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NO.792               Ryo Onishi              7/17/2011  

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雑貨屋のひとり言

本格的な夏です。暑いですね。これをもっと暑くるしくしてくれるのが蝉の声です。セミの声が木曜日から聞こえ始めました。蝉は不安定だった今年のような梅雨でもちゃんと梅雨が明けるまで待ってから鳴き始めます。蝉のこの行動はいつも不思議だと思います。これが自然の力というものなんでしょうね。それに比べると我々、人間は便利、贅沢にすっかり慣れ切ってしまい、ちょっと暑くなると自分の身体の調節さえもできなくなってしまっています。くれぐれも熱中症にはご注意ください。
節電機運が高まり電気消費を少しでも減らしてこの暑い夏を乗り切ろうとする家庭が増えています。
そのせいで電器店では扇風機が売り切れ状態ですし、ホームセンターではよしずなどの日陰グッズが売れているようです。この日陰グッズなどもそのうち画期的な商品ができるのではないかと期待しています。≪R.O≫

 

売 上 税

【筆者注:今回は連載中の『サウスベイ経営セミナー15年を振りかえる』シリーズを中断させていただき、表題のテーマとさせていただきます】

新聞記事によると、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事が6月30日に、今年7月からの会計年度予算案を承認し、カリフォルニア州は7月1日から売上税が1%下がることになりました。これは2009年1月に承認された税率1%引き上げの期限切れに伴うものであり、一般消費者にとって朗報です。これで私たちの住むロサンゼルス郡(カウンティ)の税率は9.75%から8.75%になりました。

 日本の消費税に相当する間接税をカリフォルニアでは売上税(正式には小売売上税)といいます。売上税とは課税システム上、小売業者による最終消費者への販売に対して課税されるものであり、課税(税金の徴収)は最終消費者への販売時点で行われるものです。

 一方、日本で実施されている消費税(正式には一般消費税)は、製造・流通の全ての段階における各事業者の付加価値(売上高から仕入高を差し引いた額)に対して課税されます。一般消費税の課税は小売売上税とは異なり、製造、卸・小売の多段階に及びます。要するに小売売上税と一般消費税の違いは、中間の業者の利益に対して、課税されるか、されないかの違いということになるでしょう。
 
 ただし、現在日本で適用されている一般消費税は、中間の業者が負担した分も、最終消費者に転嫁されるように、なっている為に、企業が負担することはありません。大雑把に言って小売売上税と一般消費税とは私たち消費者の立場からすれば、さほどの差はないといっても良いのではないかとおもいます。

 さて、冒頭に記したカリフォルニア州の小売売上税の話ですが、1%下がったといっても州の中でもっとも税率が高い郡のひとつである、ここロサンゼルス郡は8・75%であり、決して低い数字ではありません。ちなみにオレンジ、サンディエゴ、サンバナディノの各郡は7・75%。サンフランシスコは8・5%となりました。

 日本でも一般消費税(現行5%)について、震災復興財源の確保、財政の抜本見直し等の理由で近い将来には10%まで引き上げる案が政治課題として俎上に載っているようですが、その理由のひとつに「西欧諸外国は日本よりはるかにこの種の間接税は高く、20%をはるかに超えているところもある」という論も聞くことがあります。しかし、問題はそうして徴収した税金をどのように国民に還元するかではないでしょうか。国民の福祉のために有効に使い、国民から大きな支持を得ている国もあるようです。

 一般消費税ではなく小売売上税の方式を採用しているアメリカの場合、各州(また州内は各郡)によってその税率は異なります。オレゴン州などいくつかの州のように小売売上税自体を採用していないところからカリフォルニア州のように9%近いところもあります。
 私の住んでいるロサンゼルス郡(カリフォルニア州)は前述のように今回8.75%ですが、日本のように購入したものすべて一率に課税されるわけではありません。生活必需品には課税されません。即ち、パン、肉、野菜、砂糖、塩、ミルク、トイレットペーパーなど多くの必需品には課税されないのです。家財道具、菓子、酒類、装飾品、航空券、海外ツアーなどが非課税対象です。ただし、外食は課税されます。

我が家のように毎日が食べるだけの生活で、今更、家具や装飾品が欲しい時代は過ぎ、旅行もせず、質素な毎日を過ごしているようなエンゲル係数が極端に高い家庭ではマーケットへ行って買うものは殆どが食料品や日常必需品なので非課税扱いになり、購入額全体に占める税率は平均すれば、せいぜい2%くらいではないでしょうか。
 小売売上税とは別ですが、こちらでも各種間接税があるのは日本と同じです。タバコ税、酒税など、さらに目的税としてのガソリン税などです。

アメリカのように生活必需品に対する税率の配慮があればよいのですが、すべての購入品に課税された場合、所得の多い人ほど高い税金を払う所得税と異なり、消費税は消費のみによって決まる税制である為、所得が多い人も少ない人も同じ税率となるわけで、所得が少ないほど不利な税制(逆累進的税制)だという指摘がでるおそれがあります。これでは国民消費の活性化、景気回復という側面から問題です。日本も消費税率のアップをするなら、生活必需品目に対する税率の配慮をすべきではないでしょうか。

 まお、冒頭のカリフォルニア州の小売売上税の1%軽減は、この州全体でおよそ45億ドルの歳入減が予想されますが、専門家は消費の活性化につながり、経済に好影響があるとの見方を強めているそうです。
 河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

焼き鳥のネギそれなりの自負を持ち

三つ星の店でお茶漬けまで気取り

四季忘れケーキの上に乗るイチゴ

山菜が智恵子の空を見て育ち

豆腐屋のラッパ昭和を売りに来る


( ニュースやぶにらみ )

「アルバトロス」
また放射能かと思った −原発ノイローゼ

「値上げ反対」
赤旗以外は −日本共産党

「秋の七草」
なでしこが羨ましい −くず


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

句会場(千駄木)周辺散歩(50)
*長塚 節  (1879〜1915)
21歳の時に子規に入門、『アララギ』の創刊に携わり、子規亡き後もその写生主義を継承し、子規の後継者と言われていました。また、代表作である長編「土」は漱石の推薦で東京朝日新聞に連載され、農民文学の先駆けと言われています。
『土』連載後。千駄木在住の黒田照子と婚約をしますが、その直後喉頭結核と診断されて入院。当時、結核は不治の病であり、入院を前にして節は婚約解消を申し入れました。その時の治療にあたったのが。鴎外の『雁』のモデルといわれた岡田和一郎でした。
 その後も二人は思いを交わし、何度か会っていますが、照子の父も兄二人も医者であって、二人の交際は許されることはなく、大正4年に 照子の兄から絶交の手紙を送られ、その翌年35歳で九州帝大病院で亡くなりました。
 黒田照子が、同じ千駄木在住だった高村千恵子を訪ねた話を、同行した姪の西原諾子さんが『谷根千9号』に、語っています。
「私が女学校1〜2年の頃、伯母黒田照子と智恵子さんの家に行きました。伯母はやはり女子大を卒業してアララギの人々とも交際があり、長塚節の婚約者でもありました。玄関脇の応接間に通され、椅子に座わり、智恵子さんのいれて下さった紅茶をいただいたことを憶えています。着物を着てらしても変った方だなという印象。普通のお宅の奥さまとは違いました」
漱石の依頼を受け、節を診た九州帝大病院の久保猪之吉の妻は、明治28年に松山で子規と漱石が50日ほど同居生活をした時の家主の孫で、二人に妹のように可愛がられたという久保より江で、『吾輩は猫である』に苦沙弥先生の姪として登場する雪江さん≠フモデルとも言われています。

龍翁余話

龍翁余話(189)「熱中症」

若い頃から“寒さ”に弱く“暑さ”に強かった翁、思い起こせば、仕事で海外に出かけた時期は殆んど夏場、頻繁に出かけた先はアメリカ(暑い盛りの東部・西部・南部)や南米、東南アジアなどが多かった。10年ほど前から少しずつ現場を離れ、今では海外取材は無くなったが、個人的な海外旅行は、やはり寒い時期や場所は避ける。ところが“暑さ・寒さ”に関係なく出かけるのがゴルフ。猛暑日が続く昨今でも、ほとんど毎週土曜日ゴルフに行っているので(ゴルフ仲間以外の)友人たちから“お年を考えなさい”と非難(実は心配)されている。勿論、それ相応の熱中症対策を講じ、それでも(少しでも)体調に異変が生じたら直ぐにプレーを中止するなど、決して無理・無茶はしないよう心掛けている。

ところで“猛暑日”とか“熱中症”などと言う言葉、翁が若い頃は、そんな言葉は無かったように思う。そこで調べてみた。“猛暑日”は2007年から使われるようになった気象予報用語で、1日の最高気温が35度以上の日を言う。ちなみに1日の最高気温が25度以上を“夏日”、30度以上を“真夏日”と呼ぶそうだ。資料によると主要都市(東京・名古屋・大阪・福岡)の猛暑日の日数は30年前に比べ、今は約3倍に増えているそうだ。つまり都市化によるヒートアイランド現象(大都市に発生する人工熱や大気汚染、高層ビルなどの影響で都市の上空を高温な空気が島状に覆っている状態)が猛暑日の要因の1つとされている。しかし、ヒートアイランド現象は何も大都市ばかりではない。“日本一暑い街”埼玉県熊谷市や岐阜県多治見市、大分県日田市(日田盆地)や玖珠町(玖珠盆地)など“大都市”ではない地域でも毎年、比較的早い時期に「37度を超す猛暑日」との報道が慣例的になっている。思うに、猛暑の原因は、元々の地形とか地域性の気象形態(地球温暖化でそれが更に顕著になってきた?)、舗装道路(コンクリート、アスファルト)からの反射熱などによってヒートアイランド現象を起こしているのではないだろうか?

“熱中症”――“熱中”とは本来(翁のゴルフ熱のように)1つの物事に深く心を傾け夢中になることを意味する。ところが“熱中症”となると文字通り“危険な疾病”だ。暑熱環境において生じる身体の適応障害(暑熱障害)のことで、地球温暖化やヒートアイランド現象が加わって、その発生の増加が社会問題となってきた。これまではスポーツ医学の分野で問題にされてきたが、最近は労働災害としての熱中症、あるいは普通生活者(特に高齢者)の熱中症発生率が高まっていること(重症熱中症の場合の死亡率30%)で大きく問題視されるようになった。

以前、夏の病気として“日射病”とか“熱射病”があった。いや今でもある。“日射病”は、炎天下で作業・運動などをしている場合、非常に多くの汗をかく。そのため体内の水分が足りなくなり脱水症状が起きる。従って充分な水分補給、涼しい場所での休息が必要。“熱射病”は、体内にある熱を外へ放つことが出来ずに体内に熱がこもってしまう状態を指す。そこで体を冷やしたり、涼しい風を受けることが大切。と、こうやって比較しても翁のような素人(しろうと)には、はっきりした区別はつかないから、“熱中症”も“日射病”も“熱射病”もみな同じように思える。ところが調べるほどに“熱中症”がかなり危険な咄嗟的疾病であることを知る。

高温多湿の中で長時間(充分な水分補給を行なわず)作業や運動を続けると脳神経障害のほか肝臓、腎臓など内臓の障害、血液凝固機能の障害、足の筋肉の痙攣などが起こる極めて危険な病態である、とのこと。具体的な症度としては3段階あって、1度(軽症)は、
立ちくらみ、足がつる、こむら返り(ふくらはぎや足の裏の筋肉が突然痙攣)を起こし強い痛みを伴う。翁、ゴルフをした夜、時々、こむら返りが起き、断末魔の叫びを発することがある。応急処置として足首、ふくらはぎの筋肉を揉んだり消炎鎮痛剤のバンテリンを塗るなどすると2,3分で治まる。中国の大気汚染物質を吸着した“黄砂”で起こることもあるという(けしからん!)2度(中等症)は、強い疲労感、めまい、頭痛、嘔吐、下痢など。この辺になると要厳重警戒、それなりの手当てが必要となり、医師の診断を受けることが肝要。3度(重症)は、うわ言(せん妄状態)、歩行・ランニング中に起きるフラフラ(小脳障害)、そして意識不明・・・そうなると、もう救急車を呼ぶしかない。今の時期、ゴルフ場で救急車のサイレンを聞く頻度の多いこと・・・

最近、厚生労働省が発表した『平成22年の熱中症による死亡者』は1718人(前年の4倍)、救急車による搬送8372人(前年の3倍)、いずれも65歳以上が80%を占めているとのこと。しかも注目すべきは(死亡発生場所が)何と『家の中』が45.6%と最も多いこと。今や全国的に“節電”が社会正義になっているが、人の命には代えられない。厚労省は「暑い日はエアコンや扇風機を」と訴えているし、某新聞も「節電を意識しすぎて“節電熱中症”になってしまっては本末転倒、我慢しないで」と報じている。正論だ。

要するに“熱中症”に罹らないための注意事項としては(一般の人は)炎天下に屋外で長時間(充分な水分補給もしないで)作業をしたりスポーツしたりなど動き回らないこと、冷房のきいた家の中にいても、こまめに水分補給をすること、そして最も大切なことは充分な睡眠とバランスのとれた食生活を心がけること、ということだろう。

翁の“ゴルフ熱中症”は昔も今も変わらないが、こうして“熱中症疾病”の怖さを知ると(心配してくれる友人たちへの礼儀も考えて)夏の間は回数を減らすことにする。それに、ゴルフという奴、あんなに汗だくになって動き回っても、少しもメタボ解消にならない。プレーを終え風呂場でそっと体重計に乗った時、たった0.5キロ(汗の分)減っているだけでも少しはホッとする・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

最近は居酒屋やレストランでJAZZを流しているお店が増えてきました。ジャズファンの私としては嬉しい限りです。今日ご紹介するアルバムのタイトルはズバリ"居酒屋JAZZ 〜至福"です。
タイトルとジャケットからどんなジャズなんだろうと想像してしまいますが、なかなかおしゃれでいいアルバムです。スタンダードジャズから歴史的アーティストのジャズまであり、お酒と食事に合うと思います。別に居酒屋で聴かなくても一人静かに聴くのにもぴったりの曲ばかりです。
初めてのアーティスト、曲が詰まっていてとても興味深くそして新鮮に感じました。
居酒屋シリーズは他にも2つありますので是非聴いて見たいと思います。

居酒屋JAZZ 至福

1.In Your Own Sweet Way / Kenny Dorham
2.Somebody Loves Me / Claude Williamson
3.They Can't Take That Away From Me / Hal McKusick
4.Solitude / Bennie Green
5.Jive At Five / Zoot Sims
6.Tune Up / Stan Levey
7.Lover Man / Howard McGhee
8.Sonia (take 1) / Sonny Clark
9.Daddy Plays the Horn / Dexter Gordon
10.My Heart Belongs To Daddy / Max Bennett
11.You Stepped Out Of A Dream / Sal Salvador
12.Manteca / Charlie Mariano
13.Joshua ( Fit The Battle Of Jericho ) / Terry Gibbs With Alice Coltrane
14.Flamingo / Frank Rosolino
15.Laura / Duke Ellington Orchestra
16.Can't Help Lovin' Dat Man / Kenny Dorham
ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

 

編集後記

なでしこジャパンがドイツ、スウェーデンを破り決勝進出の快挙です!やりましたね!アメリカとの決勝戦、たこのパウロ2世の予想では"なでしこJAPAN"が有利となっているようですが接戦が予想されます。期待したいですね。
ちょっと時間がかかりましたが、千代の富士の持つ歴代記録を塗り替えました。嬉しいことです。もうちょっと記録を伸ばしてもらいたいです。
全米女子オープン 宮里美香と宮里藍の二人は優勝はできませんでしたが、良く健闘したと思います。それにしても韓国勢はつよいです。
≪iPad≫
Splashtop
PCと同じ画面を見ながらiPadからPCを遠隔操作することができます。
Flashの画面でも何でも見れるのでちょっと嬉しくなります。
無料版は5分だけしか使えないので購入しました。なかなか優れもののアプリです。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.792

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com