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NO.859             Ryo Onishi              10/28/2012  

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雑貨屋のひとり言

早いもので10月ももう終わりです。今日は朝から雨が降っているので、日中でも温度が上がらず、ちょっと肌寒い感じです。これからはひと雨ごとに寒くなってくるのでしょうね。
マイクロソフトからウィンドウズ8が発売されました。スマホやタブロイド端末にも対応しているということで期待されているようですが、みなさんOSは何を使っているのでしょうか?私は未だにウィンドウズXPを使っています(ウルトラブックはウィンドウズ7)。PCで一番よく使うのは株式投資用のソフトと音楽管理ソフト、そして雑貨屋ウィークリー編集用ソフトです。創作活動や編集作業を行う人はまだまだPCの方がいいと思いますが、メールやゲーム、音楽、動画程度ならスマホで十分ですから、はたしてこのウィンドウズ8がマイクロソフトの巻き返しになるかどうか。≪R.O≫

 

健康寿命

「ピン・ピン・コロリ(PPK)」という表現があります。普段は「ピンピン」と元気に暮らし、いざとなったら病気で苦しむことなく「コロリ」と死のうということで、これはある意味で生死の理想ではないでしょうか。

インターネット上のウイキペディアによると、この表現は長野県高森町で、北沢豊治という人が健康長寿体操を考案し、日本体育学会に「ピンピンコロリ (PPK) 運動について」と題し発表したのが始まりなのだとか。長野県佐久市には「ぴんころ地蔵」まで建立されているそうです。
 
日本の厚生労働省が「健康寿命」なる新しい指標を出して発表しています。これによると、健康寿命とは、「介護を受けたり、病気で寝たきりにならず、自立して健康に生活できる」年齢のことなのだそうです。

ここで発表されている数字によると、日本の場合、2010年の健康寿命は男性が70.42歳で、女性は73.62歳ということでした。これに対し、同じ年の平均寿命は、男性79.55歳、女性が86.3歳と発表されていますので、平均寿命と健康寿命との差は、男性は9.13歳、女性は12.68歳となり、この差の間(男性:約9年、女性:約13年)は健康ではなく、「介護を受けたり、病気で寝たきりで、自立して健康に生活できない」期間となるわけです。

身の回りのこともしっかり出来ず、ただ長生きでは少々さびしいことであり、出来れば避けたいのですが、こればかりは天から与えられた宿命であり、希望通りにはゆきません。ご本人だけでなく、要介護の場合は介護者の心身、物心あらゆる面での負担は尋常ではないと思われます。それでも明日の我が身は天に任せるほかありません。

出来ることなら健康寿命をできるだけ平均寿命に近づけ、生きることの尊厳や生活の質をどう保つのか。私たちの余生の送り方は、国家レベルで対策を講ずる問題であるとともに、私たち一人ひとりにとっても介護の問題も含め、重大な関心事です。 
河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


泣きたい日だってあろうになあピエロ

自分史のここでずれてる句読点

このままで終われぬという舌下錠

老いたりといえ一瞥のブルドッグ

百歳にまだギネスへの欲がある


( ニュースやぶにらみ )


「男女平等度 日本101位」
納得 −恐妻亭主

「在任4ヶ月、3ヶ月で再任」
今度は2ヶ月かな −滝法相

「吉田沙保里選手4年後も金≠」
寝言でも言ってみたい −野田首相


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(252)「実りの秋、再び上野公園で」

“再び上野公園で”の理由(わけ)は、先週号(251)「上野公園で芸術の秋」に続くからである。つまり『メトロポリタン美術館展』で“芸術の秋”を味わった後に“実りの秋”が待っていた。上野公園のど真ん中(噴水池広場)に出現した『農』の世界――稲穂が垂れる田圃や数種類の花・野菜畑、鈴生りのヒメリンゴの木、左右にテントの仮設店舗・・・

東北の米と言えば福島県の『コシヒカリ』、山形県の『はえぬき』、宮城県の『ひとめぼれ』、青森県の『まっしぐら』、岩手県の『いわてっこ』、秋田県の『あきたこまち』が有名だそうだが、目の前の田圃の稲が、どこの米だったか確認しなかった(10月19日、20日に稲刈りが行なわれたそうだ)。柿が熟れたような小粒の赤い実が枯木にいっぱい。翁、初めて目にする。通りかかった人に訊ねる「青森県の各地にあるヒメリンゴ。青森県庁の近くの街路樹でも見られるよ」田圃と畑とヒメリンゴの木の組み合わせは、まさに“実りの秋”の原風景だ。しばし見とれる。テントの仮設店舗の棚には(各県の)リンゴ、柿、葡萄、梨などが並ぶ。『東北復興産直市』の垂幕を見て、翁、いっそう関心が強まる。

仮設店舗の売り子(スタッフ=初老の女性と40代の男性)と“復興”について会話した。男性は「復興?とんでもない、復旧も進んでいない。なのに、なんで関係のないところに復興予算が使われるのか、政府のやっていることは全く理解できない」と吐き捨てる。ああ、あの問題か、“復興”に名を借りた復興予算(19兆円)の流用、例えば沖縄県の国道工事に5億円、東京都の国立競技場の復旧費に3億3千万円、シーシェパード(反捕鯨団体)の妨害阻止対策費に22億8千万円、その他の数県の道路工事にも。更に、もっと復興とはかけ離れた事業(中韓友好促進団体が行なう青少年国際交流事業)にも流用された。呆れるばかりだ。野田首相は「被災地以外に復興費が使われることは復興基本法などの法律で決まっており、けっして横流しではない。復興が遅れているとの声もあるが、今後も復興を加速させる考えだ」と述べた。翁、怒った「バカタレ!優先順位が違うだろう。(復旧・復興が)遅々として進まない被災地の実態を見れば、明らかに本筋を逸脱した横流しだよ。大震災から1年半以上も過ぎたのに今頃“復興を加速させる考え”だって?もはや視界のきかない泥水の中でチョロチョロしているドジョウの考えや言葉は不要だ。黙って実行すればいいのだ!」そのことを(2人のスタッフの前で)吼えたら、2人とも「全くその通りです」と目を輝かせた。復興庁の目的は「一刻も早い復興を成し遂げられるよう被災地に寄り添いながら、果断に復興事業を実施する」とある。女性スタッフが言う「言葉ばかりで少しも被災地に寄り添ってはいない。政府や行政が何かをしてくれているという実感がないのです。だから、こうして小さな復興イベントで皆様に“東北を忘れないで下さい”と呼びかけているのです」翁、胸を打たれる。

ところで、日本赤十字社が扱う(被災地救済の)義援金は、いったいどうなっているのだろう、と思って調べたことがある。厚生労働省は平成23年8月から1週間ごとに“義援金の配布状況”を公表しており被災県→市町村→被災者への流れになっている。今年9月現在までに受け付けられた義援金は約3,216億円、(救済に該当する)15都道県への送金は(中央共同募金と合わせて)約3.558億円。日本赤十字社いわく「お寄せいただいた義捐金は、全額、被災された方々のお手元に届けられ、手数料など日本赤十字社が取ることは一切ありません」とのこと。スタッフに「届いているの?」と訊いたら、2人、首をかしげ顔を見合わせるだけだった。もっと義援金の使途を明確にしなければ義援金を寄せてくれた海外の国や地域、国内外の団体や個人に申し訳が立たないだろう。

インターネットでこんな“呟き”を見つけた。(概要)≪9月に再び福島県南相馬市の豊間地区に行った。太平洋に面した海岸から空漠とした見渡す限りの荒れ地が広がり、私が3月に訪れた時と何も変わっていない。時間が止まったままだ。1年半も放置されている被災者のことを思うと(腹立たしくなる)・・・平和な時代が続くと、大切なことがこうも劣化していくのだろうか・・・“みちのく放浪子”≫

荷物を持つのが嫌いな翁だが、仮設店舗の棚に陳列してある柿、梨、葡萄を少しずつ買い求めた。わずか1000円ぽっち。「こんな程度じゃ、復興支援にならないね」と言ったら、女性スタッフが「いいえ、立ち寄って下さり、いい会話が出来ました。感謝です」と、柿を1つ、オマケしてくれた。電車の中で『東北復興産直市』の袋を(他の乗客に)見せびらかすように膝の上に置いた。いかほどの宣伝効果もあるまいが、偶然に出会った“実りの秋”と懸命に復興を願う被災者の魂に触れた、せめてもの返礼。それくらいしか出来ないもどかしさを感じながらの帰路であった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

小国の自然の恵み

昨日、家に戻ると玄関先に大きなダンボールの荷物が届いていた。送り主を見ると新潟の小国に住むOさん家族から送られたものだった。箱を開けるとそこには小国で育った元気なお野菜やお米がぎっしりと入っていた。 先週末は、その小国町の芸術村にある古民家でスパイスセミナーをやらせていただいた。その時に駅に到着した時から帰るまでずっとお世話になったのがこのOさん家族。このOさんご家族からの心温かいギフトに小国を愛する気持ちと人に対する思いやりの気持ちがじんわり伝わってきて、とてもほのぼのした気持ちになった。
小国山野田の芸術村 スパイスセミナー(彩美会館)

天神山野岩清水

この小国は新潟の長岡駅からバスだと65分、各駅停車で乗換えだと4つ目でそこから車で行かないとたどり着かない。今回このスパイスセミナーを企画してくださったのはS画伯の奥様のS女史。そのS女史がこの小国に芸術村があるという事を聞いてこの地を訪れた時に、ここは桃源郷のようだと気に入り、すぐにこの小国芸術村会館の近くにある古民家を購入したのだ。目的はS画白のギャラリーをここに作りたいとの思いと草の根の芸術振興に寄与する為だった。そして私のスパイスセミナーはそのS画家の絵が飾られてあるS女史の所有する古民家でやらせていただいた。

考えてみると私が初めてこの小国を訪れたのは数十年前、S女史の知り合いだった友人に誘われて車で訪れたのが最初だった。どこに行くのか誰が来るのか何のイベントがあるのかも、わからないまま、たどり着いたのが山野田集落にあるこの小国芸術村会館だった。 どこから集まってきたのか詩を朗読する人、びわや三味線をひく若者、演劇をする役者さん、踊りを踊る人など観客も入れて40人ほどの人が集まっていた。
季節は初夏。長いテーブルの上に出された、たくさんのご馳走がどれもこれも今まで見た事もない採りたての山菜料理や川魚で並べられた。その珍しい食べ物が美味しかった事を今でも強烈に覚えている。たくさん食べても胃にもたれる事はなく、山や川のエネルギーがそのまま体に浸透していくのを感じた。この小国はあちこち湧き水があり森の緑から発散される浄化された空気も土地のお野菜を美味しくしているのだろうと思う。
初めて訪れた小国芸術村でのその夜は、まるで浦島太郎が竜宮城に招待され天女の舞を見ながらご馳走を食べるシーンを彷彿するような不思議な時間と空間だった。高い天井からつるされたオレンジ色の灯りは薄暗くて何だか記憶さえもがセピア色で夢心地のままその夜はS女史の古民家に泊めていただいた。朝はカッコーの声で目が覚めたのを覚えている。朝もやの中の冷たい澄んだ空気と緑の匂いが心地よかった。
そして今回、再びその懐かしい山菜料理をOさんが用意してくださった。その料理はどこのレストランで食べるものより私にとって贅沢な滋味溢れる食べ物だった。中でも糸瓜、そうめんかぼちゃとも言われているシャキシャキ感のあるサラダも珍しく美味しかった。もちろん旬のお野菜ぜんまい料理も逸品だった。
ちょうど収穫祭の日も重なって翌日のお祭りにも声をかけていただき、あちこちで収穫されたお野菜や果物をいただく機会に恵まれた。
小国取れたて野菜 朝摘みお野菜 地元のお野菜

小国の冬は農業が出来ないほど深く雪が積もるという。その副業として雪を利用して漂白する方法を見出したのが小国紙として全国でも有名になり今では無形文化財として伝統和紙が受け継がれている。その発祥の地がこの小国芸術村なのだそうだ。昔、映画を作りに来た一行がここ古民家を地方と都会の人たちを繋ぐ交流場所、創作活動、発表の場として小国芸術村をオープンさせたのが始まりだそうだ。
その他にもこの小国は歴史とロマンあふれる町で以仁王の伝説にちなんだ花火大会が催される。ユーモラスな巫女爺踊りなど昔から伝わる民話もたくさんある。隠れキリシタンが住んでいた跡地に2マリア地蔵があったり、小国和紙と同じく無形文化財に指定された木喰仏立木観音もある。今回はその木作りの観音様が祭られているお寺にも巫女爺踊りのお人形もOさんの配慮で特別見せていただく事が出来た。
小国の味物語ポスター ざくろパウダー ざくろ(鈴木保氏)

だんだん若い人が都会に行ってしまって小国が寂しくなるとOさんがおっしゃっていた。日本の地方はどこも今その問題を抱えている。私などたいして役にたたないかもしれないけれど、何だかこの小国という町を盛り立てたい気持ちになってしまった。小国に新しく出来た ″もったいない村 物産店 ″も、ようやくだんだん人が入るようになってきたらしい。そこで私も小国のお野菜やお味噌を購入して東京に発送してもらった。
散々Oさんにお世話になり何だか自分の古里を訪れているような気分になってしまった私は来年の春もここを訪れたいと思った。
小国はまさに河合さんの ″あまり知られていない観光スポット″のような日本版の場所だと思う。機会があれば是非この小国に足を運んでほしい。次回はじっくり民族資料館や小国森林公園も歩いてみたいと思う。きっとタイムスリップしてしまうような不思議な感覚になるかもしれない、、、

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

すっかり秋になったからなのか、身体がちょっと疲れているからなのか、ちょっと静かな曲がいいなあと思います。今週もじっくり聴けるバラードです。Hannibal Marvin Petersonのトランペットはとてもいいです。John Coltraneも良いですがこのトランペッターも実にすばらしく、たっぷり一時間聴かせてくれます。John Hicksのピアノも、Richard Davisのベースも、そして中村達也のブラシが絶妙で、見事なアルバムだと思います。

"灯(あかり)+1"  New York Unit

01-WILLOW WEEP FOR ME
02-TENDERLY
03-GENTLE RAIN
04-SMILE
05-MANHA DE CARNAVAL
06-LOVER MAN
07-MOONLIGHT IN VERMONT
08-REMINISCING
09-GENTLE RAIN


Hannibal Marvin Peterson(Tp)
John Hicks(P)
Richard Davis(B)
中村達也(Dr)


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

2週間前に今年、大変お世話になった扇風機を掃除して仕舞いました。よく見ると3台が"YAMAZEN"というメーカーでした。このメーカーはシンプルな機能の製品を得意としていて世界中で売れているようです。日本の大手電機メーカーはシンプルな機能の製品を作っても採算が取れず、どうしても高機能で高価格の製品になってしまいます。シンプル機能で安価を求める市場のニーズとマッチせず、結果、販売不振で経営が苦しくなってしまうという悪いパターンになっています。高性能であれば何でも売れると考えるのは企業側のおごりで、消費者や市場を見ずに商品企画するから、今日のようなみじめな状況に追い込まれているのだと思います。株価も低迷しています。また昔のように強い会社に戻れる日が来ると信じたいですが、どうでしょうか。


雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.859

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com