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NO.819              Ryo Onishi              1/22/2012  

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雑貨屋のひとり言

インフルエンザが流行っているようです。今年から私は通勤電車に乗らなくなったので、車両内のほとんどの人がマスクをしているという3年前のような奇妙な光景は見れなくなりましたが、それに近い状況になっているのではないかと想像しています。街を歩いていてもマスクをしている人が多いなあと感じます。来週から、またきびしい寒さになるらしいですから、風邪を引かないように用心したいと思います。≪R.O≫

 

初夢アシモ

昨年11月に発表された改良型二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」は、また一段と性能が向上し、その様子がテレビで放映されていました。ASIMO という名称は「Advanced Step in Innovative Mobility:新しい時代へ進化した革新的モビリティ」の頭文字をとったものなのだそうです。

そもそも「アシモ」とは、日本の本田技研工業が開発している世界初の人型二足歩行ロボットであり、予測運動制御によって自在に歩くことができ、階段の上り下り、旋回、ダンスなども可能なロボットです。昨年、ニューヨーク証券取引所の始業ベルを人間以外で初めて鳴らしたという快挙も成し遂げています。

新しい改良型は身長130cm。体重48kg。人の動きを感知し、自律的に行動が可能となっています。これまでも人を追従して歩行、手を出すと握手する、障害物を回避する、音声認識や発音、階段歩行などが可能だったのですが、改良型では、さらに三人が同時に発する言葉を認識したり、衝突を避けることも可能となりました。

また、身体能力の向上により時速9kmで走ったり、片足けんけんや両足ジャンプなどを連続して実行したり、水筒のふたを器用に回して開け、柔らかい紙コップをつぶさずに握って、飲み物を注ぐ。両手の5本の指を自由に操り、手話もできる。周囲にいる人の動きを予測して、よけながら進む。でこぼこ道も問題とせず、バランス感覚も優れているなど、たいへんな優れものです。

これだけの能力を持つ人型ロボット「アシモ」はまさにハイテクの粋を集積したもので、ものづくり日本の象徴ともいえるでしょう。これからもさらに進化し、医療介護、身障者のためのリハビリ、原発関連作業など、人間に代わる仕事をしてもらえるような機能が搭載されることでしょう。今後も進歩を続けるであろう「アシモ」には注目したいと思います。

私の今年の初夢は「アシモ」でした。夢の中の「アシモ」たちは既に人工知能を持ち、自らの意思で活動していました。首相になった「アシモ」は仲間を閣僚に任じ、人間を政治家から外していました。「アシモ」内閣は政治の世界から一切の不正を排除し、クリーン政治を標榜していました。警察官も「アシモ」でした。彼らも正義の味方であることに忠実で、世間の醜い人間の悪行を取り締まっていました。

夢の中で、ロボット開発元であるホンダへ行ってみたら、社員全員が「アシモ」君たちで占められ、これまでいた人間の社員は全員リストラされていたのです。決算報告に現れた財務担当取締役(もちろん彼も「アシモ」メンバー)が「当社のコストには人件費という項目はありません」と述べ、営業利益が空前の高水準であることを誇らしげに報告していました。

私の初夢に登場したような究極的な人工知能搭載型ロボットの出現には、多くの課題があるはずで、そう簡単ではないでしょうが、でも決してありえない夢物語りと片付けられないと思います。自らの思考で動作するロボットが現れ、人間相手に知能戦争を仕掛けてくるかもしれません。私たち人間はそんなロボットに対応できるだけの品格や徳力をどう備えるべきか、今から真剣に考えなければならないのではないでしょうか。
河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

敵の裏かいたつもりでいたピエロ

捨て駒に逆襲された王手飛車

ライバルの罠に焦りを見透かされ

定石を右脳の冴えが覆す

隅にいてオセロゲームという野心


( ニュースやぶにらみ )

「把瑠都優勝」
ユーロに負けた −円

「残り3分で契約」
投げないでよかった −ダルビッシュ投手

「原発運転最長60年に」
もっと延びるかも −定年


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/


句会場(千駄木)周辺散歩 (56)
* 寺田 寅彦 A ー夏目漱石との交流  。
(41)の続きです。物理学者、随筆家、俳人(1878〜- 1935)。
ぺンネームの吉村冬彦は、寺田家の先祖の苗字であり、冬彦は19歳で肺結核で亡くなった最初の妻、夏子からといわれています。
漱石とは熊本第五高校で教えを受けて以来、終生弟子以上の付き合いが続きました。寅彦が漱石を訪ねたのは、親類続きの生徒が漱石の英語の試験をしくじり、その点をもらいに行った時が初めてですが、その時寅彦の「俳句とはいったいどんなものですか」という質問に漱石はこう答えています。「俳句はレトリックの煎じ詰めたものである。」「扇のかなめのような集注点を指摘し描写して、それから放散する連想の世界を暗示するものである」と。
その後寅彦は東京帝大に進み、後に曙町(現本駒込、千駄木のすぐ西側)に居を構えます。
「千駄木へ居を定められてからは、また昔のように三日にあげず遊びに行った。そのころはやはりまだ英文学の先生で俳人であっただけの先生の玄関はそれほどにぎやかでなかったが、それでもずいぶん迷惑なことであったに相違ない。きょうは忙しいから帰れと言われても、なんとか、かとか勝手な事を言っては横着にも居すわって、「吾輩は猫である」で先生は一足飛びに有名になってしまった。ホトトギス関係の人々の文章会が時々先生の宅で開かれるようになった。先生の「猫」のつづきを朗読するのはいつも高浜さんであったが、先生は時々はなはだきまりの悪そうな顔をして〜」
以上、寺田寅彦著『夏目漱石先生の追憶』を引用、参照しました。
『吾輩は猫である』の水島寒月や『三四郎』の野々宮宗八のモデルは寅彦といわれています。ちなみに『三四郎』の美弥子のモデルは、平塚雷鳥とも。

龍翁余話

龍翁余話(214)「大師参り」

大寒(今年は1月21日)の前後には“初“がつく宗教行事が相次ぐ。『初観音』=18日、その年最初の観世音菩薩の縁日、東京で有名な観音様は言うまでもなく浅草寺。『初大師』=21日、その年最初の弘法大師(空海)の縁日、東京周辺で有名なのは川崎大師。『初地蔵』=24日、その年最初の地蔵菩薩の縁日、東京では巣鴨のとげ抜き地蔵が有名。地蔵信仰は、苦を代わって受ける身代わり地蔵、子供を守り救う子安地蔵など 中世から民間に広まった。余談だが、翁が15歳で故郷を離れ神戸へ遊学した時から翁の身体と周辺(部屋や車の中など)は今も、郷土の高塚愛宕地蔵尊(大分県日田市)の”身代わり地蔵“に守られている。戦時中、県内や近県の出征兵士が必ず参詣したと言われるお地蔵様だ。翁がかつて世界のあちこちを飛び回って、何回か危険な目に遭遇したが、何とか命拾いをしたのは(もちろん、科学的・理論的根拠はないが)この”身代わり地蔵“のお蔭だと思いたい。そうかと言って格別に熱心な信者ではなく、帰省の折に参詣してお札を買い換える程度だが・・・『初天神』=25日、その年最初の天神様(菅原道真公)を祀る天満宮・天神社の縁日、天神様と言えば、大宰府天満宮(福岡)が有名だが、東京では湯島天神、亀戸天神が学問の神様として知られている。そして『初不動』=28日、その年最初のお不動様の縁日、東京では(池波正太郎の小説『剣客商売』などで頻繁に登場する)目黒不動尊が有名だが”江戸五色不動”と言って目黒のほかに目白(豊島区高田)、目赤(文京区本駒込)、目青(世田谷区太子堂)、目黄(台東区三ノ輪と江戸川区平井)の各不動尊が知られている。翁は信仰心も薄いし、特別な宗教を持っている訳ではないが時々、有名無名、大小にかかわらず(宗派を問わず)神社やお寺を訪ね、俄か神官や僧侶の気分になる。外国に行った時は、自由に中に入れる教会に足を運んで俄かクリスチャンになる。荘厳な雰囲気の教会や神社仏閣の幽玄の佇まいが好きだし、心が洗われるようで清々した気分になれるから。

先日、川崎大師へ出かけた。何十年ぶりかの参詣だ。大駐車場で車を止めて約10分、京急川崎大師駅方面へ歩き“厄除門”を抜けると表参道(仲見世通り)に入る。両側に葛餅屋、ダルマ屋、饅頭屋などが軒を並べ、あちこちの土産店から呼び込み声、飴屋の「トントントコトン」と包丁でリズミカルに俎板を叩きながら飴を(均等に)切っていく“妙技”に(翁)しばし足を止める。山門に辿り着くまでの約100メートルの“音風景”が楽しい。正月3ケ日には300万人を超える参拝客で賑わい、21日の『初大師』でもかなりの人出だったそうだが、今日は2日前(19日)で参拝客は比較的少なかった。

川崎大師のご本尊は空海(弘法大師)。空海(774年〜835年)は遣唐使として長安(今の西安市)に行き(804年〜806年)真言密教を学んで帰国後、真言宗の開祖となる。同じ遣唐使として空海と一緒に長安に渡った最澄(伝教大師)は天台宗を学び帰国後、日本天台宗の開祖となる。その後2人は(密教理解の相違から朝廷まで巻き込んで)いがみ合ったという話は面白いが長くなるので、いずれかの機会に。なお“大師”とは、偉大なる高僧の死後、朝廷から(当高僧に)贈られる尊称である。

大本堂には、ご本尊の弘法大師を中心に不動明王・愛染明王などが奉安されているそうだが真っ暗で中が見えない。由緒によると古来より勅願寺(ちょくがんじ)として国家鎮護、皇室繁栄などを祈願する寺格に列せられているから大本堂大棟には菊花の紋章が許されている。とりあえずお賽銭を奉じ我が身の健康を祈願してから境内散策へ。まず目に付くのが八角五重塔。八角は最も円に近い建造物であり、包容力、完全性を象徴しているとのこと。そう言えば五重塔は全国各地で見られるが八角塔は珍しく、ほとんどが四角塔のような気がする。五重塔と言えば、まず思い浮かぶのが築1300年以上も経つ日本最古の法隆寺の五重塔(木造建築としては世界最古)、もう一つは京都のランドマークタワー的存在の東寺の五重塔(高さ約55メートル、木造としては日本一の高さ)、この五重塔には弘法大師が唐から持ち帰った仏舎利(入滅した釈迦の遺骨または灰塵)が納められているそうだから、川崎大師とは縁続きと言うべきか。八角五重塔の裏側に遍路大師尊像があり、健康、健脚を祈念して献水・お祈りをする大勢の善男善女が順番待ちをしていた。境内の見所としては、ほかに不動堂、中書院、鐘楼堂、解脱門などあるが、当日、あまりの寒さに手足が凍え、歩く意欲を失って山門脇の食堂に飛び込んだ。

弘法大師が残した名言集の中から「人間は本来叡智・徳・神通力・仏心・清浄心を宿している。願わくば、生きているうちにそれらの花を咲かせよ」という言葉を見つけた。そして思った“知徳・清浄の心宿れども、磨かずば花咲かず”――若年の頃から老域に至る今日まで磨きを怠った罰か、翁、いまだ花咲かず。遅ればせながらも練磨の心奮えばまだ間に合うだろうか――そういう自己反省が出来たことが大師参りのご利益だった、と言うべきか・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

毎日、時間がいっぱいあるので、常にジャズを聴ける環境にありますが、実際のところ、そんなに聴いていません。でもこのコーナーでジャスを紹介するために、週末は聴くことにしています。けっして嫌いになったわけではないのですが・・・・
今週は曲選びにちょっと困りましたが、落ち着いたFrench Jazz Trioのアルバムを紹介します。
スタンダードナンバーですが、落ち着いて聴くのにいいアルバムです。
"Nostalgia" French Jazz trio
01 Sometime A Go
02 Manha Do Carnival
03 In A Sentimental Mood
04 Speak Low
05 Have You Met Miss Jones
06 What Is This Thing Called Love
07 In Your Own Sweet Way
08 I'm Old Fashoned
09 Dear Old Stockholm
10 Valses De Septmbre

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

 

編集後記

ウルトラブックと呼ばれる、T社製のモバイルPCを購入しました。重さはわずか1.12キログラム、厚みが15.9ミリメートルです。ハードディスク ではなくフラッシュメモリドライブ(SSD)を採用しているので駆動時間も9時間とiPad並みに使用できるすごいヤツです。
最近のダウンジャケットも薄くて軽いので驚きます。ものすごく軽く、薄いのでまるで着ていない様な感覚ですが、とても暖かです。どの分野の技術も進歩していて驚かされます。これからもまだまだ驚かされるものがたくさん生み出されていくのでしょうね。楽しみです。

iPadアプリ
Mobile OCR
iPadでとりこんだ写真や画面の文字をテキスト化するアプリです。
写真としてiPadに取り込んである、雑誌や新聞の記事、Webの記事からテキストが取り出せます。25の言語に対応しています。ちょっと特殊な使い方になりますが、私はそれなりに便利に使っています。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.819

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com