Zakkaya Weekly No.412
Ryo Onishi                                      4/4/2004

雑貨屋のひとり言 さくらの独り言 川 柳 & コント バックナンバー
成岡流お酒の楽しみ方  河合さんの・・・ 森田さんの・・・ 健康のお話 雑貨屋ホーム

どこに行っても見事な桜が咲いています。殺風景な工場街にも桜が咲き、素敵な花見の場所になっています。これが日本の春ですね。
満開の桜は、今日の雨で、ちょっと散ったかもしれませんねー。
阪神、巨人の三連戦で阪神が昨年の強さのままがんばっています。今年も面白くなりそうです。(R.O.)
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あまり 知られていないL.A. 観光スポット(172)

Corona Heritage Park & Museum
FWY#91を走り、ロサンゼルス・カウンティから東隣のリバーサイド・カウンティに入ってすぐのところに位置するのがコロナ(Corona)市です。

この市は1986年から110年以上の歴史を持ち、初期のころはレモン、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘類の生産・出荷の中心地として大きく発展し栄えました。

地図を広げて見ると、この市の中心部に真ん丸い円を描いた道路が目につきます。この道路は周囲が3マイル(約5キロメートル)あり、かつてはここでカー・レーシングも行なわれ、全米にその名を知られていました。

コロナ・ヘリテージ・パークは、このような栄光ある市の歴史を保存し後世に伝えるとともに、レモンの木立をそなえた公園として市民にリクリエーションの場を提供することを目的に開設されたものです。

この場所は20世紀始めにレモン他の柑橘類栽培経営を手がけ、のち、カリフォルニアで最大手の一つとなった Foothill Lemon Companyの本社があったところです。

この会社の倉庫として1937年に建てられた10,000 sq. ft.の建物の一部が現在ミュージアムとなっています。

ここにはコロナ市(別名:サークル・シティ)110年の歴史が一堂に展示されています。

前記カーレーシングの記録集、レモン栽培の歴史と当時使用した道具類、衣装、日常生活品など、米国の典型的な地方の歴史について知ることができ、学べるところです。

パーク内にはミュージアムのほか、樹齢100年をこえる樹木や、野菜・果物などを即売しているファーマーズ・マーケットもありますが、それほど広いところではありません。

またミュージアムも見るべき内容は揃っていますが、比較的小さなスペースですので、ここだけを目的に訪ねると少々物足りなさを感じるかも知れませんが、それだけにリバーサイド・カウンティ方面へドライブする機会に気楽に立ち寄れるスポットといえましょう。
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●住   所 :510 West Foothill Parkway, Corona, CA 928892
●オープン日 :火曜日 − 土曜日(日曜日、月曜日は休み)
●時   間 :10:00am ? 2:00pm 
●料   金 :無 料
●電   話 :(909) 898 -0687
●Web Site :http://www.coronaheritagepark.org
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行き方は次の通り(Torrance方面よりの場合)
(1) FWY#91(東)を約44マイル進み、FWY#15と交叉する一つ手前の出口である Main St.でFWY#91を降り、 Main St. を右折(南へ)する。
(2) Main St. を約2.5マイル南下、Foothill Parkway を右折(西へ)し、すぐ(0.2マイル)の左側に入口があるので入る。
(3) 全行程 ;(Torrance方面からの場合)約50マイル、ドライブ約1時間。
河合将介(skawai@earthlink.netbut_up.gif (232 バイト)

 

さくらの独り言「強さ・弱さ」

1月は行ってしまい、2月は逃げてしまい、そして去ってしまった3月の暦をめくる。パッ〜と新しい季節が一気に始まった感がある。固くつぼんでいたものが、一挙に色を放つ瞬間だ。町も村も開花した桜で染まっている。地上に咲き乱れる桜の色とかほりが、空や海や川にも映し出される光景がある。オフィスの窓越しに見る富士の山も、飛行機雲も、そして、隅田の川面に映し出される影さえも桜色に染まる。小さな蕾はこの2週間の冷たい雨にも屈せず、「この時のためだったのだ」と誇らしげに咲いている。しかしまた、柔らかい小風がよぎっただけで、その身を潔く風に舞わせてもいる。桜の木の下で呟いてみる、「桜って、強いのだろうか、弱いのだろうか」と。

2002年3月16日に次ぐ2番目の早さであろうと予測されていた桜の開花は、続く強風雨にその時を遅らせた。「このまま桜は・・・」と心配した東京人の声もよそに、桜は見事、悠々と誇らしげにその優美な姿を現した。威風堂々とした幹も、伸びやかな枝々に咲き競う花々も、流れるように空に舞う花びらも、「短い花の命の強さと弱さ」の極限と美しさのドラマを繰り広げる。これは巧みなき自然の演出である。あたかも日本女性の「強さと弱さ」を集約したような桜に、私は魅せられてしまう。花も人も、「強さと弱さ」を醸し出せるようになれた時、その存在真価が生まれる。

先日ある友人が「桜の木」について語ってくれたことを思い出す。「桜の木ほど不思議なものはない。桜の木ほど、長く、多く、そして深く、人々に愛されるものはない。開花期間が短いとはいえ、桜の木ほど、開花を過ぎた葉桜の時まで長く愛でることができる。また桜の木ほど、その木の多くを人の生活に還元できる木はない。花と葉と実は食用として、その樹皮は衣の染めとして、木や幹は生活の用品として人の生活に多面性を見せてくれる。さらに桜の木ほど、喜怒哀楽の中に存在する人の心の底深く、響きあうものはない。力も安らぎも、喜びも侘しさも、雄々しさも女々しさも、凛々しさも柔軟さも、人間の五感に深く呼応するものはない。桜の木とは女性でも男性でもなく、その二面が共存する不思議な木である。」と。彼の言葉を聞きながら私は、桜の木の「強さ弱さ」を思ったものだ。

さてその昔、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と植木の常識を父から教えてもらった。しかし今の造園業者は桜の枝払いをするのである。たまたまマンションの敷地内に居た専門家に訊いてみると、「昔は、桜の木を切ると切った所から腐るため、切ることができなかった。しかし今は防腐剤があるので問題はなく、桜枝の育成のために、枝がらみした部分を2月頃に剪定するのが最近の傾向です」という返事。その剪定のおかげで見事な開花を果たした敷地内の桜の木は、この造園常識の変化を証明したことになる。ある意味で、桜の強さと弱さも変化しているということだろうかと笑ってみたりもする。とはいえ、人間界の技術革新に関係なく桜の木は、強く優しく、雅に可憐に、その生を奏でている気がする。「強さと弱さのハーモニーだな」・・・と、呟くさくらの独り言。
kukimi@ff.iij4u.or.jpbut_up.gif (232 バイト)

 

川 柳 & コント(東京・成近)

( 川 柳 )

よろめきの葦リストラの風の中

意に添わぬお辞儀もできる棒グラフ

取り巻きの野心 トカゲの尾で終わり

小癪にも と金が寝首掻きにくる

万策に手のジョーカーの期限切れ


( ニュースやぶにらみ )

「国技」
モンゴルの?日本の? −大相撲

「4月1日」
安心して景気改善と言えた −日銀短観

「巨人開幕二連敗」
野球も体も悔しいな −長嶋元監督

(東京・成近) E-mail nakawai@adachi.ne.jpbut_up.gif (232 バイト)
http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

森田さんから

かけがえのない絵本 

「あらっ、この絵『星の王子さま』じゃない!」
 ある日、我が家へ遊びにきた友人が壁にかけてある額を見て、叫んだ。
 驚いたのは私だった。
「そう、これが! 知らなかったわ」
 
 30数年前、私がアメリカへ来る前の話である。幼くして父親を亡くした息子を将来は医者にしたいと考えていた姉が、私に『星の王子さま』の絵本を買ってきてと頼んだ。本屋で探したが見つからず、5歳の男の子が喜びそうな本を適当に買ったのである。
「こんな本いらないわよ! 何を聞いていたの! いい加減なんだから、もう無責任ね」
 姉に叱られたことを、私は思い出した。
 友人は興奮したように話しつづけた。
「小学校の6年生の教科書に紹介されていたのよ。高校生になって読み返してみると、えっこんなに難しい本だったかしらと思ったわ。時代とか、年齢を超えていつでも感動できる。生きていく術とか人生の壁に突き当たった時に軽くハードルが越えられそうな、そんな本よ。でも、どこでこの絵を手にいれたの?」
ドイツ旅行をした時に泊まったホテルが「ディ・クライネ・ブリッツ(小さな王子さま)」だったこと。ホテル・レストランの壁一面に漫画が描かれ、その絵の一部がホテル専用の絵葉書になっていた。とても愛らしい絵だったので10数枚もらって帰り、その1枚を額に入れたのだと話した。
 それから数日後、フランス人作家アントワース・ド・サン・テグジュペリの古典的名作『星の王子さま』をCD-ROM化した電子出版、という新聞記事を見つけ、「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えない。かんじんなことは、目に見えないんだよ」と王子さまはキツネに教えられる、と書いてあった。ある雑誌に「サン・テグジェペリ夫人の手記」が載っていた。私はこれらを全部切り抜いたのである。
 昨年の10月、娘とふたりで訪日旅行をした。実家へ寄った時に同じ敷地内に建つ姉の家に上がってみた。主を亡くした甥の部屋の本箱を見て、おやっと思った。医学書が並んでいるなかに『星の王子さま』があった。私はひどく懐かしいものに出会ったような気がして、手にとり、めくってみた。巻末に、甥は幼い字で自分の名前を書いている。昭和44年1月30日購入と、姉は記していた。第21刷発行であった。
 昭和44年は西暦1969年、アポロ11号で人類がはじめて月に到達するという劇的な出来事があった。星から星を訪ねる王子さまの物語は社会現象とあいまって、マスコミでも喧伝され「買っておかなきゃ」「読んでおかなきゃ」と思った人が多いのだろうか。
 風評に影響されたかどうかは知らない。28歳で未亡人になった姉は、幼い息子にどのような思いを込めて『星の王子さま』を読み聴かせたのだろう。念願の国立大学の医学部に入った息子が、卒業を前にして急性白血病であっけなく逝ってしまった。その時の姉の悲嘆。その数年後に自らもガンを患い、夫と息子の待つあの世へ旅立ってしまった。
 哀しい姉の生涯であった。
「埃をかぶったままで、切なかったですよう、あなたの所へ行きたかったですよう」
 本箱の絵本が、そう叫んでいるような気がした。
 長い道のりを経て『星の王子さま』は、私のかけがえのない本になったのである。

森田のりえ(moritacn@earthlink.net)

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テレビ番組で携帯中毒のことを報道していました。私も古い携帯からデジカメつきの携帯に換えました。また新しい日本に出会えるのではないかと楽しみにしています。新しい機能に戸惑っているところなので、中毒にはなれないと思います。
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http://www.ne.jp/asahi/zakkaya/weekly/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.412

雑貨屋 店主 大西良衛  but_up.gif (232 バイト) zakkaya@news.email.ne.jp