weekly


1249号

No.1248     Ryo Onishi              4/19/2020

 weekly
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雑貨屋のひとり言

日本も感染者数がとうとう1万人を超えてしまいました。増加のペースが早くなってきました。コロナ対応で医療の限界に近づき、医療従事者が大変なご苦労をされていることに感謝を申し上げたいと思います。今私たちにできるのはとにかく健康を維持し、不要不急の外出は控えてコロナに感染しないようにすることだと思います。
目に見えないウィルスとの戦いは間違いなく長期戦になるので小さな体力のない会社やお店が持ち堪えられなくなって社会が崩壊することが一番心配です。創造力と行動力のある人にリーダーシップを発揮してもらえる政治をしていただきたいと切に願っています。 《R.O.》

 

河合将介さんのコーナー 

休止中です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

木道の風情も尾瀬の霧の中

縦走を終え温泉の人心地

藁屋根と昔話を昼の月

押し花に遠い昔の花言葉

同行二人自分探しの旅に出る


( ニュースひとりよがり )

「三密状態」
一番は病院だな −新型コロナ

「交流戦中止」
戦う相手はコロナです −セ・パ両リーグ

「故郷の岩手県」
雨にも負けず コロナにも負けず −宮沢賢治
 

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(622)「土用の間日(まび)」

“コロナ”のせいで外出自粛、退屈な日々を過ごす中、先日、ベランダの植物たち(植木鉢)を眺めていたら、何か物足りない、寒々として春らしい色が無い。過去に『龍翁余話』で「ベランダ菜園」のこと(挑戦と失敗)を書いた。トマト・ナス・キュウリ・オクラ・ピーマン・シソなどに、ことごとく嫌われた。“土いじり”の才能が無いことをイヤと言うほど思い知らされた。だから「もう、ベランダ菜園は、よそう」と諦めていた。ところが、あまりに殺風景なベランダを眺めているうちに、また“ベランダ菜園再挑戦”の意欲が湧いて来た。ベランダには、以前使った小型プランターが5個残っている。

そこで(翁のグループ)シニア会の仲間で会の幹事をしてくれているAさんに電話、ベランダ菜園再挑戦の意志を伝え、助っ人をお願いした。Aさんは15年前に高校教師を引退した後(ベランダ菜園ではなく)見事な“家庭菜園”を成し遂げた経験者。勿論、Aさんは快諾「どうせヒマですから来週(4月20日の週)のいずれかの日)、お宅へお邪魔しましょうか?龍翁さんのお宅ならコロナの心配もありませんから・・・それに今の時期は“春土用”の期間ですが、確か20日・21日・24日は“土用の間日(まび)”だったと思いますから、“土いじり”は好都合ですね」。ちょっと待った、Aさんが翁の申し入れを快諾、即実行してくれようとする気持ちは嬉しいが、いくら何でも来週は早過ぎる。それに翁、正直言ってAさんの話に見えない部分がある。「ごめん“土用の間日”って何のこと?」恥を忍んで(高校生になった気分でAさんに)“土用の間日”の意味を教えて貰った。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥、残り日の少ない翁ではあるが、人間生きているうちは学ぶことを恥とせず、だ。(以下、Aさんの教えの受け売りと書物で得た“付け焼刃知識”を記すことにする)――

翁は“土用”と言えば“夏土用”にウナギを食べる程度の知識しかなかった。この際、と思って手許にある「農事暦(のうじれき)」(日本大百科全書=平凡社)を開いたら 「“土用”は1年のうち4つの季節の変わり目(立夏・立秋・立冬・立春)直前に約18日間ずつある」と書かれている。(ちなみに2020年の立夏は5月5日、その18日前の4月16日が“春土用入り”、5月4日が“春土用明け”)。
更にこう書かれている「“土用”の期間“土いじり”は禁物」。何故“土いじり”は禁物か?土には土公神(どこうしん)と言う神様がいて、その神様が“土用”の期間、地上にお出ましになり、土に運気をもたらすためのお祈りをする、その神の活動を妨げると農作業に災いが生じる。農作業ばかりではない、ちょっとした穴掘り、建物の増改築、地鎮祭、ほかに“土用”の期間、新しいこと、例えば新居購入・就職・転職・結納・結婚・開業などはするな、引っ越しも旅行も控えよ、と昔から言い伝えられている」とある。どうせ迷信だろうが、翁の年齢(老齢)になると、昔からの言い伝えや諺は(宗教的なものもあるが)昔の人の経験や知恵によって生まれた教訓が多く、あながち“迷信”ばかりとは思えないので「良いことは信じる」ことにしている。そして時も時、今の“春土用”期間中は「新型コロナウイルス感染爆発・危機直面」の時期。“緊急事態宣言”は全国都道府県を対象にした(4月16日)。大中小企業・商店・飲食店・遊技場・レジャー施設・スポーツ関連施設・音楽文化関連施設・教育機関など、あらゆる分野で営業自粛あるいは中止、更に厳しい個人の行動自粛も求められている。まさに日本国中、いや、世界中が“コロナ戦争”の真っ只中。そんな時だから、土公神とは関係なく「今は何もしないほうがいい時期だ」と思う。Aさんも同意してくれた。

ところで、Aさんの話に“土用の間日(まび)」と言う(翁には)耳慣れない言葉があった。Aさんの説明「”土いじり“をしてはいけない日が18日間も続くと、人間生活にはさまざまな支障が起きるので、土公神が(気をきかせて?)文殊菩薩
(もんじゅぼさつ=智惠を司る仏様)の所へ行き、地上からいなくなる日を設けた。その日を“間日”と言う」とのこと。(2020年は4月20日・21日・24日、5月2日・3日。)だから人間は、土公神が文殊菩薩を訪問している間に(“間日”に)農作業など(やらなければならないこと)をすることが出来る――どだい、神様が仏様を訪問するということ自体が妙な話だが、この話の出どころは古代中国の自然哲学思想、すなわち万物は火・水・木・金の5種類の元素からなるという説「五行思想」に発するそうだ。が、そういう話になると頭が痛くなるので、ここは翁流に考えることにした。すなわち季節の変わり目は体調を崩しやすい時期なので18日間くらいは人間に出来るだけ休養を取らせ、その間、5回くらいは(いつもの)仕事や勉学に励め、というふうに考えれば(翁の凡能でも)理解し易くなる。

翁のベランダには古い土が入ったままのプランターが5個あるが、新たに植え付けするなら(Aさんいわく)「やはり、土・肥料は新しいのがいいです。それにこの時期の野菜はピーマン・キュウリ・ミニトマト・アイスプラント・ミズナ・オクラ・ナス・などあります。そのうちのどれかの種または苗をホームセンターで買わなければなりませんので、ホームセンターへはご一緒しましょう」(Aさんに感謝。)
インターネットで都内数か所のホームセンターを検索したら「緊急事態宣言の発令に伴い、施設や店舗の営業状況に変更が生じている」とのこと。土公神も当分の間、文殊菩薩の所で“コロナ避難”をしていただこう。結局、我が家のベランダ菜園実行は緊急事態宣言が解除されるまで延期することにした。その間、挑戦意欲が萎えなければいいが・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

サウスベイの状況

この緊急事態宣言が続く中、なるべく外に出ないで家の中にいる人が多くなっている。家にいる事が多くなると、いつでも食べ物が口に入る距離にいるので、ついつい食べ過ぎてしまう。運動不足になるのでハイキングトレイルでも歩きたいと思ってもトレイルもクローズ、近所の公園もクローズ。家の周りでは犬を連れて散歩したり一人で歩いたり走っている人の姿がチラホラ見える程度だ。今がちょうどいいシーズンで様々な花が咲き始めているのに残念だ。せいぜい車で仕事に行く時に車中から見える自然の景色を眺めるぐらいだ。LAで緊急事態宣言が出された頃は一時、長蛇の人がマーケットに並んだ。今は食品の備蓄もある程度、納まったのか前ほど人は行列していないようだ。
この緊急事態宣言のお陰で米国人の間で冷蔵庫や冷凍庫を余分に買う人が増えたらしい。最初は冷凍食品が良く売れてガラガラになっていた。今はある程度落ち着いたのか常温でも保存出来る缶スープやドライ食品が良く売れているようだ。もちろん、毎日食品は入荷しているのでそれほど心配しなくてもいいようだ。
先日、近所のスーパーに買い物に行ったら今度はケーキやクッキーやブレッドを作る棚がガラガラになっていた。最近は家族揃って自宅に籠っている人も多くなったのか家でケーキを焼く人が多くなったようだ。TVでもその事を取り上げていて家庭で簡単に出来る料理番組を自宅から中継している模様が放映されていた。今まで仕事に追われ冷凍食品を利用していた人も気分転換にもなるし保存もきくし子供達にも喜ばれるのでちょっとしたブームになっているのかもしれない。

そんなわけで、私もデザートでも作ってクライアントさんに喜んでもらおうとマーケットに行った。余ったミルクでタピオカプリンを作ろうと思ったのに売り切れで買えなかった。それで今回は牛乳寒天を作った。ささやかな楽しみとしてデザート作りに時間を使うのもいい。東京にいる母は最近ようやく体力も回復してきたようで台所に長く立つ事が出来るようになったと言っていた。料理を作って食べる事に興味が出てきたと言っていた。LAではホームデポ(ここに入れば家を立てる事が出来る全てのパーツが売っていると言われている)などは開いている。アメリカ人は自分の家を自分で修理する人が多い。この際、お父さんも大工仕事が出来る機会でもあるかもしれない。この機会に普段出来ない事やたくさん本を読むのもいいし、なるべくポジティブに過ごすしかない。嵐はいつか必ず通り過ぎるのだから、、、、、 

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

参加することに意義がある

『勝つことではなく、参加することに意義があるとは、至言である。人生において重要なことは、成功することではなく、努力することである。根本的なことは、征服したかどうかにあるのではなく、よく戦ったかどうかにある。自己を知る、自己を律する、自己に打ち克つ、これこそがアスリートの義務であり、最も大切なことである』、国際オリンピック二代会長、フランスのピエール・ド・クーベルタンの言葉。誰もが一度は聞いたことのある、あまりにも有名なこの節。地球上がコロナの脅威にさらされている今、私の心に鳴り響く、人生のアスリートでありたいものだと。

実はこの言葉、米国聖公会(キリスト教宗派のひとつ)の大主教であったエセルバード・タルボットが、オリンピック出場者や関係者を招待して執り行なった礼拝でのメッセージが主体となっている。当時、地球上ではハワイ革命、日清戦争、スペイン・モロッコ紛争、イタリア・エチオピア戦争、キューバ内紛など、激しい争いが火を噴いていたという頃、アメリカ人とイギリス人の綱引き競技を引き金とした乱闘や論争も激化、その時のオリンピック参加国・参加選手は自国の威信財のためにメダルを争った。地球上に共存する者同士が“技を競う”古代オリンピックの神髄は見失われていたという。この時タルボット大主教は、オリンピック本来の意義を通して、『国際主義の時代は危険な要素も孕んでいることも意味する』と示唆し、同じひとつの方向へ一つとなって転換することへ導いたのだろう。このメッセージに感銘を受けたクーベルタンがこれを引用し、世界中に広まった。後に彼は、私たちの愛するオリンピックのシンボルマーク、世界5大陸を意味する五輪を考案したとは周知のこと。

ところで、私たちの住む東京では、コロナ感染による緊急事態宣言が発令されて10日が経ち、不要不急の外出自粛が続く。同時にコロナをめぐる国内外の紛争も続く。国内では有名人の感染者の行動や判断に批判やコメントが流れる。ここに、見えないコロナの見える大きな落とし穴があるような気がする。感染してしまった人を責めても何も生まれない、その人がどんな職業であったとしても。国々がそれぞれの何かを批判しても何かを壊すだけ。まさに第三次大戦そのものだ。私達が今できることは、自分が感染しないための努力と管理(律)、感染疑似かどうかの知識と判断(自己を知る)、どんな状況でも現実を受け入れて出発・自粛生活の工夫(自己に打ち克つ)ことだと思う。それが、生きるという戦いに挑む、地球人が地球人として共に“よく戦う”義務だと、私は思う。

さて、これを書いている東京の町が真っ白、何かに包まれているようで何も見えない。目の前には、上空を走る雨雲だけ。強風雨、地響きのような横殴りの風、窓ガラス一面を雨粒が覆い尽くす。今夕がピークという。上がらない雨はなく、止まない風はない、晴れる明日にはきっと安堵する。そうこうしていると、先程までの嵐が嘘のように去り、東京一面に青空が広がった、それは地球が丸いことを観て感じられる程。嵐の後の静けさかと喜んだのも束の間、一瞬のうちに黒い雲が再び上空を覆い、西に傾いた太い陽を塞ぎ始、震度4の地震でビルも揺れている。どうやらこの悪天候はまだまだ続くようだ。地球上がコロナの脅威に晒されている今を見る思いだ。このコロナの戦いにこそ地球全体(世界各国)の地球人が、5輪のシンボルを胸に“参加する”ことに意義がある、どんな形であれ自分との闘いと叫びたい・・・っと呟く、さくらの独り言。

 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

ずっと続けてきて良かったと思うこと、それはヨガとジャズを聴くことだと思います。健康で音楽を聴けることの幸せを感じています。こんな閉塞感の中の生活でも無限大にあるジャズの中から探し出して楽しめるのはうれしい限りです。今週も雰囲気の良いピアノジャズを見つけました。1948年、アルゼンチン生まれのCarlos Franzettiのピアノはクラシックのようなジャズです。好きなアーティストのリストに入れたいと思います。雑貨屋ウィークリーを編集しながら聴いています。


"Recordare"    Carlos Franzetti Trio

Carlos Franzetti (p)
David Finck (b)
Eliot Zigmund (ds)

01-Ricordare
02-B.A. Express
03-Sausalito
04-Promenade Sentimentale
05-When You Wish Upon A Star
06-Danny Boy
07-L’amour Est Bien Plus Fort Que Nous
08-Allison’s Dance
09-Over The Rainbow
10-Song Without Words

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

外出が減って家族がいっしょに家にいる時間が長くなるとそれに慣れていない人はストレスになって問題を起こしているとニュースで聞きます。私たち夫婦は毎日良く会話をし、行動を共にしているのでお互いの体調もよくわかります。自分で言うのもなんですが、夫婦円満の秘訣だと思います。私たちの共通の楽しみであるヨガを家でやり始めてもう1ヶ月になります。メリハリをつけるために、ヨガマットを敷き、ヨガの服に着替えて行うことにしています。これからもずっと続けていけそうです。お陰さまで肩こりも腰痛もなく過ごせています。
最近知ったことですが、日本で初めてヨガをやったのは中村天風と言われています。(1919年です。)当時、結核にかかっていた中村天風がそれを治すためにヨガを始め、結核を克服したと言われその修行から心理を得たとも言われています。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1249

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com