weekly

1112号

NO.1112     Ryo Onishi              9/3/2017

 weekly
LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 
雑貨屋のひとり言

先週後半から最低気温と湿度が下がり、朝晩はとても過ごしやすくなりました。ベタベタする暑さから解放されただけで幸せな気分になっています。まだ暑い日はあるでしょうけど、もう9月になりましたから気持的にはだいぶ楽ですね。
北朝鮮のヤンチャをなんとかしてほしいと願うばかりです。≪R.O≫

 

 朝 三 暮 四

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『 朝 三 暮 四 』(羅府新報1999年3月号掲載)
学校時代、漢文の時間に習った四字熟語に「朝三暮四」(または「朝四暮三」)というのがあった。

昔、春秋宋の狙公が、手飼の猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮に四つ与えようとしたら猿は大いに怒り、そこで朝に四つ、暮に三つにしたら猿は大いに喜んだという故事(岩波書店、広辞苑より引用)が出典であり、目の前の差別にばかり拘泥 ( こうでい ) する愚行を戒める言葉とされている。
 
要するに「3+4」であろうが「4+3」であろうが答えは7であり、結果は同じなのに、目先の差別にだけとらわれる「馬鹿な猿」を笑った言葉なのだ。

でもこの「お猿さん」、本当に「おバカさん」だったんだろうか。もしもこの猿が現代資本主義の世に生まれていたら、経済感覚を備えた「利口な猿」と言われるのではないだろうか。

ビジネスの世界では、売掛金の回収は1時間でも早く、1ドルでも多く、というのが原則だ。全額回収さえ出来ればいつでもいい、なんて言っていたら企業は倒産だ。

この猿は資金回収の原則、余剰資金の運用、資金繰りの重要性など、ちゃんと心得ていたからこそ先に4個を要求したに違いない。算数としては、3+4も4+3も答えは同じ7であるが、意味するところは大きく違うことになるわけだ。
 
日本の経済・金融不安はもはや日本一国の問題ではなく、世界の経済・金融の行方をも左右しかねない状況にあるのだから、その意味では我々日本国民も不安回復のため痛みを分かち合う責任がある事を自覚し、覚悟をすべきことも確かであろう。

だが、回収の見込みもないまま多額の融資を繰り返し、焦げつかせて自分の銀行に損害を与え、さらにそこで生じた不良債権を国民の税金で補填してもらって再建を図ろうとしている日本の一部金融機関の責任者こそ「朝三暮四」の猿の心構えを少しは見習って欲しいものだ。
をし、生き残り、 今に至っているからこそ、貴いのではないだろうか。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


原価割れなどと打算の裏表

広告の裏に嘘だと書いてある

裏方の汗が握手を見届ける

その裏が読めてご辞退申し上げ

やっぱりもまさかもあった裏話


( ニュースひとりよがり )


「8月決着」
日本サッカーはすごい −東芝

「日劇84年で幕」
まだいけると思うけど −長寿社会

「カツオ節値上げ」
僕は夏休みの宿題にネ上げ −磯野カツオ


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(489)「国民生活に関する世論調査に思う」

内閣府がこのほど発表した『国民生活に関する世論調査』によると【現在の生活に関する満足度】に対して「満足している」「まあ満足している」と答えた人が約74%、この数字は、この種の質問を開始した1963年(昭和38年)以来、最高率だそうだ。何を根拠に「満足」と答えたのか理由説明が見当たらないので「満足」の幅や深さは不明だ。(翁の想像だが)「全体的には日本は平和、国際社会からの高い評価、文化・教養・倫理などもまあまあの水準、個人的には衣食住もだいたい充足しており、ある程度の趣味も可能なので、まあ何となく“こんなところで満足しておこうか”というレベルではないだろうか。また【所得・収入】については「満足」が51.3%「不満」約47%をやや超えている。これも1996年(平成8年)の調査以来、21年ぶりの高率だそうだ。これとて「大いに満足」はほんの数%、(満・不満はその人の心次第)「まあ、こんなところで我慢するか」が大多数だろう。

一方【政府が力を入れるべき政策】についての回答では「医療・年金などの社会保障」が約65%でトップ、これまでに1位を占めていた「景気対策」は昨年の約56%を5%下回って51%、(これも翁の想像だが)国民が政府の景気対策を認めた(評価した)のではなく、逆に“これ以上望んでも早期の景気回復は期待出来ない”という“諦め心境”の表われだろう。そんな中【政府が力を入れるべき政策】で、翁が最も注目したのは「防衛・安全保障」を挙げた人が36.2%(前年比4.3%増)に上昇、過去最高となったことだ。これは、北朝鮮情勢の緊迫化、中国の(東シナ海や南シナ海への)仁義なき海洋覇権活動、ロシアの北方領土への固執などを危険視するようになった“国民の目覚め”だろう。これまでに
『余話』で何回も中国・ロシア・北朝鮮(時には韓国)を非難し、“国防強化”を訴えて来た翁にとっては「まあまあ満足」の数字であることは言うまでもない。ご承知のように去る8月29日早朝、北朝鮮がミサイルを発射、日本列島(北海道・襟裳岬上空)を通過、東1180キロの太平洋上に落下させた。河野外相が記者会見で「予告もなしにミサイルを日本列島に向け発射したことは許し難き蛮行だ(予告すればいい、という問題でもないが・・・)」と激しい口調で北朝鮮をなじった。この外相発言は日本人の総意であると翁は高く評価する。同じ日にロシア軍は、我が国固有の領土である北方領土を含む千島列島で軍事演習を開始した。翁は言う「ロスケが、またぞろスケベエ根性を露わにし出した」。今再び【政府が力を入れるべき政策】を問うなら、「防衛・安全保障の強化」と答える人の数は倍増するに違いない。

ところで、翁がその他の調査で特に注目したのは『国や社会との関わり』の数項目である。@【国を愛する気持の程度】について、「強い」と答えた人が約56%、「わからない」が約38%、「弱い」が約6%(「国を愛する気持ちは全くなし」の0.7%を含む)。年齢別・性別に見ると、「強い」と答えた人は男女とも60歳代から上、「わからない」と答えた人は男女とも18歳から50歳代と幅が広い。愛国心の強い翁は、次代を担うべき青年期、壮年期に「わからない(どちらとも言えない)」が多いのは気がかりだが、「国を愛する気持ちは全くなし」(の非国民)が、わずか0.7であったことに少し安堵した。

A【国を愛する気持ちを育てる必要性】について翁は“この設問の回答で政府(内閣府)はどんな効果をイメージしたのだろうか?”と、ふと疑問に思った。答える人は多かれ少なかれ回答に戸惑ったのではあるまいか?翁だったら「必要に決まっているではないか、愚問だ」と一蹴するのだが、それでも回答者は真面目に答えている。「国を愛する気持ちをもっと育てる必要がある」が73.4%と高率。日本国民の“愛国心の強さ”が嬉しい。「わからない」「そうは思わない」が、ほとんど同率のそれぞれ13.3%。

B【社会志向か個人志向か】「国民は国や社会のことにもっと目を向けるべきだ。いや、
個人生活の充実をもっと重視すべきだ、という意見があるが、さて、あなたはどちら?」
これも詰まらない設問だと翁は思う。個人生活の充実が無くて、何で社会や国家に目が向けられようか。「国は国民生活の充実(安定)を具現化するための政策を強化せよ」と翁は吼えたいのだが、回答結果は「社会志向」47.3%、「個人志向、またはどちらとも言えない」が約52%、(翁の想像では)本音は「個人志向」がもっと多いはずだが・・・

C【社会への貢献意識】「日頃、社会の一員として何か社会のために役立ちたいと思っているか」の問いに「思っている」が65.4%、「あまり考えていない」が32.1%。性別・年齢別に見ると「思っている」と答えた人の多くは、男女ともに40歳代、50歳代、60歳代。「あまり考えていない」と答えた人の多くは男女ともに70歳代から上。翁、思うに「あまり考えていない」と答えた人の中には「思っていても体力・経済力が伴わないから出来ない」という人も多いのではないだろうか。翁自身がそうだ。2011年3月の東日本大震災・福島原発事故の時、翁はすでに後期高齢者の仲間入りをする寸前だったが「私に出来ることはないか」とボランティア団体の関係者に掛け合ったら「力仕事でお年寄りには無理、それに宿泊施設もありませんから」とあっさり断られた。よく考えたら、確かに“老人は邪魔になるだけ”。ならば、せめて寄付だけでも、と、某テレビ局の窓口にお願いした。2016年4月の熊本・大分地震の時も、わずかばかりの寄付をさせてもらっただけだった。

大きなことは出来なくても、身の回りでやれることだってある。通学路で児童・生徒のために交通整理をしているシニアを見かける。“子どもの命を守る”立派な社会貢献だ。翁の友人にも、地域社会で子どものサークル活動を支援したり、子育ての親のためのカウンセリングをしたり、老人の生き甲斐活動を手伝ったり、自然を守る(森林復活)運動に奉仕している人もいる。内閣府の『世論調査』に刺激されて、翁も“相応の社会貢献は何か”を(今一度)考えてみることにした・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

ジャズをゆっくり聴いてみようという気にさせるさわやかな天気になり、ホッとしています。先週ご紹介したJakobs Dinesenのジャズを聴いてみたいと思いAmazon Prime Musicで検索してみました。Jakob Dinesenの曲が入った北欧ジャズのアルバム「読書のためのBGM-Concentrate & Relax」がありました。Moonlight Serenadeのピアノはとても落ち着きます。読書ができる気候になってきたので、素晴らしいジャズを聴きながら静かな時間を楽しむのはいかがでしょうか?23曲たっぷり聴けます。

“静かな夜になるゆったり聴きたい北欧のジャズ
Concentrate & Relax”  


1.Moonlight Serenade (ピアノ)/Relax & Wave
2.Con Alma/Søren Kristiansen
3.Hanna in Esbjerg/Richard Andersson
4.Justice/Jakob Dinesen
5.Still Around/Ole Matthiessen
6.To My Papa/George Garzone
7.Tennessee Waltz/Jakob Dinesen
8.I Remember Clifford/Thomas Fryland
9.Waltz / Vals/Peter Rosendal,Graig Earle,Janus Templeton
10.Quietly There/Harry Allen,Jan Lundgren Quartet
11.Poor Boy/Hans Ulrik
12.On A Cotton Trail/Thomas Fryland
13.Suicide Is Painless/Harry Allen,Jan Lundgren Quartet
14.Matchbox/Hans Ulrik
15.A La Cour/Mads La Cour
16.Barber Rhett/Magnus Hjorth
17.Madhouse/Magnus Hjorth
18.Melody Song/Thomas Fryland
19.The Shadow of Your Smile/Harry Allen,Jan Lundgren Quartet
20.Moon River (Cafe lounge Jazz ver.)/Cafe lounge Jazz
21.Caetano/Jesper Bodilsen
22.Blue & Purple/Hans Ulrik
23.When You Wish Upon A Star (Cafe lounge Jazz ver.)/Cafe lounge Jazz

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

ヨガクラスでは必ずお尻の筋肉を鍛えるポーズがあります。このポーズは家でもできるので、腰が重く感じたり、肩が凝りかけたときにやっています。おかげで私たち夫婦は肩こりも腰痛もありません。椅子に座ってやれる簡単なポーズを紹介しますので、腰や肩コリで困っている方はやって見てください。右足の膝の上に左足のくるぶしを乗せてゆっくりと前屈します。右側のお尻の筋肉が伸びるのが感じられます。この場合ゆったり呼吸することが重要です。左足も同様にやります。

雑貨屋ウィークリーをスマホで読みたい方は右のQRコードをQRコードリーダーで読み取ってください。
ホームページが出てきますので最新版をクリックしてください。
QRコードリーダーはアプリにありますのでダウンロードしてください。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1112

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com