weekly

1070号

 

NO.1070     Ryo Onishi              11/13/2016

 weekly
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雑貨屋のひとり言

アメリカ大統領選挙は、大方の予想を覆し、みんながあっと驚く結果となり、トランプ大統領が誕生してしまいました。
メール問題が再燃した時は、トランプ氏が大統領になる可能性が高まりましたが、最後はクリントン氏で決まるだろうと思っていた人が多かったのではないでしょうか?格差を実感している人たちが現状を変えてもらいたいという思いが、トランプに投票させたのではないかと思います。
イギリスのEU離脱に対する国民投票の時のように、もしかしてが現実になってしまいました。フランスのオランド大統領が言ったように不安定な時代の始まりとなり、これから世界で何が起きても不思議ではないと思います。
それにしても一年半という途方もない時間をかけて、醜い争いにつき合わされても、国民が考えて投票するのですからすごい選挙ですね。≪R.O≫

 

 ため息をつく(磁針寄稿文)

 私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。そこで時折、磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『ため息をつく(磁針寄稿文、2016年4月掲載)』
毎日の生活の中で、当たり前の常識だと思っていたことが実はそうでなく、非常識だったりすることがある。行きつけの日系のレンタルDVD店で借りた日本のテレビ番組に「ソレダメ、あなたの常識は非常識!?」というタイトルを見つけ、興味をひかれたので借りてみた。

常識だと思っていたことが、時には理にそぐわなかったり、非科学的であったりし、意外とあてにならないものもあるということを教えてくれる番組で、その中に「ため息はどんどんつくべし」というのが面白かった。

人生楽しいことばかりでなく、やりきれない程つらいことや切ないことが続き、思わず出てしまうのが“ため息”だ。私も時々思わずため息をかみ殺しているのに気付く。

でも私たちは他人様の前では、恥ずかしい、自分の弱みを出したくない、幸せが逃げてしまいそうなど、ため息は悪いことだととらえ、極力我慢するのが常識だと心得がちだ。

今回、この番組では、この常識は間違いだと指摘していた。(東京都市大学、早坂信哉教授による)。「ため息を我慢することはよくないことで、ため息はどんどんついていただきたい」というのだ。

ため息はどんどんついたほうが良いとは、一体どういうことなのか。早坂教授によると、意識的にため息をすることによりストレス緩和、やる気の持続といったことにつながるのだそうだ。

そもそもため息が出る時は、からだは強いストレスを感じている状態なので、大きくため息をつくことで呼吸が深くなり、からだの緊張は自然とほぐれてくるのだそうで、そんなからだの防御本能であるため息を無理に止めようとすると、余計にからだを苦しめてしまうことになるという。 

一回ため息をつくと、ひとつ歳をとるとよくいわれ、私はつかないようやせ我慢をしていたが、ため息をつくことで、明日への活力へつながるのだったら、積極的についても良いようだ。

日常生活を送るにあたって欠かせない礼儀やマナーなどは人間として最低限守らなければならない常識だが、ため息なら他人様を不快な気分にさせない範囲で一人になってから思い切りつこうと思っているところだ。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


じいちゃんの時計昭和をまだ刻み
 
コシヒカリ昭和の飢えを知らぬ味
 
憲法に七十年がのしかかり
 
平和っていいなリンゴの唄が言う
 
米櫃が満タン平和ありがたい


( ニュースやぶにらみ )


「時事放談」
やろうか −トランプ、ドゥテルテ
 
「違憲状態10件、合憲6件」
私のことかな −憲法九条
 
「就活」
電通からの内定を断った −学生


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(450)「まさか、が起きた!」

世の中には「まさか」が起きない方が平和・安全なのに、それが起きてしまうこともある。「まさか」とは「真逆」(まぎゃく)とも言う。「事前には思いもしなかったことが起きてしまう事象」「真実という普遍的常識とは逆の事象」つまり、予想しなかった(予想出来なかった)ハプニング・アクシデントが起きること(大辞林より)。8日(日本時間9日)に行なわれたアメリカ大統領選の投開票の結果が、それだ。あの品格の無い、国際感覚の乏しい、無教養としか思えない暴言吐き放題の傲慢男が、「まさか」勝利しようとは誰が想定していただろう。1部の熱狂的“トランプ・ファン”以外、ほとんどの人がヒラリー勝利を疑わなかった。いや、米国のジャーナリズムですら“ヒラリー優位”を明言していた。にもかかわらず結果としてトランプが勝った。テレビ画面に視入っていた翁、「トランプ勝利」に唖然とした。そしてフト(翁が若い頃)カジノの都ラスベガスで(最初、順調に勝っていたのに後半、あれよあれよの間に大敗を喫し)大金を奪われた“インチキ・トランプ賭博”を思い出した。

他国の大統領選に、翁が熱くなる必要もないのに、と思うのだが、アメリカは、個人的には翁が一番多く訪れた国であり、今でも多くの米国人・日系アメリカ人の友人との交流が続いており、国家的には日本と米国は最も深い(強い)絆で結ばれている同盟国であるから、米国の動向が日本に及ぼす影響を考えると、やはり大統領選は気になったのだ。

翁は、ヒラリー・クリントンについては多少の認識を持っていた。第42代米国大統領ビル・クリントンの妻(ファースト・レディ)、弁護士、上院議員、(2009年1月21日に)国務長官就任、世界各国を精力的に歴訪、“外交の女傑・ヒラリー・クリントン”の名を世界に轟かせた。翁が彼女を最も評価したのは、(民主党政権時代)尖閣諸島に領海侵犯した中国船衝突事件に関し、ヒラリー国務長官(当時)は「尖閣諸島は日米安全保障条約第5条(日本を防衛する義務)の適用対象範囲内である」と世界に明言したことである。また、彼女は、ロシアに対しては(2014年のロシアによるクリミア編入を受けて)プーチンを「ヒトラーと同じである」と非難、対露強硬路線を取っている。一方、中国に対しても「良きライバルである」と表現しながらも「中国の人権侵害と、国際法を無視した(東シナ海・南シナ海などの)覇権主義を非難する」と言い、警戒心を強めている。

ドナルド・トランプについて、翁は全く知識を持っていなかった。若い頃、ニューヨーク・マンハッタンの五番街(ティファニー、フェンディ、プラダ、エミリオ・プッチ、フェラガモ、カルティエなどの世界的ブランド店が建ち並ぶ通り)を撮影した際、有名なセント・パトリック大聖堂やロックフェラーセンタービルなどを撮りながらセントラル・パーク方面へ移動していると(ティファニーから近い所に)200mもある超高層ビルが建っていた。地元のコーディネーター君が説明してくれた「このビルは、アメリカの不動産王ドナルド・トランプが建てた“トランプ・タワー”で、高級アパートメント、ショッピングモール、オフィスエリアを擁する複合ビルです」「トランプはオフィスビル、ホテル、カジノ経営などに成功し、自らを“世紀のビジネス・リーダー”と名乗っています」更に続く「彼は、非常に自己顕示欲が旺盛で、(お金にモノを言わせ)積極的に各種メディアに露出する機会も多く、また自分が開発・運営する不動産に全て“トランプ”の名前を冠しています」・・・その時は興味も関心も湧かなかったので撮影はパスした。その“トランプ・タワー”が次期大統領トランプの居城(の1つ)であったとは・・・

トランプが大統領選に立候補してから翁、彼の経歴を調べたが“不動産屋”以外に、一度も公職経験が無い“政治の素人”、そんな奴に大国を率いるリーダーとしての資質があるのだろうか、ましてや“核のキー”を持たせることになるのだが・・・
「トランプ逆転勝利」の報に翁「アメリカ国民は、ついに“衆愚化”したか」と、いささか気が重くなったが、米国内の幾つかのメディアが“トランプ大統領”を疑問視する声を発したし、大衆もまた“反トランプ”の狼煙(のろし)を掲げ25以上の都市で“反トランプ・デモ”を数日間も繰り広げた。翁、その報道を見て(聞いて)「さすがアメリカ、衆愚ばかりではない」と、いくらか気をラクにした。

前述のように、他国の大統領選に翁ごときが一憂する必要はないのだが、選挙中にトランプは「米国第一主義」を掲げて「貿易で日本、中国、メキシコを打ち負かす」とか「在日・在韓米軍の撤退」をちらつかせたり「駐留経費負担の大幅増額を求める」など“井の中の蛙、大海を知らず”の愚男に翁、少なからず危惧感を抱いた。しかし、歴代の米大統領が選挙中の公約を修正・撤回した例はある。トランプの一連の発言も選挙向けの側面があるのだろう。だが彼の、日米同盟の実態を把握していない軽率な発言は看過できない。日本は同盟国の中でも多額の経費を負担しているし、日米安全保障条約は、米国の対日防衛義務だけでなく、日本の基地提供を定めており、そのお陰で米国は前方展開の拠点を確保しているのだ。更に日米同盟が“公共財”としてアジアの平和と安定に寄与し、米国自身の安全や外交面の発言力の確保、貿易・投資を通じた経済的利益につながっているのだ。トランプが「偉大な米国の復活」を目指すなら、日米同盟の重要性を一番に学ぶべきである。だが、トランプが本当に在日米軍の撤退や法外な駐留経費負担を考えているとしたら、日本は日米同盟や集団的自衛権の見直し、同時に個別的自衛権の強化、更には“憲法論議”を加速させることになろう。それもよし、と翁は思う。

“地位(くらい)が人をつくる”と言う諺がる。「まさか」が、いい意味の「真逆」に転じれば、トランプへの評価も変わって来るのだが・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

オープンホスピタル

昨日の土曜日は日本赤十字医療センターの創立130年周年のイベントが行われた。
天気も久しぶりに晴れて秋らしい行楽日和になった。
普段は病院の受付や待合室に使われている一階のフロアーが今日はガラリと雰囲気が変わり賑やかなイベント会場になっていた。
日頃は病院にあまり縁の無い人々にも日赤医療センターの事をもっと知ってほしいとの願いで今回は”オープンホスピタル”と題して、大人も子供も楽しんで学べるように、いろいろな企画が盛り込まれていた。
会場の入り口には日本赤十字医療センターの歴史や理念、取り組んできた事などがわかるようにパネル展示やスライドショーで紹介されていた。
またホスピタルツアーとして普段は入る事が出来ない手術室や胃カメラ操作、最新CT撮影見学など将来、医療を志す子供たちの刺激にもなりそうな体験ツアーなどもあった。
救急班体験のコーナーでは災害時に使うテントや医療セット、担架の使い方などを学ぶ事が出来、知っておくと役に立つ情報がたくさんあった。
 
ハーブボランティア
ハーブティー効能

ハーブティー

フラワーブーケ

その他のブースではアロマ精油の無料ハンドマッサージ、以前、母がこの病院に入院していた時にハンドマッサージのボランティア募集の広告を院内で見て私も参加させてもらった事がある。そして今回は、この病院の敷地のハーブ園で育ったレモングラスやレモンバーベナのハーブティーを試飲していただくボランティアに参加させていただいた。それにしても、この病院に関わるボランティアの方々が日頃から多くテキパキと動いている事には、いつも感心させられる。このハーブティーのブースに立ち寄って試飲していただいた人達の反応も良かった。普段はクセがあって飲みにくいと思っていたハーブティーが簡単に美味しく飲めるという事をわかってもらいハーブがもっと身近なものとして感じてもらえれば嬉しい。久しぶりに一日中、レモングラスの香りに包まれて体中がポカポカ暖かくなった。レモングラスの効能を見てみると血行促進、心身の疲労回復、自律神経を整える、胃腸の働きを良くする、美肌効果、殺菌効果と様々な効能が書かれてある。実際に飲まなくても香りの効用もあるので自分に合った好みのハーブを捜し気分や体調に応じて使ってみるといいと思う。
今回、ブースに立ち寄られた人は入院患者さんやその家族、地元の人、そして若い人の姿が目立った。それは病院の隣にある日本赤十字看護大学で行われていた学祭”クロアルージュ祭”に来た人達もオープンホスピスに立ち寄ってくれたからだった。
秋は大学祭のシーズン。来年はこの看護大学での学際も訪れてみようと思う。
ハーブティーを試飲してくれた人の中にインド人でドバイ在住の人がいた。その人と話した時に日本の医療や介護の質の高さについて褒め称えてくれた。
日本の中にいると見えない事や気が付かない事を外国の人から逆に教えられる事が多い。今日も、改めてそんな事を考えさせられる日になった。
茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

GEOレンタルを利用してまたいろいろなアーティストのアルバムを仕入れることができました。
今日はその中から選んだアルバムをご紹介します。
クリフォード・ブラウンやマイルス・デヴィスなどに影響を与えたジャズトランぺッター、Fats Navarroの"Nostalgia"というアルバムです。Navarroは1950年に26歳という若さでこの世を去っています。
大変雰囲気のあるトランペットを聴かせてくれます。文句のつけようのない素晴らしいアルバムです。

"Nostalgia" Fats Navarro

01.Nostalgia
02.Barry`s Bop
03.Be Bop Romp
04.Fats Blows
05.Dextivity
06.Dextrose
07.Dexter`s Mood
08.Index
09.Stealing Trash
10.Hollerin` & Screamin`
11.Fracture
12.Calling Dr.jazz

Fats Navarro (trumpet)
Charlie Rouse (tenor sax)
Tadd Dameron (piano)
Nelson Boyd (bass)
Art Blakey (drums)

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

日曜日の朝9時、スマホから警告音が鳴り響きました。3週間前の鳥取地震の時に聞いた警告音とおなじだったのですぐに地震の警報だと思いました。ついに南海トラフ地震が来たかと思い画面をのぞき込んだら訓練の警報でした。びっくりしましたがホッとしました。警告音を聞いた瞬間、何かをしなければと思いましたが、なにもできませんでした。


雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1070

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com