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NO.858             Ryo Onishi              10/21/2012  

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雑貨屋のひとり言

あの悲惨な震災から1年半以上も経つのに、被災地や被災者の気持ちをほったらかしにしたまま、訳のわからないところで復興予算を使っているのを知り、とても腹立たしく思います。省庁は日本の危機的状況を無視して何の改善も改革もせず予算を勝ちとることしか考えていないようです。このままでは早いうちにギリシャやスペインのように国が破綻するでしょう。日本はもう危機的状況を過ぎていると思います。政治家生命を欠けて頑張ると言っている政治屋に限って、今の地位や立場に固執して、自分を守ることを中心に考えて行動しています。うそつき政治屋はさっさと退場してもらいたいと思います。≪R.O≫

 

詩 吟 礼 讃

前々回から私の趣味である詩吟に関する文章を載せていただいています。またまた読者から数件の問い合わせをいただきました。これに答える意味も兼ね、今回も詩吟に関する、以前(10年前)、私が書いたコメントの再掲をお許しください。

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なにげなく興味を感じ、詩吟の会に入門して5年(現在では15年)の歳月が過ぎました。詩吟とは漢詩に節を付けて吟ずることをいいますが、さすがに日本古来の伝統芸術であり、その奥の深さに今更ながら感じ入っているところです。

南カリフォルニアにはいくつかの詩吟流派の会が存在しますが、私達の会もそのひとつです。私のような進歩の遅い出来の悪い生徒も、週一回詩吟クラスに通い、師範の先生に迷惑をかけながらも和気藹々と楽しく研鑽に励んでいます。

漢詩の吟詠はもともと中国で発生したものでしょうが、日本でも独自の節付けがなされ、数百年の歴史を持つ文化にまで発展を遂げています。詩吟を学ぶことによって中国、日本の歴史を知り、漢字に親しむと同時に、腹の底から声を出して詩を吟ずる呼吸法は内臓を強くし、身体内から活力を生み、その上ストレスの解消にも役立ち、心身最高の健康法のひとつといえましょう。

私達の流派の会では90歳以上の会員もおり、かくしゃくとして詩吟を吟じています。この事実こそ詩吟が心身にわたる健康法である何よりの証拠といえるのではないでしょうか。私にとって詩吟とは、趣味であると同時に実益をも兼ねた最高の余暇利用法といえるようです。

私達の詩吟の会では、全員による吟詠大会が春・秋に開催され、吟詠・吟舞の二部門について、半年間の成果を発表しています。先日、恒例の2003年春季大会がロングビーチ市の日系人会館で開催されました。私が選んだ吟題は「詩吟礼讃」(網谷一才作)で、これこそ詩吟の本質を見事に凝縮し、語り尽くした四行詩だと思ったからです。

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朗々高吟す 雄壮の詩
心身爽快にして 楽しさ涯(はて)し無し
須(すべ)からく此の道に親しむべし 同行の友
力を丹田に籠(こむる)は 強健の基(もと)
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私の仲間うちでも詩吟と言うと、「あゝ、あの“べんせい、しゅくしゅくう〜〜”と蛮声を張り上げて唸るやつネ」という反応をよく耳にします。そして古臭いバンカラ書生が高吟するものといったイメージを持った人を多く見かけます。かくいう私も当初は漠然とそんな思いでした。

しかし実際に始めてみて、私は漢詩と詩吟の世界の高尚さに気がつきました。東洋古今の偉人、賢人や詩仙・詩聖たちが磨きぬいた言葉で綴る漢詩からは品位と人生に対する幾多の教訓を学ぶことができます。また、それらを吟詠することにより作者たちの心に触れ、よろこびと同時に何ものにもかえがたい感動を味わうことができるのです。

私達の宗家の言葉に「吟道即ち人道」というのがあります。詩吟の吟詠には(1)高品性(2)日本語の正しい理解(3)詩の正確な理解(4)的確なる詩意の理解、等が求められるとのことで、「詩吟の道こそ人間の生きる道に相通ずる」ということだと理解しています。

最近は、このような基本を守りながらもいろいろな詩吟の形式が新しく生まれています。詩吟といっても、吟詠の対象はただ漢詩だけにとどまらず、和歌、琵琶調や歌謡曲までもとり込んでいますし、また吟舞、画道吟、書道吟、華道吟、構成吟などバラェティに富んでいるのも時代の流れに沿った趣向なのでしょう。

詩吟というとどうしても古いイメージがつきまとい、若者層からは敬遠されがちですが、詩吟は精神的・肉体的にも健康向上に役立ち、その上、歴史とその教訓を知り、一般教養が身につくのですから健康指向・教養指向の現代人、特に若者世代にピッタリな趣味になりうるものといえるでしょう。

最近は尺八などによる伴奏付きの詩吟など、カラオケ時代に合わせた工夫もされています。詩吟本来の基本はきちんと守りながらも、時代の趨勢にも合わせた詩吟の形式を工夫してゆけば、若い世代の心を捉えることは確かであり、詩吟の未来は決して暗いものではなく、前途は明るいと期待を込めて思っています。 
河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


肩で風切りその先の向かい風

先手必勝土壇場で息が切れ

虎の威の落ち目に狐気がつかず

ヘラヘラの牙見抜かれた鬼の面

振り出しへ戻れと振った賽が言う


( ニュースやぶにらみ )


「格差拡大」
むなしさも −1票

「世襲候補続々」
だめと言われてもねえ −天下り官僚

「田中法相どの」
行動、言動には注意するように −田中文科相


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

句会場(千駄木)周辺散歩(65)
*蔵石家の店子B−村松梢風
『本朝画人伝』『正伝清水次郎長』など実証的な手法に裏付けられた評伝、そして『女経』のような情話作家で、私が20歳頃、読売新聞の連載で読んだ記憶がある『近世名勝負物語』の村松梢風も千駄木に縁がありました。
 村松梢風『私の履歴書』より。「私は義兄と共同で本郷根津に活動写真館をつくって一万円出資してあったが、それが欠損続きで一文の配当も来ないので余計弱ったわけだ。この活動館は現在もあって私が社長であるといったら驚く人が多かろう」
『谷根千28号』より。「私の母 大畑しんの弟が作家の村松梢風で、一時林町(現千駄木3丁目)の家にも同居していました。その時,梢風のアイデアで根津の芙蓉館を始め、あの人も株主の一人じゃなかったかしら。梢風のお母さんと奥さんを静岡に家を建てて住まわせ、自分は次から次へと相手を変えていました。うちに一緒に住んだ時も、女中たちには危ないからって部屋の中から鍵をしてもらいました。(大畑ちゑ子さん)
再び『私の履歴書』より。「私は数多くの女を買い漁ったが(略)吉原の大文字楼という見世へ足繁く通った(略)私はそこの飯たきばあさんとまで懇意になり、二階中の花魁とも親しくなった。この大勉強のおかげで私は吉原の表裏をほとんど知りくした。後に原稿を売る時になると、これが大へん役に立った」 大畑ちゑ子さんの、女中に部屋の鍵をかけさせたの話に頷けますね。

龍翁余話

龍翁余話(251)「上野公園で芸術の秋」  

前号の“運動の秋”(散歩)に続いて、今号は“芸術の秋“-――

上野公園の脇にある東京都美術館へ『メトロポリタン美術館展』(2013年1月4日まで)を観に行った。メトロポリタン美術館はニューヨーク・セントラル・パークの東側の一画にあり、五番街に面したルネサンス様式の建築は、世界最大級の美術館としての威容を誇り、収蔵品は約300万点を数える。アメリカ(絵画・装飾・彫刻)、古代近東、武器甲冑、アフリカ・オセアニア、アジア、エジプト、ヨーロッパ(絵画・彫刻・装飾)、ギリシャ・ローマ、イスラム、中世、近代、楽器、写真、工芸など17部門に分かれており、全ての部門(コーナー)を丹念に回るには1週間かかる、と言われている。翁はこれまでに2度(1986年と2005年)参観した。1度目はギリシャ・ローマ芸術部門、2度目はヨーロッパ絵画部門、いずれもニューヨークでのロケ(撮影)の合間だったので、それぞれ2時間ていどの見学しか出来なかったが、それでも“芸術の宝庫”に圧倒されたものだ。

その“芸術の宝庫”(の1部)を東京で観ることが出来る、と気持ちを弾ませて上野公園へ行った。翁は、絵画などの芸術にけっして造詣が深い訳ではないが、それでも幾人かの画家の名前と彼らの代表的作品数点は知っている(それは現役時代、海外取材の合間に暇つぶしにあちこちの美術館・博物館を巡って“にわか学習”をしたから)。例えばゴッホの『糸杉』(数点ある。ポスターの絵は『二本の糸杉』)、『ひまわり』(これも数点ある。写真左は『1本のひまわり』)、『アイリス』(これも何種類かある。写真右は『アイリスのある静物』)。

ほかに『アルルの女』、『夜のカフェテラス』、肖像画や自画像も沢山ある。また渓斎英泉(けいさいえいせん=江戸時代後期の浮世絵師)の『花魁(おいらん)』や歌川広重の名所江戸百景『亀戸梅屋舗』、『大はし あたけ(安宅)の夕立』を模写した日本画(油絵)も残している。そのゴッホと南フランスのアルルで共同生活をしたことがあるゴーギャンの大作『我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか』、これは長年の貧困と病苦、妻との絶縁などで希望を失い、死を決意して遺書代わりに描いたとされる作品だそうだ(自殺はしなかった)。ほかに『アルルの病院の庭』、『タヒチの女たち』、『マリア礼賛』などがある。“光の画家”と言われたモネの代表作『積み藁』、『ポプラ並木』、“人間派画家”と言われたルノアールの代表作『アルジェリア女』、『バレリーナ』、『ジプシーの女』、『読書をする女』、ミレーの『落穂拾い』、『晩鐘』などもいいが、翁がもう1人、大好きな画家がいる。クールベと言う写実主義画家だ。彼の『女とオウム』、『波と女』、『泉』などは、多くの画家が描いた裸婦絵の中でも最高傑作だ(と、翁は思う)。ところで、美術館や博物館の展示物は“撮影禁止”が常識。当然そのルールを遵守しなければならないのだが、翁、長年の“撮りたいものを盗る”というドキュメンタリー屋の悪癖が治らず、2度目のメトロポリタン美術館参観の時(けっして自慢すべきことではないが)ゴッホの絵(数枚)とクールベの裸婦の絵(数枚)が、いつの間にか翁のカメラに収まり(?)、今や翁の“お宝”としてパソコンに保存してある(上の2点の掲載写真も“お宝”の中から)。

さて、期待に胸をはずませての『メトロポリタン美術館展』参観だったが、何と言う解りにくい展示構成だろう。同展覧会の謳い文句は「古代から現代までの絵画、彫刻、工芸品、写真など全133点を“理想化された自然”、“自然の中の人々”、“動物たち”“草花と庭”、“カメラが捉えた自然”、“大地と空”、“水の世界”の7章で構成している」構成者(東京都美術館の学芸員?)らの一方的な“押し付け切り口”が、多くの参観者を戸惑わせているようだった。好きな画家の絵を(あちこち)探し回る人、場内の照明が暗過ぎて、おまけにキャプション(解説文)の文字が小さ過ぎて、よほど近づかないと読めない。「訳が分からない」「疲れるね」の声が聞こえる。(当日は)シニアが多かったこともあるが、それほど広くもない展示室ごとに用意されている休憩椅子はどこも満員。それほどに参観者を疲れさせる、体力的と言うより精神的疲労だろう。何故もっと、参観者心理を考えなかったか、何故もっと(その作品を描いた当時の)画家たちの思想・時代背景などを大切にしなかったのか、主催者の独り善がりの展示演出に翁、いささかムカついた。

全133点のうち、翁が知っている作品はゴッホの『(二本の)糸杉』、ゴーギャンの『水浴するタヒチの女たち』、ミレーの『麦穂の山:秋』、ルノワールの『ヴェルサイユ』くらい。
先に述べたように“翁は、絵画などの芸術にけっして造詣が深い訳ではない”が、ことさら再認識させられた。翁が、疲れムカついたのは、あながち主催者の“独善的展示演出”に対してばかりではない、どうやら自分の(絵画芸術に対する)造詣の浅さにガックリした(ショックを受けた)ことが大きな理由だったようだ。悔しいから(もっと学習して)来月もう一度行こう、と考えている。翁の芸術の秋は『メトロポリタン美術館展』に始まり、終わるのかも知れない・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

紹介するアルバムを探すとき、Xアプリに登録されているアルバムのまず一曲目を聴きます。頭出しの部分が地味な感じで始まるとそのアルバムの印象は悪くなります。でもしょぼく聞こえるのはPCでディスプレイについている小さなスピーカーで聴いていることが原因であることが多々あります。
プレーヤーのアンプを通して聴くとしょぼい曲どころか、なかなかいいアルバムで聴けば聴くほど良くなります。(耳に馴染んでくると言ったほうがいいかもしれません。)
まだまだこんなアルバムがいっぱいあると思うので探すのが楽しみです。
今日、ご紹介するアルバムはまさにそんなアルバムです。
ユッカ・エスコラはThe Five Corners Quintet(まだ紹介していません)のトランペッターで、これは彼のソロアルバムです。
トランペットとフリューゲルホルンの魅力をたっぷり聴かせてくます。

"Walkover" Jukka Eskola

01-First Time
02-Jova
03-Chip 'n' Charge
04-El Aedaps
05-Half Time
06-Cadets
07-Teddy's Stretch
08-Dark Corner
09-Double Time
10-El Aedaps (Beni Mellal Version)

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

良い季節になりましたが、この時期は服装に困ります。薄着だと寒いし、厚着もできません。風邪をひかないようにしましょう。カジュアルパンツをZARAで買いました。ウェストサイズが4cm飛びなのでゆったりにするか、まったく余裕度なしにするかですが、もちろんぴったりサイズにしました。少しでもお腹周りが太ると穿けないことになります。お腹をへこますことは恰好だけでなく内臓の垂れ下り防止にも、腰を守るためにも大変有効です。これからもできるだけゆったりサイズのパンツは穿かないようにしたいと思います。

Androidスマホ
スマホ人口がどんどん増えてきました。スマホにすると画面を見る時間が確実に増えます。そのとき問題なのが首を曲げて画面を見ることです。首は重たい頭を支えていますので、下を向く姿勢は首に負担がかかります。その結果、肩こり、首凝りになってしまいます。この問題を解決できるアプリはないものでしょうか?


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Zakkaya Weekly No.858

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
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