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1046号

 

NO.1046        Ryo Onishi              5/29/2016

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雑貨屋のひとり言

伊勢志摩で開催されたG7サミット会議が無事に終わりました。世界経済の認識は安倍首相と他の国とは大きな温度差がありましたが、安倍首相が消費増税先送りの口実にしたようですね。
G7の後の歴史的なオバマ大統領の広島訪問は世界中に報道され、意義のあるものになったと思います。予想外の長いスピーチは被爆体験者のみなさんはどのように受け止めたのでしょうか?≪R.O≫

 

 て に を は

 俳句の表現について、こんな話を聞いた事があります。俳句の宗匠(師匠)と弟子たちが初夏のある日、旅先で一軒の農家に世話になった時のこと、夕方、その農家の主婦が米をといでいる目の前の田んぼを蛍が飛んでいる風景に出会いました。
 早速、弟子の一人がその情景を俳句にしました。

 ――― 米あらう 前に蛍が 二つ三つ ―――

 その句をみた兄弟子がいいました。「お前の句には蛍の動きが感じられない。『前に蛍が...』よりは『前へ蛍が...』の方が良いと思うが・・」 そしてその句を次のように直しました。

 ――― 米あらう 前へ蛍が 二つ三つ ―――

 それを聞いた宗匠がいいました。「さすがは兄弟子だ。良い句になった。しかし、まだそれでは不充分だ。そこは『前を蛍が...』にした方が良いだろう」そして次のように直しました。

 ――― 米あらう 前を蛍が 二つ三つ ―――

 『前に蛍が...』の場合は、ただ蛍がそこにいるというだけの情景で動きが感じられないのに対し、『前へ蛍が...』とすることにより蛍の動きを表現できます。ところが『前へ蛍が』だけではまだ蛍が飛び交う情景は浮かんできません。

『前を蛍が』として始めて蛍が、目の前を縦横に飛び交うさまが表現されます。宗匠は、基本的な『てにをは』の使い方を弟子たちに教えたのでした。

 日本語の場合(外国語もそうかもしれませんが)、『てにをは』の使い方ひとつで言葉の意味・内容、が微妙に変ってしまいます。まさに『てにをは』おそるべしと言えましょう。

(【注】:てにをは=@助詞の通称。また、助詞・助動詞・活用語の語尾・接尾語などの総称。Aことばづかい。B話のつじつま。【講談社、国語辞典】)

 また『てにをは』だけに限らず、ひと文字の書き違い、ミスタイプでとんでもない事態になる場合もあり、こちらの方は格好のジョークのネタになります。こんな間違いを集めたジョーク、小話も多いようです。

 インターネット上に紹介されている他人様のそんなジョーク、小話をいくつかご紹介しましょう。

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(1)夫婦ゲンカのとき、父が母に「バカモノ!」と言うのを、間違って、「バケモノ!」と怒鳴ってしまった。ケンカはさらにひどくなった。

(2)先日、父は、男にフラれて落ち込んでいた姉をなぐさめようとして、「おまえ、人間は顔じゃないぞ」というところを、「おまえの顔は人間じゃないぞ」といってしまった。

(3)近所のおばさん達のおしゃべりを聞いてしまった。多分『ポリープ』の話題だと思うのだが・・・・
「昨日お医者で調べてもらったら喉に『クリープ』ができているらしいの」
「あら、奥さんそれを言うなら 『クレープ』 でしょ」

(4)私の姉はお見合いの席で 「ご趣味は?」 と聞かれ、「はい、お琴を少々」と上品に答えるつもりが、「はい、男を少々」といってしまった。

(5)私の父は何かというと「贅沢は敵だ!」という。ところが先日、うっかり間違って「贅沢は素敵だ!」といってしまった。

(6)家族揃って夕食をとっているとき、何かの拍子に怒った父が、「誰のおかげでメシが食えると思ってるんだ」というとして、「誰のためにメシ食ってんだ!」と怒鳴った。
私と姉は 「自分のためだよ」 と答えた。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


千兆の赤字が歌うケセラセラ

原発の是非のここにも族議員

伊勢志摩で日本の良さも見てもらう

語り部が昭和の惨を老いてなお

70年よくぞ日本もこの俺も


( ニュースやぶにらみ )


「G7」

七福神になってほしい −世界経済

「2玉300万円のメロン」

公金でではありません −購入者

「はな子の死に感慨」

おじいちゃんの初恋の人だったの −孫

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(426)「京都(その2)二条城」

先週号(425)の京都(その1)『葵祭行列』に続いて今号は京都(その2)『二条城』――
『二条城』と言えば、徳川家康が京都に宿泊する時の“別荘”として建てられた平城
(ひらしろ=平地に築かれた城)で、1603年(慶長8年)2月に家康の将軍宣下(しょうぐんせんげ=天皇から下される武家政権の長・征夷大将軍であることを認める公文書の公布)の祝賀会が行なわれた場所であり、それから時代は下って1866年(慶応2年)12月に徳川幕府最後の将軍・一橋(徳川)慶喜が第15代将軍拝命の宣旨を受けたのも『二条城』、そして皮肉にも1867年(慶応3年)11月9日、慶喜が政権を天皇に返上する大政奉還の儀式が行なわれたのも『二条城』。いわば『二条城』は264年続いた江戸幕府の始まりと終わりを演じた因縁の場所である。維新後、1871年(明治4年)に京都府庁、1873年(明治6年)陸軍省所管、1884年(明治17年)皇室の離宮(二条離宮と改称)、1915年(大正4年)大正天皇即位の儀式である“大典の宴“が行なわれたのも『二条城』、そして1939年(昭和14年)宮内省より京都市に下賜され、以後、正式には『元離宮二条城』と言う名称になる。歴史好きな翁、とりわけ中世史(安土桃山時代〜江戸時代〜明治維新)にはいささか造詣ありと己惚れているのに、恥ずかしながら『二条城』は初めての参観であった。先週号の『葵祭行列』へ一緒に行った米国の客人たちを案内するため“二条城史”を俄か学習し“簡単英約”した。故に前述・後述の“能書き”は、俄か学習の付け焼刃知識であることをお断りしておく。

とにかくここは別世界だ。城内全体が国の史跡に指定されているほか、二の丸御殿の6棟が国宝、22棟の建造物と二の丸御殿の壁画1016点が重要文化財に、二の丸御殿庭園が特別名勝に、そして1994年(平成6年)には、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。
順番に観て行くことにする。いきなり「二の丸御殿唐門」(写真左)(重要文化財)に圧倒される。梁の上には龍虎・牡丹に唐獅子などの極色彩彫刻がはめ込まれ参観者を立ち止まらせる。その唐門をくぐると砂利で敷き詰められた広場の向こうに「車寄」(くるまよせ)があり(写真中)(撮影はここまで)豪華な彫刻が施された入母屋造りの御殿の玄関に入ると「遠侍の間」(とおざむらいのま)がある。「遠侍の間」は、勅使の間(上段の間、下段の間)、虎の間(一の間、二の間、三の間)、若松の間、柳の間、芙蓉の間に分かれており、二条城へ参上した大名の控えの間として利用された。次が「式台の間」大名が老中たちと挨拶を交わす部屋。将軍への献上品はこの部屋で取次が行なわれたそうだ。“キュッ、キュッ」と音がするウグイス張りの廊下を歩いて次が「大広間(おおひろま)」ここは二の丸御殿の中心的な場所で公式儀礼が執り行なわれる御殿内で最も格式の高い部屋である。一の間(上段の間、48畳)と二の間(44畳)は、将軍と諸大名との対面所であり、特に一の間は二重折上げ格天井で華麗な室内装飾が施されている。この部屋で、1867年(慶応3年)10月に15代将軍 徳川慶喜が諸大名を集め大政奉還を発表した、そのシーンは映画やテレビで視たことがある。その他に将軍に拝謁する諸大名の控え室として三の間・四の間があり、一の間と四の間のあいだには「帳台の間」(武者隠し=将軍を警護する侍の隠れ部屋)がある。以下、「黒書院」(将軍の政務室)、「白書院」(将軍の居間、寝室)と続くが詳細は割愛。それにしても二の丸の各部屋は、まるで(前述の1016点の重要文化財を含む3000点に及ぶ)狩野探幽をリーダーとする狩野派絵師集団の一大美術館だ。「勅使の間」の襖には虎と豹が仲良く水を飲んでいる様子の絵、「式台」の一の間と二の間には,春から秋の景に雁が舞う様子,三の間には霜枯れし,うっすらと雪化粧した柳に数羽の鷺が宿る静かな冬の情景が描かれている。「大広間」には大きな松と孔雀、「黒書院」には四季の花鳥、「白書院」には(中国の西湖を描いたと言われる)山水画など、絵画に疎い翁でも、その迫力に息を呑む。(撮影禁止で、写真がないのが残念。)

さて『二条城二の丸御殿』のもう1つの見どころは“石組の池”で知られる「二の丸庭園」である(写真)。ここは世界的にも高い評価を得ているそうだ。庭園造りの名人・小堀遠州(家康に仕えた作事奉行・茶人)の代表作として挙げられる桃山様式の池泉回遊式庭園である。この「二の丸庭園」を抜けた先に「本丸御殿」があるのだが、時間の都合で今回は参観できなかった。ともあれ今号は単なる“二条城案内版”に終わりエッセイの体(てい)をなしていないが、読者各位が将来『二条城』を訪れる際の参考資料にしていただければ幸いである。それにしても同行の米国の客人たちは大いに満足してくれた様子、「ワンダフル」を連発していた。ところで『二条城』(外観)はこれまで多くの時代劇のロケ場所に使われたそうだ。調べてみたら「水戸黄門」「忠臣蔵」「暴れん坊将軍」「剣客商売」「御家人斬九郎」「八丁堀の七人」「大岡越前」など。これから江戸時代背景の映画やドラマを視る時、もしかしてまた『二条城』に会えるかも。そうでなくても時代劇好きな翁、これからますます江戸時代劇が楽しみになる・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

5月のスパイス 山椒

デパートの野菜売り場で木の芽、穂ジソ、紅たで、小菊のパックがセールで売っていたのは先月の事。LAでは、なかなか手に入りにくい珍しいハーブだ。この和風スパイスで早速、たけのこを煮て山椒の香りを楽しもうと作ってみた。その後、八百屋で今度は山椒の青い実を見つけた。考えてみたら山椒の実を使って料理した事は1度も無かった。時々、佃煮のちりめんに山椒が入ったのを見かける程度で山椒の実の方はあまり意識した事が無かった。買おうかどうしようか迷っていたら八百屋の店主が“山椒の実は滅多に入らないから今日はチャンスだよ”という声に押されて山椒
ちりめん山椒 山椒 山椒の新芽 刺身の薬味

の実を買ってしまった。最初はやっぱり、ちりめん山椒から挑戦してみようと決めた。小さな実を房から一つ一つ外すのは結構面倒くさい作業だ。写真を撮って良く観察してみると表皮がゴツゴツしていてミカンの皮のようだ。やっぱり山椒はミカン科の植物なのだな〜と…良く洗って何度か茹でこぼして指で潰れるようなったら水にさらして4−5時間。それから湯がいたちりめんと一緒に山椒の実を入れ調味料を入れて煮ていく。市販のものは日持ちがするように濃く味付けされているので、なるべく自家製のちりめんは減塩で薄めに作ってみた。最初に作ったわりには結構、美味しく出来た。確かに魚の生臭さがとれてさっぱりとしている。口の中で山椒独特のピリピリ感が残っていてアクセントにいい。ヨーロッパでは、葡萄山椒のスパイスが売れに売れているという話を数年前に業者の人から聞いた。どんな料理にアレンジされているのだろうと興味がある。山椒が入ったチョコレートがあるとも聞いた。チリやワサビが入ったチョコレートがLAでも売られているのでそのうち山椒もブームになる日が来るかもしれない。日本では古く縄文時代の土器から山椒の実が発見されたらしく魚の毒を消したり消化促進として胃薬にしたりして使われてきた時期もあったらし。ウナギの薬味に使われる粉山椒も山椒の実を乾燥させてから粉にするらしい。来年は粉山椒にチャレンジしてみよう。
昔から聞く諺で“山椒は小粒でもぴりりと辛い”という言葉がある。 改めて調べてみたら体は小さくとも才能や力量が優れていて、侮れないという意味だそうだ。戦前、アジアの中で急成長し始めた日本を見てアングロサクソンの人々は日本人をそのように見てきたのかもしれない。今回の伊勢志摩サミット、オバマ大統領の歴史的な広島訪問を見ていて様々な思いが溢れてきた。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今回はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

最近TSUTAYAも10枚1000円というキャンペーンをやっていますが、もう借りたいジャズアルバムが見つからないので利用していません。もっと早くやってくれればよかったんですが。しばらく楽天CDレンタルを利用していないので近々、利用しようと思っています。
今週は初めて紹介するアーティストSonny Stittのアルバムです。
3人の演奏者の名前がタイトルになっているアルバムですが、3人がいっしょに演奏されている曲はありません。All God's Chillun Got Rhythmは軽快なBud PowellのピアノとSonny Stittのテナーサックスで始まるとても雰囲気のあるジャズです。
1949年から1950年にかけて録音されたアルバムです。

"Sonny Stitt/Bud Powell/J.J.Johnson" Sonny Stitt

01-All God's Chillun Got Rhythm
02-Sonny Side
03-Bud's Blues
04-Sunset
05-Fine & Dandy (Take 1)
06-Fine & Dandy (Take 2)
07-Strike up the Band
08-I Want to be Happy
09-Taking a Chance on Love
10-Afternoon in Paris (Take 2)
11-Elora (Take 2)
12-Teapot (Take 1)
13-Blue Mode (Take 1)
14-Blue Mode (Take 2)
15-Afternoon In Paris (Take 1)
16-Elora (Take 1)
17-Teapot (Take 1)

[パーソネル・録音]
01-09
Sonny Stitt (ts)
Bud Powell (p)
Curley Russell(b)
Max Roach(ds)
1949年12月11日録音(1.~4.)
1950年1月26日録音(5.~9.)

10-17
Sonny Stitt (ts)
J.J.Johnson (tb)
John Lewis (p)
Nelson Boyd (b)
Max Roach(ds)
1949年10月17日録音。

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

編集後記

体調を崩しちょっとだる重い日々が続いています。
おかげ?で禁酒が続いています。近年、これほど長く禁酒したことがありません。これを機に禁酒日を多くつくりたいと思います。
《R.O.》


雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1046

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com