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NO.888             Ryo Onishi              5/19/2013  

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雑貨屋のひとり言

花粉症の季節はもう終わったと思っていたのですが、未だにくしゃみや鼻水が出て困っています。気温の乱高下が続く季節、一日の気温の変化が大きいときに起こる、「寒暖差アレルギー」のようです。大きな温度差の刺激が、鼻の粘膜の血管を広げ、粘膜がむくむことにより、鼻づまりなどのアレルギー症状につながっているそうです。不安定な気温が体調不良を起こす一つの原因になっているようです。≪R.O≫

 

馬上少年過ぐ

戦国時代から江戸時代の初期、東北の雄として、また後世になって独眼竜と呼ばれた伊達政宗は天下や天下人を相手に波乱にとんだ大活躍した武将として知られています。政宗は満68歳の天寿を全うし病没していますが、晩年、政宗は次のような漢詩を残しています。

馬上少年過(馬上 少年過ぐ)
世平白髪多(世平らかにして白髪多し)
残躯天所赦(残躯天の赦すところ)
不楽是如何(楽しまざる是 如何せん)

おおまかな意味は次のとおりです。
『若い頃、馬に乗って戦場を駆け抜け活躍したが、今では世の中は太平になり、また、自分にも白髪が増えた。天から与えられた余生が残ってはいるが、これを楽しまずしてどうしようか、(楽しいとは思えないのはどうしたことなのだろうか)』

最後の行の解釈が2通りあるようで、一説によると政宗自身がどちらともとれるように作った可能性もあるといわれているようです。

幾多の戦場を駆け抜け、優れた統率力と先天性を発揮し、時には天下人すら敵にまわし、死の直前まで天下を取る野心を捨てなかったとさえいわれる政宗も、晩年の体力の衰えには打ち勝つことは出来なかったということなのでしょう。この詩から、政宗が天から与えられた余生をどのように生きようかと思う気持ちが伝わってきます。

でも私にはこの詩からは悲壮感といったものは伝わってきません。むしろ、やるべき時にやるべきことをしたという充実感と爽やかさを感じます。

若いうちは無我夢中で、多少の失敗など気にせず、おのれの信じる道をがむしゃらに突き進んだ結果、まだ天から与えられた余命が残っているということは、この時代の武将にとって僥倖にめぐりあえたといえるのではないでしょうか。

政宗ほどの武将ともなれば、最後の最後まで天下への野望を抱き、老後を楽しむ心境になかったとも解釈できますが、私にはこの詩の最後の行は「楽しいとは思えないのはどうしたことか」というより、「楽しまずしてどうしようか」という気持ちのほうが勝っていたと信じたいと思っています。

先日、私たちの詩吟の会が主催する毎年恒例の「2013年春季吟詠大会」がロングビーチの日系人会館で行われました。私も会員のひとりとして吟士として参加しました。今回、私が選んだ吟題は上記の伊達政宗作「馬上少年過ぐ」でした。(「酔余口号」という吟題でも伝えられていますが、私たちの会では「馬上少年過ぐ」としています)

私たちの会では「馬上少年過ぐ」の4行の五言絶句に正宗晩年の作といわれる和歌を付け加えています。

☆咲きしより 今日散る花の名残りまで
         千々に心の くだけぬるかな

「桜の花は咲き、今日は散っている。散る花の名残りを楽しみながらも、いろいろと思案しなければならぬことが、なんと多いことだろうか」・・・この歌からは晩年になっても余命を楽しむ心境は伝わってきませんが、英雄の心は私のような凡人にはとうてい理解不能なのかもしれません。

司馬遼太郎の作品に同名(「馬上少年過ぐ」)の歴史小説がありますが、まだ読んでいないので取り寄せてみたいと思っています。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


禁煙を三日ダイエットも三日

人間が忙しすぎる牛の視野

元気です貧乏神に守られて

心配の種に惚けてる暇がない

背をそっと金子みすずの詩に押され


( ニュースやぶにらみ )


「平成維新の会」

弊政にならないように −国民

「アベノ…」

ミクスかバブルか −株価

「待機児童17年度にゼロ」

そんなに子どもが減っちゃうの −少子化日本


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(279)「復興予算の流用――大分県よ、お前もか!」

翁の出身県(大分県)が全国メディアのニュースになることはめったにない。あるとすれば、かなり大きな事件・事故、自然災害ぐらい。夏季になると日田市(ひたし)や玖珠町(くすまち)は毎年のように“猛暑最高記録“が報じられる。日田・玖珠地方は全国的にも珍しいメサ台地(丸いテーブル状の小形の山”テーブルマウンテン“)に囲まれた盆地だから、夏の暑さ(気温の高さ)は横綱格。真夏日が続いた先日、早くもテレビで「京都市や愛媛県大洲市(おおずし))、広島市、埼玉県熊谷市など全国58か所で30度以上の真夏日となった13日の日本列島、大分県日田市では今年の全国最高気温の32.9度を観測した」のニュースが流れた。早速、悪友から「龍翁さんの故郷がそんなに暑い所なら、夏場は帰省出来ないでしょう、お気の毒」のメール。そこで翁も返信「心配ご無用。気温は高くても深緑美・紅葉美・渓谷(清流)美・美味しい水と空気、豊かな農産物など自然の恵みがいっぱい。生きている実感と生かされていることへの感謝の心が芽生える。つまり人間が人間らしく住める所だ」するとまた彼からメール「要するに”田舎“ですね」。

2日後にまた、その“田舎”の杉山と林道の映像と“大分県日田市”のテロップ(字幕)がテレビに流れた。“今度は何だ?”と画面を凝視していたら「大分県日田市の林道の木材を運び出す道路の建設費に、復興予算の中から(2012年度)8億4000万円使われていたことがわかった。林道の整備は復興に必要な木材を安定供給するためだという。

翁、以前にも“復興予算の流用”について怒ったことがある。昨年10月28日に配信した『龍翁余話』(252)「実りの秋、再び上野公園で」の中から抜粋しよう。≪“復興”に名を借りた復興予算(17兆円)の流用、例えば沖縄県の国道工事に5億円、東京都の国立競技場の復旧費に3億3千万円、シーシェパード(反捕鯨団体)の妨害阻止対策費に22億8千万円、その他の数県の道路工事にも。更に、もっと復興とはかけ離れた事業(中韓友好促進団体が行なう青少年国際交流事業)にも流用された。呆れるばかりだ。野田首相(当時)は「被災地以外に復興費が使われることは復興基本法などの法律で決まっており、けっして横流しではない。復興が遅れているとの声もあるが、今後も復興を加速させる考えだ」と述べた。翁、怒った「バカタレ!優先順位が違うだろう。(復旧・復興が)遅々として進まない被災地の実態を見れば、明らかに本筋を逸脱した横流しだよ。大震災から1年半以上も過ぎたのに今頃“復興を加速させる考え”だって?もはや視界のきかない泥水の中でチョロチョロしているドジョウの考えや言葉は不要だ。黙って実行すればいいのだ!≫

それほどに吼えまくった翁だったのに、まさか、わが郷土までもが“シロアリ県”の仲間であったとは・・・業者(九州木材市場)は「何のお金か把握していない」、大分県農林部は「オールジャパンで日田の木材を被災地に提供したいとの思いで、流用という気持ちはなかった」、だが、日田の材木は1本たりとも被災地に運ばれてはいない。悪いことに知事の広瀬勝貞は日田市の出身、だから余計に“胡散臭さ”を感じる。このような“シロアリ県”はまだほかにもある。例えば千葉県の失業者再就職支援(2000億円)、震災後に失業した者なら被災とは関係なしに対象。鳥取県の“ご当地アイドル”(バードプリンセス)の結成、これは国際まんが博に被災者を優先雇用するという名目のPR費(4000万円)だったが、被災者は1人も来なかったそうだ。ほかにも新卒者就職実現プロジェクト(235億円)、節電支援(金額不明)など、復興とは無関係な“何でもあり”が続々。勿論、上記のような政策そのものはいいのだが、それは一般会計(予算)を使うべき性質のもので、貴重な復興予算へのタカリ行為はもってのほかだ。

復興予算の17兆円のうち10兆円は復興増税で賄われている。25年間にわたって所得税・住民税・法人税に2.1%上乗せすることで確保している。“復興のため”ということで国民も(渋々)納得した。復興予算とは文字通り“被災地復興、被災者の立ち直りへの思いが込められた予算”なのである。なのに、その予算が被災者や被災地とは直接関係のない場所で(こじつけ名目で)使われる、これは、流用(横流し)以外の何ものでもない。安倍政権では使途の厳格化が閣議決定されたはずであったのに、なぜ流用されているのか?それは被災地に重点を置くものの、耐震対策などは被災地以外の地域でも使える、という抜け道を作っているからだ。官僚が自由に稟議出来る仕組みだ。このまま、復興予算の流用を放置していれば「結局、安倍政権は再び官僚主導型政治に逆戻りか」の批判を受けよう。

遅ればせながら、復興庁と財務省は東日本大震災の復興予算から全国の自治体や公益法人に配分された約20基金(1兆2000億円)について“被災地の再建と関連が薄い事業について使われている可能性がある”として流用の実態調査を始めた。根本復興相と菅官房長官は「(復興予算の)執行状況を確認し、使途の厳格化を図り、流用が判明すれば返還請求も検討する」と述べている。

さかのぼれば復興予算の流用発生は民主党政権(時)のずさんな査定、甘い、鈍い、遅い対応であったことに起因する。が、今更、それを指摘したところで現政権与党の“言い訳”にしかならない。予算の使途チェックは、国会の重大な責務である。政府と国会は直ちに『予算使途チェック・システム』を確立して国民が納得出来る予算チェックに全力を挙げ、金輪際、復興予算の流用を止めよ、と翁、声を大にして吼えたいのだが、地元の大分県が“タカリ県”となっているのだから吼え方に力が入らない。江戸時代の儒学者であり全国の学士に大きな影響を与えた教育者・広瀬淡窓を先祖にもつ広瀬勝貞知事よ、大分県民や大分県出身者のメンツを潰した責任を、どうとるつもりか?いや、それより未だ復旧復興の進まない東日本被災地の皆さんに、どうやってお詫びをするつもりか?偉大なる先祖に恥じない潔い自己裁きの範を示せ・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

病院生活

今年、母は初めて病院で母の日を迎えた。4月から緊急入院して、まさか一ケ月以上も病院に滞在する事になるなどとは本人も私も予想は出来なかった。
この母の入院のお陰で私も一日の殆どを毎日、そこで過ごす事になった。最初の頃は始発のバスに乗り日が暮れるまで病院にいた。そんなに長い時間、病院にいて疲れもせず飽きもせずにいられたのは各フロアーにある広い居心地のいいラウンジでインターネットが出来たのと同室の患者さんやその家族の方、看護師さん、看護婦さん、ソーシャルワーカーの方、そして外科医の方と話す内容が興味深く私にとっては、いろいろ勉強になる事がたくさんあった。
 
夕食 茶蕎麦 エンディングノート

母が入院している間この病院の3階の講堂で行われた健康についてのセミナーやドキュメンタリー映画 ″エンディングノート ″も参加させていただいたが充実したプログラムで為になった。病院内でこんなイベントが催されているというのもユニークだ。
それに普通、病院というと消毒薬や薬臭いイメージがあるのだが、ここの病院の一階にあるコーヒーショップからは、いつも挽きたてのコーヒーの香りが漂っていて気分がリラックス出来た。そのコーヒーショップの隣には便利で何でも揃うコンビニストアーがあり大半の食事はここで調達する事が出来た。和洋中華の日替わりお弁当や麺類も品揃えがあれこれあって食べ物も充実していた。奥にはファミリー
お花 お見舞い

レストランもありここも日替わりランチがあってお見舞いに来る人や外来の患者さんにとっては便利だ。その上コンビニの前には小さいけれど図書館があり医学者などもそこで読む事が出来る。医学書だけは貸出しはしないのだがそれ以外の本は入院患者さんが自由に借りる事が出来る。その隣には書店と花屋さんがあり時間の無い人にとってはそこでお見舞いの花も用意出来るので重宝する。
今回は私が今まで知らなかった病院生活をじっくり母と経験する貴重な時間になった。この3月から4月までは嵐のような忙しさで気分的に晴れの日もあれば雨の日もあり長いようでもあり、あっという間の出来事だったようでもあったが先週、母は退院して久しぶりに我が家に帰ってくる事が出来た。
この入院期間中、雑貨屋の記事を通して母の事を知り暖かい気持ちを寄せてくださった皆様に心から ″ありがとう !″まだ、まだ忙しい日々が続いていますが取り急ぎ雑貨屋を通して近況報告をさせて頂きます。

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

アルバムのジャケットは誰がデザインするのでしょうね。ジャケットのデザインを見てこのアルバムはどんな曲なのか想像すると思います。ジャズファンの中にはジャケット買いする人もいるそうですが、今日ご紹介するアルバムのジャケットのデザインを見ただけではどんなジャズかを想像するのはむつかしいと思います。
イタリア映画音楽界の巨匠、Armando Trovajoli(1917年9月2日-2013年2月28日)がピアノでジャズを演奏したアルバムです。シンプルなピアノジャズです。
半世紀以上も前に録音(1959年にローマで録音)されたアルバムですが、色あせないですね。すばらしいアルバムだと思います。

"Armando Trovajoli" Trovajoli Jazz Piano

01-Get Me To The Church On Time
02-'Round Midnight
03-Nice Work If You Can Get It
04-Walkin'
05-Thou Swell
06-This Can't Be Love
07-These Foolish Things
08-Have You Met Miss Jones
09-Polka Dots And Moonbeams
10-Pick Yourself Up

ARMANDO TROVAJOLI (piano)
BERTO "MR. METRONOMUS" PISANO (bass)
ENZO "THE LOOK" GRILLINI (guitar)
SERGIO "P.M. THE COUNT" CONTI (dr.)

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

足の指は人間の体重を支え、一日中、窮屈な靴に包まれ、過酷な条件に晒されています。その割には雑に扱われているような気がします。足指は脳からも心臓からも遠く、手のようにうまくコントロールできません。血流も悪くなります。足指を手でマッサージするだけで血流が良くなります。第一指と第二指を手で持って左右に開きながら、前後に引き裂くように動かします。同じように第二指と第三指、第三指と第四指、第四指と第五指と順々に行います。日頃動かさないのでちょっと痛みを感じますが、足指がポカポカしてきます。血流が良くなるからです。足の指はくっつきがちですので、このように意識的に足の指を動かしてあげると、そのうち足の指でグー・チョキ・パーができるようになります。お風呂でやってみてはいかがでしょうか?

関西加洲会に参加されていた酒井多英子さんからチャリティイベントのお知らせを掲載してほしいと依頼がありました。このお知らせはイベント開催日まで掲載します。

「がん患者さんとご家族のために」「旅立った仲間のために」「今元気な人のために」
リレー・フォー・ライフ・ジャパン奈良は、がん啓発・がん患者支援のチャリティイベントです。グラウンドを24時間リレーしながら歩く事で絆を深め、地域全体でがんと向き合い、がんを理解し、がんになっても困らない社会を目指します。
2013/10/19(土)12:00〜2013/10/20(日)12:00
於:県立橿原公苑陸上競技場
http://relayforlife.jp/    http://rflnara.jimdo.com/

関西加洲会で雑貨屋のことを紹介しましたが、雑貨屋に皆様のアドレスを送って下されば、配信リストに乗せ、毎週配信させていただきますので、どうぞ送ってください。それ以外の目的で使用することはありませんのでご心配なく。関西加洲会の方に限らず、雑貨屋の読者で配信をご希望される方は遠慮なく雑貨屋にアドレスを送ってくだされば対応させていただきます。

《R.O.》

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.888

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com