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1094号

NO.1094     Ryo Onishi              4/30/2017

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雑貨屋のひとり言

春です。プロ野球やゴルフのテレビ中継を観ているとそんな季節になったんだなあと思います。そしてゴールデンウィークに入りました。結構長い休みなのでゆっくり休めると思いますが、一方で北朝鮮の挑発行動で緊張が高まっていて、日本は大丈夫だろうかと考えます。とはいえ私たちはどうしていいかわからないのが実情のように思います。
≪R.O≫

 

 もっとユーモアを

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。そこで時折、磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『もっとユーモアを』(磁針寄稿文、1998年1月掲載)』
アメリカ人にとって「ユーモアのセンス」 はその人の人格の高さをあらわす重要な要因の一つだ。彼らは会話やスピーチの中で、いかにセンスに富んだジョークを披露するか競い合っている。

アメリカといえば、私など「個人主義」、「合理主義」などといった言葉が先ず浮かび、対人関係の潤滑油に過ぎないユーモアセンスやジョークなど、「個人主義」や「合理主義」とは相反するもの、といった感じがしていたが、実は多数の中で個人の存在を印象付け、相手を引き付けるという意味では、ユーモアセンスこそまさに「個人主義の象徴」とも言えるのかもしれない。

一般的に日本人はユーモアを軽んずる傾向があり、特に仕事中では気のきいた冗談でさえ不謹慎で「冗談じゃない」といった目で見られてしまう。

日本にもユーモア・笑いの文化は古くから存在していたのだから我々はもっとユーモアセンスを磨き「心のゆとり」を取り戻す事を考えてはどうだろうか。

作家、井上ひさし氏の随筆によると、人体に関する学問で最も遅れているのは大脳生理学で、その中でも特に遅れているのが「笑いのメカニズム」 の解明なのだそうだ。

「笑い」が人間だけに見られる感情表現であるため、動物実験が出来ず、そのうえ人が何を何故笑うかは、各人の教養や知性や趣味によって千差万別で、主観的にならざるをえない。科学は主観というものは苦手で、手も足も出ずお手上げとなるからなのだそうだ。

我々の「笑い」とは、そんなに不可解で未解明な代物だとは驚きだ。普段何ということなく可笑しければ笑っているが、「笑い事じゃない」のかも知れない。

しかし少なくとも「笑い」とは我々人間のみが神から授かった特権であり、無駄にするなんて罰(バチ)当たりもいいところだろう。

だからもっと大いにその特権を享受して、「笑い」を楽しもう。この世の中、ただ待っていても、向こうから面白おかしい事なんか、まずやって来たためしはないのだから、こちらから積極的に「出向いて行く」事が必要だろう。

「ユーモアのセンスを持つ」とは、自分から積極的に「人間だけに授かった、この特権にアプローチしようとする心」 だと、私は勝手に解釈している。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


電脳に敗れた棋譜を取り囲む

神秘解き明かし科学が消すロマン

ウイルスの進化 ロボットも風邪をひき

猿智慧の進化が核をもてあそび


( ニュースやぶにらみ )


「日露首脳会談」
くしゃみが出たぞ −トランプ

「新会派」
民進離党者クラブ −都議会

「台風1号発生」
こちらは藤井台風が −将棋連盟


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(474)「八十八夜の一番茶」

翁がプレーをするゴルフ場(千葉県成田市磯部)へ行く途中、いつも近道の農道を走る。季節の移ろいが実感出来て、翁はこの農道を通るのが大好きだ。5月は別名『皐月』と呼ばれる。語源由来辞典には「稲作の月を略して“さつき”と呼ぶようになった」とか「早苗(さなえ)を植える(苗代から田へ植えかえる)月、そこから“さつき”と言われるようになった」と説明されているように、関東では間もなく田植えが始まる。田植えのあと、爽やかな5月の風にそよぐ稲の整列が美しい。長年、ゴルフ行きの都度、翁は磯部の四季の風景から“元気”を貰っているように思う。

さて、5月2日は『八十八夜』、3日は『憲法記念日』、3日〜4日は『博多どんたく』4日は『みどりの日』そして5日は『端午の節句(こどもの日)』と続く。まさに“ゴールデン・ウイーク”だ。『八十八夜』は年によって少し日付がずれることもあるが、『立春』(今年は2月4日だった)から数えて八十八日目。ご承知のように『八十八夜』は、春から夏に移る節目の日。夏への準備に入る日と言ってもいいだろう。翁もこの時期(ゴールデン・ウイークの間に)冬物と夏物の交換作業を行なう(これが、誠に億劫なのだが・・・)。

『茶摘み』という童謡がある。翁が子どもの頃、翁自身はあまり歌った記憶はないが、2人の姉がよく歌っていたように思う。そのせいか、何となく歌詞もメロディも、うろ覚えで口ずさむ程度には歌える。1912年(明治45年)に発表された文部省唱歌で、作詞者・作曲者は不明だそうだ。
♪ 夏も近づく 八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みじゃないか
  茜襷(あかねだすき)に 菅(すげ)の笠
“茜(あかね=赤根)”は、古くから根を染料として使っており、茜染めと呼んで茜色に染める。染料のほかに薬にも用いられる。根を天日で乾燥させたものを生薬に用いる。止血・解熱・強壮・などに効くそうだ。茶摘みの途中、あやまって指先などをケガした時、この茜の襷で傷口を塞ぐと止血と消毒が同時に行なわれ大事に至らない、という先人の知恵、そのことを知ったのは、翁がずっと後年になってからのこと。もう1つ“菅の笠”だが、菅は水辺や湿地に群生する多年草であることはご承知の通り。葉っぱは広線形で長いので蓑(みの)や笠、縄などの材料に使われる。その歴史は古く平安時代に始まり、江戸時代中期に最も広く用いられた、という記録がある。日よけと顔隠しの道中笠、浪人笠、渡世人の三度笠など時代劇によく出て来る。現在でも農作業時や、お遍路さんの日よけにも使われている。

お茶の新芽には前年の秋からひと冬越して蓄えられた成分が溢れ、『八十八夜』頃が茶摘みの最盛期。この時期の“極上のお茶”と言えば、新芽を手で摘んだ“手摘みの茶”だろう。
通常、これを“一番茶”と言い、また“新茶”とも呼ばれている。“新茶”は何と言っても
若葉の、あの爽やかな清々しい香りが特徴で栄養価も高く、昔から「新茶を飲むと1年間無病息災(不老長寿の薬)」と言われている。有り難いことに翁は、静岡の親友・Mさんから毎年“まごころ仕上げ・一番摘み”の新茶を頂戴している。翁が元気でいられる要因の1つに、静岡の“一番茶”のお蔭があるのかも知れない。

“静岡のお茶“と言えば、静岡県中西部の牧之原台地がお茶の主産地として有名だ。実は明治維新で官軍に江戸城を明け渡した第15代将軍・徳川慶喜は静岡に移住、大勢の旧幕臣たちも慶喜について静岡に下った。しかし旧幕臣たちは職が無く路頭に迷った。その難儀を救ったのが旧幕府の重鎮・勝海舟である。海舟は旧幕臣たちに刀に代わって鍬(くわ)・鋤(すき)を持たせ、牧之原台地を開墾して茶畑を作らせた。つまり、牧之原台地のお茶は、旧徳川幕府に仕えた幕臣たちの手によって始められた訳だ。海舟は、開墾のために必要な(莫大な)資金を工面したと記録されている(牧之原台地のお茶づくりには諸説あるが、翁は、あえて”勝海舟の牧之原開墾論“を採用する)。そして駿河茶の隆盛に貢献した人物がもう1人いる。【旅行けば 駿河の国に茶の香り〜羽衣の松と並んでその名を残す 海道一の親分は 清水港の次郎長〜】ご存知、浪曲師・2代目広沢虎造(1899年〜1964年)の名調子で知られる清水次郎長がその人だ。

明治になって博徒(ヤクザ)の世界から足を洗った次郎長は、勝海舟や山岡鉄舟らの知己を得て“海道一の篤志家”に変身、警察署長、英語塾の校長、海運業などで地域の経済・文化の発展に貢献した。その中の1つに“静岡茶販売事業”がある。「静岡(駿河の国)の隆盛を図るには、静岡茶の販路を拡大することが重要だ」と思い、清水港に蒸気船が入港出来るよう外港整備に奔走、また、自分も“静隆社”という会社を設立して清水と横浜間の定期航路線を開き、関東に静岡茶を売り込む事業を展開した。翁の想像だが、それらの事業は、海舟や鉄舟らのアイデアによるものではなかったか、と思う。余談だが、元博徒が、旧幕府重鎮の海舟や鉄舟のほか、何と元将軍様(徳川慶喜)とまで交流があったことに驚く。明治維新は国家体制革命だけでなく人間革命にまで及んだ証拠だろう。

桜の花見が終わる4月の中頃から、街のあちこちに咲きほこるツツジが我々の目を楽しませてくれる。そして間もなくサツキ。実は翁、恥ずかしながらツツジとサツキの区別がつかない。植物図鑑によると「サツキは元々、山奥の岩肌などに自生していたものでサツキ科に属するも、(ツツジよりも)サツキのほうが全体的に(葉も花も)小ぶりで、ツツジは庭木、サツキは盆栽で親しまれる」とある。ツツジやサツキを愛でながら、一番茶で柏餅やちまきを食べ、タケノコの煮付けを味わい、鯉のぼりや五月人形を眺めて、子どもの頃を懐かしむのも、この時期の贅沢というものだろう。【薫風や 人それぞれに 旬ありき】・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

今週もXアプリのおまかせチャンネルできっかけをつかもうと思い、季節のチャンネル・春で検索してみました。それで目にとまったのがソプラノサックス奏者のKenny GのアルバムAt Last The Duets Albumです。Xアプリに2009年に登録していたのにこれまでほとんど聴いていなかったのでこのアルバムの存在に気付いていませんでした。おそらくKenny Gの演奏はどれもよく似たものだと思っていたからかもしれません。このアルバムを聴いて驚いたのが、有名なアーティストとの共演を集めた優れものだということです。お互いの魅力を高めあうアルバムになっています。
14曲目はボーナスアルバムであのTUBEとのデュエットでちょっと珍しいなあと思いながら聴きました。おすすめのアルバムです。

"At Last The Duets Album" Kenny G

01-(Everything I Do) I Do It For You  Kenny G Feat.LeAnn Rimes
02-At Last  Kenny G Feat. Arturo Sandoval
03-I Believe I Can Fly  Kenny G Feat. Yolanda Adams
04-Careless Whisper  Kenny G Feat. Brian McKnight & Earl Klugh
05-Beautiful  Kenny G Feat. Chaka Khan
06-Pick Up The Pieces  Kenny G Feat. David Sanborn
07-Baby Come To Me  Kenny G Feat. Daryl Hall
08-Misty  Kenny G Feat. Gladys Knight
09-Don't Know Why  Kenny G Feat. David Benoit
10-The Way You Move  Kenny G Feat. Gladys Knight
11-Sorry Seems To Be The Hardest Word  Kenny G Feat. Richard Marx
12-Alfie  Kenny G Feat. Burt Bacharach
13-The Music That Makes Me Dance  Kenny G Feat. Barbra Streisand
14-Propose  Kenny G Duet with TUBE

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

今日は手に取ったものはなんでも味見しようとする10ヵ月の孫の初節句のお祝いをします。もうかなり重く抱っこすると腕がつかれます。もうすぐ3か月になる孫は表情が豊かになってきて話しかけると笑ったり声をだしたりして反応してくれます。幼稚園に通い始めた3歳の孫は毎日砂だらけで帰ってきます。遊び疲れて早く寝るようになりました。生まれたときから見ている可愛い3人の孫はすくすく成長しています。元気をもらっているバァバとジィジです。

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Zakkaya Weekly No.1094

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com