Zakkaya Weekly No.88

Ryo Onishi 1/18/98 No.87 バックナンバー  Homepage

毎朝、スカッとした気分で目覚め、「今日も一日楽しくハツラツとやるぞ!」という感じが最近ちょっとありません。ここらでまた何か自分を引き締め、発奮させることを考えて実行してやろうと思っているところです。ちょっと遅くなりましたが新年の気構えとしてはいいかなあと思っています。今年も毎日、何かを学ぼう、一所懸命に生きようと自分に誓っているところです。 まだ甘い私ですが、努力します!今年もよろしくお願いしますね。(R.O)

私の世紀末−(2) 前進発想のススメ その1

「世紀末」という言葉を日本の国語辞典で調べてみました。次のように書いてありました。

欧州の19世紀末における頽廃的・懐疑的・冷笑的な傾向の思潮をいう。→デカダンス

(岩波書店、広辞苑 第二版)

やはり「世紀末」 という言葉は もともと ネガティブで後ろ向きの言葉のようです。そして我々を取り巻く世界、中でも日本に関しては 上記 国語辞典の意味の通り、末期的とも言える状況になってきたという見方も一部ではされています。でも私は日本だって必ずしもそうとばかりは言えないと信じています、但し条件付きで。

昨年の日本は 政治も、社会も、経済・金融も あらゆる面で最悪の状況でした。日本の新聞・テレビでは 毎日のように、誰かしらの「不祥事・お詫び会見」が報道され、私のような古い人間は50数年前の「大日本帝国 無条件降伏」の時を思い出してしまいます。今回の画面・報道は我が日本の国際社会に対する「敗北宣言」ともとられがちです。私は当地アメリカ人からこの日本の報道についてコメントを求められた時は、決してへりくだらない事にしています。(本心、実は忸怩〔じくじ〕たるものがあるのですが、そこは私も日本人だから)そして次のように説明する事にしています。即ち、『確かに個々の不祥事は日本として恥ずかしい事だし、日本が国際社会の信頼を失う事につながるかかも知れないが、どこの国家・世界でも完璧というものはない筈だ。問題は何か起こった時の対処・対応なのではないだろうか。日本はこれまでどちらかというと 不祥事は表に出さず闇から闇へ処理する事が多かった。だからきっと、過去にはもっと大きな問題が 表面化せず、国民に知らされないまま葬られた事が数多くあったに違いない。最近はまだ不充分とはいえ、日本の社会も民主化、情報公開の方向になりつつあり、不祥事も隠しずらくなってきた。だから個々の問題はともかく、「何でも闇の中」だった過去から多少なりとも光が当たるようになった現在の日本は ようやく国際社会に近づいた訳であり、これは将来展望の開けたグッド・サインなのである。』

以上、ちょっと苦しい言い訳と屁理屈ですが、でも案外私はこう思っているのです。但し、その大前提としてどうしても必要な事、それは 我々日本人が自分で判断する為に必要な 「情報公開」 制度の確立ではないでしょうか。

今、当地の日本語テレビ放送で流されている 某新聞社のコマーシャルをご覧になっている人は多いでしょう。こんな内容です。

〔お父さんと、少々ぐれた娘の会話〕

父 :「どうなのよ、最近。」

☆娘 :「やっぱ 行革だよ。規制緩和とか、透明性の確保をもっとやんなきゃあ、マジ ヤバ クナイ?」

でもホント。このぐれて、いかれた娘のいうとおりだよネ!!

50年ほど後、「世紀末」の意味を国語辞典で調べたら「日本の20世紀末における頽廃的・懐疑的・冷笑的な傾向の思潮をいう。」なんて説明を書かれないように日本ももっと自信を持って前進したいものです。第二次大戦後、廃虚と虚脱から逞しく這い上がってきた我ら日本と日本人は決してくじける事はありえません。「世紀末」とは確かに一つの世紀(20世紀)の終末には 違いないが、同時に次の新しい世紀(21世紀)への プレリュード(前奏曲・序曲)でもあり、希望の光でもある筈だと私は信じます。

河合将介 skawai@wakao.com

健康の方程式 「雨ニモマケズプラス」 西尾誠一郎

今日は母と妻の三人で日米劇場で上映される宮沢賢治映画祭りへ行ってきます。朝早く起きてこの原稿を書こうと思っていたのに、阪神大震災後のある高校生の生き方や、サンデースポーツのテレビを見てしまってちょっと焦っています。

ここ1〜2ヶ月、朝の散歩が寝坊のため半分以上できず、日中ちょこちょこと短い散歩を何回もしてそれを補っていますが、雨にもマケズの詩はかえって口ずさむ回数が増えました。

宮沢賢治は農学校で教師として生徒に百姓をやれといい、自ら実践しています。しかし、真剣に百姓をやればやるほど体がついていかない。賢治は死の二年前の1931年秋、手帳にこの詩を書き記しています。この詩は文字どおり丈夫な体になりたいという賢治の祈りのような気がします。前にも書きましたが私が父の保育園を手伝った5年間、年長組の90人が卒園式で毎年この詩の暗誦発表をしていました。それを聞いて何となく覚えましたが、まだ完全には覚えていませんでした。

その後、朝日新聞社の「自分で治すガン」の中で、寺山心一翁氏の体験を読みました。寺山さんは1984年腎臓ガンで入院、ガンは両肺にも転移していました。手術、抗がん剤、放射線という三大療法をすべて受け、嗅覚(きゅうかく)が異常に敏感になってトラブルを起こした彼は、退院して、食事療法と祈りでガンを克服していくのです。日の出をおがむという儀式とともに彼は宮沢賢治の雨ニモマケズの詩を一日に何回も口ずさむのでした。ガンも体の一部であり、自分のガンを愛さなければならない。敵として攻撃してはならない」という寺山さんの言葉が、散歩をしているうちに私の記憶の中によみがえってきました。

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケズ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ イカラズ イツモシズカニワラッテイル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト 少シノ 野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンデ カンジョウニ 入レズニ ヨクミキキシ ワカリ ソシテ ワスレズ 野原ノ 松ノ林ノ陰ノ 小サナ萱(カヤ)ブキノ小屋ニイテ 東ニ病気ノコドモアレバ行ッテ看病シテヤリ 西ニ ツカレタ 母アレバ 行ッテ ソノ稲ノ束ヲ負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテ コハガラナクテモイイトイヒ 行ッテ 北ニケンクワヤ ソショウガ アレバ ツマラナイカラ ヤメロトイヒ ヒドリノトキハ ナミダヲ ナガシヲ ナガシ サムサノナツハ オロオロ アルキ ミンナニ デクノボート ヨバレ〈マタ〉ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハ ナリタイ

私がこの詩を口ずさんでいると、妻が「どうして北だけは”行って”が先にくるの?」と聞いてきました。その時とっさに答えられませんでしたが、賢治は喧嘩や訴訟があるから、わざわざ行ったのではなかったのでしょう。行った結果そういうことに出くわしたら「つまらないからやめろ」と言ったのでしょう。

私はこの詩が好きになりました。今日の「銀河鉄道の夜」「宮沢賢治…その愛」も楽しみです。

Word 97とWord 6.0,Word 95の互換性

以前、雑貨屋WeeklyをWORD97で作成し、Word 6.0またはWord 95に変換して発行したにもかかわらずWORD95を使っている方から文字化けで読めないという連絡が相次ぎました。ですからWord97とWord95の互換性はなくマイクロソフトもバカなことをするなあと思っていましたが、この問題を解消する方法がありましたのでご紹介します。困っている方は試してください。

マイクロソフトのホームページの中にあります。

http://www.microsoft.com/japan/office/officeFreeStuff/Word/viewerをご覧ください。下記の変換コンバーターをダウンロードできます。

Microsoft(R) Word 6.0/95 Binary Converter for Word 97

マイクロソフト ワード 6.0/95 バイナリ コンバータ

Word 97上で、Word 6.0/95 のファイル形式 (.doc形式) での保存を可能にする文書変換プログラムです。Word 6.0/95 バイナリ コンバータを利用することによって、Word 97 で作成した文書ファイルを RTF 形式でなく、Word 6.0/95 の通常の文書 (バイナリ) 形式で保存できるようになります。

(WRD6EX32.EXE 662KB)

Microsoft(R) Word 97 Import Converter for Word 6.0/95

マイクロソフト ワード 97 インポート コンバータ

Word 97 コンバータは、Word 97 で作成された文書ファイルを、MicrosoftR Word for Windows 95 (以下「Word 95」といいます)、および MicrosoftR Word 6.0 for Windows (以下「Word 6.0 といいます) で、Word 97 の文書を開くための変換プログラムです。このコンバータをインストールすると、Word 97 形式の文書を、それぞれの Word を使って読み込むことができるようになります。

(WRD97CVN.EXE 997KB)

編集後記

やっとワイフと娘が日本から帰ってきまして三人暮らしになりました。一人暮らしは気楽だと言う人もいますが、私にとっては、家族でワイワイがやがやで暮らす方が楽しいと思います。

Zakkaya Weekly No.88

雑貨屋店主 大西良衛 ronishi@earthlink.net