先日のこの欄(雑貨屋ウイークリー357号)に書いた私の拙文「忘却力の充実」に対してラスベガス郊外のヘンダーソンに住む女性からコメントをいただき、こんなことが書いてありました。
河合様の「忘却力の充実」を読ませて頂きました。いいですねー! 前向きで! ユーモアがあって。これからはもう“アラ情けない、こんなことも忘れている・・・”
と嘆かないで、私の忘却力も充実してきたこと!と言い聞かせることにしましょう。きっと毎日何回も使うことになるでしょうね。
私の好きな言葉に「将来は今!」と言うフレーズがありますが、これと一緒に使わせて頂くことにします。 |
「将来は今!」とは確かに意味深い言葉です。過去の結果である今を省みることも必要ですが、これからの人生はすべて今から始まるのであり、今の瞬間の積み重ねが未来である以上、私たちは今のこの一瞬を大切にしなければなりません。
以前ベストセラーになった 「大往生(永
六輔著)」という本に、人生とは今の瞬間から死ぬまでということであり、従って今の自分にとって、今この瞬間が自分の人生で一番若い時なのだ、という趣旨のことが書いてありました。人生で一番若い時が今である以上、何かをするのに遅すぎるという時はなく、何でもプラス思考で挑戦すれば「思い立つ日が吉日」ということなのでしょう。
私など、何か新しいことをする時、いつも「私ももう歳だから‥」と躊躇しがちです。反省しきりです。
先月、私は1年ぶりに日本へ行ってきました。その際知ったのですが、実家を継いでいる私の長兄は今86歳で、この夫婦には家を継ぐ子供はいないのですが、家を全面改造中でした。
工事中、この兄夫婦は半年以上も近所の狭いアパート暮らしをしていました。完成の暁にはほゞ新築同様になる新居に移るのだと張り切っていました。そして二年後の米寿から第二の人生のスタートなのだそうです。自分の兄を誉めるのは少々気が引けますが、この老夫婦の心意気と前向き発想にはさすがの私も唖然としながらも感銘せざるをえませんでした。
河合将介(skawai@earthlink.net) |