weekly


1247号

No.1247     Ryo Onishi              4/5/2020

 weekly
LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 
雑貨屋のひとり言

春の陽気を感じながら街を歩いていると、世界中が恐ろしい新型コロナウィルスに蝕まれてるというということが感じられません。
毎日メディアが伝える恐ろしい数字には恐怖を感じますが、自分たちの周りの環境との間に大きなギャップがあり、それが軽率な行動をさせたり、油断する気持ちに繋がっているような気がします。
他国と比べて検査数が少なく感染者数も極端に少ない日本は感染状況がわかりにくく世界中から奇異な眼で見られているようです。油断するとニューヨークのようになるかもしれません。感染者数が早いペースで増加してきています。悪夢が現実化するかもしれません。医療崩壊が起こらないことを祈るばかりです。 《R.O.》

 

河合将介さんのコーナー 

休止中です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

鬼の目の涙不覚の棒グラフ 

意地張ってみたがどうにも力の差

火種まだ残したままでした握手

飲みこんで見たが小骨が引っ掛かる

鵜呑みした嘘カプセルが溶けてくる


( ニュースひとりよがり )

「びっくり箱」

もう溢れた −令和2年

「コロナ」

くるな −悲鳴

「密閉、密集、密接」

令和の三猿だな −コロナ
 

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(620)「花祭り」

4月8日はお釈迦様の誕生日。日本各地の(お釈迦様を本仏としている)寺院では『花祭り』が催される。仏教的な呼び名としては「降誕会(ごうたんえ)」、「仏生会(ぶっしょうえ)」、「灌仏会(かんぶつえ)」などと言うそうだが我々一般人は『花祭り』が馴染み深い。だが今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でほとんどの寺院は自粛。寂しい限りだ。何故寂しいか――4月8日は翁の誕生日。毎年この日、全国の善男善女に祝って貰っていたのに・・・そこで今号は『花祭り』にちなむ話を(思い出話を含めて)披露したい――

大分県生まれの翁、幼稚園から小学校低学年の頃までは近くのお寺が遊び場の1つだった。近所の悪童たちと一緒に境内でチャンバラごっこをしたり、墓地内でかくれんぼしたり、(遊び疲れて)本堂の広い廊下で昼寝したり、時には優しいご住職(後年、知ったことだが曹洞宗の高位の大和尚)から“親孝行”、“兄弟愛”、“友情”などについてのお話を聞かせて貰ったり、ご住職夫人からおやつをいただいたり・・・翁は、母・兄存命中は毎年帰省、その都度、そのお寺に参詣した。そのお寺には、翁の子どもの頃の思い出が、いっぱい詰まっているのだ。そして一番の思い出は4月8日の『花祭り』。当日は龍少年の誕生祝いを兼ね、家族総出で『花祭り』に出かけたものだった。

山門から本堂まで約300mの境内の中央に敷かれた赤い絨毯の上を、山門から2人の檀家に朱色の大傘を差しかけられ、3人の伴僧(ばんそう=導師に随伴する僧侶)を従え、真紅の衣(ころも)をまとった大和尚がゆっくりと本堂へ進む。その間(誰がつくのか)釣鐘堂から響き渡る鐘音が格好の効果音となって(あたかも)極楽浄土の雰囲気を醸し出す。そんな情景を、目が眩むような(子ども心にも畏怖を感じるような)思いで、家族皆で合掌しながら見入ったものだった。(註:子どもの頃の翁は檀家・大笠・伴僧・大和尚の名称などは知る由もない。大人になってからお寺の人に教えて貰った。)

実は翁が『花祭り』で一番楽しみにしていたのは本堂の前(右脇)に設置された「花御堂」(はなみどう)の「甘茶」をいただくことだった。「花御堂」とは、花園に見立てた小さなお堂のことで、その中の灌仏盤(かんぶつばん=タライのようなもの)に「甘茶」を入れ、盤の中央に、お釈迦様が誕生した時の(右手で天、左手で地を指し“天上天下唯我独尊”と唱えた)お姿の像(誕生釈迦仏)を安置。参詣者たちは、この釈迦像の頭から竹の柄杓で(甘露に見立てた)「甘茶」を注ぎ、合掌したのち、その「甘茶」をいただく。たしか、家から湯飲み茶わんを持って来て、お茶碗に甘茶を入れて持ち帰った記憶がある。いや、持ち帰る前に、その場でたらふく飲んだと思う。なにせ戦時中、甘い物に飢えていた時代だったから、その『甘茶』の美味しかったことが未だに忘れられない。翁は普段はコーヒー党だが、たまには紅茶を飲む。コーヒーには砂糖は使わないが紅茶だとスプーン2杯の砂糖を入れる。甘い紅茶を飲むと必ず小さい頃の「甘茶」を思い出す。“お釈迦様の下さり物”「甘茶」の正体を知ったのは実は大人になってからのことだ。「甘茶」はアジサイ科だそうだ。翁は(恥ずかしながら)植物については全くの無知。したがって大雑把にしか説明出来ないが、沢山あるアジサイ科群の中の1種で、アマチャの若い葉を蒸して揉み、乾燥させたもの。それを煎じて作った飲料が「甘茶」。糖分は砂糖の何と1,000倍もあるとか。だから、子どもの頃『花祭り』で飲んだ「甘茶」が甘くて美味しかったのだ。ところが「甘茶」には虫除けの効能もあるそうだ。昔(江戸時代)は「甘茶」を墨に混ぜてすり、筆で白紙に「卯月(4月)8日の吉日に虫を成敗する」と(いうような意味のことを)書いて室内の柱に貼り“虫除け祈願”をしたという風習もあったとか。なお、先ほど「甘茶を甘露(かんろ)に見立てて・・・」と書いたが「甘露」とは、釈迦生誕の折、“龍”が(生誕を祝って)産湯に甘露(不死の飲み物・天酒)を注いだと言う故事によるもの。

『花祭り』にちなむ思い出話、次はハワイ編――翁のハワイ行きは1983年(初のハワイ旅行)以来(昨年までの36年間)ほとんど毎年続いている。たしか1986年だったと記憶するが、たまたま4月8日、(その頃、親交が深まっていた)Tファミリーの誘いで「ハワイ仏教界合同花祭り」に行ったことがある。場所はホノルル市のN・Pコンサートホール。会場の入り口付近に(やや大き目の)「花御堂」が設けられ(白人系、黒人系、アジア系もいたが)主として日系人の老若男女、特に子どもが多かったが、日本の『花祭り』と同じように灌仏盤の中央に置かれた誕生釈迦仏像の頭に「甘茶」をかけて拝み場内へ入って行く。(が「甘茶」を飲む人はいなかった)翁もそれに従った。ステージのイベントで印象に残っているのは“子供たちのミュージカル”くらいだが、驚いたのは浄土真宗・曹洞宗・日蓮宗・浄土宗・真言宗・臨済宗・天台宗・華厳宗など仏教の各宗派が一堂に会する”祭り“であったこと。(いったいハワイ仏教界の在りようはどうなっているのだろう?)それがきっかけで翁の”ハワイ日系人の移民の歴史研究“が始まったのだが、それはさておき、世界を震撼させているコロナウイルス感染は、現在、ハワイでも急速に拡大しており、その影響で今年の「ハワイ仏教界合同花祭り」は中止だそうだ。

冒頭で述べたように日本国内においても『花祭り』は規模縮小、中止が多いとのこと。国民は、政府や自治体の要望で、さまざまな自粛や中止を余儀なくされている。この自粛や中止で経営者の経済的損失は計り知れず、また国民個人の心理的鬱症(ストレスなど)も出始めた。更に小中高の臨時休校による家庭内の親子・兄弟(姉妹)の不和、家計問題も深刻化している。マスメディアで盛んに“経済保障”や“精神的フォロー”の必要性が叫ばれている。それは当然だ。だが“お上”に文句を言う前に“コロナ戦争に勝つ”には国民一人一人の自覚と最大限の努力・忍耐が肝要であることを忘れずにいよう。翁、あと何回『花祭り』を迎えられるか分からないがコロナ野郎には絶対に殺されないよう自己防衛に努め、来年の『花祭り』を楽しみにしたい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

庭の風景

東京は、もう桜が満開で散りはじめ2階のキッチンから見える八重桜の蕾が赤く膨らみ始めたと母が言っていた。例年この八重桜が満開の頃になると日本に帰っていたのだけれど今年の春は帰れない。武漢発の新型肺炎が世界中に広まったため移動制限が米国と日本の間でも設けられた。そんな事情で1月上旬に購入していた航空券も2か月後に全額リファンドされる事になった。残念だけれど緊急を要するわけでは無いので安全の為に諦める事にした。
今年の初め頃から今も吹き荒れている武漢肺炎がどれだけの人々の生活を変化させているのかを考えると本当にただ、ただ驚きだ。

世の中は嵐でも、自然はいつもと変わらず淡々と季節は巡ってくる。太陽の光や暖かさを感じて、ここの庭も、ふと気が付けば春爛漫。秋には赤い柿の実が実り、やがて枯れ果てモノクロだった柿の木に新緑の緑が芽吹き、あっという間にその緑で覆われてきた。マグノリアの花もすっかり落ちて今は緑の葉だけになった。私が大好きなフリージアの季節も終わり今は、また違った紅の色の花の蕾が膨らみ始めている。毎回変化していく庭を見るのは興味深いものだ。先週の日曜日、2階から庭を見下ろしたら雑草が茫々に伸び放題になっていた。そうだ、せっかくだから夏に収穫出来る野菜の種でも植えてみようと思い立ち、いつも家にばかりいるMrs.を誘って庭の雑草を抜いた。久しぶりに外に出たMrs.は外の太陽の日差しがだいぶ暖かくなっている事に驚いていた。2人で30分ほど草を抜いて太陽にあたって汗をかいた。免疫を高めるビタミンDやメラトニンを太陽から、たっぷり吸収したお陰なのか、その夜は眠りの質が良かったような気がする。
今週末も残りの雑草を抜いて土に肥やしを入れて土作りをしようと思う。春に蒔く野菜の種をまいて夏の収穫に備えようと、、、、。去年はここで育ったズッキーニを頂いて天ぷらやサラダを作って食べたのだけれど新鮮で普段マーケットで買うのと違って数段、美味しかった。雑草を抜いていたら可愛らしい花の雑草があった。捨てるのには惜しくて小さなガラス瓶に入れて飾ったらすぐに花がしぼんでいくつかの花は落ちてしまった。鉢に植えかえた方が良かったのだろうか、、、まだ園芸初心者の私には良くわからない。
さて、明日日曜日は残りの雑草を抜いて、どんなお野菜の種を撒こうか選別中だ。
今年の夏には自然の恵みで溢れる庭になりますように、、、、

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

街にはさくらが綺麗に咲いています。春を感じます。濃厚接触になりやすい花見は今年はお預けですからせめて 春にちなんだ音楽を聴きたいと思い選びました。Springというテーマで探していたらBill Evansのアルバム“You Must Believe In Spring”に出会いました。
Bill Evansの晩年(1977年)に録音され、1981年の死後に追悼アルバムとして発表された名作です。静かなバラード系ですが、透明感のあるピアノが楽しめます。


"You Must Believe In Spring"    Bill Evans

01-B Minor Waltz
02-You Must Believe In Spring
03-Gray’s Theme
04-We Will Meet Again
05-The Peacocks
06-Sometime Ago
07-Theme From M*A*S*H
08-Without A Song



ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

目に見えない新型コロナウィルスによってあっという間に数万人の人の命が奪われました。そしてこの悲劇はまだまだ続きそうです。人間社会は技術も科学も進歩しているはずなのに人類は無力でなにもできずに右往左往しています。

外出が減ってメリハリのない毎日を過ごしている人がたくさんいるのではないでしょうか?運動不足になっていませんか?家の中にずっといると気が滅入ってきます。朝、昼、夜の適当な時間にヨガで筋肉に刺激を与えて血流を良くすることができます。10年前にワイフに勧められて始めたヨガがとても役に立っているので感謝しています。家の中でできる一番 手軽な運動ですので、おすすめです。


雑貨屋ウィークリーをスマホでお読みになる方は右のQRコードをコードリーダーで読み取ってください。
ホームページが出てきますので最新版をクリックしてください。
QRコードリーダーはアプリにありますのでダウンロードしてください。

雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1247

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com