梅と桜
自宅から歩いて30分ほどの所に梅ヶ丘公園がある。今月の上旬頃にどのくらい梅が咲いているか見に行った。まだ梅の花は所々赤い花がポツリポツリ咲き始めたばかりだった。
毎年、2月にはそこで梅祭りが行われる。今年は流行り病のお陰でイベントは中止だろう。
だから今回は個人、個人が梅を鑑賞する静かな公園のお花見になりそうだ。
先週、母がお世話になっている病院に精密検査の結果を聞きに行った。母は死刑宣告でも受けるような緊張感と不安な日々を過ごし、この日を迎えた。
お陰様で全ての科で良い結果が出たのでほっとした。
明るい気持ちになって久しぶりに病院の敷地にある庭に出て見たら早咲きの桜が咲き始めていた。
スッキリと晴れた青空に桜の花が映えて綺麗だった。
ところが同じ病院の敷地にあるハーブ園を見たらすっかり雑草に覆われて荒れ果てていた。
毎年秋に行われていたオープンホスピタルのイベントも中止されハーブガーデンのお手入れをするボランティアも集まらないのだろう。院内のホスピスにあるテラスに作られたハーブガーデンは
どうなったか気になる。
一輪の花やハーブの香りが人の気持ちを癒す事は科学的根拠やデーターでも示されている。
毎年、このハーブガーデンで採れたハーブでお茶を入れ香袋やドライフラワーを差し上げる時喜んでくださった人の笑顔が思い出される。
流行り病のお陰で世の中の風景がすっかり変わってしまったけれど淡々と季節は巡り時に応じて花が咲き緑が芽吹く。この法則は変わらない。自然界からのエネルギーも人間には必要な栄養素の一つだ。
今週の晴れた平日、また梅ヶ丘の公園に出かけてみよう。
茶子 スパイス研究家 |