weekly

1167号

No.1167     Ryo Onishi              9/23/2018

 weekly
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雑貨屋のひとり言

全米プロテニスで優勝して世界的な人気者になった大坂なおみの快進撃が日本で開催されている東レパンパシフィックオープンでも続いています。元々、力があった大坂なおみが精神的な弱みを克服したのは素晴らしいコーチに出会ったからのようです。パワハラ問題の多い日本のスポーツ界も選手の力をうまく引き出すコーチングを見習って欲しいと思います。≪R.O≫

 

河合将介さんのコーナー 

休止中です。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


いらっしゃいどうぞと踏み用意され

禅譲を狙う持論に蓋をして

隅にいてオセロゲームという野心

ニッコリと見せてにやりと握手する

乾杯の声を揃えたブルータス



( ニュースひとりよがり )


「自民総裁選終了」
次は椅子取りゲームです −各派閥

「総論賛成」
さて 核論は −南北首脳会談

「地価27年ぶりに上昇」
地盤は沈下 −被災地


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(543)「明治維新の年とは?」(拡大版)

時々、小欄で紹介する翁たちの“シニア会”で、先日「今年は明治150年記念年」の話が出た。シニア会のメンバー(現在11人)のほとんどが元高校・中学教師。そんなグループの中に翁がメンバーの1員に加わったいきさつは(過去に何回か書いたので今号は)省略するが、一言で言えば“歴史好きの会”だ。中でも高校教師時代に歴史を教えていたMさんが(歴史の話になると)リーダー格になる。先日の『明治150年記念年』の話題でも当然、Mさんが“講師”を務めてくれた。

政府は全国的に『明治150年記念事業』を推し進めているが、翁には、いまだ、それほどの盛り上がりが感じられない。「明治150年を、どのように回顧(評価)し、現在と未来にどのように活かそうというのか」翁には、明確な“事業目的”が見えない。政府のキャッチフレーズも単に「明治の歩みを繋ぐ、伝える」とだけ謳い、具体的な事業目的と内容は事業主体者(自治体や関係団体)に任せているのが実情だ。でも、それでいいのだと翁は思う。150年前に勃発した戊辰戦争で薩長土肥(鹿児島・山口・土佐・佐賀)を中心とする討幕派が圧倒的な勝利を収め“官軍”(天皇や朝廷に属する正規軍)となり、それに対抗して戦い敗れた徳川幕府軍や会津及び奥羽越列藩同盟の諸藩は“賊軍”(朝敵)と呼ばれ、悲惨な憂き目を見た。それから150年も経った今も多少は”官軍“”賊軍“の確執が残っていると聞く。したがって「明治維新をどう捉えるか」、明治維新の評価は地域(立場)によって多少は異なる(Mさんも同意見)。例えば会津(福島県)では事業名を『明治150年記念事業』ではなく『戊辰戦争から150年』とし白虎隊・二本松少年隊・鶴ヶ城悲話などの”会津戦争史“を学ぶイベントになっている。明治維新は、その地域ごとに、それぞれの歴史を刻んだ。したがって明治維新については地域によって多少の歴史解釈(受け止め方)の違いはある、と翁は思う。だから『明治150年記念事業』も、それぞれの地域主体で行なうのが当然だろう。いずれにしても結果的に維新(国家体制の変革)は内閣制度の導入、憲法の制定、立憲政治・議会政治の導入、鉄道事業・郵便制度の施行、銀行政策、貿易振興と産業革命(富国強兵)、司法制度、学制改革など、国としての基本的な形態を築き上げ、近代国家への第1歩を踏み出したことは確かだ。

幕末史・明治維新史が好きな翁、若い時から幾つかの資料や歴史小説を読んで、おおまかなことは知っているつもりだが“維新のあけぼの”を体系的に語れるほどの学問はしていない。そこで先日の“シニア会”での『明治150年記念年』の話を機に「明治維新(1868年)はどんな年であったか」を改めて学習し直すことにした。したがって以下の文章は“明治”を語るのではなく“維新の年(1868年)に何が起きたか」に絞って、Mさんや、他のメンバーの話を軸に、翁の主観を混ぜて記したものである。なお日付の表記は、旧暦ではなく西暦(新暦)を用いた。
“維新”への具体的な動きは1868年(その年はまだ慶応4年であった)1月27日に勃発した「鳥羽・伏見の戦い」(戊辰戦争の初戦)からだろう。この『戊辰戦争』(1868年の干支が“戊辰”であることから、そう名付けられた)は“王政復古”(徳川幕府解体、徳川慶喜の領地没収、天皇を中心とする有力藩が共同で政治を行なう形態)に反発した旧幕府軍(幕府陸軍・京都見回り組・会津藩・桑名藩・新選組)が新政府軍(薩摩藩・長州藩・土佐藩ほか諸藩)と戦い、旧幕府軍は大敗、この後(戊辰戦争は)東へ、北へと広がる。

その間に(4月6日)「五箇条の御誓文」が発布された。五箇条とは(翁の解釈によると)「1.広く会議を興し万機公論に決すべし」“万機”とは“あらゆる重要事項”、“公論”は“みんなの意見”(“万機公論に決すべし”は、坂本龍馬の“船中八策”の“万機よろしく公儀に決すべし”を引用したものと言われている)。「2.上下心を1つにして盛んに経論(きょうろん)を行なうべし」。経論とは、本来、仏の教えを説いた注釈書のことであるが、ここでは“諸問題に関する議論”と解釈すべきだろう。“上下”とは身分に関係なく、“心を1つ”は、国民の団結を意味する(当時の)決まり文句だったようだ。「3.旧来の陋習(ろうしゅう=悪い習慣)を破り、天地の公道に基づくべし」。“天地の公道”とは、万国公法、すなわち国際法を意味するもの、と翁は解釈する。思うに今の中国の習近平に“天地の公道”を教えてやりたい。「4.官武一途庶民に至るまで、各々その志を遂げ、人心をして倦まざらしめんことを要す」。公家も武士も庶民も、それぞれの意志が遂げられるようにし人々が失望したり、やる気を失ったりしないようにすべきである、と解釈。「5.知識を世界に求め、大いに皇基を振起すべし」。“知識を世界に求め”とは“後進国日本が欧米列強に追いつき追い越すには先進国の政治形態・憲法(法律)・国民生活・文化・歴史などを積極的に学べ”と言うことだ。“皇基を振起”とは“天皇が国を治める事業(治国)の基礎を固めるため大いに奮起せよ”と解釈する。この五箇条を成文した原案起草者・由利公正(ゆりきみまさ=福井藩士)、修正者・福岡孝弟(ふくおかたかちか=土佐藩士、加筆者・木戸孝允(きどたかよし=長州藩、旧名・桂小五郎)の3人の政治家の“豊かなセンスと深い見識”に(翁は)敬服する。なお、五箇条の条文と解釈については諸説あるが、翁は上記を持論とする。以下、『1868年に何が起きたか』(概要)を時系列で記してみる。

1868年4月21日「江戸城無血開城」――この項に関しては3月4日配信(513)の「江戸城明け渡しの前奏――山岡鉄舟・西郷隆盛の駿府会談」と、7月22日配信(534)の「勝海舟と西郷隆盛を語る会」で詳しく書いたので詳細は省略するが、新政府軍(官軍)が江戸に迫っているとの情報を得た徳川幕府の幕閣(閣僚)たちの間では「恭順か主戦か」の意見が真っ二つに割れた。勘定奉行・外国奉行の小栗忠順(おぐりただまさ=)と軍艦頭の榎本武揚(えのもとたけあき=のちの“函館戦争”の総裁)は主戦論、庶政を取り仕切る大久保一翁(おおくぼいちおう)と陸海軍を統率する陸軍総裁・勝海舟が恭順論。将軍・慶喜から最高指揮官に任命されていた海舟が(慶喜の意を汲んで)“恭順”の裁断を下し、恭順策を実行に移す。山岡・西郷会談、勝・西郷会談によって「江戸城無血開城」が実現したことは、すでにご承知の通りである。『江戸城明け渡し』(慶喜恭順)の後も旧幕臣たちの(新政府軍に対する)不平不満は止まるところを知らず、新政府軍と旧幕府恩顧の諸藩との戦いは、やがて東北・越後方面にも広がる。

6月10日『会津戦争』――「白河口の戦い」「二本松の戦い」「若松城下の戦い」(白虎隊の自決)「鶴ヶ城落城」など、数々の悲劇を生んだ「会津戦争」については、今更、翁の拙筆で語り尽くせるものではないので割愛する。なお会津藩を支援するために結成された奥羽越列藩同盟(福島・宮城・岩手・青森・秋田・山形・新潟の諸藩)と新政府軍との戦い(「北越戦争」)も同時期に行なわれているが、「会津戦争」同様、いずれも新政府軍の勝利。7月4日(彰義隊による)「上野戦争」(わずか1日で鎮圧された)。

9月3日「江戸を、東京と改称」(東京を首都に)、10月12日「明治天皇即位大礼」第122代天皇としてご即位。先帝・孝明天皇の第2皇子、諱は睦仁(むつひと)、満15歳。10月23日「年号改元」(慶応から明治へ)。11月26日「明治天皇、東京入り」(江戸城を皇居とする)。12月4日「函館戦争勃発」(五稜郭の戦い)――榎本武揚率いる(約3,500人の)旧幕臣と新政府軍(約1万人)の戦い。翌年(1869年=明治2年)5月18日、榎本軍は遂に投降。これをもって1868年1月27日に始まった「戊辰戦争」も、ようやく終結したことになる。(資料によって日付表記に多少の誤差があることをお断りする)

さて、以上は「維新の年(1868年)に何が起きたか」を(急ぎ足で)書いたが、先日の翁たちのシニア会では「明治維新とは何だったのか」を話し合うことによって締めくくることにした。「明治維新とは何か」の明確な定義はないのだが、一般的には1953年(嘉永6年)の黒船来航が引き金となって“尊皇攘夷運動”が本格化し、やがて薩長土肥の4藩を中心とする“討幕運動”に変わり、260年に亘る徳川幕府を倒して明治新政府による天皇親政体制への転換、(冒頭に述べたように)内閣制度の導入、憲法の制定、立憲政治・議会政治の導入、鉄道事業・郵便制度の施行、銀行政策、貿易振興と産業革命(富国強兵)、司法制度、学制改革など、近代国家への基礎づくりを行なった“日本の大革命”、それが『明治維新』である、と結論付けることにした。

それにしても(西郷隆盛ファンの)翁、大河ドラマ『西郷どん』のこれからが気になる。今までの内容は史実にそぐわない箇所が多く視聴率も上がらなかったが“明治維新”だけは史実を大切に,丁寧に描いて貰いたい(と言っても、撮影はすでに終わっているだろうが)――政府は「明治の歩みを繋ぐ、伝える」と言っているが翁は(声を大にして)政治家諸君に言いたい「私利私欲を捨て純粋無垢で“日本再建”だけに血をたぎらせた“憂国の志士”たちの精神を、今こそ君たちが学ぶべきだ」・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

ブーイング

ブーイングとは非難行為である。観客や視聴者が不満や怒りを持って行う行為である。日本の野次もこれに近いが野次の場合は言葉が使われるがブーイングはブーと唸るような音を出す。と解説には書いてある。日本には無い行為だ。
少し前にテニス界の王者を破って全米テニスオープンで優勝した大坂なおみさんの試合中も試合後も観客から何度となくブーイングが起きた。当時試合を見に来ていた観客の殆どは米国代表のセリーヌを応援していた。その事を知っている大坂なおみさんは試合終了後、セリーヌのファンに“私が勝ってしまってごめんなさい”と謝った。そしてサンバイザーを下に傾けた頬からは涙が流れた。この映像を見た時、米国人は何を感じどう思ったのだろうと興味を持った。Sierra Clubのハイキング仲間でJapanese Americanの人に聞いてみたら、やはり彼女の言動は、とても日本人的だったと言った。
ブーイングも彼女に向けられたものでなく相手側の行為に関して向けられたものだった。これを見て私が初めて体験したブーイングを思い出した。それは日系の会社で営業をしていた頃の話だ。合併に次ぐ合併でLAにある5つの会社が統合されて日本人の社長は居なくなり2メートル近い長身の白人が社長になった。組織も大きくなり周りは殆どが米国人になり一挙に営業は100人近くに増えた。ある日、LA本社に営業が集められミーティングがあった。その時にたまたま成績が良かった日系チームの中の私の名前が呼ばれた。何人かすでに名前を呼ばれた営業の人は誇らしげに立っていた。私は躊躇していてなかなか立たなかった。チームの人に“立ちなさい、立ちなさい”と促されて嫌々立ったところ社長が “お〜どこにいるのかと思ったら立っていたんだね”と冗談を言った。その途端ものすごいブーイングが、あちこちで起きたのだ。私にとっては初めての経験で一瞬、狼狽えた。え〜私、何か悪い事したかしら…と。すぐに米国在住歴の長い先輩が“このブーイングは貴方に向けられたものでなく社長に向けられたものだから大丈夫よ”とフォローしてくれた。私は何も感じていなかったのだけれど、それを聞いていた米国人からしたら、あのような失礼な事を言うべきでは無いという怒りの気持ちを社長にぶつけていたのだそうだ。それにしても米国人の正義感と勇気に関しては感心する事が度々ある。間もなくして、その社長は会社を辞めて競合相手である他の日系の会社の社長に納まった。その後また次の日系の会社で引退したらしいという噂を風の便りで聞いた。  

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。
 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

体調があまり良くないのでさわやかな聴きやすいアルバムを選びました。1164号でLem WinchesterのVibraphoneを紹介したばかりですが、今回もMJQ(Modern Jazz Quartet)のVibraphoneを選びました。Vibraphoneは落ち着きますので。

"Begginings"  Modern Jazz Quartet

01-Softly As In a Morning Sunrise 3:29
02-Love Me, Pretty Baby 3:39
03-Autumn Breeze 2:57
04-Milt Meets Sid 3:08
05-Moving Nicely 3:16
06-D & E 2:56
07-Heart and Soul 2:31
08-True Blues 3:02
09-Bluesology 2:47
10-Yesterdays 2:31
11-'Round Midnight 2:57
12-Between the Devil and the Deep Blue Sea 2:37
13-Bluesology (Bonus Track) 2:48
14-Blues Mood (Bonus Track) 4:20

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

ヨガのインストラクターが先週、関西空港からタイに旅行に行ったと話していました。関西空港が台風21号の被害を受けたので旅行を断念しかけていたら、間際になって予定通り行けることになったようです。思っていたより早く関西空港の復旧が進んでいるようです。タイ式マッサージを受けていたらマッサージ師のおばさんが途中で居眠りを始めたというエピソードでクラスは爆笑でした。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1167

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com