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1266号

No.1266     Ryo Onishi              8/16/2020

 weekly
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雑貨屋のひとり言

あれほどにぎやかだったセミの声が静かになりました。短い命でしたね。
今年もお墓参りをしましたが木のような雑草が生え、長期間誰も来ていないとわかるお墓がいくつかありました。いろいろ事情があって墓参りどころではないんでしょうね。猛暑の中、マスクをして炎天下にいると体が疲れます。
コロナ感染の勢いが止まらない中、猛暑続きで熱中症にも気をつけなくてはならなくなりました。ショッピングモールは朝から涼みに来る人で賑わっています。これからもしばらくは体温並みの気温が続きそうなのでエアコンをつけて水分をこまめに摂るようにしたいと思います。これから先、定常化したこの酷暑が元に戻ることはあるのでしょうか?《R.O.》

 

河合将介さんのコーナー 

休止中です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

年号が変われど8月15日

コシヒカリ昭和の飢えを知らぬ味

平和っていいな三食飯が食え

国境を跨ぐ野鳥の平和論

裏切られ裏切られなお不戦の碑


( ニュースひとりよがり )

「渡哲也さんを悼んで」

献杯 −”松竹梅”

「中止で損失2億円超」

〽 えーらいこっちゃ えーらいこっちゃ −阿波踊り

「軒並み赤字決算」

煮ても焼いても食ってもらえない ―外食産業

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(639)「シュールドキュメンタリズム」

今号は、(少し気取って)片仮名のタイトルをつけた。『シュールドキュメンタリズム』は、かつて翁がドキュメンタリー番組を制作していた時代のポリシー(強力なこだわり、基本的な制作方針)だった。『シュールドキュメンタリズム』の『シュール』は、フランス語の「シュールレアリスム」が語源。意味は「シュール(超)」+「レアリスム(写実主義・現実主義)」のことで、日本では「超現実主義」と訳されている。『ドキュメンタリズム』は「事実性」・「実録性」。したがって『シュールドキュメンタリズム』は「超事実主義」と言うことになる。後年、英語通の人に訊ねたら“その言葉は英語風ではない”とのことだったが、それはともかく翁は自分流に「事実の奥に隠されているもう1つの事実」を追求する、と解釈し(そう思い込んで)取材し番組化した。幸いに、まあまあの視聴率は取ったが、テレビ局内部や同業者から「龍翁さんの作品は、くそ真面目で堅苦しくて面白味がない」との悪評が多かった。勿論、翁自身も自認していた。しかし“面白くするための演出”は一切行なわず、ひたすら『シュールドキュメンタリズム』を貫いた。但し“物事の事実”を見定める努力はしたものの、その奥に秘められているもう1つの事実を、どこまで追求出来たかは、まるで自信がない。

さて、今号に何故『シュールドキュメンタリズム』を取り上げたか――実は(古い話になるが)翁がまだテレビ(ドキュメンタリー)番組制作者としてのスタンスが決まっていなかった若い頃、この言葉と意味(精神)を翁に教えてくれた人物がいた。今年のお盆、その人の1周忌(祥月命日=8月20日)を前に、その人を偲んだのだ。その人の名は長谷川龍生(はせがわ りゅうせい)。作家・詩人・映画音楽美術評論家・日本ペンクラブ名誉会員・元日本現代詩人会会長・元大阪文学学校校長などを歴任した文化人だった。

長谷川龍生氏(1928年6月19日〜2019年8月20日)は、前述のように確かに詩・評論・広告などの分野で多くの業績を残した一流人ではあったが、翁が(友人の紹介で)長谷川氏に初めてお会いしたのは、氏が大手広告代理店“Tエージェンシー”の広告企画部長の時だったので(翁の先入観もあって)氏に対する第1印象は、いわゆる“広告マン”でしかなかった。ただ、友人から「長谷川氏はユニークなコピーライター(新聞・雑誌・ポスター・ラジオCM・テレビCMなどの広告文案家)だけあって鋭い洞察力の持ち主だよ」と言うことは聞いていた。しかし、お会いして見ると(翁よりかなり年長者だが)実に丁寧な語り口、ソフトな物腰、少しも威張ったところがなく、翁は直ぐに親近感を覚えた。最初は30分程度の面談だったが別れ際、氏は言った「私は古い人間だから縁起を担ぐ。龍さん(当時はまだ“翁”ではなかった)と私は“龍”の字で繋がっていますね。またお会いしましょう」と握手してくれた。翁もまた“この人とは、長くお付き合い出来るのでは”との漠然とした縁(えにし)を感じてお別れした。

それから2週間後くらいに氏から「ランチしませんか」の電話。勿論、喜んで(指定された日時に)渋谷の某ホテルのレスランへ行った。その前に翁、長谷川氏を紹介してくれた友人から、氏の人柄、実績などを詳しく教えて貰っていたので、ランチの後の同ホテル内喫茶室での会話は、とても2回目とは思えないほど大いに弾んだ。「龍さんのドキュメンタリー番組は、どんなテーマが多いですか?」「我が社はポストプロダクション(テレビ局の下請け映像制作会社)ですから、テレビ局から依頼されるテーマが多いのですが、私が本当にやりたい企画も考案してテレビ局に提出します。しかし3〜4本提出して、採用はせいぜい1本程度です。“こんな硬いテーマでは視聴率が取れない”がテレビ局プロデューサーの拒否理由です(笑)」「それでも、あなたは頑固にご自分のスタイルを変えない」「はい、頑固は会社経営者としてはマイナスですが、他のスタッフが私の頑固さを補ってくれていますので、何とか(会社を)潰さずに(笑)」・・・

今度は翁が質問した「長谷川さんの“物書き”“物創り”の基本スタンス(物事に取り組む姿勢)を教えて下さい」に対し、氏は「そんなかしこまった構えはありませんよ」と笑って(最初は)口を濁したが、時間の経過と共にだんだんとプロの表情(雰囲気)に変わり、(おおむね)次のようなお話をいただいた。
【龍さんもご承知のように“マス・コミュニケーション過程“には@誰が(送り手)A誰に対して(受け手)Bどの手段・方法で(メディア)C何について語るか(情報内容)そしてD結果は(効果・影響)の5つのプロセス(ラスウエルの法則)がありますが、我々”物創り“(クリエーター)にとって最も大切なことはCの現実性・事実性の確認(確かな情報編集)とDの読者・視聴者に与える影響(効果測定・分析)・・・これは、マスコミに携わる者の常識ですが、我々プロが心しなければならないことは(いかなる誘惑があろうと)“反社会性・反教育性・反道徳(倫理)性を誘発するような物を作ってはならないと言うことです――ある時、私はフランス語の『シュールレアリスム』と言う言葉に出会いました。『シュール』とは、「普段、あまり見かけない特殊な状態」、『レアリスム』は「写実主義・現実主義」、日本では「超写実主義・超現実主義」と訳されていますが、私の解釈は『現実を超える主義』ではなく『確かな現実を見極める主義』と捉え、独自に『シュールドキュメンタリズム』(超事実主義)を私の作風スタンスにしています」――

長谷川氏の『シュールドキュメンタリズム』論は、若い翁にとっては実に衝撃的だった。以後、翁の映像制作のポリシーが『シュールドキュメンタリズム』になったことは言うまでもない。氏とのお付き合いは後年も続いたが、不思議な因縁があるもので、翁と長年、親交が深い神保忠司氏も“Tエージェンシー”の元専務取締役だった。当然のことながら神保氏も長谷川氏をよく知る人物。そのせいか、神保氏もまた翁の『シュールドキュメンタリズム』の理解者のお一人でもある。ともあれ、かつての恩人のご冥福を祈り、現親友への感謝を新たにした今年のお盆であった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

大雨が降り続きグジャグジャにされたあとは猛烈な暑さで痛めつけられてうんざりしている人が多いと思います。今年は携帯扇風機がよく売れているようで街ではそれを持って歩いている人をたくさん見かけます。
屋外ではとても音楽を聴く気になれませんが、一日中クーラーをつけっぱなしにしているので、ジャズアルバムを探して聴いています。初めて聴く音楽が次から次に見つかるので楽しんでいます。

今週、耳に止まったのがRoberto TolaのギターがメインのBein' Greenというアルバムです。
ジャケットを見るとハワイアンのように思ますが、スムースジャズです。落ち着いた大人の音楽で爽やかな気分にしてくれます。

 


"Bein' Green"   Roberto Tola

01-Tears For Niro Featuring – Bill McGee 4:49
02-Flying Away Featuring – Bob Mintzer 4:47
03-Sardinia Dream :30
04-Everything About Us Featuring – Jill Saward 5:45
05-Funky Party Featuring – Bill Sharpe, Bob Mintzer 5:31
06-Yellow Room Featuring – Tim Collins (5) 4:40
07-Sunny Morning Featuring – Jill Saward 5:12
08-With You All The Clouds Go Away Featuring – Najee 4:04
09-Cabriolet 5:04

Guitar, Electric Guitar, Acoustic Guitar – Roberto Tola (tracks: all)
Piano, Electric Piano, Keyboards – Bill Sharpe (tracks: 2, 3, 5, 7, 8)
Soprano Saxophone – Najee (tracks: 8)
Tenor Saxophone – Bob Mintzer (tracks: 2 and 5)
Trumpet, Flugelhorn, Trombone – Bill McGee (tracks: 1)
Vibraphone – Tim Collins (5) (tracks: 6)
Voice, Choir – Jill Saward (tracks: 4 and 7)


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

コロナですべてのことが大きく変わってしまいました。グローバルな世界ですから影響を大きく受ける人がたくさんいると思います。これまで順調に運んでいたことでも、もう当分の間、元に戻らないでしょうね。この変化に素早く対応できるかどうかが生き残りのカギになりますが、アイデアを出して実行できる人は少なく、今はその気力さえない人がほとんどではないかと思います。
日本は20年間、他国に比べで収入の伸びがほとんどなく先進国とは言えないような国になってきているので、この際、この状況を挽回できる鮮やかな政策プランがほしいところですが期待薄ですよね。


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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1266

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com