weekly

1131号
 

NO.1131     Ryo Onishi              1/14/2018

 weekly
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雑貨屋のひとり言

私の住んでいる高層ビルでは昨年10月から修繕工事がおこなわれています。
マンションの大規模修繕工事は人任せにせず、住民自身の問題として取り組めるかどうかにかかっています。私は2年前まで管理会社が修繕工事の計画・推進をしてくれると思っていました。でも、そうではないことがわかりました。私は、2年前の住宅総会で修繕時期に来ているのに何もされておらず、早急に取り組むことを提起しました。私の意見が承認され修繕委員会で計画推進することが決まりました。
有志10数人による修繕委員会が開かれ、言い出しっぺの私が修繕委員長に選出されました。私たちは経験も知識もなかったので、大規模修繕について4ヶ月間学んだあと、推進方針・計画を立て、膨大な時間を使って一つ一つ決定・実行していき、実施までこぎつけることができました。私が総会で訴えてから二年以上、委員会開始から一年以上かかったことになります。修繕委員会では全員を同じ知識レベルにする必要があるので情報共有に力を入れました。かなりの回数開催した委員会の議事録は私自身が作成してメールと専用ホームページで全委員がいつでも見れるようにし、情報共有を徹底しました。それにより強力なチームワークが生まれました。この経験は次の10数年後にも役に立つと思いますが、高齢化が進むのでどちらかというとそちらの方が気になります。≪R.O≫

 

 ものづくり

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『 ものづくり 』(羅府新報、2000年9月掲載)
 今から10数年前、東京のある大手の書店には「財テク・コーナー」という売り場があり、「経営者・財務担当者のための財テク実践法」などという類の本が並んでいた。

そのコーナーの一冊を何気なく開いてみたら、太い字で「財テク知識のない財務担当者は去れ!」などと書かれていたのを目にした記憶がある。

それから約5年ほど後、私は日本へ一時帰国した際、再び同じ書店の同じコーナーへ行ってみたら、その場所は「リストラ・効率化コーナー」という名前に変わっていた。

その時は一冊も手にとって見なかったが、きっと「リストラも出来ない経営者は去れ!」なんて書かれていたに違いない。

ここ数ヶ月、私は日本へ行っていのないので、確認していないが、今、同じ書店の同じ売り場のコーナーはきっと「I.T.(情報技術)コーナー」なんて名前になっていることだろう。

 今やインターネットに代表されるI.T.革命は、これまでのビジネス・スタイルを根底から覆すものと言われ、日本もI.T.先進国であるアメリカの真似をして、インターネットを利用した一般顧客向け通信販売やサービス・情報提供事業等、いわゆるドット・コム企業が目立つようになってきたそうだ。

しかし日本でのこの種のビジネスは、ただ時代の波に乗り遅れまいとする姿勢だけで、ビジネスとしての戦略に乏しいものが多いと聞く。

 本場アメリカでさえドット・コム企業の大半は採算が取れない現状であるのに、社会環境も消費文化も違う日本のマーケットでは、もうひと工夫が必要だろう。

 日本は“ものづくり”の国であり、I.T.革命も少なくとも現状では企業レベル、特に製造業における原料調達、生産、流通ラインの効率化に対するツールとして使いこなすのが当面の日本にはふさわしい姿ではないだろうか。

 尤もその“ものづくり”日本も最近ではリコール隠し、食品異物混入、ロケット打ち上げ失敗、欠陥建物等々、“ものづくり”の原点を忘れた問題の続発にその評価が少々怪しくなってきたようだが・・。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


あの頃が華ナツメロに酔っている

祖母の目にまだ生きているプレスリー

ソーランソーラン昔恋しいニシン漁

紅白の歌 補聴器が受け付けず

クラシック喫茶で俗の耳洗う



( ニュースひとりよがり )


「炎と怒り」
私の自伝ではありません −星野仙一

「はれのひ」
涙雨が降った −振り袖被害女性

「氷が解けたら」
正解  ー水になる
不正解 ー春になる。白熊が困る −大阪大学


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(507)「千駄ヶ谷漫歩」

正月の間、食っちゃ寝、食っちゃ寝したせいで、体重が2kgも増えた。こりゃ大変だ、散歩するなど体を動かして体重を減らさなければと思い、いつもの戸越公園や、JRの五反田駅から大崎駅にかけての目黒川沿いの散歩を(七草までの間に)1回ずつ行なった。実は、目黒川散歩の時は大崎駅ビルの中にあるピザハウスでランチタイムに翁の大好物の“チーズいっぱいのピザ”を食べるのが楽しみ。また日曜日は(『龍翁余話』配信の後)、見たいテレビ番組が目白押し。ソファーに横たわってクッキーやら煎餅などイヤし食いしながら将棋・囲碁・落語のほか、何年か前のドラマの再放送・古い映画(時代劇や西部劇)などを視て過ごすのが定番。こんなことだから体重が減る訳はない。もっと散歩の回数を増やさなければ、と気はせくのだが、この寒さでは・・・

先日の金曜日、会社に顔を出し、役員たちとランチした後、帰宅するにはまだ早いし天気はいいし、ならばどこか散歩して帰ろうかという気になってフト思い出したのが千駄ヶ谷。
我が社は代々木にあり、千駄ヶ谷までゆっくり歩いて25分ていど、ちょうどいい距離だ。
千駄ヶ谷と言えば『東京体育館』、『鳩森八幡神社』、『能楽堂』、『将棋会館』がある。昨年の将棋界は藤井少年(4段)の活躍、長老・加藤一二三9段の引退と芸能界入り。羽生永世竜王・永世7冠誕生など(今まで翁の記憶にないほどの)フィーバーぶりだった。“よ〜し、今日の散歩の目玉は『将棋会館』にしよう”と思いながらJR総武線に沿って千駄ヶ谷駅方面へ歩いた。何十年ぶりかの千駄ヶ谷である。

駅前の『東京体育館』の威容が目に飛び込んで来た。“あれ?こんなにデカかったかな?
『東京体育館』は大規模な競技大会が出来る国内でも中枢的な存在。メインアリーナは最大1万人収容。卓球・レスリング・バレーボール・フィギュアスケートのほか、一般利用者のためのプール・トレーニングルームなどが日常的に開放されている。2020年の東京五輪では卓球会場として使われるそうだ。

その『東京体育館』の先に『鳩森八幡神社』がある。初めて参詣する。由緒によると創建は神亀年間(724年〜729年)、御祭神は第15代天皇・応神天皇(八幡様、武神)と“聖母(しょうも)”と呼ばれた神功皇后(応神天皇の母、第14代天皇・仲哀天皇の皇后)。

拝殿参拝の後、境内を散策。まず、東京都指定有形民俗文化財”冨士塚“(写真左)、寛政元年(1789年)の築造、円墳形に土を盛り上げ頂上に至る登山道の石段は自然岩を使用、登り口に浅間社、途中、身祿様(宗教家=富士信仰の中興の祖)の洞窟、烏帽子岩、釈迦の割れ石などが置かれている。せっかくだから翁も登ってみた。1歩1歩ごとに何となく我が身が浄められているようで心地よかった。その”冨士塚“の直ぐ隣に”能楽堂“がある。立派だ(写真中)。毎年5月初旬に“薪能”が開催されるとのこと。神社の近くに『国立能楽堂』があるが、今日はパスして目的の『将棋会館』へ急ぐことにするが、その前に神社境内でもう1つ興味深い建物を見つけた。社殿の北側に建つ六角形の『将棋堂』(写真右)。堂の中にはお隣の『将棋会館』(日本将棋連盟)から奉納された1.2mの王将大駒が納められている。将棋の駒は五角なのに何故“六角堂”なのだろう?六角形は天地と東西南北を合わせて6つになるのだが、そんな宇宙論的な話より昔から言い伝えられる“亀甲論”のほうが(翁には)解り易い。つまり“六角形”とは亀甲に由来する。“鶴は千年、亀は万年”と言われることから健康や長生きを意味する縁起のいい形が“六角形”だ、と、翁は勝手に決めつけている。とは言え“将棋堂”の“六角形”の本当の意味は何だろうか?気にしながらお隣の『将棋会館』へ。

2階の将棋教室を覗いたら中年・老年の男女60人あまりが対局していた。ウイークデーの3時ごろだったので少年少女棋士たちの姿はなかった。“撮影禁止”だったので、1階の売店で売られている有名棋士たちの揮毫扇子を撮った。上段右から「生涯現役」(加藤一二三・九段)、「玲瓏(れいろう」(玉のような美しさ)(羽生善治・竜王・棋聖)、「調和」(大山康晴・名人)、下段右から「来者可追(らいしゃおうべし)」(未来のことより今をどうするか考える)(行方尚史・八段)、「堅忍不抜(けんにんふばつ)」(何事も心を動かさず耐え忍ぶ)(深津康市・九段)、「一陽来復(いちようらいふく)」(悪いことの後には善いことが来る)(屋敷伸之・九段)――今日の『千駄ヶ谷漫歩』は体重減らし効果のほかにプロ棋士たちから“精神滋養”をいただいた散歩であった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

昔、無かったもの

久しぶりに日本の寒い冬を過ごす経験をしている。家の中はガスストーブやエアコン暖房、遠赤外線電気ストーブ等があるので、その時に応じて使い分けている。部屋の中は暖かくなるにつれて空気が乾燥して目はショボショボ、喉はイガイガ、肌はカサカサになってくる不愉快さに今更、気が付いた。そこで加湿器のスイッチを入れる。時々アロマオイルを入れたスチーマーも使ってみる。それでも湿度計は30から40の安全域には、いかない。そう言えば昔は加湿器などというものは無くても空気は充分潤っていたと思う。今では当たり前のように使っているスキンローションも昔は使わなくても乾燥するほど空気が乾いていなかったと思う。
子供の頃の事を思い出してみるとストーブの上にはいつもヤカンが乗っていてシューシュー蒸気が上がっていた。その蒸気のゆらぎや音は何か心が落ち着くような暖かいぬくもりがあった。時々そのストーブの上にはおでんや煮豆や鍋が乗っていて、そこから立ち込める湯気で空気が今ほどカラカラに乾燥するなどという事は無かった。暖をとるだけではもったいないという意識も働いていたのだろう。
それに昔は空気清浄機なんていうものも無かった。“空気を洗う” “チリや埃、匂い”を除去するという発想も無かったと思う。“昔はアレルギーなんていう言葉も無かったわよ”と母が言った。今は外から帰ってきたら花粉や匂いを除去するハンガーなども発売されている。いつ頃からか春の花粉時や風邪のシーズン以外でもマスクをする人が増えて久しぶりに日本に帰った時には異様な光景に見えた。
この数年、気候は世界的に劇変してきている。LAの夏はドライで過ごしやすかったはずなのに去年の夏は蒸し暑くてエアコンクーラーを何度か使った。ハワイからLAに遊びにきた友人もまるでハワイのような湿気に驚いていた。 日本の夏もエアコンに除湿機能が付きだしたのはいつ頃だったろう、、、単体の除湿器もひと昔前は無かったと思う。祖母と祖父がLAに観光に来たのは、もう30年ほど前の事だったろうか、、、、、私が飲料用の水を買いにマーケットに行った時、とても驚いていた。“水を買うなんて信じられない。昔、私達は雨水だって飲んだし川の水だって美味しかったのよ。”と。すでに当時LAでは蛇口から直接水を飲むという事は無かった。
美味しい水は安くない。東京でも最近は水カフェと言ってブランドになっている名水を飲ませてくれるお店があるらしい。
今は浄水器を付けるか水は購入するのが当たり前になってきてしまった。それにしても、まさか水や空気を購入する時代が来るなんて少し前まで誰が想像する事が出来ただろう、、、、地球上に住む人間の思いや行動が自然環境に呼応して私達に無言のメッセージを送っているのだろうか、、、、あっという間に春はやってきて秋も急ぎ足で去っていく。過ごしやすい季節はつかの間で、あっという間に春がやってきて秋も急ぎ足で去っていく。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

今日はこのコーナーで初めて紹介するテナーサックス奏者のZoot Simsのアルバムです。
Zoot SimsのテナーはもちろんですがHank Jonesのピアノ、Milt Hiltonのベース、Grady Tateのドラムのバランスの取れたとても聴きやすいアルバムです。タイトルのように気楽に聴けるジャズです。

"Zoot At Ease" Zoot Sims Quartet

01-Softly, As In A Morning Sunrise 4:42
02-In The Middle Of A Kiss (Take 4) 5:14
03-Alabamy Home (Take 9) 5:51
04-Do Nothin' Till You Hear From Me 4:35
05-Rosemary's Baby 6:34
06-Coctails For Two 4:52
07-My Funny Valentine 5:01
08-Beach In The A.M. 4:11
Previously Unreleased Alternate Takes
09-In The Middle Of A Kiss (Take 1: Incomplete) 4:01
10-In The Middle Of A Kiss (Take 2) 5:50
11-Alabamy Home (Take 2) 6:51
12-Beach In The A.M. (Take 3) 3:40
13-Alabamy Home (Take 8) 6:02



ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

今年の冬は寒さが厳しいですね。日本各地でいろいろ被害が出てるようですが、皆さんの地域はいかがですか?北米も異常な寒波で大変なことになっているニュースを観ました。1992年12月、トロント市内で大雪が降った前の日、カーラジオの天気予報を聴いていたらこんなことを言っていました。『明日はできるだけ車での外出は避け、どうしても外出が必要な場合は、ブーツ、スコップ、毛布、ろうそく、ロープ、無線機を車に積んで移動してください。』という具体的な内容の呼びかけでした。なぜ無線機かというと携帯のセルが国境沿いにしかなく少し北に行くとエリアから外れるからです。雪は一晩で50センチ以上も積もり、翌朝、家の前の道路は除雪車が間に合わず、車庫から車が出せなくなり、私は会社に行けませんでした。きっと、今はこれよりひどいことになっているのではないかと想像しています。

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雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1131

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com