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1052号

 

NO.1052       Ryo Onishi              7/10/2016

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雑貨屋のひとり言

私がトロントにいた1988年ころ、趣味のアマチュア無線で世界中の人と交信しました。ブラジルの局もたくさん交信し、ブラジルってどんなところなんだろうと想像しながら話をしていました。自己紹介をするとき、自分のニックネームRyoが発音しにくいので、"Rio de Janeiro"の"Rio"と呼んでくれと言っていたものです。私の名前に所縁のある、Rioでのオリンピック開催が近づいてきていますが、原油安でブラジル経済の悪化に伴い、治安がかなり悪くなっていると報道されているのが気にかかります。オリンピック開催が決まった時点では経済状況が良好であっても開催するころに大きく変わっていることがあるのは困ったものですね。高齢社会がさらに進む2020年の東京オリンピックのころは日本は良くなっているでしょうか?≪R.O≫

 

 参議院選挙、10代の新有権者に期待する』

 日本より一足先に6月23日から7月3日まで当地ロサンゼルスでは参議院選挙の在外投票が行われており、私たち夫婦も投票を済ませてきました。日本国国民としての権利を行使し、義務を果たした清々しい気分です。

私たちが投票所であるロサンゼルス市の日米文化センターへ出かけたのは7月1日、金曜日の午後で、人々は働いている時間帯であったためか、投票所への来場者は数人だけで、係員の数の方が多く、受付、案内、立会人、記録などの担当係りの皆さんが手持無沙汰の状態でした。

ただでさえ在外邦人の選挙人登録が少なく、登録者の投票率が増加していない現状ですので、はたして最終的にどのくらいの有権者が投票に訪れるか気になるところです。

海外在留邦人の日本の国政選挙への投票制度の実現については既に雑貨屋ウイークリー#1049『6月、もう一つの記念日』の中でも書きましたが、私たちロサンゼルス在住の有志が中心になって1994年2月、「海外在住者投票制度の実現をめざす会」(JOVA)を設立し、それまで海外在住日本人には一切なかった日本の国政選挙への投票制度の実現を目指しました。

以後、この運動は署名運動、政府・国会への請願、日本弁護士連合会へ人権救済申し立て、東京地方裁判所、最高裁判所への違憲訴訟まで行い、最高裁大法廷で違憲判決を得、日本の国会で公職選挙法の改正により、私たち海外在留邦人も2000年6月の衆議院選挙から投票出来るようになったのです。(実際に最高裁の違憲判決にもとずき、比例代表だけでなく、選挙区選挙も含めた改正公職選挙法改正による日本と同等の選挙は2007年の参議院議員選挙からでした)

上記のように、海外在住者の投票制度の実現をめざす運動をはじめてから22年が経過し、今、私たち海外在住の日本人も選挙人登録さえすれば日本国内とほぼ同様の投票による国政への権利行使が出来るようになっています。したがって私たちの世代の在外邦人はこの運動の経過を知り、特に運動に携わった私たちは権利獲得の苦労を知っているだけに、投票の意義と義務を感じています。

ところが、最近の若い世代の留学生や駐在員の人たちの中には、上記のように苦労して勝ち取った権利と義務を知らない人が多くなり、何もしないでも自然に身についた権利と勘違いする人が多くなってきました。

しかも投票は権利であると同時に日本国民の義務であることを忘れ、「面倒くさい」、「興味も関心もない」、「どうせ自分が一票を投じてもなにも変わらない」、「独立記念日を含む連休なので旅行する」、「投票をして欲しいなら、手続きやシステムをもっと楽で簡単にすべき」、「行政側の努力が足りない」等々、投票に行かない理由のオンパレードしか聞こえてきません。

その結果が若年層の投票率の低下を招き、若年層にとってますます不利な政治が行われる結果となってしまいます。そうなってからその時点で不平不満を表明しても手遅れです。

そういう意味では、私のようなシニア層にとって、若い人たちの政治への無関心や投票率の低下は“ありがたい”ことであり、万歳を叫んでも良いのですが、長い目で日本を考える時、そうもいっていられないと思うからこそ、若年層の政治への参加を求め奮起を促したく思います。

日本の投票制度では、今回から18歳、19歳の若い人たちも投票できるようになりました。日本中で該当者が約240万人となるそうで、この240万人の投票行動が今後の政治を左右することにもなるでしょう。今回から新たに加えられた18歳、19歳を含む若年層の動向がとても気になるところです。

当地にも18歳、19歳の資格が生じた日本からの留学生や若い邦人が多いはずですが、在外投票制度では日本国内の日本人と異なり、手間のかかる選挙人登録が必要であり、投票も何かと不便な点がありますが、彼らがどれだけ自分のこととして日本の国政選挙に意思表示をするか注目しています。

今後、在外投票も選挙人登録の簡素化、電子投票の導入など、改善すべき点は多いはずですが、制度の改善を目指しつつも、まずは現時点までで手に入れた投票制度をしっかり使って、海外在住の日本国民として日本の国政選挙に参加し、意思表示をすることが何より大切なことだといえましょう。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


七夕の笹に非戦と書いて老い

年金の枠越えられぬハイジャンプ

ネクタイが似合わぬ自画像に苦笑

自分流通して馬鹿の一代記

柿たわわ古希の記念に植えた苗


( ニュースやぶにらみ )


「首都圏ダムの貯水率」

50%を切るな、3分の2に届け −自民党

「大荒れ台風1号」

こちらは小池台風が ー東京

「好取組」

1000勝と三連覇 対 優勝して横綱 −名古屋場所

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(432)「お中元」

今日(7月10日)は、第24回参議院議員通常選挙日、参議院議員の定数242の半数、すなわち2010年7月11日の第22回参議院議員通常選挙で選出された121人(選挙区73議席、比例区48議席)が改選対象となる。今回の選挙から18歳、19歳が参加。約240万人のうち、何%が投票に行ったかによるが、いずれにしても“10代の票”が、どのような結果をもたらしたか、その行方がいよいよ今夜半、明らかになる。結果を『余話』で取り上げたかったが(配信日の)タイミングが合わないので、いずれかの機会に・・・

ならば(10日配信の)『余話』のテーマを何にしようかと思いあぐねている時、ある親友からお中元が贈られて来た。そうか、時は『お中元シーズン』真っ只中。現役を退いた翁にも、未だに幾人かの友人からお中元が届けられる。それは、現役時代の“義理中元”ではなく、真からの“友情中元”だから嬉しいのは山々だが、高齢になって世間や友人たちとの距離がだんだん遠のくにしたがって、嬉しいよりも恐縮度が年々強まる。(贈って下さった友人に)直ぐにお礼のメール(または手紙)を書く。「向暑の候、皆様におかれましては益々ご清祥の趣、お慶び申し上げます」に始まり「さて、このたびは・・・」と丁重に(お中元への)お礼を述べ、併せて翁の近況をお知らせする。そして末尾に「どうぞ、今後は過分のお心遣いをなさいませんように・・・電話、メールにて親交を深めさせていただければ幸甚です」で結ぶ。これは翁の本心だ。何故なら、お中元やお歳暮は、本来、お世話になった人へ感謝の気持ちを伝える贈り物、なのに、高齢になった翁、人さまにお世話になることはあっても、翁が人さまのお役に立つことが(殆ど)出来なくなったのだから(お中元やお歳暮を)いただくことは誠に心苦しく、ご遠慮申し上げたいのだ。

「お中元は、お世話になった人への感謝の気持ちを伝える贈り物」と書いたが、由来は、ちょっと違うようだ。資料によると、中国の三大宗教(儒教・仏教・道教)の1つ、道教に“三元”があり、上元(1月15日)には天神様を、中元(7月15日)には慈悲の神様を、下元(10月15日)には“水と火を防ぐ神様をそれぞれ奉る儀式があり、その中の”中元“が仏教の”盂蘭盆会(うらぼんえ)“(お盆)の行事と結びついたと言われ、その”中元“だけが日本に伝わり、お盆と混じり合い、仏に供えるお供物を親戚や隣近所に贈る習慣が、江戸時代からお世話になった人たちへ贈り物をする行為に転じた、とのことである。

この時期、デパートやスーパーに行くと“お中元コーナー”には(当然のように)買い物客で賑わっている。翁も先日、銀座のMデパートに出かけ買い物客のふりをして女性店員に“今年のお中元の人気ギフト”を訊いてみた。一番人気は、やはり“ビール、日本酒、焼酎・洋酒、ワイン、ジュース”などの飲み物だそうだ。次いで(テレビの影響で)“ケーキ、アイスクリーム、ゼリー、和菓子”など。“ハム、ローストビーフ、ステーキ用、すき焼き用牛肉”も安定した人気商品。そのほかソーメンなどの麺類、夏を彩るサクランボ、桃、メロン、マンゴなどのフルーツ。明太子や梅干しも売れているとのこと。せっかく贈るのであれば、相手の好みや家族構成を考え“喜ばれるものを選ぶ”のはもちろんだが「相手様のお好みが分からない場合は“カタログギフト”も重宝されます」とは店員さんの弁。そして金額は3,000円〜5,000円あたりが平均のようだ。

ところで翁、“お中元の由来”を調べて行くうちに(前述の)『道教』に強い関心を持った。
と言っても、今更“道教とは何ぞや”を体系的に学習する意欲も能力もない。ただ『道の教え』という言葉に魅かれたのが関心のキッカケだ。『道教』の始祖は老子(古代中国の哲学者)で、天地一切を包含する宇宙自然、万物の終始に関わる“天道”を説き、『儒教』の始祖と言われる孔子(古代中国の思想家・哲学者)は、老子の“天道”を継承しながら、
人間社会に関わる“人道”を創り上げた。(『儒教』については、これまでに何回か『余話』で触れたのでここでは割愛する。)

老子の『道教』(天道)は、「自然の道は万物の無為・無心・無作為に生み育てているのだから、人間の生き方も小賢(こざか)しい知・欲・偽を捨てて生きるべきである」と説いている。具体的には「無為自然」――作為を弄せず、あるがままの自然に従って生きよ。
「清浄恬淡」(せいじょうてんたん)――限りない欲望や執着心を捨てて自然体で生きよ。「柔弱謙下」(にゅうじゃくけんげ)――水のように柔軟で、謙虚な態度を保ち、強さや賢さをひけらかすこともなく、他者との争いを避けて生きよ。

これらの『道教』の教えを拾い読みしていたら、ふと、中国の習近平の(あの厚顔無恥・ふてぶてしい)顔が浮かんだ。作為を弄し、限りない欲望と執着に溺れ国際倫理も人道もわきまえず、威を張って偽りの強さと小賢しさをひけらかし、他者(日本や南シナ海沿岸諸国)に傍若無人の振る舞いを繰り返している習近平という男、どうやら老子の『道教』も孔子の『儒教』も(もしかして釈迦の『仏教』も)知らない無教養人間、文明・文化にほど遠い未開人かも知れない。

お中元の由来から『道教』の一端を読みかじり、“嫌習”翁の“こじつけ放言”に至った。
日本の政治家にも「清浄恬淡」「柔弱謙下」を求めたいが、果たして参議院選挙の結果は、いかが相成ったか・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

介護のために八尾まで行っていたときは電車の中でウォークマンでジャズを聴いていましたが、今ではそのウォークマンもあまり使われることはなくなりました。使わなくてもバッテリーはなくなりますので定期的に充電しています。
今週はRichard Teeのアルバム"Strokin'"です。Teeはピアニストですがこのアルバムはフュージョンの部類に入ると思います。1943年ニューヨーク州ブルックリンの出身で、わずか50歳で亡くなっています。ゴルフボールがティーの上に乗っているジャケットはちょっとベタな感じですが、収録されている曲はさわやかな音でとても軽快ですので楽しめます。

"Strokin'"  Richard Tee

01. First Love
02. Every Day
03. Strokin'
04. I Wanted It Too
05. Virginia Sunday
06. Jesus Children Of America
07. Take The "A" Train


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

編集後記

先週から時々蝉の声が聞こえてきます。今朝も蝉の声が聞こえていました。もう梅雨が終わったと感じている蝉とまだだよと思っている蝉がいるのですね。

先週は腰に違和感があったのでヨガクラスは用心してお休みしていたのですが、昨日からヨガに参加し始めました。一回休んだだけなのにインストラクターやクラスのみなさんが私に声をかけてくれるのでとてもうれしく思いました。

18歳から投票できるようになった今回の参議院議員選挙ですが、これがきっかけにたくさんの若い人が投票することを期待したいですね。老人による老人のための老人の政治にならないことを願っています。
《R.O.》


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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1052

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com