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NO.865             Ryo Onishi              12/9/2012  

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雑貨屋のひとり言

金曜日の夕方、16階の我が家で少し気持ち悪い揺れを感じました。昨年の東北地震のことが脳裏をよぎりました。関東、東北の皆さんはちょっと心配されたと思います。読者の皆さん、被害は無かったでしょうか?
12月になったばかりなのに真冬並みの寒さがやってきたので、来年の1月2月はどうなるのか気になります。家の中でもしっかり着込んで寒さ対策をして、外から帰ったら手洗いとうがいを励行することにしています。≪R.O≫

 

渋柿の長持ち

前々回のこの欄で、「青柿が熟柿弔う(あおがきがじゅくしとむらう)」という諺を引用しました。まだ熟していない元気な青い柿が、遠からず自分も同じ運命にあることに気付かずに、熟して先に木から落ちた赤い柿を見て同情することを喩えたものです。

ここロサンゼルス周辺では『柿』は今が旬であり、特に日系のスーパー・マーケットでは店頭によく見られます。当地では今年は柿が豊作のようです。我が家の庭には植えていませんが、数軒の知人宅に柿の木があり、特にそのうちの一軒の裏庭には見事な柿の木があり、今年は枝も折れんばかりに実がつきました。おかげでそこから沢山の柿をいただき、毎日おいしくデザートとしていただき、堪能しています。

日本では、「ほし柿」も古くは『延喜式』に祭礼用の菓子として記載されており、また飢饉の折などには非常食として用いられていたのだそうです。乾燥によって表面にしみ出て乾いた白い粉の成分は果糖とブドウ糖で、中国ではこの白い果粉が砂糖代わりにかき集められて「柿霜」と呼ばれ、貴重品だったと知りました。

「青柿が熟柿弔う」のほかに以前、この欄で、柿に関する諺として、「柿が赤くなれば、医者が青くなる」という表現をご紹介しましたが、今回も、また『柿』に関する諺を取り上げます。

『渋柿の長持ち(しぶがきのながもち)』という表現があります。渋柿は、枝に実っていても、渋いから人にも採られず、熟しても崩れにくいので長く枝に残ります。このことから、なんの取り柄もない人のほうが長生きすることの喩えとして、また、欠点が必ずしも不幸とは限らないということの意味に使われたりします。佳人薄命(かじんはくめい:美人は病弱だったりして早死にすることが多いということ。また、不幸せな場合が多いということ。)とは意味が同じで逆の使われ方といえるでしょう。また「憎まれっ子世に憚る」にも相通じるところがありそうです。

『渋柿の長持ち』という諺から、なんの取り柄もない、ダメな人間でも、生きていること自体に意味があり、どんな人生にも決して無駄はないのだと教えられます。凡庸な私に対する応援エールであると感じ、とても身近で親しみを感じさせてくれるこの表現を私はいつも身近に置いています。

また、『渋柿が熟柿に成り上る』とは、どんなものでも時間と共に変化するということの喩えとして使われますが、これも今は凡庸でも頑張れば、時間とともに変化し、渋みがとれて熟柿になれるのだという意味に解釈して大切にしています。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


好きだよと口説きにかかる偽ダイヤ

口説かれてトカゲの尾とは気がつかず

大口を叩きためらい傷ばかり

ああ言えばこうで黙ればつけ上がる

見ざる聞かざる 言う口は持っている


( ニュースやぶにらみ )


「震度5」
地盤は大丈夫か −立候補者

「さよならブルーバード車」
憧れでした −三丁目の夕日

「一念発起」
よし! ゴルフをやるぞ −43歳


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

今週はお休みです。

 

茶子のスパイス研究

トクホと健康食品を考える

″この一粒でキャベツ10個ぶんのビタミンがあるのよ。今のお野菜は昔のような栄養価が無いから、こうやってサプリメントで補うことが大事なのよ ″友人は、そう言って私に細かく仕切られた箱に入っているカラフルな錠剤を見せてくれた。″これがカルシウムでこれがビタミンEで ″次から次に説明しながらポンポン口に放り込んでいく彼女を見ていてその数の多さに圧倒されたのを覚えている。
医者であった彼女は忙しい時はそのサプリメントがいつの間にか食事の代わりになっていったようだ。そのうち、そのサプリメントの勉強会や集まりにも熱心に通うようになっていった。そういうサプリメントの会社の本部は何故かアメリカのユタ州に集中している。
昔、SF小説で未来の宇宙食として食事は全部カプセルになっていて何粒か食べればそれで栄養管理も出来て簡単になるというのを読んだ時ずいぶんつまらないな〜と思ったことがある。食べ物の香りや味わい歯触りが無いなんて味気ないと思った。食べ物はやっぱり5感で楽しみながら食べたい。
個人的にはビタミンCの錠剤を飲むよりオレンジ一個を剥いてそのまま食べる方が好きだ。お腹も心も満たされるしオレンジの皮をむいた時、オレンジの皮から飛び散る精油がそのまま鼻から脳に肺から血液全身に広がって爽やかな気分になれる。
最近日本で良く聞くトクホという言葉も気になっていたので ″トクホと健康食品を考える″という講演会に出かけてみた。
トクホとは特定健康用食品のことで健康食品に比べて一定の効果が認められた安全な科学的根拠があるものをさすらしい。以前、薬と薬の組み合わせからくる副作用が問題になって騒がれた事があったが最近は薬とトクホや健康食品の組み合わせによっても弊害が出てきているケースもあると話されていた。
今回、スピーチをなさった高橋久仁子先生の話は実にシンプルで明快でわかりやすかった。″結局、これを飲めば健康になるとか痩せるといったものは、ありません。過大広告に騙されてはいけません “と警鐘をならした。果物や野菜を食べすぎたとしても特定の栄養素を取り過ぎる事はないがベーターカロチンだけ抽出した錠剤のものなどは百倍千倍のものを満腹感なく簡単に取れてしまう。ビタミンAが豊富なレバーも食べすぎれば飽きるがその飽きるという感覚が大切なのだと言う。確かに何かが足りていない時は自然と体が欲する事がある。その自分の体の声にもっと耳を傾ける事が大事なのだろう。
″トクホと健康食品を考える“のセミナーは過大広告の商品について追跡調査を行った報告と説明なども聞くことが出来ていろいろ参考になった。
そして高橋久仁子教授は最後にこう締めくくった。健康に暮らしたいのであれば適度な食事、運動、休憩を心がけることです。人間は雑食昼行性の生き物なんです。だから動物性の肉も野菜も何でもあらゆるものをバランス良く食べ昼間動いて夜は寝るというのがいいのです。″と。
その日、母は101歳になる日野原先生(聖路加国際病院理事長)の講演に出かけていた。母曰くステージの階段を駆け上がってきた日野原先生は50分間の講演中、立ち続けでお話されたそうだ。日野原先生の健康哲学も高橋久仁子教授の話と重なる。それに+生きがいや趣味を持つ事これが健康に暮らす基本だと、、、、、


茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

12月5日、ウェストコーストジャズの代表的なピアニスト、Dave Brubeckが逝去されたとニュースで知りました。
1920年カリフォルニア州コンコードで生まれ。享年91歳。
彼の代表作である"Take Five"は誰もが一度は聴いたことのある曲だと思います。
ポールデズモンドのアルトサックスが印象的でどちらかというとBrubeckのピアノはちょっと地味ですが、心に残る名作だと思います。
雑貨屋556号で一度ご紹介しているのですが、あらためて今回、紹介させていただきます。

"Time Out" Dave Brubeck
01-Blue Rondo A La Turk
02-Strange Meadow Lark
03-Take Five
04-Three To Get Ready
05-Kathy's Waltz
06-Everybody's Jumpin'
07-Pick Up Sticks

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

衆議院選挙が告示され、12政党で選挙戦が繰り広げられています。どの党が政権を取っても同じじゃないかと思う反面、この選挙を機に日本が元気になるきっかけになって欲しいと思います。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.865

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com