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1181号

No.1181     Ryo Onishi              12/30/2018

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雑貨屋のひとり言

めでたいこと、楽しいこと、驚いたことがあった2018年が過ぎ去ろうとしています。そして平成という年号最後の年末年始になります。昭和が遠くなりますね。
今年もお陰さまで雑貨屋ウィークリーを52週発行できました。河合さん、成近さん、龍翁さん、茶子さん、さくらさん、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。雑貨屋の皆様にとって来年も良い年になるよう願っております。≪R.O≫

 

河合将介さんのコーナー 

休止中です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


八十五年語る陛下の白い髪

ダルマの目小さめに入れ年終わる

百八つ鐘撞いてなお人の業

平成が聞く万感の除夜の鐘

まだ夢に歳七掛けにした気負い



( ニュースひとりよがり )


「戦力外通告」
国防長官とはすごい −プロ野球選手

「また告発される」
刑務所にVIP室を作れ −ナッツ姫

「豚コレラ」
イノシシには大丈夫だよね −平成31年


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(554)「年末雑感と感謝」

12月23日、85歳の誕生日を迎えられた天皇陛下の“平成最後の誕生日会見”(約17分)のお言葉は実に感動的だった。「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」と述べられ、象徴天皇としてのこれまでを振り返り、戦後の日本の道程とともに苦難の歴史を歩んだ沖縄や平和への思い、また、たびたび起きた自然災害に対する悲しみ(犠牲者への追悼・被災者へのお見舞いと激励)、象徴天皇としての立場に理解を示してくれた国民へ、そして60年間、共に歩み支えてくれた皇后さまへ、お声を震わせながら感謝のお気持ちを述べられた時は、翁も胸を熱くした。

ところで、“師走“は世の人々は身も心も忙(せわ)しく動き回る月。しかし翁、現役を退いた70歳以降、忘年会など年末のお付き合いや、ヤブ用はほとんど止め、12月は”閑雲野鶴(かんうんやかく=世俗を離れ気ままに過ごす)の月“と決めこみ、静かにこの1年と、これまでの我が半生を顧みることにしている。つまり”閑人“(ひまじん)と言うこと。その閑を何とか有効活用したいと(普段、本を読むことから遠ざかっている己れの頭を活性化させるため)ひたすら読書月間にしている。今月読んだ本の1つに、水上 勉著『良寛』(中央公論1997年改訂版)がある。『良寛』(1758年〜1831年)は越後国(新潟県)の人。江戸時代中・後期の曹洞宗の僧侶・歌人・漢詩人。「子どもの純真な心こそが真の仏の心」「心波立つ時、子どもたちと共にその時を楽しみ、その時を生きる」と子どもを愛し、子どもと遊ぶことを好み、そして清貧を貫いた良寛和尚の生きざまに深い感銘を受けた。ところで、良寛が残した多くの漢詩の中で、翁が特に注目したのは(良寛の)人生の節目節目(50代・60代・70代)に詠んだ詩である。

<50代>「回首五十有餘年 人間是非一夢中」(振り返れば 50有余年 人間の是非(善悪、損得)は一夜の淡い夢のようなものだ)
<60代>「六十有余年夢裏過 世上栄枯雲往還」(60有余年は夢のように過ぎた この世の栄枯は雲が往き来するようなものだ)
<70代>「回首七十有餘年 人間是非飽看破」(振り返れば 70有余年 人間の是非を判断するのは止めよう)・・・そしてこの句の後に「一柱線香古窓下」(ひとくゆり線香をつけ古い庵の中で1人静かに座っているのもよかろう)の句が続く。これは、いかにも悟りの境地に達した方丈(ほうじょう=和尚)様らしい心境である。

翁が何故、この漢詩に注目したか――(前述のように)翁は12月を”閑雲野鶴の月“と決めこみ、静かにこの1年と、これまでの我が半生を顧みることにしている。そして、歳を重ねるごとに「この世に生まれし八十有余年、我が半生の是非は明らかならず、それはまさに雲往還の如し」(思惑定まらず)が翁の正直な心境であるが故に、特に良寛さんの、この漢詩に魅かれたのである。

“閑を有効活用して、己れの頭を活性化したい”と読書に励んだ12月、せっかくだから、もう1つ読んだ本の中で翁が気に入った漢詩を紹介しよう。「国破れて山河あり・・・」(『春望』)でお馴染みの『杜甫』(712年〜770年、中国盛唐期の詩人)の『雑詩十二首』の中に次のような詩がある。
(現代訳)「人生は木の根や果実のヘタ(=根蒂)のような、しっかりした拠り所が無く路上に舞い上がる塵(ちり)のようなものだ。風に吹かれて飛び散り、もとの姿を保つこともできない。(中略)雄心勃勃(やる気満々)の時期は2度とは戻らず、1日に2度の朝はないから、学べる時(楽しめる時)は心行くまで学び楽しもう。歳月は人を待たず。」

「1日に2度の朝はない」「歳月は人を待たず」は、老人の翁には、かなり急(せ)き立てられる言葉に思えるが、杜甫は「人間、生あるうちに心ゆくまで学び楽しもうではないか」と言っているのだろう。最近、ものぐさ気味の翁にはいい刺激言葉だ。肝に銘じよう。

さて“閑中読書”の自慢話はこれくらいにして――毎年、年末になると同じことを繰り返し言っている。それは「今年も生きさせて貰ったことへの感謝」である。「ありがとう」を伝えたい人の顔がフラッシュバック(過去の体験や、出会った人たちが明確に速やかに1コマずつ思い出される心理現象)で脳裡を走る。その人たちとの交流(関係)の深さにもよるが、翁がこれまで(まあまあ無難に、けっこう長々と)生きてこられたのは大なり小なり、関わりを持ってくれた人たちのお蔭、つまり、その人たちの支えがあり、叱咤激励があったればこそ、と、心から思うのである。フラッシュバックの1コマ1コマに現れる人たちは、老若男女、国内外を問わず、すでに亡くなった人、現在もお付き合いが続いている人、いろいろであるが、この“歳”になると誰もかれもが感謝の対象になる。

こうして今、今年最後の『龍翁余話』の筆を進めているうちに「ありがとう」を伝えたい人たちの顔が次々とフラッシュバックする。時々お会いする人、めったに会えない人、会えなくても電話やメールで情報交換している人、『余話』を読んで下さっている人、おひとりおひとりに「ありがとう!」を伝えたい。今年『龍翁余話』は読者各位のご声援のお蔭をもって500号の大台の半ばを越すことが出来た。大感謝である。そして、これから先、短い“残り日”ではあるが“生ある間”もう少し偏見独断の遠吠えを続けようと老体に鞭打つことにしている。が、一番の課題は“心と体の健康”である。更なる摂生に努めなければならない――2018年の暮れに際し、今号は「年末雑感と友人知人、読者への感謝」を述べた。明くる年の各位のご健勝を心からお祈りして2018年の筆納めとする・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今年最後の収穫の柿

クライアントさんの中で2人、大きな柿の木が庭にある方がいる。一つの柿の木は9月頃に青い実を付け始め10月後半には柿の実が熟して赤くなる。柿の木は、さほど高くなく枝が横に伸びているので収穫しやすい。もう一人の方の柿の木は高いのでハシゴが無いと収穫が出来ない。2人とも家を購入した60年前ぐらいに小さな苗を買って植えたのが今は大きく育ったのだそうだ。最近は採るのも面倒になってきたので下の方だけで上の方は殆ど鳥の餌になっているらしい。もう一人の方の柿の木も10月の後半になってようやく青い実が生りはじめる。私が日本にいる11月頃にちょうど食べ頃になるので私がLAに戻ってくる頃には殆ど柿が残っていない。”うちの柿は、美味しいのよ。だけれどいつも、貴方が来る頃には、柿を食べてもらえなくて残念だわ“そうクライアントさんは言った。数日前、柿の葉もだいぶ落ちて空の見通しが良くなっていた柿の木を見上げていたら、まだ綺麗な鳥にもついばまれていなさそうな柿を2個発見した。鳥に食べられる前に最後の柿の実をゲットしなくては!と思った。

柿をついばむ鳥 緑色の鳥

ただ、その柿はだいぶ高い位置にあって到底届きそうもない。あたりを見回すと柄の長さが2メートルほどある鉄のクワが目に入った。これでひっかけて柿をゲットしようとクライアントさんと2人でチャレンジした。クワは見た目より重い。クワを持つなんてコロラドでトレイルのメンテナンスのボランティアをした2009年ぶりの事だ。高い柿の木の枝にぶら下がっている最後の貴重な柿に狙いを定めてクワを空高く持ち上げる。重いクワは案外、空中でバランスを取るのが難しい。それでも2分後には私たちの手元に柿は落ちた。後、もう一つは、どんなに背伸びをしても届かない。“貴方より私の方が大きいから今度は私にやらせて、貴方は下で柿を受け取って ”とクライアントさんがブロックに乗ってクワで柿を採ろうとした。バランスを失って転ばれでもしたら大変だとクワを取ろうと思ったらあっという間に柿の枝に命中して柿はストンと地面に落ちた。その早業に笑ってしまった。やはり昔からやっているので慣れているのだな〜と。東京の自宅の公園のお掃除にボランティアで出かけた時、私のカマの使い方に見かねてお婆さんが “カマは、こうやって使うといいのよ ”と教えてくれた事を思い出した。その100歳に近いお婆さんはカマを持った途端、人間が変わったようにシャキシャキ器用に雑草を採っていった。手が早く驚いた。
私など20分もしたら腰が痛くなって雑草を採るより竹ぼうきで掃いたり溜まった雑草を運ぶ方が楽で雑草採りはギブアップしてしまった。そんな事を思い出した。
クライアントさんの奮闘のお陰で今年最後のそして最初の柿を頂く事が出来た。長い事、木にぶら下がって大地から栄養を吸収し太陽の光をゆっくり浴びていたぶん、柿は柔らか過ぎず、ちょうど食べごろの滋味豊かな味だった。柿の効用は解熱、解毒作用があり、二日酔いや顔のほてりにもいいらしい。今の時期は干し柿でもいいのかもしれない。帰り際にふと柿の木を見たら2対の緑色の綺麗な鳥がいた。柿の残骸をつついて忙しそうに食べていた。きっとクライアントさんと私で最後の柿を採っていたのをどこからか、恨めしそうに見ていたに違いない。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。
 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

このコーナーを始めたころは紹介できるジャズアルバムがそのうちなくなるのではと思っていました。でもやってみるとアルバムは無限にあることがわかりました。うれしいことです。細く長く楽しんでいこうと思います。
今年最後に紹介するアルバムはGrant Stewartの"Around The Corner"です。
Grant StewartのサックスとPeter Bernsteinのギターが心地いいです。


"Around The Corner"  Grant Stewart

01-Get Happy
02-The Scene Is Clean
03-I Waited For You
04-That’s My Girl
05-Blue Rose
06-Maybe September
07-Around The Corner
08-Something’s Gotta Give

Grant Stewart(ts,ss)
Peter Bernstein(g)
Peter Washington(b)
Phil Stewart(ds)


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

スマホの飛躍的な進歩で、私たちの生活は一変しました。朝起きてから寝るまでスマホを使っている人が多くなっていると思います。前から気になっていることがあります。それはスマホで使用している電磁波の人体(特に脳)への影響です。今のところ具体的にどうなるという学説や根拠はありませんが、カナダはスマホの使用頻度を減らすよう警告しています。2019年には日本でも5G通信が始まる予定ですが、今より高い周波数の電磁波を使用するので人体への影響が心配です。今更、この流れを止めることはできないのでせめて電磁波の影響を緩和できる方法を模索したいと思います。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1181

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com