weekly

1173号

No.1173     Ryo Onishi              11/4/2018

 weekly
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雑貨屋のひとり言

我が家にはたくさんのオモチャがあります。孫たちがよく来てくれるのでいつでも遊べるようにしてあります。もう何年も前から使っているものもありますが、飽きずに使ってくれます。たまにオモチャを買って追加しておくとすぐにそれを見つけて遊んでいます。生後2ヶ月の孫がこのオモチャで遊ぶ日を楽しみにしています。≪R.O≫

 

河合将介さんのコーナー 

休止中です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


坪庭に四季を咲かせて妻の趣味

露地で咲き蝶の情けと戯れる

花束を添付 洒落とも本気とも

押し花に遠い昔の花言葉

父の墓 花と線香とワンカップ



( ニュースひとりよがり )


「徴用工」
私も世論の −韓国最高裁判事

「車いすの谷垣氏と会談」
背中を押してください −安倍首相

「太郎、花子」
珍名さんですね −陽葵、蓮


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(549)「アイヌ木彫りの第一人者・藤戸さんの死を悼む」
 

つい先日、札幌に住む旧友・Nさん(元ジャーナリスト)から“フジト・エカシ死す”の訃報が届いた。“フジト・エカシ”とはアイヌ語。大和語では“藤戸翁(長老)”と言う意味。つまり”藤戸翁“は、アイヌ木彫り工芸の第一人者・藤戸竹喜(ふじとたけき)さんのことである。その藤戸さんが去る10月26日に亡くなった。84歳だった。では、何故、
Nさんが(藤戸さんの死を)わざわざ翁に報せてくれたか――話は半世紀前に遡る。

翁が“アイヌのその人”と初めて出会ったのは1965年(昭和40年)のこと、日本橋1丁目の「白木屋」で催されていた“アイヌ伝統工芸・熊の木彫り実演”を取材した時だった。この催しは(たしか)「白木屋」創業(1665年)300年記念事業だったと思う。「白木屋」は「越後屋(三越)」、「大丸屋(大丸)」と並んで江戸三大呉服店だった。翁が“熊の木彫り実演”を取材した2年後の1967年に「白木屋」は「東急日本橋店」と改称、しかし売れ行き不振で1999年1月31日に閉店、「白木屋」創立以来334年の長い歴史に幕を閉じた。跡地には(2004年に)ショッピングセンター「コレド日本橋」が誕生、現在に至る。

彫が深く鼻筋の通った眼光の鋭い髭ずらの(翁より少し年上と思しき)青年が、アイヌの伝統衣装アミブ(ニレ科の樹木“オヒョウ”の樹皮から取った繊維で織った筒袖の着物)を着て、長髪の頭にアイヌ刺繍のマタンプシ〈はちまき〉を巻いて、黙々と熊の木彫りをしている姿に魅せられ、36枚撮りのフィルムを使い果たすほど、シャッターを切りまくった。そんな翁に目もくれず木彫りに専念している彼の姿が、また一段と絵になった。その日は、1時間ほど彼の仕事ぶりを観たり写真を撮ったりしただけで終わった。数種の彫刻刀を駆使して木熊を彫るあの一意専心の雰囲気ではインタビューは出来なかった。帰り際、偶然に目が合い、翁が(写真を撮らせて貰ったお礼の意味で)無言で頭を下げると、かの青年もまた黙って(翁に)会釈した。それにしても、インタビューが出来なければ”取材“にはならない。そこで翌日の昼前、再び「白木屋」へ行った。係員を通してインタビューを申し込んだ。「昼メシ時なら」ということで12時に「白木屋」の食堂で、係員と3人ランチを共にしながら話を聞いた。朴訥(ぼくとつ)ではあったが、極めて印象深い話を聴くことが出来た。おおまかなことは(半世紀以上も経った)今でも覚えている。

彼の名刺には“北海道釧路市阿寒町『アイヌ民芸品店』木彫作家・藤戸竹喜”と書かれていたように記憶している。1934年に旭川で生まれ、“熊彫り”を生業としていた父親のもとで、12歳から木彫りを習い始め、祖父や父の技を受け継ぎながら腕を磨き、1964年(昭和39年)30歳で独立、阿寒湖畔に店を構えた。翁が彼と出会ったのは、その1年後のことである。彼の独立までの話は省略するとして、彼の熱のこもった話が翁に強烈なインパクトを与えた。記憶を辿りながらその話の1部を紹介すると――
「アイヌはいろいろな動物をカムイ(神の化身)として崇めているが、中でも熊は北方民族にとって太古からの特別な存在。アイヌの伝統習俗“イヨマンテ”は神である熊の魂を神の国へ送り還す神聖な儀式。したがって私たちが彫る熊は、アイヌ民族の心そのもの。だから、どんな小さな作品を彫る時も必ず原木に対してアイヌ伝統の儀式“カムイノミ”(神への祈り)を捧げる。そして“彫る、のではなく、彫らせて貰う”という感謝の気持ちで向き合っている」――わずか1時間足らずのインタビューだったが、実に内容の濃い話であった。お礼と感謝を込めて彼の作品『鮭を加える熊』を購入した(確か5,000円?)、しばらく我が家のリビングに大切に飾っていたが、その後の移転の際、引っ越し業者に任せっ放しだったのがいけなかったのか(木熊の)行方が分からなくなってしまった。残念で仕方ない。そして歳月は流れ、やがて翁の脳裡から「藤戸竹喜」の名が遠ざかっていた。

たしか20世紀末(1999年)だったか、翁、取材で米国ワシントンD.Cへ行った時、スミソニアン博物館で偶然にも「AINU・Spirit of Northern People」(アイヌ・北辺の人々の魂)を観た。つまり「藤戸竹喜の作品展」である。藤戸さんの顔写真を見て翁、衝撃が走った。「あ、この人は30数年前、白木屋でお目にかかった“アイヌのその人”ではないか」――驚きと懐かしさでしばらくの間、足が止まった。記憶に残る彼の展示作品は『鹿を襲う熊』、『猟銃で熊を狙うマタギ(漁師)』、『射止めた熊を担ぐマタギ(2人)』(展示場は撮影禁止)。

帰国して直ぐに、北海道で新聞記者をしていた友人・Nさんに(覚えたてのパソコンで)メールを送った。「スミソニアン博物館で彼の作品展を拝見した。1965年に日本橋・白木屋でインタビューさせて貰った私を覚えているだろうか」――約2週間後にNさんから返信。藤戸さんからの伝言「2日間も私の木彫り実演を取材してくれた人、勿論、覚えている。遠いアメリカで私の作品を観て下さったことに因縁を感じ、感謝。またお会いしたい」――たった1度の出会いで、翁のことを覚えていてくれたことが(とてつもなく)嬉しかった。翁、直ぐに、テレビ・ドキュメンタリー番組『アイヌの木彫り名人フジト・エカシの世界』(仮題)の企画を立て、某テレビ局に持ち込んだ。だが「面白い企画だが、民族問題の最中、今アイヌを取り上げることは難しい」翁の作品を多く担当してくれたプロデューサーなのに、彼でさえ尻込みした。結局、翁の企画はボツになった。実は翁、現役を退いてもまだその企画への“熱”は冷めてはいないのだが、主人公はもういない。翁が引退する前、何故もっと執拗に局のプロデューサーを説得しなかったか、それが悔やまれてならない。

「またお会いしたい」と言ってくれたのに、結局は藤戸さんとは半世紀前「白木屋」での、たった1回だけの出会いで終わった。翁、Nさんに「フジト・エカシに捧げる」と題して次のようなお悔みメールを送った【その名を呼べば応えてし 笑顔の声はありありと 今なお耳にあるものを 思いは胸にせき上げて とどむるすべをいかにせん 溢るるものは涙のみ】(曹洞宗の“追弔御和讃”より)<合掌>・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

オープンホスピタル

今年で3回目の日本赤十字医療センター主催のオープンホスピタルが11月3日文化の日に行われた。ちょうどこの時期は毎年、日本に帰るので今年もボランティアに参加させていただく事にした。母の入院からご縁が出来てかれこれ、この日赤には5年ぐらい通っている。普段はハーブガーデンのお手入れに参加する事が出来ないのでせめて秋のこの時と春のガーデンのお手入れには参加したいと思っている。今年も去年と同じく日赤のハーブガーデンで採れたハーブティーをいらしていただいたお客様に飲んでいただくサービスをさせて頂いた。今年はレモングラスとゼラニウムのお茶を用意した。採りたてのローズマリーはお料理用に何本かに束ね、ティートリーは乾燥させたものを匂い袋として包み、レモングラスの生の葉は飲み物用に束ねた。そしてそれらをおみやげとしていらしてくださった方々に渡した。

 


入院されている患者さんもお見舞いにいらした家族や友人の方も、また普段は白衣を着ていらっしゃる先生方も看護婦さんも日赤の新入社員の若い方たちも、たくさんいらしてくださった。
ハーブボランティアの中の方で毎年、日赤のハーブガーデンで採れたものを使ってクッキーを作って持ってきてくださる人がいる。今年はローズマリー入りのクッキーやブラックベリー入りのクッキーが並べられていた。食べてみると手作りの、ほのぼのした優しい味のクッキーに仕上がっていて美味しかった。
日頃病院に縁の無い人もこういう機会に家族と共に訪れると面白いと思う。血圧測定やアロマオイルを使ったハンドマッサージに加えて今年は立った時の足のバランス測定をプリントしてその後、プリントを見ながら専門家の方が診断アドバイスをするコーナーもあった。また、癌と肥満の関係のレクチャーやアピアランスケアといって癌治療におけるスキンケア、メイク、ネイルケア、ウィッグなどのコーナーもあった。
久しぶりに一日、ハーブの香りに包まれその香りに癒されるひと時だった。サービスする人もされる方も笑顔が絶えない。ボランティアの人に支給されたお弁当を食べながらボランティアの人と話した。以前はこの病院でお世話になったという人が多い事に感心した。元気になったから今度は自分が何かしたいと…
持ちつ持たれつ助け助けられ…そこに感謝する気持ちがあるからなのだな〜と。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。
 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

今週はGrant StewartのすっきりしたテナーサックスとTardo Hammerの歯切れのいいピアノがとても素敵なアルバムです。全体の音のバランスがとてもよく聴きやすいアルバムだと思います。

"Young at Heart"  Grant Stewart, Tardo Hammer

01-Young At Heart
02-You're My Thrill
03-Roll On
04-Shades Of Jackie Mac
05-Repetition
06-Serenade To Sweden
07-Modinha
08-Jets Stream

Grant Stewart(ts)
Tardo Hammer(p)
Peter Washington(b)
Joe Farnsworth(ds)

 


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

こちらに向かって何かしゃべりながら歩いている人を時々見かけます。誰かと話をしているのかと思ったら、マイクを使って電話をしているんですね。本人は便利で使っているのでしょうが大きな声で話をするので迷惑ですし、セキュリティ面で考えても感心しません。特に仕事で使っている方は気を付けたほうがいいと思います。
周りの状況を考えてうまく使ってほしいものです。

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Zakkaya Weekly No.1173

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com