやまの麓まで競争することになった俊足の “うさぎ” が遅速の “かめ” を小馬鹿にして、途中で “一休みして眠った” ため、“かめ” に負けてしまったと言う話です。相手より優れているからと安心し、怠けて全力を尽くさないと自分より劣っている者にも負けてしまうのだ、油断は大敵なのだ という教訓の話であると言われています。

でも、今年の干支(えと)は “卯(うさぎ)” ですから、今年くらいは “うさぎ君” のために弁護をしてあげようと思います。

ご承知のように “うさぎ” とは非常におとなしく慎重でかわいい動物です。また “月のうさぎ” の話( 注:後述 )からもわかる通り心根の優しい動物なのです。なんでそんな “うさぎ君”が “かめ君” を小馬鹿にしたりからかったりするでしょうか。また “うさぎ” とは非常にか弱い動物で、野原の真ん中でゆっくりと眠るほどの余裕はない筈です。そんな “うさぎ君” が競争の途中で怠けたり、油断したりするでしょうか。私の知る限り、“卯年” 生まれの人は皆さんとても几帳面で注意深い人格者です。( 私の知る “卯年” 生まれの人とは、まず私の妻、それから ・・・)

きっと “うさぎ” はわざと “かめ” に負けてあげたのだと思います。では なぜ “うさぎ” は “かめ” に上記童謡にあるような挑発的なことを言って、その上わざと負けてあげたのでしょうか。それは遅速の “かめ” でも 不断の努力を重ねればいつかは報われる時がある事を身をもって教え、励ましてあげようと思った親心のような “善意の行動” だったのではないでしょうか。 “うさぎ” は “かめ” が自信を持てるように引き立て役をしてあげたのです。

本当は “うさぎの心、かめ知らず” で、“かめ” こそ この時、競争に勝ち、得意になって “うさぎ” を馬鹿にした非を恥ずべきだと思います。

今回は “卯年” にちなんで “うさぎ君” の弁護をしました。 “亀年” になったら “かめ君” のため、書くことにしましょう。えっ、 “亀年” なんて無い? あっ、そうだっけ!

注)「月のうさぎ」の話の概略(インドのジャータカ神話から):
昔「うさぎ」と「きつね」と「さる」の三匹が仲良く暮らしておりました。三匹は前世の行いが悪いから今は動物の姿になっているので、世のための人にためになるような良いことをしとうといつも話し合っておりました。

帝釈天はこの話を聞いていて何か良いことをさせてあげようと、老人の姿になって三匹の前に現れました。三匹は老人のために色々世話をしてあげました。さるは木に登って果物や木の実を採ってきてあげまし た。きつねは川の魚を採ってきてあげました。しかしうさぎにはこれといった特技がありませんでした。うさぎは老人にたき火をしてもらい「私には何の特技もありませんので、せめて私の身を焼いてその肉を召し上がってください」と言うや、火の中に飛び込んでしましました。

これを見た老人は帝釈天の姿に戻り「お前たち三 匹はとても感心なもの達だ。きっとこの次に生まれ変わったときには人間として生まれてくるようにしてあげよう。とくにうさぎの心がけは立派なものだ。この黒こげになった姿は永遠に月の中に置いてあげることにしよう」といったそうです。こうして月にはうさぎの姿が見えるようになったそうです。

「月にうさぎがいる」なんていっても、今時の子供たちは誰も信じないでしょうネ。 夢のない時代になったものです。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「終(つい)の住まい」

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 
元日の朝も回転皿で来る

歳なりに元気と喜寿の年賀状

ジャンプ一番願う今年はウサギ年

一年の計にダルマの苦笑い

めでたさも切手のシートのほどの運

( ニュースやぶにらみ )

「期待」
空けるまでは −福袋
投票日までは −マニフェスト

「初荷」
来年は何%かな −消費税

「海老蔵さん示談成立」
菅、小沢は。う〜ん −水面下

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(161)「正月飾り」

お正月ともなると、ホテルのロビーやデパートの店内、時には駅の構内、そしてテレビの、どのチャンネルを回しても必ず流れてくるのが『六段の調べ』と『春の海』。これらの曲を聞くと「ああ、お正月だ、新年だ」の気分、雰囲気が高まる。『六段の調べ』は、江戸時代前期を代表する筝演奏家・八橋検校(やつはしけんぎょう)(本名:城秀=1614年〜1685年)の曲。『春の海』は、近代を代表する筝演奏家・宮城道雄(1894年〜1956年)の曲。いずれも世界的に有名な筝曲の名曲。本来は筝(琴)だけで演奏されていたが、近・現代になって三弦や胡弓、尺八、ヴァイオリンなどとも合奏されるようになった。

翁が子どもの頃、意味がよくわからずに歌っていた正月の歌に『1月1日』がある。1893年(明治26年)に文部省で認定された唱歌だ。
♪年の始めの 例(ためし)とて 終わり無き世の めでたさを 
松竹立てて 門ごとに 祝う今日こそ 楽しけれ

作詞は、当時、出雲大社の宮司(ぐうじ)をしていた千家尊福(せんげ たかとみ=1845年〜1918年)という宗教家。のちに埼玉県、静岡県、東京府の知事、司法大臣を歴任した政治家でもある。作曲は、当時、東京音楽学校(現・東京芸術大学)教授で宮内庁の楽師を兼ねていた上 真行(うえ さねみち=1851年〜1937年)、『鉄道唱歌』の作曲者としても有名である。それにしても、この『1月1日』は、小学校唱歌にしては、ちょっと重い感じがするが、日本有史以来の国家統一(明治維新)の嵐が治まり、過度の西洋文明の流入を懸念した明治政府は、「西洋に学ぼうとも日本古来の精神を忘れるなかれ」とばかり、やたら、神国・皇国日本の思想を小学校教育の中に採り入れた。国家の思想、教育の基本理念を示した『教育勅語』が発布されたのは、それよりわずか3年前の1890年(明治23年)のことである。この教育勅語の中に謳われている人間教育の基本理念の復活を強く望んでやまない翁であるのだが、それはいずれかの機会に吼えるとして、今の子どもたちは『1月1日』を歌えるのだろうか?と思って静岡に住む同年輩の友人に「あなたのお孫さんたち(中学生2人と小学6年生)、この歌を知っているか、訊いて下さい」とお願いしたところ、何と返事は「孫たちいわく“何それ?”」・・・あ〜あ、またもや日教組の奴ら!と、怒りがこみ上がる、が、お正月だ、正月ぐらいは吼えるのは抑えておこう。                

昔も今も変わらないのが門松、注連縄(しめなわ)、鏡餅。

門松(松飾り)は、能・狂言の舞台背景が松であるという理由と同じく、古くから松の木の梢(こずえ)に神が宿ると考えられていたことから、門松は“年神(としがみ)”を家や会社などの玄関先で迎え入れるための“依り代(よりしろ=神霊が寄り付ける対象物)という意味合いがあるそうだ。
注連縄は、正月に限らず、神社など神域とされる場所、あるいは古木や岩など神が宿るご神体とみなされる物体および周辺で(普段でも)見かける紙垂(しで)を付けた縄、いわば神域と現世を隔てる結界(けっかい)の役割を意味する。正月に、家の門や玄関などに飾る注連飾(しめかざり)も、この注連縄の1つの形態であり、厄や禍を祓う結界の意味をもっている。また、大相撲の最高位の力士だけに締めることが許される“綱”も注連縄である。言うまでもなく横綱は、全ての力士を代表する存在であると同時に、神の依り代であることの証(あかし)とされている。それ故に横綱の土俵入りは、病気・故障などの場合を除き、果たさなければならない重要な責務である。更に横綱は、天下無双の強者、また優れた者という意味の“日下開山(ひのしたかいざん)”とも呼ばれ、それだけに横綱は、その地位に相応しい品格と抜群の力量が求められる。

鏡餅――翁、10年くらい前までは近くの商店街の餅屋から、まあまあのサイズの平たい円餅(2枚重ね)を、玄関を入った所にある書斎(仕事部屋)用とリビング用に2組買って来て、三方(さんぽう=供え物をする台)に半紙を敷き、その上にウラジロ(シダ)の葉を載せ大小の餅を重ね、干し柿、するめ、昆布、橙(だいだい)などで飾り付けることを習慣にしていた。近年は、簡単に飾れる利便性と、後で食べる衛生面を考えて開発された、鏡餅が重なった姿を型取ったプラスチックの容器に充填した飾り餅で間に合わせている。

門松、注連飾り、鏡餅には、ご承知のように“飾る時期”、“下げる(片付ける)時期”がある。門松や注連飾りは、クリスマスが終わった翌日から準備・飾りつけが始まるが、鏡餅は12月28日が最適とされる。何故なら「八」は末広がり、と理由は単純。29日は
「二重苦」に繋がるので避けるほうがいいと言われているが、逆に「29」を「ふく=福」
と読み替えて、この日に餅をつく地域もあるそうだ。翁は、毎年30日を“飾り日”としている。昔から12月31日に飾るのは“一夜飾り”とか「一夜餅」と言って忌避されるが、これは“葬式の飾り(バタバタ飾り)”に似通っているのが理由らしい。松の内とは門松が立っている期間を言い、本来、年神が滞在する7日間が松の内だったが、近年は会社や公共の場所では、仕事初め(5日頃?)はもう門松や注連縄は取り払われていることが多い。一般家庭でも七草粥の日を含め8日まで、あるいは七草の前日(6日)までとする地域もあり、関西地方では15日までを松の内としている(地域もある)そうだから、一定していない。鏡開きも地方によって異なるが、1月11日が一般的だ。

翁宅には門松も注連飾りもない。だが、いつでも神霊や仏霊が立ち寄ってくれるように、玄関を入った所に1年中飾ってある松竹梅のアート盆栽や日の丸が“依り代”の役目を果たしていると思っている。ともあれ平成23年(2011年)が明けた。成るか成らざるか、前号で吼えた“平成維新”、期待もあり期待もなし。あるは読者各位のご多幸と我が身の健康祈願・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

年末に阪神百貨店で廃番、中古のCD、レコードの販売会がありました。KING KONGという中古レコードを扱っているお店が販売していました。
LPレコード、SPレコード、CD、カセットまでいっぱいありました。私はもちろんジャズのコーナーでワクワクしながらCDアルバムを探しました。
見覚えのあるジャケットがいっぱいそろっていました。同年代の人が端から端までジャケットを繰っている光景はまるで自分を見ているようでした。本日はその日に買ってきたCDアルバムをご紹介したいと思います。
1969年にリリースされたBill EvansのQuiet Nowです。
オランダでのライブアルバムで、Manufactured in Franceになっていました。
1曲目の曲名はインターネットで調べるとVery EarlyとなっているのですがジャケットにはVery Airyと書かれています。
"Quiet Now"  Bill Evans
1.Very Airy
2.A Sleepin' Bee
3.Quiet Now
4.Turn Out The Stars
5.Autumn Leaves
6.Nardis


雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

愛用のウォークマンがバッテリー交換でよみがえりました。
これであと3年はこのウォークマンでジャズが楽しめそうです。

≪iPad≫
日本でも電子書籍が本格化しそうな気配です。私も電子書籍を利用しています。
iTuneで板倉雄一郎著の「失敗から学べ」という書籍を購入しました。
本屋では特別割引はありませんが、電子書籍ではこれがあります。うれしいですね。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.764

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com