90+
 
 
weekly

NO.813               Ryo Onishi              12/11/2011  

 weekly
LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 
雑貨屋のひとり言

自転車に乗っている人(子供から、老人まで)のマナーの悪さ、横暴ぶりを見ると日本人っていつからこんなにだらしのない国民になったのかと思います。自己中の最たるものです。日本の将来は大丈夫なのかと思ってしまうほどです。社会も学校も、それから家庭でも教育をして来なかったからでしょう。ところで飲酒または酒気帯びしての自転車の運転は法律で禁止されていることはご存知ですよね。先日、会社の帰り道、私の横を自転車に乗ったおじいさんがワンカップもお酒を飲みながらのんびりと通り過ぎました。観方によれば微笑ましく見えるのですが、これって飲酒運転で立派な犯罪です。おそらくこのおじいさんは犯罪だと知らないんだと思います。道路交通法65条第1項≪R.O≫

 

国民総幸福量(GNH)

しばらく前の新聞記事に『カネで買えぬ?幸福感』(読売新聞ネット版、9月7日配信)というタイトル記事がありました。この記事によると、人は収入が上がるにつれ生活の満足度は上がるものの、必ずしも幸福感が増すとは限らないとする調査結果がまとめられ、米科学アカデミーで発表されることになったとあります。この調査結果は米プリンストン大の教授らがまとめたのだそうです。

この調査は米国人45万人以上を対象に調査会社が実施した電話調査のデータをもとにし、年収と幸福の関係を自己評価してもらい、統計的に分析したものとのことです。

これによると、暮らしに対する満足度については、年収が増えるにつれ一貫して上昇しているのですが、しかし、「昨日笑ったか」などの質問で測る「感情的幸福」の度合いは、年収7万5千ドル(約600万円)前後で頭打ちになっていたそうです。高収入で満足は得られても、幸せになれるとは限らないということでしょう。

 近年、世界の傾向は経済がすべてに優先し、おカネのためならなんでもする時代になってしまっている感がします。しかし、金持ちが必ずしも幸福とは限らないともいわれ、今回の調査結果は「幸福は金で買えない」という通説を裏づける報告といえそうです。

日本は第二次大戦後、官民あげての努力の結果、世界有数の経済大国になりました。でも、その豊かさは物質的なものであって、精神的にはむしろ貧困さが目立ったのではないでしょうか。

最近、GDP(国民総生産)、GNP(国内総生産)という概念に対し、GNH(国民総幸福量)という言葉をよく耳にします。先日、来日されたブータン国王の前の国王が1972年に提唱したといわれるので、既に40年の歴史をもつ考え方といえます。

この国民総幸福量(Gross National Happiness、GNH)とは、ウイキペディア他の解説によると、これはGNP(国民総生産)で示されるような、金銭的・物質的豊かさを目指すのではなく、精神的な豊かさ、つまり幸福を目指すべきだとする考えから生まれたものであるとのことです。ブータン王国政府は国が実施する具体的な政策に対し、その成果を客観的に判断するための基準として使っているのだそうです。単純に幸せかどうかをイエス、ノーで聞くのではなく、「心理的幸福」「健康」「教育」など9分野72項目を面談調査し、地域や年齢層ごとに比較するようです。

右肩上がりの経済成長ばかりを追い求めても、幸福にはつながらないことは上記『カネで買えぬ幸福感』や『国民総幸福量』が示すとおりでしょう。経済の成長やおカネを無視しては国家運営も個人生活も成り立ちません。しかし、おカネがすべての発想も国と民族を滅ぼす原因ではないでしょうか。

ブータン王国の発想では、「経済成長は、幸せを求めるために必要な数多い手段のうちのひとつでしかない。そして、富の増加が幸福に直接つながると考えるのは間違いである。国家の目標はただひとつ、国民の幸せに尽きる。目的と手段を混同してはいけない」と説いています。

ブータン王国では国民の95パーセントが「自分は幸福」と感じているそうです。そしてその根拠はお金でも健康でもなく、人間関係、隣人関係、家族関係の平和と交流なのだそうです。この国はトップをはじめ、誰もが一つの家族のように結び合い、信頼し合うので、たとえ家計が苦しくても、健康でなかったとしても、また独身で身寄りがない人でも、支えあい助けあうことができるので幸福なのだそうです。

日本でも昨年、政府は「幸福度指標」を作成する方針を閣議決定しています。内閣府に有識者による「幸福度指標」に関する検討会が作られ、GDP(国内総生産)では測れない豊かさを示す新たな「幸福度指標」についての項目が検討され、このほど最終報告をまとめたというニュースが流れました。経済社会状況、心身の健康、 家族や地域社会との関係性などの観点か132項目の指標をそれぞれ数値化し、国民が幸せかどうかの「物差し」にしたいということです。

 自分を幸せだと感じる度合いに関する意識調査や、仕事や住宅の満足度など、また心身の健康、自殺者数などの評価項目を設定・診断し、政策運営に生かそうというようです。

ヒマラヤの秘境とも称されるブータン王国は総人口70万人足らず、国土面積が日本の九州程度の農業国ですが、この国が人間の幸せ中心の価値観のもと、自然環境保護に努め、自然と人間の共存を目指している姿は注目に値するといえましょう。ブータン王国が採用している、これら人間中心の考え方は根底にチベット仏教の利他心、慈悲心があるのではないでしょうか。

仏教と縁の深い日本と日本人も、ブータン的人間中心の発想を取り入れることは出来るはずだと思います。これまでの日本は、目標と手段を取り違え、ひたすらに高度経済成長にまい進してきました。その結果、物質的豊かさにはある程度満たされました。その反面、精神的な貧しさばかり目立ち、幸福感からは距離が出来てしまったように感じます。
 河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

さくらの独り 言

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

トレンデイドラマを退屈が見てる

ウインクの先の喜劇が見えてない

あのバラにならば刺されてみたい棘

ITの世にいて織姫を慕う

ひと目惚れまた寅さんの恋日記


( ニュースやぶにらみ )

「問責決議案可決」
足を滑らしたのが一匹二匹 −どじょう内閣

「問責決議案可決」
一件落着これにて閉会 −国会

「超円高」
残念 −ダルビッシュ


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(208)「異宗教合同感謝祭」 

ハワイ・オアフ島へ旅行すると、団体ツアーなら必ずと言っていいほど連れて行かれる観光スポットが『ヌアヌ・パリ』。ハワイ語で『ヌアヌ』は『涼しい高台』、『パリ』は『崖』の意味。ホノルル・ダウンタウンから北東へ、カネオヘやカイルア方面に向かうパリ・ハイウエイを走ると、切り立った絶壁の山脈(コオラウ山脈=写真)が眼前に迫る。約25分走るとパリ・トンネル、その手前の右側に登り口。『ヌアヌ・パリ展望台』は標高300m、雄大なコオラウ山脈の切れ目に位置し強風の通り道、時には冷たいシャワーに見舞われ“涼しい高台”どころか、寒い。翁がよく行くゴルフ場(パリ・ゴルフコース)、カネオヘの街、カネオヘ湾が眼下に広がり、確かに絶景。カメハメハ大王がオアフ軍と戦った最後の激戦地“ヌアヌの戦い”(1795年)、これに勝利してカメハメハ大王はハワイ全島を征服、そんな深い歴史が刻まれている場所でもある。

さて、今号のテーマは『ヌアヌ・パリ』ではなく、翁が滞在中の11月22日の夜に開催された『2011異宗教合同感謝祭(第50回)』が主題。その会場となったのが『ホノルル・コミュニティ教会』(写真右)。そこは、ワイキキから車で15分(『ヌアヌ・パリ』に行く)パリ・ハイウエイに乗って直ぐの分かれ道“ヌアヌ・アヴェニュー”にある。1934年の設立だからハワイにしてはそれほど古くはないが何故か多くの日本人カップルが挙式したい上位候補の教会。広大な緑のガーデンもいいが、ハワイのシンボル「ダイヤモンドヘッド」(写真左)をモチーフにした佇まいが印象的。

『異宗教合同感謝祭』とは、ヌアヌ地域に所在する異なる宗教団体が一緒になって神仏に感謝の意を捧げる祭りである。プログラムによると、ホノルル最初のイエス・キリスト教会やユニテリアン派の教会、ハリス統一メソジスト教会、ローマカトリック教会など、仏教では本派本願寺ハワイ別院・・・実は翁、この別院の代々のビショップ(司教)とはゴルフ友だち。また、この寺院に組織されているコーラス・グループ『本派本願寺ハワイ別院クアイア(聖歌隊)』のメンバーも皆知り合いだ。中には、ずっと昔からの龍翁ファミリーもいる。昨年もそうだったが、今年もまた彼らのお誘いで参加した。祭(式典)は聖歌隊(写真下:左)が英語と日本語で歌う『コスモスの花』で厳かに始まる。ご承知の通り“コスモスの花言葉”は“純真・真心”。各宗派に所属する若者たちが次々と、神仏へ感謝のメッセージを述べる。無宗教で、英語もよく理解出来ない翁だが、この荘厳な雰囲気の中で熱くメッセージを読み上げる若者たちの純真な姿に胸を打たれる。

突然、大きな拍手が沸いた。プログラムにも紹介されていたが、特別ゲストスピーカー・オバマ米国大統領の異父妹・マヤ・カッサンドラ・ストロさん(写真右)の登場である。
マヤさんはニューヨークのバーナード大学を卒業後、ニューヨーク大学で言語学の学士号、ハワイ大学で国際比較教育学の学士号を取得、現在はハワイの名門女子校のラ・ピエトラ・ハワイスクールの歴史教師、ハワイ大学でも教鞭をとっている、とのこと。

この人の話を聞き逃してはもったいないと思い、予め日本語の出来る友人に通訳を頼んでおいた。オバマ大統領の演説の上手さは定評があるが、マヤさんも上手い。流れるようなリズムと音楽的なイントネーション(抑揚)が心地いい。義兄バラク・オバマの大統領選挙運動の時、マヤさんのこの魅力的なスピーチがハワイの多くの有権者の心を捉えた、というのも頷ける。英語力の乏しい翁でさえ、まるで全部が理解出来ているかような錯覚を覚えるほど魅せられた。特にインド独立の父ガンジーの非暴力主義を倣ったアフリカ系米国人(黒人)の公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・Jrの話のあたりで翁は身を乗り出した。何故なら翁、これまで4回、アトランタにある『キング牧師の生家』や『キング・ビジターズ・センター(記念館)』を訪ねたし、キング牧師夫人のコレッタさんにもお会いした(コレッタさんはキング牧師亡き後、彼の遺志を継いで非暴力・人種差別撤廃・黒人社会の地位向上などの運動を指導した。2006年死去、享年78)。そんな思い出が蘇ったからだ。

更に通訳の友人の説明で「いかなる宗教にも“愛”と“赦す心“が詠われている」という話もあったとのこと。これも一段と嬉しい。何故なら翁の座右の銘の1つに『恕』(じょ)がある。『恕』とは孔子の言葉で、赦す、思いやる、人間としての尊厳を尊ぶなどの意味が込められている。翁、この感謝祭に誘ってくれた聖歌隊のメンバーやファミリーたちに大いに感謝、そして思った――このような『異宗教合同感謝祭』が世界各地で行なわれたら、戦争は絶対に起きないであろうに・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

Kenny DrewのDark Beautyは1974年にレコーディングされたのですが、まったく違和感なく聴けるピアノジャズです。ジャズってすごいなあと思うのはこういうところですね。
"Dark Beauty"   The Kenny Drew Trio  
01 Run Away
02 Dark Beauty
03 Summer Night
04 All Blues
05 A Felicidade
06 It Could Happen To You
07 Love Letters
08 Silk Bossa
09 Blues Inn

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

 

編集後記

忘年会シーズンです。今年はいろんなことがあったので酒を飲んで忘れてしまいたい気持ちはわかりますが、くれぐれも無茶をしないようにしましょう。これって自分に言ってます。

iPadアプリ
iメッセージ
iOS5を使っているiPad,iPhone,iPod touch同士であれば3GでもWiFi経由でも無料で通信できます。
携帯を使わず、チャットでリアルタイムで連絡できるようになりました。写真も添付できるので結構使えます。問題はいまのところ息子しか相手がいないことです。


雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.813

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com