毎日の生活の中で、当たり前の常識だと思っていたことが意外とそうでなかったりすることがあります。行きつけの日系のレンタルDVD店で借りた日本のテレビ番組で「ソレダメ!あなたの常識は非常識!?(3/30放映分)」というタイトルを見つけ、興味をひかれたので借りました。
私たちが普段なんとなく常識だと思っていることが、時には理にそぐわなかったり、非科学的であったりし、意外とあてにならないものもあるということを教えてくれる番組で、その中に「ため息はどんどんつくべし」というのを面白く見ました。
人生楽しいことばかりでなく、やりきれない程つらいことや切ないことが続き、思わず出てしまうのが“ため息”です。私も時々思わずため息をかみ殺しているのが現状です。
でも私たちは他人様の前では“恥ずかしい”、“自分の弱みを出したくない”、“幸せが逃げてしまいそう”など悪いことだととらえ、極力我慢するのが常識だと心得がちです。
今回、この番組では、この常識は間違いだと指摘していました。(東京都市大学、早坂信哉教授による)。「ため息を我慢することはよくないことで、ため息はどんどんついていただきたい」というのです。
ため息はどんどんついたほうが良いとは、一体どういうことなのでしょうか。早坂教授によると、意識的にため息をすると、ストレス緩和だとか、やる気に持続といったことにつながってゆくのだ、というのです。
そもそもため息が出る時は、からだは強いストレスを感じている状態なので、大きくため息をつくことで呼吸が深くなり、からだの緊張は自然とほぐれてくるのだそうです。そんなからだの防御本能であるため息を無理に止めようとすると、余計にからだを苦しめてしまうことになるのです。
一回ため息をつくとひとつ歳とるとよくいわれるので、私はつかないようやせ我慢をしていましたが、ため息をつくことで、明日への活力へつながるのだったら、積極的についても良いようです。
とはいうものの、常識と非常識の差は科学だけの問題とはいい切れないところもあり、やはりひと前では少々気が引けるので、一人になってから思い切りため息をつこうと思っているところです。
日常生活を送るにあたって欠かせない礼儀やマナーなどは人間として最低限守らなければならない常識があるはずですが、それ以外については一度思い切って常識を疑ってみるのも成功への近道かもしれません。ため息なら他人様を不快な気分にさせない範囲で一人になってから思い切りつこうと思っているところです。
河合 将介( skawai@earthlink.net ) |