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NO.782               Ryo Onishi              5/8/2011  

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雑貨屋のひとり言

長かったゴールデンウィークが終わりました。私たちは特に旅行もせず、もっぱらウィンドウショッピングとスポーツジムでのヨガを楽しみました。甲子園ララポートにオープンしたH&Mに行 き、大阪駅にオープンした伊勢丹三越などにも行きました。なかなかオシャレな店で多くの人でにぎわっていました。5月に入り気持ちのいい気候になったので軽い服装で出かけられるのがうれしいですね。≪R.O≫

 

サウスベイ経営セミナー15年を振りかえる(7)

  ――― 前号からの続き ―――
 サウスベイ経営セミナー(SBMS)15年のうちにはセミナーそのものとは別に、予期せぬハプニングも多々ありました。

 2001年9月のセミナーは9月12日が開催日であり、北海道大学の根本 正史先生に「頭の良くなる話」というテーマでお願いしました。根本先生には予定通り会場であるHoliday Inn, Torranceへおいでいただきました。本来なら、いつもの例で新会員とゲストの紹介から入るところですが、この日(2001年9月12日)の前日に私たちと米国民にとって忘れることの出来ない出来事が起こっていたのでした。セプテンバー・イレブン(9・11)の大惨事です。

 当日の司会を担当していた私としては、講演も非常に大切ですが、この大事件に際し、会員各社がどのような対応策を講じ、また講ずべきか。さらにこれからアメリカと世界はどうなるのかについて、会員の現状、意見を集約するべきと判断しました。

 そこで、講師の根本先生のご了解をいただいた上で、講演の前の限られた時間でしたが、私は次のようにミーティングを進めました。以下は、録音テープに残された音声の再生です。
  *********************
≪私(河合)の発言≫:
 (前略)昨日、アメリカの経済・政治・軍事、これの中枢部分に対するテロがございまして、たいへん私ども一同驚いた次第なんですけど、皆さま方の企業や関係なさる友人知人、その他の方々で特に被害がないことをお祈りするばかりです。この件について、私どもSBMSとして、なにか皆さま方のほうで情報、特に新聞に出ないような情報とか、またはそれぞれ皆さんの企業の情報をお持ちでしたらご披露いただきたけたらと思います。
 最初にですね、私のほうから指名させていただき恐縮ですが、企業の対応ということで、IBMの永山さん、御社としてどんなことをなさっているか、ご説明をいただきたくお願いいたします。

≪永山繁雄氏、IBMマネージャーの発言≫
 IBMの永山です。それほど前に立って話すほどのことはないのですが、昨日は会長から全米の社員には2回E-メールが届きました。こういうことをしなさい。こういうことはしてはいけないという内容でした。今日もメールで来たのですけど、報道陣の問い合わせに対しては勝手に答えるな。PRの専門家がいるから何か質問があった時はそちらに繋ぎなさい。また、あとは社員については東海岸にいる人、特に献血には答えてあげて欲しい。会社としては特に今すぐ何をするということはないんですけれど、IBMはビジネス・リカバリー・サービスというものをやってまして、お客様のシステムが壊れた時にデータを持ってきてもらって、IBMのコンピュータをお客様に使っていただくというサービスをやっています。それは昨日もスタンバイして、既にニューヨ−クのほうでは近くにシステムを持っていたところがIBMの施設で動かしたいというリクエストがあって、それには答えたりしています。

 昨日は、社員は会社に出勤する必要のない人は家に待機して仕事をしなさい、ということで、今日からは通常に動いておりますが、昨日はそういう連絡がありました。
あとは、コンサルタントなんかの社員は殆どの人が出張ベースで仕事をしており、多分数千人の社員が毎日航空便を使って動いていますので、その人たちは全部足止めになっていますので、ホテルの手配とか、次の飛行機便の手配とかローカルのマネージャーにもコンタクトを取って次のアクションにつなげるように、といった指示が来ております。私のところはこんなところです。

≪私(河合)発言≫
 はい、ありがとうございました。えーと、また、もう一人、今回はエアラインが特に関係しておりますので、ユナイテッド・エアラインの山小田さんにお願いいたしたく思います。                                ――― 以下、次号へ続く ―――

河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言

 今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

母の日も母は変わらず台所

母の日はいいなと父の日が愚痴る

思い出の中に亡母が若いまま

母の歳越えてまだまだある迷い

祖母の日という孫からのプレゼント


( ニュースやぶにらみ )

「より早く、より高く、より強く」
原発の防波堤ですね −オリンピック標語

「販売不振。値下がり」
活況も薄型だった −テレビメーカー

「補償金仮払い」
借り払いです −東電


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

 

龍翁余話

龍翁余話(179)「大震災・私の意見〜日・中・米同時中継」

5月5日の深夜(正確には6日の午前1時前)、ふと目が覚めてテレビのスイッチを入れたところ、NHKで興味深い番組が放映されていた。勿論、最初はどんな内容か分からなかったが、それは東京・上海・ボストンを結んでの、東日本大震災に関する討論会形式の番組だった。コーディネーターはアメリカ人。どこかで見たことのある男だと思って視ていたら思い出した。彼の名はマイケル・サンデル博士、ハーバード大学の教授で政治哲学者であり、コミュニタリアニズム(共同体主義)の代表的論者。実は翁、サンデル教授を知ったのは、昨年9月のこと、たまたま視たNHK・ETV特集『日本で正義の話をしよう』(東京大学での特別講義の収録)だった。その会場(番組)雰囲気は“講義”と言うより東大生たちから活発な意見を引っ張り出す“ディベート(討論会)”風だった。そして教授の名司会ぶりは、まるで音楽会のコンダクター(指揮者)のように、音の高低(異なる意見)をリズミカルにまとめあげる見事な旋律を演出した。そのことが強烈に印象に残っていたのだが、もう1つ、教授が“大の日本贔屓”であることに、翁は気に入っていた。

マイケル・サンデル教授の名コンダクターぶりは、いま視ているディスカッション番組の中でもいかんなく発揮されている。サンデル教授の絶妙な司会(質問)に誘発されて、3カ所(国)のスタジオ参加者は、それぞれ弾かれたように実に明快に、正直に自分の意見を述べていく。直ぐに眠るはずだった翁、遂に最後(2時)まですっかり視入ってしまった。見ごたえのある内容だった、そして随所に感動を覚えた。タイトルは『マイケル・サンデル 究極の選択『大震災特別講義〜私たちはどう生きるべきか』(翌日知ったのだが、この番組、4月16日放送の再放送だった。)

戦後最大の危機に直面している日本。信じがたい大惨事の様子は世界に報道され、世界の人々はそのすさまじさに驚くとともに、被災者たちの冷静、礼節、忍耐をもって手を携え、
一丸となって未来へと踏み出している日本人の姿に感動し、称賛のエールを送ってくれている。マイケル・サンデル教授もその1人だ。彼は言う「あれだけの震災に遭いながら、パニックも起こさず、2005年に米国南部を襲ったハリケーン(カトリーナ)の時に見られた悪質な強盗も便乗値上げもなかったことは驚きだ」。そして番組は「いま日本は(原発事故を含め)極めて危機的状況にある。その深刻な事態への日本人の対応をどう思うか、そして君たちの国で同様の大惨事が発生した時、日本人と同じような行動がとれるだろうか」というサンデル教授の質問の投げかけに3カ国の参加者が答える形で進行する。

東京・上海・ボストンの各スタジオに、それぞれ10数人のオピニオン・プレゼンター(意見発表者)が集まり、熱心に意見を述べ合った。日本からは、大学生のほか女優、作家、歌手、企業家らが参加した。上海、ボストンでも、若者(大学生)が中心だったような気がした。急ぎ録画しておいたので概要を再現しよう。(出所明記、私的使用なので著作権侵害にはならない)なお、マイケル・サンデル教授の司会コメントは割愛する。

マイケル 今回の災害で目を見張ることの一つは、貧しい国からも含め国際的な援助の手が次々と差し伸べられている点だ。その中には中国のような日本と歴史的な緊張関係を続けている国もある。
中国男子学生 中国政府は日本の被災地に救援隊を送ったが、だからと言って中国と日本の政治的緊張関係が解消されるとは思わない。
中国女子学生 日本の大震災発生後、私たちはインターネット上でいろんな意見を交わした。震災をきっかけに、両国の歴史的問題について深く考える若者が増えた。過去の日本と現在の、そしてこれからの日本を切り離して考えるべきではないだろうか、という大きな論争が起きた。このことは、将来に向けて両国が普通の(良好な)関係を築く助けになるのでは、と思う。
日本男子学生 今後の日中関係は改善されると思う。今回の大災害で日本は多くの国々から恩恵を受けた。私たち日本人は非常に感謝の念を抱いている。この念は、人種や国籍を超えて謝恩という人間的な感情を生む。そのことで日中改善は可能だと思う。
日本女子学生 今回、中国からも援助をいただいた、そのことに対しては個人的には感謝し、中国人へのイメージも変わった。個人的には中国人と仲良くしたいと思っている。しかし国と国との関係は(尖閣諸島問題など含め)残念ながら改善されないのではと思う。
中国女子学生 そのことは日本と中国だけに限らないと思う。世界の人々が民族や国籍を超えてもっとコミュニティ意識を持つべきだ。今は、あまりにも“違い”や“対立”に目が向きすぎている。人類が一つになって考えることが必要だと思う。
マイケル 彼女の意見は、我々のディスカッションをより広い哲学的な命題へと導いてくれた。(中略)18世紀の哲学者・ルソーは「人間の共感と関心はグローバル(国家の垣根を超えた考え、行為)にはなり得ない」と言っているが、私はそうは思わない。時間が経つにつれて我々はグローバルで普遍的な倫理道徳に向かっていくと思う。諸君の意見は?
米国男子学生 私の大学(ハーバード大学)でも日本への義援金募金活動をしているし、日本の痛みを見聞きして同情を覚えないわけではないが、優先的に(援助の)義務を負うというのは別な話だと思う。私はテキサス州出身で、テキサス人が持つ独特のアイデンティティ(同一性、個性、民族性など特定集団への帰属意識)、文化や地域性への帰属意識が非常に強い。つまり、グローバルな道徳や義務を目指しているわけではない。
日本作家 アイデンティティ問題とグローバル問題は対立するものではないと思う。自分のアイデンティティを守りながら、どうグローバル的思考、行動を模索するか、その折り合いのつけ方の問題だと思う。
米国男子学生 現代はコミュニケーションが中心の時代。だから、一国の事件・事故が地球の反対側にいても(情報を)共有・共感することが出来る。私が重要だと思うことは、今回の日本で起きたような大災害の時、個人のアイデンティティや国家間(政府)の対立を超えて私たちはグローバル・コミュニティを体感することが出来ることだ。
中国女子学生 そのことを目指すべきだとは思うが、実現できるかどうかは疑問だ。
米国女子学生 目指すべき目標だと思う。今回の日本での大震災で、略奪や買占めに走ることなく、冷静で節度ある行動や勇敢な行為に対して私は(同じ人間として)強い感動と誇りを覚えた。確かに私たちの反応や感情は地域差があるかもしれないが、それは、他の人たちの共感を妨げるものではない。お互い人間同士、場所がどこであろうと共感を抱くことが出来る。今回のような人間性が問われる局面の中で日本人がとった素晴らしい行動は、私は同じ人間として感動し誇りに思いたい。
日本女優 私たちは、ごく当たり前の行動しているつもりなのに、このように世界の人たちから褒めていただくことに驚き、とても嬉しく思う。
日本企業家 誰かのために役にたちたいと思うが、それをどう表現し行動につなげるか分からない人が多い。でも、サンデル教授がおっしゃるように人間はみな(日本人も中国人もアメリカ人も、世界中、みんなが)グローバルな感性と行動を目指していると思う。私はそう信じたい。

マイケル (締めくくりコメント)本当に力強い、意義深い議論の展開が出来た。東京・上海・ボストンの諸君に感謝したい。今回の日本の危機から人間は(価値観や倫理など)何を学ぶことが出来るのかを語り合った。あの震災時の日本人の素晴らしい対応から議論を始めた。彼らは非常事態でも礼節を重んじ、冷静で忍耐強く自己規制の精神に溢れ、行動した。我々はその姿に驚き、そして誇りに思った、という意見が聞かれた。更に我々は、コミュニティの意識について考えを深めた。日本に向けて世界各国から支援の手が差し延べられた。これは何を示しているのだろうか?今回の危機に対するグローバルな反応や支援の広がりは、もしかしてコミュニティの意味や境界線が変わりつつあることを示しているのではあるまいか。(中略)米国女子学生が言った「日本人の冷静で勇敢な対応に共感を覚え、あるべき人間性を私たちに示してくれたことに私は(同じ人間として)感動し誇りに思えた」は、実に本日のディスカッションの意義を象徴する意見だったし、それは私の願いでもあった。懸命に復旧・復興を目指し頑張る日本の皆さん、それを支援する世界の皆さんが、本日の議論の中に何かを見出してくれること願っている・・・

番組を視ている時も、今また(『余話』のために)再現している途中でも、翁、マイケル・サンデル教授の熱い日本への思い、そしてディスカッションに参加した中国、アメリカの若者たちの純粋なメッセージに感動し感謝の念を覚える。この番組を提供したNHKにもお礼を言いたい。同時にこの番組は“日本人は、本当に世界の人々から称賛されるに相応しい倫理道徳に満ちた高度な民族なのだろうか”を謙虚に見つめ直す機会を与えてくれた番組であった、とも思いたい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

今日は3年前、雑貨屋628号で、紹介したことがあるアーティスト、Akiko Graceです。
心地よく流れるピアノの音を聴けばこの人が並はずれたジャズピアニストだと感じます。
ニューヨークを中心に活動していたのでニューヨークにちなんだアルバム名が多いようです。
10代のころオスカーピーターソンを聴いたのがジャズにかかわるきっかけだそうです。
オスカーピーターソンってすごいですね。
このアルバムは聴き覚えのある曲もあり、70分間の素晴らしいピアノを楽しめます。
1974年神奈川県生まれ。
"Manhattan Story" Akiko Grace

01-Libido 〜Mediterranean Sundance
02-That Morning
03-Fry Me To The Moon
04-Pulse Fiction
05-First Song
06-Change TheWorld
07-Yours Is My Heart Alone
08-Over The Rainbow
09-Bemsha Swing
10-Two Thirty In The Morning
11-Song For Bilbao
12-Blue Water

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

 

編集後記

休みの間、スポーツジムに毎日のように通いました。ヨガ三昧の生活でした。ヨガをやっているので肩が凝ってもすぐに解消できるようになりました。
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雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.782

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com