手頃な価格で素敵な服が入手できるのでオシャレがしやすくなっています。日本は総じてみなさんオシャレだと思います。中高年の男性もオシャレになってきました。ファッションは自分を表現する手段だと言われています。流行りのファッションにチャレンジしてみるのも良いと思います。気をつけたいのは、どんなに店頭に並んでいる服装や雑誌に載っている服装が格好良いと思っていても、頭の中で想い描くイメージと実際に着たときの観た目は違うということです。流行やブランド、好きなカラーだけで判断せず、試着して自分の体型や顔立ちに合っているものを選ぶことが大事だと思います。
たまに素晴らしいファッションセンスで服を個性的に着こなしている人を見かけます。そういう人は自分の体型や顔立ち、性格などをよく知った上で服装やアクセサリーを選んでいると思います。
寒い冬が来ますが、寒さを防ぐだけの服ではなく、自分らしさを表現できるファッションを見つけ、オシャレに気分良く暮らしたいものです。≪R.O≫

だめ人間

浪曲（浪花節ともいう）という演芸は私の知る限り、戦後のラジオの時代に人気絶頂を極めましたが、いまでは日本の演芸の主流から少々はずれてしまっているようで、私のようなファンからするとさびしいかぎりです。

広沢虎造（二代目）の「清水次郎長伝」、玉川勝太郎（二代目）の「天保水滸伝」、寿々木米若の「佐渡情話」、三門博の「唄入り観音経」などが一世を風靡した時代がありました。

　そんな名文句のひとつに相模太郎の「灰神楽道中記」というのがあります。こんな名調子で始まります。

　　 ♪ 毎度みなさまおなじみの、　あの次郎長に子分はあるが、
　強いのばっかりそろっちゃいない、中にゃとぼけた奴もある。
　ドジで間抜けで出鱈目で、　おまけに寝坊でおっちょこちょい、
　名付けたあだ名が灰神楽とて、　本当の名前が三太郎。
　道中日記のお話を、　不弁ながらも時間まで　〜〜〜。

　親分、次郎長の使いとして伊勢の古市に住む丹波屋善兵ヱへ初孫出産祝いを届けに行くことになった、「とぼけたダメ子分」の灰神楽三太郎の道中記ですが、上記の語りだしによると、三太郎のダメぶりとして、「ドジ」で「間抜け」で「出鱈目」で、おまけに「寝坊」で「おっちょこちょい」と表現されています。

　三太郎の「とぼけたダメ子分」の条件として、「ドジ」、「間抜け」、「出鱈目」、「おっちょこちょい」までは即、納得しましたが、「寝坊」まで加えられて、私は三太郎に少し同情の念を禁じえません。

　私は駐在員の現役時代はサラリーマンでしたから、毎朝決まった時間（午前6時３０分）に目覚めるのが習慣でした。定年引退後もしばらくは予定がなくとも午前6時３０分に目が覚め起きていました。ところがいまはどうでしょう。いつのまにか怠けぐせがついて夜更かしの癖とともに、朝寝坊に抵抗がなくなり、昼近くまでベッドの中ということさえある始末です。人間は本来が怠け者であり、一度身についた怠け癖の改善は困難であることを身に沁みて感じています。

　灰神楽三太郎が「寝坊」であることも「とぼけたダメ子分」の条件の一つであることを再確認し、我が身に置き換え反省することしきりです。
河合 将介（ skawai@earthlink.net ）