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1155号

NO.1155     Ryo Onishi              7/1/2018

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雑貨屋のひとり言

2010年6月にトラブルを乗り越え小惑星イトカワから『はやぶさ』がイトカワの微粒子を持ち帰り地球に生還にした時はとても感動したものです。今度も新たな挑戦で3年半前に打ち上げられた『はやぶさ2』が小惑星リュウグウに到着したというニュースでひさびさにワクワクしています。6年も前に地球から3億キロメートル先の直径900メートルのリュウグウの位置を計算で割り出し、そこにちゃんと到着させるだけでもすごいことだと思います。当事者のみなさんは寝食を忘れて見守っていると思います。≪R.O≫

 

 構成吟、平和の鐘

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『構成吟、平和の鐘 』(羅府新報2002年9月度掲載)
毎年恒例の、南カリフォルニア詩吟連盟主催の「吟詠大会」が8月25日、小東京のメリノール日系カトリックセンターで行われ、連盟加盟の各流派が日頃の詩吟道研鑚の成果を披露しあった。会場は詩吟独特の引き締まった雰囲気の中にも、和気あいあいの交流の場ともなり有意義な一日だった。

詩吟の魅力にひかれ4年前に入門した新参の私も今回、披露された構成吟のナレーター役の一人として参加させてもらう機会を得た。

構成吟とは、ひとつのテーマについて、詩の吟詠と解説のナレーションとで繋ぎあわせ完成させる詩吟の一形式だ。

今回のテーマは私の所属する尚道会師範の奥村ご夫妻の作・構成による「平和の鐘」で、真珠湾攻撃から戦後までを14編の詩を中心に構成され、吟舞・画道吟・書道吟をも含む、全編1時間20分にも及ぶ大作だった。

日米開戦の臨時ニュース、開戦の詔勅奉読、終戦時の玉音は本物の録音を再生し、その他のナレーションは奥村師範(夫人)と私が担当した。

「神風特別攻撃隊」、「硫黄島玉砕」、「姫百合の塔」、「原爆落つ」、「モンテンルパ」、「異国の丘」等々の詩が吟者により朗々と、また切々と吟じられるさまに私は、ナレーターとしての立場も忘れ胸が痛み、まさに“涙滂沱(なみだぼうだ)たるを禁じえない”思いだった。

今年は対日平和条約が効力を発生し、日本が「めでたく」独立した1952年4月28日から数えて満50年という記念すべき年だが、その間戦争の悲劇は地球上から一向に消え去っていない。それどころか、何やらきな臭い今日この頃だ。

歴史は語り継がなければ忘れられる運命にあるものだ。我々は戦争と核被害の当事者として、これら悲惨な事実にも背を向けることなく、あらゆる手段で事実を後世に伝え残して、歴史から学ぶ後輩達を育てる義務があると思う。

今回の構成吟は次のような結びで締めくくっている。―――「平和の鐘は人の心の中にある。されば一人一人の心の中の平和の鐘を打ち鳴らして行かなければならない。永遠の平和の鐘を・・」


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


今どこで何をしてる冬の蟻

夏を待つヒアリが腕を撫している

アリンコの列をよけてる子の箒

働き方改革なんて言わぬ蟻

象の背を行くアリんこの冒険記



( ニュースひとりよがり )


「公務員女性合格者過去最高」
早速効果が出た −働き方改革法

「西野ジャパン決勝T進出」
これからが本当の勝負です −リュウグウのはやぶさ

「スマホの4年縛りに改善要求」
生涯縛りにも −妻


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(531)「もったいない“食品ロス”」

食中毒予防のため、先日、我が家の冷蔵庫を整理して驚いた。肉・魚の干物・冷凍食品などを冷凍している下段の冷凍室は問題なかったが、中段のチルド室(バター・チーズ・ハム・ソーセージ・野菜・タマゴなどを保管)と上段の冷蔵室(比較的早めに消費するパン・牛乳・豆腐・飲み物、生菓子、その他の惣菜などを保管)の中に、賞味期限どころか消費期限が(とっくに)過ぎている食品の幾つかが放置されているのを発見、愕然として急いで処分した。言い訳をすると、翁は、スーパーやコンビニに頻繁に行くのが億劫で、1回の買い物で3〜4日分(物によっては1週間分)を“まとめ買い”する。それらを3段冷蔵庫の各室に配置する。時々、友人たちに頂き物をすることがあり、あまり日持ちのしない食品は(無駄にしないように)優先的に消費するため、冷蔵室やチルド室の(出来るだけ)手前の方に置く。そのうち、自分で買った食品の存在を忘れ、いつの間にか“期限切れ”で捨ててしまうことになる。もったいない話だ。

もったいない、と言えば、先日、馴染みの某コンビニで数日分の食料(冷やし中華や冷やしぶっかけ温たまうどん、ソーメン、食パン、牛乳・チーズ、タマゴなど)を籠に入れ、レジに持って行ったところ、計算しかかった店員が「ちょっとお待ちください」と言って冷やし中華をテーブルの脇に置き、別の冷やし中華を持って来た。「どうしたの?」と訊ねたら「消費期限が今日までです。これは売れません」、「いや、今日食べるからいいよ」、「いいえ、当日消費分は“販売期限切れ”ですから、売ってはいけないことになっています」、「そうか、取り替えてくれてありがとう」、「いいえ、売れない物を陳列していた私どもの不注意です。申し訳ございません」に、翁、幾分気を良くして言った「そうやって、君たちがチェックしてくれれば我々消費者は安心だ。それで、期限切れや売れ残りの食品はどうするの?」「全部、廃棄処分します」「かなり大量に?」「はい、日によって数量は違いますが」、「もったいないね」、「時々、私たち従業員が(安く)買って帰ります」・・・

個人(家庭)の食生活の中でも“もったいない”ことが多いように思う。翁たちのような戦前・戦中に育った者は、茶碗の中に飯粒を1粒でも残すと、親から「お百姓さんに申し訳ないと思いなさい」と叱られたものだ。子どもの頃はそうだったが、日本の食糧事情が好転し飽食の時代になると食糧や生産者に対する感謝の念が薄れ、“我が腹中心”の食生活に変わり、食べ残しや、それを平気で廃棄することの罪悪感も失われて来たように思う。

パーティなどでバイキング(ビュッフェ)形式の会食の時、食べ切れもしないのに(あれもこれもと)器に山盛りしてテーブルに運び、結局は食べ残してしまう人を見かけることがある。これは見苦しい。気取り屋の翁、いくつかの種類を出来るだけ少量ずつ取るようにしている。足りなければ、また、取りに行けばいい。“山盛り取り”は、見苦しい、品位に欠ける、のほかに、これも“食品ロス”になるだろうと思うのだが、ビュッフェを料理・提供する側(ホテルやレストランなど)の話を聞くと「余ったものは廃棄処分にする」そうだ。「どうせ捨てるのなら、お皿に沢山取って食べ残したっていいではないか」と言う声が聞こえそう。見苦しい・下品を無視すれば、そのことも1理あるが、広い意味でこれも“食品ロス”と言えるだろう。そこで翁、(暇にまかせて)いったい、日本全国で年間どのくらいの“食品ロス”があるかを、消費者庁と農水省の資料で調べてみた。

日本国内における年間の食品廃棄量(売れ残りや期限切れの食品、食べ残しなど、本来、まだ食べられるはずの)いわゆる”食品ロス“は1年間で約632万トンもあるそうだ。と言っても、その分量が、いかほどのものか想像しがたいが、日本人1人当たりに換算すると、毎日、(大人用)お茶碗1杯分(約136g)のご飯が捨てられていることになるそうだ。“食品ロス”約632万トン、これは世界中で飢餓に苦しむ人々が1年間に必要とする食料約320万トン(平成27年度)を大きく上回る量、何とも申し訳ない、もったいない現実ではないか。しかも日本は世界先進国の中で最も食糧自給率の低い国(約39%=平成27年度)、つまり60%以上を輸入に頼っている“食糧輸入大国”なのに――

“食品ロス”は、さまざまな場面で発生している。食品メーカー、卸、小売店、飲食店などは食品衛生管理(責任)上、消費者保護の立場からいろいろ規制を受けるのは当然だが、実は家庭から発生する“食品ロス”が全国年間の“食品ロス”(632万トン)の半数に当たる約310万トンもあるというから驚きだ。食材別にみると、最も多いのは野菜、次いで調理加工品、果実類、魚介類・・・これらを食べずに捨てる理由として多いのは腐敗、カビ・鮮度の低下・賞味期限切れ・消費期限切れ・・・手つかずの食品が2割もあり、そのうちの4分の1が、まだ期限切れでないのに捨てられているそうだ。実に“もったいない“。
そこで、家庭における“食品ロス”の原因を、翁自身の反省を含めて考えてみた。「食品(食材)の買い過ぎ」、「在庫があるのを忘れて同じ品物を買ってしまう」、「食事計画を立て、出来るだけ食べ切れる分量を(冷蔵庫に)保管する」など、まだまだあるだろうが、我が家の“食品ロス”を削減するということは、環境面だけでなく家計面にとってもメリットがあることに気づく。

「食品リサイクル法」という食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律がある。その法律に基づく業者は、全国で肥料化(70社)、飼料化(25社)油脂製品化(11社)、メタン化(生ゴミ等の廃棄物から発電エネルギーへの再利用を可能にする)(6社)(いずれも平成28年度現在)。人間が捨てる食べ物を再生して農作物の肥料、家畜の飼料に活用する”循環型社会“の構築をめざす業者を応援したいが、その前に我々個々が、家庭における”食品ロス“を出さない知恵と、”もったいない“の心を持つことが肝要ではあるまいか、と反省する次第・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

オリンピックが開催されたブラジルは相変わらず治安が悪いようですが、ブラジルと言えばBossa Novaですね。Bossa Novaはたまに聴きたくなります。アルトサックス奏者Cannonball AdderleyがThe Bossa Rio Sextetと奏でるBossa Nova Jazzのアルバムを紹介します。
 

"Cannonball's Bossa Nova"  Cannonball Adderley

01-Clouds 4:51
02-Minha Saudade 2:21
03-Corcovado 6:41
04-Batida Diferente (Remastered) 3:27
05-Joyce's Samba 3:13
06-Groovy Samba 5:09
07-O Amor Em Paz (Remastered) 7:49
08-Sambop 3:35
09-Corcovado (Short Version) 5:33
10-Clouds (Single edit) 2:42

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

毎日使っていた電動歯ブラシの調子が悪くなっていたのでそろそろやばいかなと思っていたらついに動かなくなりました。もういつ買ったのか忘れるくらい前なので仕方ないですね。早速アマゾンで朝注文したらその日の夕方に届いたので驚きました。
我が家にはそろそろやばいのではないかと思っているものがいくつかあります。エアコン、食器洗い機、雑貨屋を編集しているパソコン、電子レンジなどなどです。
物は使い始めた時から、いつか壊れるときがやってきます。半年に一度、我が家の収支会計をチェックしているのですが、買い替え予算を組みなおそうと思います。

 

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Zakkaya Weekly No.1155

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com