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1157号

NO.1157     Ryo Onishi              7/15/2018

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雑貨屋のひとり言

雨が降る前から西日本でこれまで経験したことがない大雨が降るという気象予報がニュースで何度も伝えられていましたが、これほど甚大な被害がでるとはほとんどの人が想像できなかったと思います。
河川の氾濫、山の土砂崩れなど最悪の災害となり、200人以上の犠牲者が出る悲しい事態になってしまいました。犠牲になられた方のご冥福をお祈りします。
どんな警報を出しても経験したことがないことはなかなか認めたくないという考えが働き、早めに避難する人が少なかったのが残念に思います。自分が同じ立場なら果してどういう行動をとっただろうと考えてしまいます。
犠牲になった8割以上の人が65歳以上であることからみても高齢者が災害弱者となってしまいます。これからも次々に来る自然災害に対してどんな手が打てるのでしょうか?≪R.O≫

 

 ジャパクラシイ

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『 ジャパクラシイ 』(羅府新報2002年11月度掲載)
民主主義ルールのひとつに「多数決の原則」と言うのがある。当事者又は代表者が充分議論を尽くし、最後に賛否を問うて多数意見に従うということだ。

世の中にはいろいろな話し合いのケースがある。家族や仲間うちなら皆が心を通じあわせ、全員一致で決まるのが普通であろうし、これが最良の方法であろう。

しかし、国や地方の議会、一定規模以上の会社の役員会や株主総会のような会議になると国民・住民・株主などの利害や考えが全員同じということはありえない。

どんな議論でも必ず異論がある筈であり、一人の反対もなく決定されたとすると、そこにある民主主義のシステム自体に異常があると言わざるをえない。

 先月、イラクではサダム・フセイン大統領の信任を問う国民投票があり、有効投票千百万票あまりの票のすべてがフセイン現大統領に信任票を投じ、なんと「百%の賛成で信任された」とイラク当局が発表したとニュースが伝えていた。

外国人記者の質問に対し、イラク当局高官は「イラクにはフセイン体制への反対勢力はない。これがイラク国民の意思だ」と力説したという。

アメリカ深夜テレビ番組司会者がこの現象を“Iraq-racy”(イラク+デモクラシー)と皮肉っていたが、独裁体制下での国民投票がいかに無意味でナンセンスであるかを示す好例といえるだろう。

しかし、我々はこのイラク国民投票を嘲笑してばかりいられないのではないだろうか。

特に日本の場合は国民や住民、またはその代表者が公然と議論する前に実力者と称する特定の数人が密室で談合し、または反対勢力と陰で妥協して結論を出してしまう。

また、多数株主の質問・意見を封じ込めて「意義なし、シャンシャン総会」にすることが経営者の実力とみなされたりする。こう言うのを“ジャパクラシイ”(日本的民主主義)とでも言うのだろうか。

対立を嫌い、表面的な調和を尊重する“ジャパクラシイ”方式から簡単に抜け出せないのなら、せめて「全員一致の賛成は否決とする」というルールを一項加えたらどうだろうか。


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


街角のカメラに俺の千鳥足

倍になる話年金近寄らず

寝たきりはご免 延命地蔵様

分別収集俺はなんとか資源ごみ

じいちゃんは今もベーゴマチャンピオン



( ニュースひとりよがり )


「垂れ幕」
満員御礼、休場陳謝 −名古屋場所

「福島からスタート」
災害被災地を一周します −聖火

「日本の人口37万人減」
お任せください −ロボット


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(533)「第3台場」

翁“お台場”には幾度も行っているのに『第3台場』に“上陸”したのは初めてだ。「ゆりかもめ」の「お台場海浜公園」からレインボーブリッジに向かって(翁の足で)20分くらい歩くので(今まで)敬遠していたが、このたび“故”あって気温33℃の炎天下の先日、熱射病に罹らないよう注意を払いながら“敢行”した。その“故”とは――

最近、友人から借りた本(日本の国防に一生を捧げた韮山代官)『江川太郎左衛門の生涯』
を読んで(改めて)“台場の歴史”に触れ、急に行きたくなったからだ。著者がまたユニークな人だ。堀内永人(1930年静岡県掛川市出身)、銀行マンや会社経営を経て74歳の時、(2005年)日本大学大学院博士課程修了、77歳から作家人生に入り、『江川太郎左衛門の生涯』を書き上げたのは2013年だから、歴史作家としては“古い新人”だ。この作家の著書には、ほかに『家康と凧狂いの右近』(遠州菊川の義人・中条右近太夫物語)などあるが、それらはいずれかの機会に紹介するとして、今号は『第3台場』に特化する。

『第3台場』に入る前に、『江川太郎左衛門の生涯』に描かれている“台場の歴史”の概要に触れておこう。今から165年前の1853年(嘉永6年)7月14日、ペリー率いる黒船が浦賀に来航、徳川幕府に対して開国を要求。時の将軍(第12代)家慶は黒船来航の19日後に病死、家定が第13代将軍となるも彼もまた病弱。正室となった篤姫(天璋院)の助力虚しく幕政は(ほとんど)井伊大老が牛耳る。当時、国内は開国派・尊皇攘夷派が厳しく対立、(その衝突・混乱は明治維新まで続くのだが)井伊は天皇の許可なく開国を受け入れた。それはさておき、かねてより日本の海防対策の必要性を幕府に上申していた韮山代官・江川太郎左衛門(諱・英龍=ひでたつ)に対し、幕府は江戸周辺の海岸に“台場“(砲台場)の設置を命じた。彼は当初、観音崎、富津、品川沖での台場建設を提案したが、幕府は財政困難の理由で品川沖(案)のみ採用、それも江川計画では11場建設だったが(やはり財政難に阻まれて)6台場だけが完成。結果的にそれらの台場が火を噴く事態は起きなかったし、明治以降、第3、第6の台場跡を残すのみで、あとの4台場は完全撤去された。

さて、レインボーブリッジ(写真)の真下、左の島が『第6台場』(立入禁止)。右の島が『第3台場』(国の史跡)――約100mの並木道(写真左)を行くと、まず目に入るのが、台場を囲む石塁(石垣)(写真中)。

海面からの高さは5m〜7mあるそうだ。台場の形状はほぼ正方形(1辺の長さ約160m)で真中(土塁の内側)が擂り鉢の底(写真右)、総面積は29,752u(約9000坪)、東京ドームのグランド面積の1.3倍と資料に書かれている。

まず、土塁(土手)を歩く(写真左)。途中にカノン砲台跡(レプリカ)が置かれている(写真中)。かつては南東・南西に5門ずつ、北東・北西に4門ずつ設置されていたそうだ。土塁を1周して擂り鉢の底に降りると中央にかなり広い陣屋(兵舎)跡(写真右)。土塁側の茂みの中に水飲み場跡(写真左)や水槽跡(写真中)、近くに調理場らしき跡(写真右)。

茂みに隠された弾薬庫跡(下写真左)が擂り鉢底の周りに5か所。そして砲台の真下に設置された“かまど“(下写真中)。翁の想像だが、この”かまど“は、いつでも大砲に着火出来るよう四六時中(火を)燃し続けていたのではあるまいか。その”かまど“の傍に兵士たちの詰め所跡(下写真右)――あまりの暑さに、写真を撮るのが精いっぱい。急ぎ足の(おおざっぱな)説明で終わるが、21世紀の今なお江川太郎左衛門の”海防の精神“が顕彰されていることが嬉しいではないか・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

マレーシアのチキンカレー

先週、イブニングハイクに参加しているマレーシアの女性からチキンカレーを頂いた。
その前の週に歩きながらマレーシアの国の料理やスパイスについていろいろ聞いていたら今度、貴方の口に合うかどうかわからないけれどチキンカレーを持ってきてあげると言っていた。そんな事は、すっかり忘れていたのでサプライズだった。味付けはペースト状のものをココナッツミルクで溶いて味付けしていくらしい。そのペーストの中にはターメリック、ジンジャー、ガーリック、クミン、ガランガ等々様々なスパイスが使われている。どれも体に良さそうだし、やっぱりカレーは食べる漢方薬のようだ。翌日の昼間、頂いたマレーシアのチキンカレーを食べてみた。日本のカレーは、ぽってりとした感じだけれど、マレーシアのカレーはサラサラしていてスープのようだ。その中に良く煮えたジャガイモとチキンとオニオンが入っている。味は日本人の口にも合う。ココナッツミルクのマイルドな甘さがあらゆるスパイスを包み込み程よい辛さになっている。そしてコクもあって美味しい。食べた後もさっぱりしていてライトな感じだ。
マレーシアというと世界で最も年長者である92歳のマハティール氏が再び首相に返り咲いたニュースが話題になった。(最近93歳のお誕生日を迎えたそうだ)開業医から政治家になって、この国を良くしようと22年間、国の為に尽くしてきたそうだ。その事を彼女に聞くとはマハティール氏は“ルックイースト”という言葉を掲げ欧米諸国の経済発展ではなく日本の経済発展を見習えという政策を立てて実行して実績をあげてきたそうだ。戦後焼け野原になって何もなくなった日本が経済発展を遂げていく様をじっと見ていたのだそうだ。それにしても、とても93歳とは思えないほど若々しい。この数年、赤い国のお金にまみれて国が衰退していく様子を見て耐えられなくなり最後のご奉公として復活したのがマハティール首相なのだそうだ。そのマハティール首相が昔、日本に辛口の提言をした言葉を読んでその的確な洞察力に感心した。彼の言葉を一部、羅列してみた。日本は、いつまで米国の価値観を受け入れるのか、日本は米国を利する事に熱心だが日本を富ませる事を考えるべきだ。日本は減税するべきだ。日本は、もっと国内消費を増やすべきだ。日本は、もっと研究開発に投資をするべきだ。日本は国民の声が直接リーダーに届く政治にするべきだ。日本の派閥は無くした方がいい。日本はいつまで謝罪外交を続けるのか。日本はもっとインフラ整備に投資した方がいい。等々、、、、
インフラ設備や研究開発は民主党時代に徹底的に予算をカットされた。この数年TVを見る度に避難所で過ごさなければならなくなった日本人の様子が映し出されている。土砂崩れや台風やらで、いつも日本のどこかで災害が起きその度、犠牲者が出ている。
この国で儲けそのお金で外国に設備投資し日本の雇用を奪っていった一部農業経営者の人達は愛国心が無いのだろうか、、、
マハティールが言っている。この国の繁栄を取り戻すのは強いリーダーと愛国心が必要だと、、、、、、
茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

7月中旬です。気が付いたら酷暑の夏が来ていたという感じです。こんなに暑くてはジャズを聴く気になれませんが、こんな時こそ好きなジャズを聴いて気持ちをゆったりさせたいと思っています。今回ご紹介するのはArt Farmerのアルバム"The Summer Knows"です。Art Farmerのフリューゲルホーンの耳障りのいいサウンドが好きです。
 

"The Summer Knows" Art Farmer

01-The Summer Knows 7:40
02-Manhã Do Carnaval 5:22
03-Alfie 4:54
04-When I Fall In Love 6:10
05-Ditty 4:42
06-I Should Care 5:30

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

先日来、食器洗い機が不調で使えなくて困っていました。このまま修理依頼するのも癪なので、なんとかして直す手段がないか考えました。食器を乾燥する途中で停止してしまう現象が続いていた(三回連続)ので、ソフトウェアの問題ではないかと考え、キッチンの電源を切ってリセットしてみました。祈る気持ちで食器洗い機を始動させると不具合なく動くようになりました。リセットしてから数回使用していますが正常に動いています。まだ油断はできませんが、悩みが一つ解決してホッとしています。

つぎは雑貨屋の編集で使っているPCです。改造しながら使ってきましたが、大きな図体で、扱いにくい上、ハードディスクもそろそろやばそうなので、小型で高性能なPCに替えます。ソフトウェアとデータの移し替えをうまくやる必要があります。
 

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1157

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com