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NO.863             Ryo Onishi              11/25/2012  

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雑貨屋のひとり言

昨年大阪駅に大丸百貨店と三越伊勢丹が入った大阪ステーションシティが誕生し、賑わっていたと思ったら、先週は老舗の阪急うめだ本店が7年越しの建て替え工事を経てグランドオープンしました。JR大阪駅の周辺はまさに百貨店の激戦区です。新装の阪急うめだ店にはまだ行っていませんが、いろいろ趣向を凝らしていて面白そうです。今は大変混雑しているようなので、しばらくしてから行ってみたいと思っています。百貨店はファッションなどの売り場は、ちょっと買いにくいイメージがあります。店員が多すぎるのも気になります。しかし、百貨店も生き残りをかけているのであの手この手で変化を遂げていくと期待します。≪R.O≫

 

健康寿命と青柿・熟柿

私はほゞ月に一度、当地(ロサンゼルス)の日英バイリンガル日刊紙「羅府新報」のコラム欄(磁針)に寄稿しています。今回の「磁針」は私が以前、この雑貨屋ウイークリー(Zakkaya Weekly No.859、No.860)に「健康寿命」として書いたものを一部修正して送りました。以下がその文章です。(羅府新報掲載、11月21日付)

日本の厚生労働省によると、「健康寿命」とは「介護を受けたり、病気で寝たきりにならず、自立して健康に生活できる」年齢のことなのだそうだ。日本の場合、平均寿命と健康寿命との差は男性で9年、女性で13年ほどあるという。この差の間が「介護を受けたり、病気で寝たきりで、自立して健康に生活できない」期間になるわけだ。

ということは、平均的な私たちは晩年の約10年前後は誰かしらの力を借りなければ生きられないということなのだ。豊かな老後と充実した生涯を送るためには、健康寿命をどれだけ延ばせるかがポイントになる。

国民の高齢化にともなう介護予防の重要性を受け、日本では新たに70歳以上の人を対象に、国が高齢者の健康維持に欠かせない骨や関節などの衰えを防止する軽い運動なども取り入れた運動指針を定め、推奨するようにしたそうだ。

介護生活は当人だけでなく、その家族にまで負担をかけるもので、誰もが避けたい事態だ。とはいうものゝ、どれだけ気をつけても、生きている限り私たちは齢をとり、老化は進む。そして怪我や病気による寝たきりリスクは高まっていく。こればかりは避けられない。

今の季節が旬な柿をとり入れた諺に「青柿が熟柿弔う(あおがきがじゅくしとむらう)」というのがある。まだ熟していない元気な青い柿が、遠からず自分も同じ運命にあることに気付かずに、熟して先に木から落ちた赤い柿を見て同情することをいう。

今は元気で動けても、やがて介護の世話になるかもしれぬ、ということは私たち誰もが認識しておかねばならぬ。ところで、私自身はどうかというと、実は透析、血糖値管理、癌手術後の諸内臓チェックなどに日々を費やしており、家庭内での介護と外出時の運転手段は妻に全面的に頼っているので、もはや健康寿命中とはいい難く、青柿から熟柿に限りなく近付いている状態だ。

熟柿に近付いてから健康寿命の重要性に気づいても、少々手遅れかもしれないが、これ以上悪くならないために、気力は衰えないようにし、精神的な健康寿命について認識を強く持とうと思っている。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


喜を哀を踊る足腰まだ動く

自分史の苦笑こんなに遠回り

平均寿命越えたおまけを楽しもう

しがらみを脱ぎ人間に戻ります

色即是空とりあえず飯を食う


( ニュースやぶにらみ )


「事実上の選挙戦」
もう師走です −国会のせんせい

「出馬断念」
県外もだめだった −鳩山元首相

「夫のへそくり 妻の三分の一」
あんたそんなにあるの −女房


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(256)「忘れまい、3.11の恐怖」

年々、月日の流れが速く感じるようになる。今年1年も速かった。もうすぐ“忘年の月”。この1年にあった苦労や嫌なこと、腹立たしかったことを忘れる月。翁も、2012年を振り返る。翁は世の中の不条理に対して年(歳)甲斐も無く、よく腹を立てる。今年も(政治や諸事件に関して)腹の立つことがいっぱいあった。その都度(テレビ番組で阿呆なことを言ったりしたりする奴に向かって)(翁の口癖)「このバカタレ!」と怒鳴ったり、折々『余話』で吼えたりなど、適当にガス抜きをしていたのでストレスを溜めないで済んだが、思うに翁、残念ながら達磨大師(禅宗の開祖)の人生訓『気は長く、心は丸く、腹を立てず、人には寛大に接し、己れを小さく(謙虚にすべし)』の境地に達する見込みはない。

“喉元過ぎれば熱さを忘れる”という故事がある。どんなに苦しかったことや辛かったことも(時が経てば)忘れる。いいではないか、忘れたいことは忘れてしまう(全く忘れてしまうことは出来なくても気持ちが軽くなる)、ということは、今がそれだけ幸せになっている、ということだろう。だが、時が経っても絶対に忘れてならないのが他人から受けた“恩”と“自然災害”だ。“恩”を忘れるか否かは個人の人格の問題だが“天災”は個人の力ではどうにもならない。3.11(東日本大震災)の被災者たちは、あの時の、日本中をはじめ世界の国や地域、団体、個人から受けた“恩”をけっして忘れていないし、あの時の、未曾有の天災(悲劇)を永久に忘れることはない。忘れているのは(政局に明け暮れた)馬鹿な政治屋どもの“被災者に寄り添う気持ちと、進まぬ復旧復興への政治責任”だ。

“天災は忘れた頃に来る”と言い出したのは、明治・大正・昭和(初期)の3代に亘って活躍した物理学者・随筆家・俳人の寺田寅彦(1878年―1935年)である、と言われている。寺田の随筆(友人に宛てた手紙)の中に、こんな一文がある。
「(概要)僕らは今度の震災(関東大震災=大正12年)の調査を引き受けて毎日焼け跡を調べて歩いている。夜寝ると、眼の前に焼け跡の光景や、焼死者や水死者の姿が浮かんで仕方がない。(中略)必要に応じて江戸時代の大震災の記録も調べているが、昔の人は、今度、我々が経験したことをとっくに経験している。今の人はそれを忘れてしまっていたから、こんなことになったと思う。今の人は、ちっとも進歩していない」・・・
更に『寺田寅彦巣遺筆集(地震国防)』の中に、このような文章がある。
「(概要)人間、何度同じ災害に遭ってもけっして利口にならぬものであることを歴史が証明する。(中略)我が国は“地震国防”は事実上ゼロである。このことを誰も問題にする者(政治家)はいない。戦争はしたくなければしなくて済むかもしれないが、天災は“待ってくれ”と言っても待ってはくれない。そして、この恐ろしい惨劇の日は、(間違いなく)ジリジリと近づいているのである・・・」。

先頃、国の中央防災会議は、東海・東南海・南海地震などが同時発生するマグニチュード9級の『南海トラフ巨大地震』(静岡県沖から四国、九州沖にかけての浅い海溝<トラフ>沿いで発生する地震)について被害想定を発表した。死者は約32万3000人、そのうち津波による死者は23万人(全体の7割)、家屋等の全壊は238万棟に達するという。中央防災会議は“防災対策による軽減効果”も発表している。深夜発生の地震の場合、10分後に7割の人が避難を始め、津波避難場所に逃げ込めば、津波による死者数は約8割減らせる。また住宅の耐震化率が(今より)9割向上すれば建物崩壊数は約4割減らせるとしている。

しかし『南海トラフ巨大地震』は今まで経験したことがない≪広域災害≫・≪複合災害≫の2つの特異な災害状況が生まれ、とてもじゃないが死者32万人だの家屋等の全壊238万棟程度では済まない、という見方もある。≪広域災害≫(東日本大震災では災害救助法が適用された基礎自治体は241であったが)『南海トラフ巨大地震』による被災地(災害救助法の適用を受ける基礎自治体)は、ゆうに700(我が国の基礎自治体の約40%)を超える。
死傷者は1000万人に達し、何らかの影響を受ける人は3000万人以上。加えて災害救助の人員や救援物資の不足などによる想定外の問題が生じる、とされている。≪複合災害≫としては(1)静岡平野、濃尾平野、大阪平野を襲う津波、そこには人口や社会資本が集中、広大な地下空間もある。その被害たるや想定不能。(2)地震・津波で破壊された海岸護岸、河川堤防、砂防施設などの防災施設の復旧の遅れによる2次災害、(3)豊後水道と紀伊水道から北上する津波が瀬戸内海で大暴れ(することを予想)すると瀬戸内海沿岸地域は勿論、津波が動く沿岸地域の被害はこれまた想定不能。

“被害想定不能”の『南海トラフ巨大地震』に立ち向かうにはどうすればいいか(上記のような≪広域・複合災害≫の経験がないから)確たる戦略・戦術は皆無。しかし、政府も行政も国民も“考えられること、出来ること”は実行しなければならない。例えば海岸や川岸の護岸設備の増加強化、古い建造物の耐震化、(津波からの)避難場所の指定や施設・道路の整備、災害情報システムの充実、啓蒙活動と定期的な避難訓練・・・と言っても、個人で出来ることに限度がある。これはやはり行政(県や市区町村)が地域の特性(地勢・気象・人口動態・社会環境、時間帯別人や物の動きなど)に基づく“地域防災・減災プラン”の作成、更に行政が音頭をとって定期的なキャンペーン、避難訓練を繰り返し行なうことなどが肝要であろう。『高層難民』『帰宅難民』『避難所難民』『生死を分ける3秒・3分・3時間後』などの著者・渡辺実氏(防災・減災ジャーナリスト、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長)は「南海トラフ巨大地震では生き残るも“地獄”、行政は巨大地震での“負け戦”も視点に入れて住民を守れ」と警鐘を鳴らしている。同感である。

“忘年の月”忘れてならないのが“恩”と“天災“。この1年の締めくくりにもう一度、3.11の被災者に心を寄せようではないか・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

高尾山の胡麻団子

この数年、春か秋に一度は訪れる高尾山。この山は新宿から50分で手軽に行ける東京近郊の山だ。駅から歩いてすぐに登山口があり歩くのが苦手な人でもケーブルカーとリフトの2種類があるので便利な山だ。
そこに行くと必ず食べるのがこの胡麻団子。高尾山には登山口から始まって頂上に行くまでの間あちこちでお団子屋さんを見かける。そば粉を使った蕎麦だんご、炭火焼だんご、天狗だんご、三福だんご、十穀だんご、焼きだんご等などお団子好きな人には楽しい場所だ。その中でやっぱり権現茶屋の

胡麻だんごが私は1番好きだ。あの、もっちりとしたお団子の柔らかさといい擦り胡麻の配分といいお団子のほどよい甘さといいそのバランスが絶妙なのだ。炭火でコンガリ焼き色をつけ仕上げにサッとハケでお醤油のタレを塗ってくれる。この素朴などこにでもあるような、ただのお団子なのに毎回ここに来るとこの胡麻団子が食べたくなる。初めてそのお団子を食べて一遍でこの胡麻団子のファンになってしまった。他でも胡麻団子を食べてみたがやっぱり高尾山のあの胡麻団子にはかなわなかった。自分でも、その味を真似て作ってみようと試みたが、その味にはならなかった。それから高尾山に登ったらあの胡麻団子を食べることに決めた。
ちなみに胡麻もスパイスのカテゴリーに入る。胡麻は漢方でも使われインドでは胡麻油を体に塗る治療方法もある。ミドルイースタン昔はアラビアの千一夜物語にも登場した胡麻だが日本には仏教とともに中国から伝えられ奈良時代に栽培が始まったそうだ。日本料理にも胡麻を使った料理がたくさんあるが胡麻を使うと大抵どんな料理でも美味しくなるので、そこから″ごまかす ″という言葉が出来たという説もあるらしい。何だか眉唾のようだが…

今年の秋はちょうど紅葉の見ごろでお天気に恵まれ青空に雪を頂く富士山を見ることが出来た。いつもは行列で見るだけだった願い石も今回は珍しく待つ人が少なかったので、この願いが叶うという石の輪をくぐりぬけてみた。

最近、出来て有名になったという高尾山のトイレも見学ついでに入ってみた。近代的な山小屋風の木作りトイレは全部ウオシュレット付きで着替える場所や赤ちゃんのオムツを替える場所まであり女性用のトイレの数も男性に比べて圧倒的に多かったのも感心した。
さて、次回この高尾山に来るのは桜の頃か、もみじの頃だろうか…

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

このアルバムは静かで落ち着いた特徴のあるジャズですが、ちょっと陰気な感じもするピアノです。気分が落ち込んでいるときに聴くアルバムではないかもしれません。
Brad Mehldauはフロリダ・ジャクソンビル生まれのジャズピアニストです。

"The Art Of The Trio, Vol. 3: Songs" Brad Mehldau

01-Song-Song
02-Unrequited
03-Bewitched, Bothered And Bewildered
04-Exit Music (For A Film)
05-At A Loss
06-Convalescent
07-For All We Know
08-River Man
09-Young At Heart
10-Sehnsucht
1998年の作品

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

寒くなってきました。もう冬の服装になりました。着るだけで暖かくなるヒートテックのシャツや、軽くて暖かいダウンジャケットはどこのご家庭にもり、大変お世話になっていると思います。高品質なこれらの製品を手ごろな価格で提供してくれている日本のメーカーに感謝したいですね。土曜日は近所のユニクロで暖パンとダウンのベストが特売で半額でした。開店と同時に飛ぶように売れていました。みなさん広告をよく見ていらっしゃいます。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
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Zakkaya Weekly No.863

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com