前々回ご紹介したレンタルDVD(「世界は奇跡で出来ている」2016年9月11日放映分)の中で、脳科学者の中野信子先生がもうひとつ大変興味ある話題について解説されていました。それはいわゆる“愛情ホルモン”といわれる“オキシトシン”についての話でした。
このホルモンは脳から分泌されるホルモンで、“信頼する気持ちを強める”とされているものなだそうです。性や妊娠や出産、授乳にも関わっており、“ふれあい・スキンシップ”でも分泌するといわれ、親が子供をなでてあげたり、恋人同士のスキンシップなどの触れ合いによりこのオキシトシンは分泌され、人を信頼して幸せな気分にするのだそうです。また、自閉症、認知症などの研究にも応用が見込まれて研究されているようです。
普通、私たちは人の幸せとは身分や財産によるところが多いと思いがちですが、現実の世の中は必ずしも地位が高く、おカネ持ちの人が幸せだとは限りません。オキシトシンの分泌による結果が最後の決め手だったり、ということなのかもしれません。
このホルモンは人がストレスを感じたりすると、その対抗策として脳から分泌され、ストレスから生ずるマイナスの気分をプラスの効果で打ち消してくれるホルモンともいわれ、人間関係にかかわるホルモンのようです。オキシトシンは、別名を
• 愛情ホルモン
• 抱擁ホルモン
• 信頼ホルモン
• 絆ホルモン
• 思いやりホルモン
• いやしホルモン
• 抱きしめホルモン
などとも呼ばれているようです。
人は基本的にホルモンによって感情が左右されやすく、オキシトシン以外にも、コルチゾール、アドレナリン、テスト
ステロン、PEA(フェニルエチルアミン)ドーパミンなどによって感情が左右されて、怒ったり、恋愛したり、感情が盛り上がったりするのだそうで、私たちの喜怒哀楽が分泌されるホルモンの作用で左右されているようです。
中野先生の言葉によると、男女の間で日常手軽にできるオキシトシンの分泌量を多くする秘訣(方法)は次の三つなのだそうです。
1) 互いの目を見つめあう
2) スキンシップをはかる
3) 相手の名前は下の名(姓でなく名のほう)で呼ぶ
要するに相手のことを大切に思って、感動する毎日を送ること、これが幸せを得る最大の方法ということなのでしょうか。河合 将介( skawai@earthlink.net ) |