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1096号

NO.1096     Ryo Onishi              5/14/2017

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雑貨屋のひとり言

元気な80 歳代の女性が毎日バスに乗ってスポーツジムに通って運動し、友達との会話を楽しんでいました。ところがそのスポーツジムが閉店してしまい、スポーツジム通いをやめてしまったそうです。数ヶ月後、とても元気だったその方は歩くのもおぼつかないくらい足が弱ってしまいました。なぜ別のスポーツジムに移らなかったのかわかりませんが、残念に思います。これも環境の変化ですが高齢になっても柔軟に対応できるようになりたいと思っています。≪R.O≫

 

 社会と世間

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。そこで時折、磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『 社会と世間 』(磁針寄稿文、1998年3月掲載)』
我々は常日頃、「社会」 という共同体の中で生きている。この点では日本人もアメリカ人も(多分、地球上すべての人が)同じ筈だ。

ところがどうも日本人の場合、この「社会」 という概念が、アメリカ人が意味する「社会」とかなり違っているのではないかと私は実感してる。

「Society/Community(社会)」という単語はアメリカ人の日常会話で何の抵抗もなく発せられるが日本語で「社会」というと私には、自分達の身近の集団というより、学校で習った「社会科」といった発想が先にたつ。

その理由の一つはもともと日本にはアメリカなどでいう「社会」という発想がなかったか 、又は あっても 希薄だったからではないだろうか。

アメリカではまず一人一人の個人がいて、その個人が集まって「社会」 が出来る。ところが日本の場合は個人を前提とする考え方がまだ定着していない。

だから本来「個人」 からスタートすべき「社会」 という言葉 及び概念にはどうしても違和感を持ってしまうのだろう。私の手許にある国語辞典(広辞苑)で「社会」という単語を引いてみると「“Society”の福地源一郎による訳語」 という説明を見つけた。

福地源一郎(別名、福地桜痴)とは明治初期の小説家・ジャーナリストであるので「社会」という言葉が “Society”という英語の日本語訳として登場したのは 明治になってからで、せいぜい120〜130年位しか経っていないのだ。

だから言葉として充分 成人し、認知されるまでに至っていないのだろう。

日本人が以前からこれに代わる言葉として頻繁に用いたのが「世間」 という表現だったのではないだろうか。今でも「世間様に笑われる」、「世間をお騒がせした」等、一定以上の年代の人々はよく使うし、時には若い人も無意識に使っているのを聞く事があるがこの場合、では一体 「世間」とは 誰と誰の事なのか、といった個人の顔はまず浮かんでこない。

新しい言葉であるが故の違和感とは、とりもなおさず、言葉にも年齢があり、成長して世の中に認知されるには歳月が必要という事だ。

言葉にも年齢があるのなら、ぜひ明るく素直でたくましく育って欲しいと願いたいものだ。ただし 言葉もそれを使う人間とその時代を反映する「鏡」でもあるので、我々が先ず明るく素直でたくましく生きなければならないと言うことなのだろう。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


女房のネアカがサザエさんのまま

昭和着た母のセンスが振り向かれ

夫婦漫才不倫のネタが受けている

家計簿は苦手の妻の直木賞

肝っ玉母さんがいて三世代


( ニュースやぶにらみ )


「韓国の天気」
北よりの風が強まるでしょう −気象庁

「大統領にマクロン氏」
神様仏(フランス)様 −EU

「警察署内で8500万円盗難」
漫画より奇なり −ルパン三世


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(476)「銀座シックス」

4月20日、銀座6丁目に『GINZA SIX(ギンザシックス)』という大型商業施設がオープンして、連休最終日の5月7日までに、何と150万人が押し掛けたそうだ。どんなものか、翁も話のタネにと思って連休明けの某日行ってみた。場所は銀座6丁目、2013年に閉店した松坂屋銀座店の跡地だ。
入り口で貰った案内書によると地上13階、地下6階、商業施設面積約47,000u(約14,200坪)の圧倒的なスケール。これは東京ドームの建築面積(46,755u、14,168坪)と、ほぼ同じ広さだ。その中に、日本だけでなく世界中から集まった貴重なフードやドリンクの店、
世界的なファッションブランド、ライフスタイルを豊かに彩る専門店が241店舗、これを全部見て回るのは大変だし、世界の有名ブランドを見たところで、翁には“猫に小判”というか、全く知識も興味もないので、一応、(案内書に基づいて)館内各フロアを説明しながら、翁が興味関心を持って念入りに見た施設の概要だけを紹介することにしよう。

入り口の正面にあるエスカレーターに乗る。中央の吹き抜けに、シャンデリアのようにぶら下がっている草間彌生の新作(12個の)『赤玉のドット(円形)のカボチャ』(写真左)に目を奪われる。こういう芸術的展示手法をインスタレーション(展示空間に立体的に取り付け、壁や床、空間に意味づける表現方法)と言うそうだ。芸術的と言えば、翁がしばし足を止めた場所がある。(その場所はどこだったか忘れたが)高さ12mほどの壁面に縦に描かれた庭園の植物群の上をコンピュータ仕掛けで滝を流している。これを『滝壁面』と言うそうだ。写真(右)では“動き”が分からないが、実際はかなりの迫力だ。

それでは地下3階の『観世能楽堂』から紹介することにする。翁が能狂言の世界を知るようになったのは今世紀の始めに(和泉流二十世宗家)和泉元彌のドキュメンタリーを製作して以来のこと、銀座シックスの近くにある『銀座能楽堂』(客席120席)にもたびたび足を運んだ。この『観世能楽堂』は客席480席でかなり広く、多目的使用とのこと。当日、能楽堂は閉まっていたので写真(左)は出入り口近くのパネル写真を撮影したもの。

エスカレーターで地下2階(フーズ、ワイン売り場)、地下1階(ビューティ・フロア)はパス。1階から5階までのファッション・フロアもスルーして6階のレストラン、カフェのフロアへ。中でも翁が“これはいい”と思ったのは『銀座大食堂』(写真右)。広々として明るく、適度の高級感があって、ランチタイムはそれほど高くはない。鮨・鰻・天ぷら・すき焼き・牛シャブ・焼き鳥・神戸牛ステーキ・北海道海鮮料理・中華などメニューも豊富。翁、店内の奥にある(デラックスな)ダイニングゾーンで試しにビーフカレーを食べた。いい雰囲気、そして、なかなかの味、たしか2000円でおつりがきた。

7階から12階まではオフィス・フロアで一般客は立ち入り禁止、エスカレーターも6階まで。13階の高級レストラン街に行くには専用エレベーターに乗る(エレベーター乗り場にいるスタッフの案内に従う)。翁の目的は高級レストラン街ではなく『屋上庭園』だ。

『屋上庭園』のコンセプトは「江戸庶民の暮らしの中で身近に親しまれた庭園文化の再現」だそうだ。確かに4,000u(1,210坪)のあちこちに四季折々の植物が栽培されており、銀座のド真ん中に“自然”がいっぱいという雰囲気。また約56mの高さから銀座及び周辺の絶景が一望出来るのも魅力だ。という訳で、翁が『銀座シックス』を再訪する時は(ショッピングとは関係なく)『観世能楽堂』で“能狂言”を観て『銀座大食堂』で天ぷらを食べ、『屋上庭園』の自然の中で憩うのを楽しみに・・・と、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

ニコラ テスラ

4月の下旬、半年ぶりに日本に戻ってきた。桜はとっくに散ってしまっていたけれど2階の窓から見える八重桜はまだ散る少し前。何とか持ち堪えて待っていてくれた。
この時期、毎年このあたりで巣を作っている鳥がいるのか今年も早朝から賑やかな鳥のさえずりが聞こえた。戦前の東京は雑木林と田園風景が広がっていたそうで、その頃の鳥達たちのDNAが記憶として新しく生まれた鳥たちに今も受け継がれているのだろうか…地面はコンクリートに覆われ木々は住宅のわずかな庭にあるだけになってしまっても、鳥達はこの辺りから離れようとはしない。じっと耳を澄まして聞いていると様々な鳥の鳴き声が聞こえてくる。一番鳥の力強く長い唄が鳴りやんでから、どんな鳥が鳴いているのか見たくなってベランダから外を眺めてみた。そして改めて驚いた。至る所に張り巡らされたケーブルや電線が空一杯に広がっていた。それを見て”あ〜何てうっとおしいのだろう、この電線が全部無くなればいいのに”と心底思った。

その時、ふとニコラ テスラの事を思い出した。彼は19世紀の初めトーマスエジソンと電流戦争をして勝った天才的な発明家だ。エジソンは利益を追求した実業家で有名になったけれどニコラ テスラはあまり知られていない。そんなニコラ テスラの存在を知ったのは、もう25年まえぐらいだったろうか…友人が盛んに彼の話をしていて興味を持った。最近ちょうどBS放送で世界のドキュメンタリー対決シリーズとしてエジソンとテスラを取り上げていた。どんな風に描かれるのか見てみたが私としては、ちょっと物足りなく不完全燃焼だった。ただテスラと関わった会社や人の名前が印象に残った。
彼は早くから電線などなくても電気は送れる事を主張していた。その頃、電気を送電する銅銭の利権を持っていた会社がJPモルガン。テスラの発明特許を購入したウェスティングハウス。(東芝が関わった曰く付きの会社)地球の自転を利用して電気振動を起こさせ共鳴させるという(詳しい事はわからないけれど)無限のフリーエネルギーに対して石油やガスの利権を持っていたロスチャイルドやロックフェラー。いろいろな事があって残念ながらテスラは経済的にも精神的にも追いつめられていく。そしてある朝テスラはアパートの一室で孤独死する。その知らせを聞いて誰よりも早く駆けつけたFBIが金庫から彼の設計図や発明品を持ち去ったと言われている。テスラの発明がもっと早く世の中に出ることが出来たなら世界は、もっと変わっていたかもしれない。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

5月なのに夏のような陽気になったりします。と思ったら急に温度が下がったりします。気温は上下しますが間違いなくまた暑い夏に向かっています。日本は四季があってそれぞれ楽しめるのでうれしいですね。
四季にちなんで、"The Four Seasons"を選びました。(ちょっとこじつけになりますが。)イタリアのジャズピアノトリオ「ローマ・トリオ」が、イタリアの作曲家ヴィヴァルディの「四季」をジャズアレンジしたアルバムです。

"The Four Seasons" Roma Trio

01-Concerto No.1 In E Major. Op.8. Rv269 -spring- 1st Movement `allegro`
02-Concerto No.1 In E Major. Op.8. Rv269 -spring- 2nd Movement `largo E Pianissimo`
03-Concerto No.1 In E Major. Op.8. Rv269 -spring- 3rd Movement `allegro Pastorale`
04-Concerto No.2 In G Minor. Op.8. Rv315 -summer- 1st Movement `allegro Non Molto`
05-Concerto No.2 In G Minor. Op.8. Rv315 -summer- 2nd Movement `adagio-presto`
06-Concerto No.3 In F Major. Op.8. Rv293 -autumn- 1st Movement `allegro`
07-Concerto No.3 In F Major. Op.8. Rv293 -autumn- 2nd Movement `adagio Molto` (Theme1)
08-Concerto No.3 In F Major. Op.8. Rv293 -autumn- 2nd Movement `adagio Molto` (Theme2)
09-Concerto No.3 In F Major. Op.8. Rv293 -autumn- 3rd Movement `allegro`
10-Concerto No.4 In F Minor. Op.8. Rv297 -winter- 1st Movement `allegro Non Molto`
11-Concerto No.4 In F Minor. Op.8. Rv297 -winter- 2nd Movement `largo`
12-Concerto No.4 In F Minor. Op.8. Rv297 -winter- 3rd Movement `allegro`

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

病院前のバス停でバスを待っていていつも残念に思っていることがありました。狭い歩道に造られたバス停は自転車が通るのでみんな迷惑していました。先日、病院に行ったらバス停付近の歩道の幅が広くなっていました。私と同じように思っていた人たちが、市に苦情を訴えたのかもしれません。どうせなら病院帰りの人が待つバス停なんだからベンチを設置すれば親切だと思うのですが、次の対応かもしれないので楽しみにしておきます。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1096

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com