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NO.898             Ryo Onishi              7/28/2013

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雑貨屋のひとり言

猛暑が続いていますね。体調管理は万全でしょうか?私は最近、日中に歩くことが多くなりましたが、何とか体調を維持できています。
予想通りの結果となった参議院議員選挙が終わり、街から騒がしいお願いコールが消えました。今はそれに代わって朝早くからセミのやかましい大合唱に包まれています。アメリカの周期ゼミは今頃、ものすごいノイズとなって住民を悩ませているのではないかと想像しています。≪R.O≫

 

民意と民度 〜 参議院選挙が終わって

選挙前に報道されていた主要マスコミ各社の予想通り、今回の選挙(第23回参議院議員通常選挙)は自民党と政府与党が圧勝し、第三極と目された政党が伸び悩むという結果で決着しました。一時はあれほど日本国中を熱狂させた日本維新の会も、有権者を取り込むことができず、かげのうすい存在になった感がします。

民主党の惨敗振りは目を覆うばかりで、三年前、国民の大きな期待とともに躍進した民主党でしたが、過剰な期待が落胆にかわり、こんな結果となったのだと思います。したがって今回も自民党の勝利というより、民主党をはじめとする野党の敗北ということなのではないでしょうか。

総務省の発表によると、今回の参院選の投票率は選挙区選、比例選ともに52.61%であり、いずれも、前回2010年参院選を5.31ポイントも下回り、1995年、1992年に次いで過去3番目に低い投票率に終わったそうです。有権者の半数弱が棄権したことになり、まことに残念な結果となりました。

私は前々回のこの欄で、「私は日本国民はすべて賢いと信じたい。(略)日本が世界に誇れる民主主義の国であるためには、“賢い国民”が投票という国民としての最低の義務を果たすかどうかにかかっているといえる。(略)そういう意味からすると今回の選挙の最大の注目点は“投票率”だといえるのではないか」と書きましたが、今回の投票率の結果をみて、有権者側のいかなる言い訳を聞こうとも、日本はまだ真の民主主義国家として成熟していないと思わざるをえません。

今回の選挙結果は日本国の憲法・法律にてらして(一票の格差の問題はありますが)一応、問題なく、日本国民の民意が示されたものと認められることになります。ただし、“国民の民意(みんい)”が示された選挙であるといえ、“国民の民度(みんど)”が示された選挙だったでしょうか。

“民度(みんど)”とは、一般に人間としてあるべきモラルや特定に地域に住む人々の知的水準、教育水準、文化水準、行動様式などの成熟度の程度を指すとされています。特に立憲民主主義の下での主権者としての自覚の程度をさす言葉でもあります。

議会民主主義の政治は有権者全員の参加を前提としたものです。有権者は投票という行動により代表を選びます。その投票に参加しないのは有権者の義務と責任の放棄につながります。

病気中など個別のやむを得ぬ事情により期日前投票、不在者投票さえも行けなかったほんの一部を除き、「投票したい候補者がいない、政党がない」、「政治に興味がない、期待できない」、「もっと興味あることがある」等々のいかなる言い訳も通用しないはずです。なかには「たかが私の一票など結果にどれほどの影響があるのだ。関係ない」と開き直る意見も特に若い世代から聞こえてきます。しかし、その馬耳東風をきめこむ「たかが私の一票」の積み重ねが自分たちの未来を決めていることを知るべきでしょう。

今回の選挙で、仮に投票率が52.61%という低調なものでなく、もっと高かったとしても、その結果には劇的な大差はつかず、同じような“民意”をあらわす結果であったでしょう。でも、同じ民意となったとしても、参加率(投票率)が高いか、低いかは“民度”に大きく影響するのです。日本国や日本民族として“民度”を高めるとは“国家の品格”を高めることにつながります。私たち日本と日本人が“品格”を高めれば、国際社会において信頼され、名誉ある地位を得られるのではないでしょうか。 
河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


ハリウッドとルビ振る僕の青春譜

ジョンウェイン シナトラ ドルが燃えていた

今の世をどう見ておわすチャップリン

すーさんでない我が三国廉太郎

チェンソーは入れぬトトロの神の森


( ニュースやぶにらみ )


「福島社民党代表辞任」

昔―山が動いた

今―島が沈んだ

「苦境」

万里≠フ道は険しい −海江田代表

「みんなの党」

俺の党 −渡辺代表


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

句会場(千駄木)周辺散歩(74)
*千駄木の長者(大正5年) B
太田資業。 時事新報社の資料より。「五十万円 子爵)駒込千駄木。
当家は源三位頼政の裔太田資国より出ず。数代を経て太田道灌に至る、子は其十一世の孫にして〜。」
谷根千93号から、太田資業氏に佐賀鍋島から嫁いで来られた、太田松子さんのお話です。「この千駄木の地は三代の家光公から賜りました。上屋敷は神田練塀町、秋葉原あたりにあり、代々老中職ですから(略)千駄木は下屋敷というか(略)藪下から上、団子坂から根津裏門坂までの三万坪ほどで〜」
 明治になって敷地もだいぶ縮小されましたが、一帯は太田ヶ原と呼ばれ、そこに大田ヶ池と呼ばれる池がありました。夏目漱石の『吾輩は猫である』の猫が捨てられたのは、この池畔の笹藪であろうと言われています。ここからこの捨て猫が餌を求めて300メートルほどを必死に歩き、苦沙彌先生(漱石)の家に辿りつきます。
 昭和58年刊行の木下順二著『本郷』には「戦争中まではここらへんの広大な土地を所有していたのだそうだ。現在も元大田子爵のお宅は、ここらへんで一番広いかもしれない」とあります
太田松子さんのお話の続きです。「戦後は財産税がどっさりかかり、その次に義父が亡くなって相続税。そして主人も亡くなり、そんなことで少しづつ土地を住んでいる方に買っていただいたりしているうちに、もうこの一角ぐらいになってしまいました。いま文京区に市民緑地として使っていただいている千駄木の森≠ヘ震災後に庭づくりをしたところです。家光が清徹水と名づけた泉がこんこんと湧いて池になっておりましたが、昭和40年ころの地下鉄千代田線工事の後に涸れてしまいました(略)樹齢五百年を超える樹が幾本もあります」
現在も、漱石旧居跡の少し北を前に入ると、木がこんもり繁った太田の表札のかかったお屋敷があります。

龍翁余話

龍翁余話(289)「参院選自民圧勝、その先は?」

自民党は、昨年11月の衆院選で絶対安定多数を確保(294議席)、連立の公明党(31議席)と合わせて衆議院再可決可能な3分の2を超える325議席を獲得し政権を奪還した。その勢いが続いて今回の参院選でも自民は圧勝、公明党と合わせて過半数の135議席を得た。これで国会の衆参ねじれは完全に解消された。国民は“安定”を望んだのだ。安倍首相自身(選挙直後に)「決める政治を、そして安定政治を、という国民の大きな声をいただいた」と語った。確かに、民主党政権下の“失われた3年”に国民はうんざりした。今更言っても仕方ないが、民主党政権の失敗は結党当初から政党としての本質的な欠陥に起因するところが大きかった。“政権交代”だけを目標に、政策理念もバラバラな議員が烏合して誕生したのが民主党。国家観も憲法観も共有出来ず、党の綱領も確立出来ないまま、食べられもしない“メニュー”を並べ立てたマニフェストを掲げて選挙を戦い、国民を欺いて政権を取った。“ブーム追い”に終始したマスコミ、踊らされた国民にも責任はあるが・・・

その反動で昨年11月の衆院選、先日の参院選で国民は”夢をもう一度”と自民党を選んだ。それはけっして全てが”信頼票”ではない。幾つかのデータを参考にすると(翁の推定は)20%が自民党への<積極的信頼票>、45%が他の党よりましだろうから、もう一度期待しようかという<消極的期待票>(あとの35%は反自民)。
どの政党も様々な政策・公約を掲げた。それに対して国民は悩んだ。「福島原発事故以来の恐怖が消えない。だから100%原発依存には反対だが、完全脱原発で文明(科学)の進化が止まり、各種生産性が落ち、国際競争に勝てないばかりでなく、我々の生活自体が困窮するのではないか?」、「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)のことはよくわからないが、日本の国益を損なうことがなければ、参加も仕方ないのではないか?」、「戦争をしたがる奴はいない。平和憲法が大切であることは当たり前だ。しかし現憲法下で本当に日本の国土、日本国民の生命・財産が守れるのか?」悩んだ結果、何はともあれ、今は経済再生が最優先課題であるとの現実的考えに立って国民(有権者)の多くが自民党を選択した。

一番の期待はアベノミクスだろう。安倍政権発足以来、株価の上昇、円安による輸出の好調など(それまでどうにもならなかった)日本経済の先行きに対し「少しは良くなりそうだ」という期待感が持てるようになった。しかし、輸入原料の高騰によるコスト高で町工場や食品会社、販売店などは悲鳴を上げている。サラリーマンの給料も上がらない。当然、市民の懐にも影響(買い控え)が出る。すなわち、庶民には“景気回復の兆し”どころか先行きの生活不安がつのっているのが実情だ。それでも自民党は大勝した。次の国政選まで最大3年ある。安倍政権は経済再生と財政再建の両立、安全保障体制強化、憲法改正など様々な懸案に腰を据えて取り組む環境が整ったわけだが、さて、その先は――

安倍首相は先日の記者会見で「15年間に亘るデフレからの脱却は歴史的事業だ」と述べ、経済政策を最優先する意向を表明した。強い国づくりは、まずは強い経済再建から。それによって国力は回復し社会保障や安全保障の基盤が強化出来る。日本経済再生こそが今回の参院選で示された国民の支持に応える道でもある。

当面の焦点の1つは、来年4月に予定されている消費税率(3%)の引き上げ問題。首相は「8月に発表される4〜6月期の実質国内総生産(GDP)成長率を踏まえて秋までに慎重に判断する」としている。その判断を誤ると、せっかくアベノミクス効果で経済が上向きの兆しを見せている中、(国民が実感出来る)本格的な回復の前に強引に増税を行なうと景気が腰折れする事態を招きかねない。麻生財務相が言う「消費税率アップは国際公約だから先送り出来ない」ならば「国民にシンドイ思いをさせるような増税ではなく1年に1%ずつの上げ率にしてはどうか」という意見もある。「そんな程度では国の財政赤字は埋まらない」とほざく智慧の無い(身を切る覚悟の無い)政治家は辞めて貰おうではないか。

TPPや原発問題については、いずれかの機会に持論を述べることにして、もう1つの重要案件“集団的自衛権の見直し”に目を向けよう。かのドブネズミは依然として沖縄・尖閣諸島周辺に海洋監視船を送り込み挑発行動を頻発させている。民兵1000人を募って尖閣上陸・占拠する計画、また、尖閣周辺で威嚇行動を繰り返す海洋監視船の近くに海軍艦船を停泊させる、などの“戦争態勢”を整える計画を発表した(人民日報)。このようにドブネズミの尖閣諸島奪取作戦は、ますます露骨化して来た。“戦力不保持”を定めた現行憲法では、もしドブネズミどもが尖閣に不法上陸した場合でも自衛隊が充分な自衛権を行使出来ず、この固有の領土を奪われかねない。不測の事態が起きないために国際ルールに則って平和外交を続ける努力を怠ってはならないが、それでも“強権(狂犬)化”する中国の覇権行動には、日本民族の誇りにかけて敢然と立ち向かわなければならない。安全保障の法的基盤の再構築に異を唱える奴(党)は日本の政治家に非ず、即刻議員バッジを返上せよ。

安倍首相は「強い日本を取り戻す」を繰り返し唱えた。その意気に感じて国民は自民党に1票を投じた。だが、これから先が問題だ。高村副総裁は言う「国民は“決められる政治・実行出来る政治”を望んで自民党を選んでくれた。国家国民のために信ずる政治を行なうことが使命だ。けっして驕ることなく、また党内で足を引っ張り合うようなことがあってはならない」。その通りだ。自民党はこれまでにない重大責任を負った。その責任を果たすべき優先順位が一番であるはずの“東日本被災地の復旧復興”の掛け声が小さくなっていないか?安倍首相よ、経済再生・安全保障の強化による“強い国づくり”も結構だが「東北の復興なくして日本の再生はない」をお忘れなく・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

今日はアーティスト選びに困って、孫と同じファーストネームの青木カレンにしました。これまで一回も紹介していなかったので驚きました。ソフトな歌声で聴きやすいと思います。邦人のジャズボーカリストもたくさん活躍しているのでジャズの幅が広がります。

"Tranquility"  Aoki Karen

01-Kiss Me
02-Dreams
03-She
04-Calling You
05-One Note Samba
06-The Crying Game
07-Blue Velvet
08-Raindrops Keep Falling On My Head
09-Shape Of My Heart
10-Corcovado
11-One More Kiss Dear
12-Middle Of Darkness
13-When I Dream

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

久しぶりにスポーツジムに行き、リンパ調整体操のクラスに参加しました。
汗をたっぷりかいて身体を温めた後、肩や頸椎の凝り、腰痛の解消法などを教えてもらいました。ここの所、両親が入院している病院への通院や孫の世話でスポーツジムにほとんど行かなくなっていたのでヨガクラスの参加メンバーやインストラクターが、私たちのことを心配してくれていました。ありがたいことです。

スマホを忘れて外出しました。いつもあるものがないとちょっと不便というか不安でした。スマホに頼りきっているんだなあと思いました。


関西加洲会に参加されていた酒井多英子さんからチャリティイベントのお知らせを掲載してほしいと依頼がありました。このお知らせはイベント開催日まで掲載します。

「がん患者さんとご家族のために」「旅立った仲間のために」「今元気な人のために」
リレー・フォー・ライフ・ジャパン奈良は、がん啓発・がん患者支援のチャリティイベントです。グラウンドを24時間リレーしながら歩く事で絆を深め、地域全体でがんと向き合い、がんを理解し、がんになっても困らない社会を目指します。
2013/10/19(土)12:00〜2013/10/20(日)12:00
於:県立橿原公苑陸上競技場
http://relayforlife.jp/    http://rflnara.jimdo.com/

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《R.O.》

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.898

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com