Zakkaya Weekly No.423
Ryo Onishi                                      6/20/2004

雑貨屋のひとり言 さくらの独り言 川 柳 & コント バックナンバー
成岡流お酒の楽しみ方  河合さんの・・・ 森田さんの・・・ 健康のお話 雑貨屋ホーム

インターネット電話は長距離でも国際通話でも通話料がタダです。単身でアメリカにいるKさんは、これをうまく利用されています。Kさんは日本にいる奥さんに料理法を教えてもらいながら自炊しています。これって画期的な利用法だと思いませんか?マンネリ化しがちな?夫婦のコミュニケーションもこれなら新鮮な会話になっていいですね。単身の方にお奨めします。(R.O.) but_up.gif (232 バイト)

 今年も5月から6月第一週末まで日本へ行ってきました。東京は前年より4日早く梅雨入りということで、滞日最終日は雨天の中で過ごし、ロサンゼルスへ戻る日の成田空港も雨でした。

今回の日本滞在期間は4週間あまりであり、連日予定の詰まったきついスケジュールとはいえ、私は既にビジネスの第一線から引退している身ですので、朝だけはゆっくり日本のテレビや新聞に目を通す機会に恵まれ、久しぶりに、米国では実感出来ない日本の今に接してきました。

この4週間、私の目に飛び込んできた日本のニュースは、長崎の小学女子児童によるクラスメイト殺害事件、イラクでの戦場カメラマン(橋田、小川さん)の殉職など悲惨でショキングなものから、小泉首相の北朝鮮再訪による拉致被害者家族の帰国と曽我さんの家族、その他安否不明者問題、参議院委員会と本会議での国民年金審議、裁判員制度法の成立、三菱自動車の欠陥隠し、イラクからモハメド君の来日などなど、朝のテレビのワイドショウは大賑わいでした。

そんな中でせめて明るい話題としてはアテネ五輪への日本有力選手たちの代表決定、大リーグ野球での日本人選手の大活躍報道などでした。

これら気になる日本のニュースの中で、ふだん米国に在住する日本人として私が気になったのが、6月5日に参議院本会議で可決成立した年金改革関連法でした。

国民の年金制度は現行のままでは破綻することは確実であり、再検討が必須であることは承知するものの、それにしても議論があまりにも少なすぎ、とうてい私たち国民が理解するには程遠いように思いました。

法律を決める国会議員の多くが未納・未加入期間があったということは、年金システム自体に欠陥があることを彼らが身をもって証明しているわけで、このシステムの見直しもしないで、年金保険料の負担増・給付減といわれても私は納得しかねます。

今の日本の公的年金は「世代と世代の助け合い」を前提とする制度であり、現役若年層の納付保険料が今の受給者への年金給付として使われています。

ただでさえ少子高齢化時代を迎え、これは厳しい仕組みである上に、未納・未加入者が増えれば制度自体が成立しないことになります。

どうすれば現役層の人たちが「払いたくなる年金制度」になるのか、それこそ国家百年の計として国民全体で考え、納得するまで議論しなければならなかったのではないでしょうか。

このように、年金問題ひとつをとってみても、自分の将来の生活を直接左右する事柄であり、他人事ではありません。

最近、日本人の政治に対する関心が薄れ、若年層を中心に選挙の投票率が年々極端に低くなっているようです。

自分たちの将来を大きく左右する今の政治になぜ若い人たちは関心を寄せないのでしょうか。

今回の年金法案で見せつけられた国会の不充分な審議が国民の政治不信ではなく、政治に対する関心を高める効果につながればと願ってやみません。

7月には参議院議員選挙が行なわれます。私も海外在住の一日本人として海外投票だけは棄権せず、はっきりと意思表示をしようと思っています。                      河合将介(skawai@earthlink.netbut_up.gif (232 バイト)

 

さくらの独り言“Play back!”

遠き昔アイドルだった山口百恵の歌に「Play back」というのがあった。歌の文句には関係ないが、ご存知のとおりプレイバックという言葉は、録音テープなどの再生、ボールの返球、または物事の蘇生・再生などを意味する。実は今この私も、Play backモードに突入してしまった。昨年11月に足の手術をして以来、遠ざかっていたゴルフ。時々思い出してはゴルフ雑誌を読んだり、ゴルフ番組を観たりして楽しむ程度だったが、宮崎・シーガイヤでのプレー再開で、またまた点火してしまったゴルフ熱を誰彼なく話したい衝動にかられ、これを書きはじめた。どうか狂ったと呼ばないで、Play backと呼(読)んで欲しい。

シーガイヤでゴルフプレイする事前に、私のゴルフの師匠(N氏)に告知した。師曰く「足の事もあるし、いきなりの本番は無謀だが、やる以上は基本スイングに徹しなさい。ゲートボールにならないように」と、細かいご指示。いよいよ当日、「トム・ワトソンCC」1番ホールのティーグランドに立った。嬉しくて、ドキドキで、アドレスに入った瞬間、師匠のアドバイスがどこかへ吹っ飛んだ。つまり、頭が真っ白になった。無我夢中でドライバーを振った。ヘッドの真芯でボールを捉えた。シャフトからグリップに伝わるソフトな感覚がたまらなく心地いい。これがゴルフの醍醐味か?「ナイス・ショット!」とパートナーの声、続く「いいスイングだわ。昨年のレッスン、体が覚えていたのよネ」とのお褒めの言葉にやっと冷静さを取り戻し、師匠のアドバイス(チェック・ポイント)を思い起こしながらカートでホールを進んだ。空振りこそなかったが、チョロあり、シャンクあり、グリーンまでの道程が遠いホールも多々あった。練習不足、というより、足のアクシデントで8ヶ月も練習が出来なかったことを悔いた。どういうわけか、たしかに30ヤード以内のアプローチとパターは、得意である。そのおかげで久しぶり(プレーは約1年ぶり)にしてはまずまずのスコアだった。

ところで、6月13日、テレビで「サントリー・レディース・オープン」を観た。新星・宮里藍選手が、サラリと優勝した。プロ入り1年目で早くも2勝。まだ18歳(19日で19歳)だというのにこの成績。そのことも驚きだが、なんと言ってもフォームの美しさが光る。画面で彼女のスイングが何回も紹介された。グリップ、自然なアドレス、ゆっくり大きなバック・スイング、軌道をはずさないダウン・スイング、ヒットする瞬間、顔(目)がしっかりとボールを見ている。そして大きなフィニッシュ。体が弓なりに反り、おなかが打球方向に向いている。テレビ観戦が終わるや否やバッグからSW(サンド・ウエッジ)を取り出し、藍ちゃんのフォームをイメージしながら狭い部屋の中でスイングする。私にも出来る・・・そんな気がムラムラと高まり、もう、練習したくてたまらない。早速師匠に電話。急な誘いを承諾させて、駆けつけてもらう。練習後「基本的なポイントは、もう全部教えた。私の役割は、基本通りにスイング出来ているかどうかをチェックするだけだ。あとは練習の積み重ねと、実践で応用(対応を経験)するのみ」とは師匠の弁。これがまた、コース上の自分のイメージで頭はすっかり満杯となった私に拍車をかけた。

電車のホームで傘こそ振り回さないまでも、通勤のバス・電車中の私の頭は、1にも2にもゴルフ、3、4がなくて5にゴルフ。まさに蘇生・再生した若葉の勢いそのものだ。そんな時、師匠が何気なく呟いた次の言葉を思い出す。「ゴルフは永遠にゴールが見えない苦しく、そして楽しいスポーツだ。自己(精神力)との闘いに快感を覚えれば上達も約束されよう。体力・技力・マナー・協調・反省・判断(分析)・勇気(挑戦)・・・これが私(師匠)のゴルフ哲学だ」と。この瞬間私は、頭だけでなく、心の芯まで蘇生された感じになり、トータル蘇生状態となった。そこで呟いてみる、“いつの日か師を超えてみせるぞ!”っと・・・Play backモードのさくらの独り言。
kukimi@ff.iij4u.or.jpbut_up.gif (232 バイト)

 

川 柳 & コント(東京・成近)

( 川 柳 )

一瞥に怯む持論の意気地なし

完敗にまだプライドが捨てられず


飲みこんだノーに心が痩せてくる

がらみにやつれが目立つシンデレラ

明日へと悔し涙が向く目線 


( ニュースやぶにらみ )

「新五千円札が完成」
たけくらべに負けた −吾輩は猫

「お札の数え方」
一葉、二葉、三葉… −新五千円札

「流出個人情報」
欲しいなあ −参議院候補

(東京・成近) E-mail nakawai@adachi.ne.jpbut_up.gif (232 バイト)
http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

連載短編小説  花惑い(5)                          
 ジュンを学校へ送って行き、浩二を送りだすと道代は、分厚い日系人用の職業別電
話帖をめくった。
 アメリカは法を中心にした訴訟社会である。
 妻以外の女性に夫の子供が生まれた場合、法的にどのような解釈が下されるか明確な知識をえておく必要があると考えた。
 道代は『弁護士無料相談』の広告をみつけると、片っ端から電話をかけた。
――男性は、子供が十八歳になるまで養育の義務があります。――
「相手の女性が、夫ではなく別の男性の子供を身ごもっていたとしたら、それでも養
育の義務があるのでしょうか」
――子供の血液検査をします。しかし、母親は子供の血液検査を拒否することもでき
ます。いわゆる、逃げ道です――
 詳しく知りたければ事務所においでくださいと日系弁護士はいった。
 同じような体験をした友人に相談すると、彼女は、こんな忠告をしてくれた。
「ふたりを追いつめては、あなたの負けよ。冷たい気持ちで正義感を求めると男の心
は離れてしまう。男はプライドや意地があるから、自分と関係した女が、たとえした
たかだと自分で気付いていたとしても女房から悪し様にいわれると『お前はどうなん
だ』と、逆襲してくる。自分に関心をもってくれる女ほどかわいいのよ。若い娘であ
るほどね。それに、男は中年になると『俺の青春も終わりだな』という思いがつよく
なる。あわよくば第二の青春みたいな、妙な血の騒ぎ方がするものらしいから、狂い
咲きっていうのかしら、よくある話よ。道代が家庭を守りたければ、腹が立っても、
女を悪くいわない。これが鉄則ね。だけどまあ、男というものは困ったもんだわ。
ちょっとお金ができると何かしら危ない橋を渡りたがる。女遊びは男の甲斐性とでも
思っているのかしら、時代錯誤もいいとこだわ。でも、遊びならいいけれど本気にな
る。アメリカの婚姻法は、一方が離婚を望めば成立する。日本からきたわたしたちに
は戸惑うけれどーー。そうそう、大事な事が一つ、早合点しないこと。妊娠だって、
嘘っぽい気がするし」と友人はいい、「がんばつて!」と、付け足した。

「仕事が終わりしだい、由香がくるそうだ」
 昼過ぎ浩二から電話がきた。
 道代はうち中に掃除機をかけると、フローリング床も机もカン性にみがきたてた。
花屋へ行った。気持ちが沈んでいるときは好きな花を見るにかぎる。パンジーやイン
ペションの鉢植えをを八個買い、車に積み込んだ。
 道代は玄関ポーチに鉢を並べた。
 都合がいいことに、ジュンはクラスメートの家でスリーブオーバーがあるといっ
て、早めに夕食をすまし、迎えの車で寝袋と枕を抱えて行ってしまった。
 キッチンの電話が鳴った。
「いまから帰る」
 浩二からである。
 浩二が帰った。その一足遅れて由香の車が家の前に止まった。
 玄関チャイムが鳴るのを待って、道代は、引きつりそうになる頬を両手で軽く叩き
無理やり微笑み、ゆっくりとドアを開けた。
 小柄な由香は、華奢な身体つきで白黒の太い縦じまの半袖ブラウスに白いタイトス
カートという装いである。アクセサリーは何も付けていない。髪は、小さい女の子み
たいなおかっぱに切りそろえていた。化粧をしない素顔の由香は、色白な肌を石鹸で
洗いたてのような清潔感があった。しかし、顔つきは、なにをいわれても即言い返せ
そうな、身構えた堅い表情が感じられた。
 三人は、大きな窓から海が見える食堂の楕円形ディナー・テーブルに、由美を挟ん
でコの字型に座った。
 浩二と由香は事前に打ち合わせをしているはずだ。が、それは問題ではない。道代
は、自分の考えをはっきり由香に伝える、これが一番重要だと決めていた。
 道代は、さりげなく由香と浩二を見た。夫の浩二が、なぜか遠い人のような感じが
するのが不思議だった。由香は背筋を伸ばし唇をキュッと結び構えていた。 つづく

森田のりえ(moritacn@earthlink.net)
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19歳になったばかりのプロゴルファー宮里藍(あい)選手が先週に続いて優勝しました。すごい人が現れて楽しみですね。男子では丸山が全米オープンで健闘していて楽しみです。
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Zakkaya Weekly No.423

雑貨屋 店主 大西良衛  but_up.gif (232 バイト) zakkaya@news.email.ne.jp