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NO.776               Ryo Onishi              3/27/2011  

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雑貨屋のひとり言

原子炉からの放射能漏れが広範囲にわたり深刻な影響を与えています。特に水や食べ物への影響が深刻です。ニュースで聞いていてもどう影響がでるのか、どうすればいいのかわかりにくいですね。地元はもちろん関東エリアの皆さんもお困りだと思います。日本にはいろんな問題解決能力をもった企業があるのですからそれらの英知をうまく結集すれば、この困難を乗り越えられると思うのですがどうなんでしょう?
≪R.O≫

 

サウスベイ経営セミナー15年を振りかえる(3)

――― 前項から続く ―――
1995年5月に開催したSBMSの記念すべき第1回セミナーのテーマは「米国大統領選挙と自動車問題」であり、当時の時事通信社ロサンゼルス支局長の佐藤成文氏を講師にお願いしました。再選を期すクリントン大統領と当時の日米間の懸案であった自動車問題に焦点をあてた講演・解説でした。それから15年、今から振り返って過去のセミナー・テーマを辿るだけでも、変動する時代の流れを知る思いがします。

 設立当初は駐在員や企業経営者の勉強会だけでなく、家族を含めた親睦行事も行いました。親睦ゴルフ、地ビール造り、チェリー・ピック(さくらんぼ摘み)、楽焼、等々、会員の滞米生活に深みを増す思い出作りにも力を注ぎました。(現在は会の性格の見直しにより、親睦行事はゴルフ大会のみに特化しています)
 
私の個人的思い出として残る企画のひとつは、私が会長職を務めた1996年に実施した「日本人駐在員・赴任者の処遇アンケート」と翌年にまとめた結果です。当時はまだ、日本の親会社からの駐在員は特別扱いされる傾向にあり、その基準は業種・企業間でまちまちで、日本から新たに進出する企業にとって大きな問題でした。そこで会員企業・団体の日本人駐在員・赴任者に対する各種処遇について、給与、住宅手当、教育費補助、医療費負担、車支給状況、貸付け・赴任支度金制度、一時帰国・家族呼寄せ制度、その他(赴任前の日本での処遇、赴任中のその他処遇、駐在期間の決め方、住宅や永住権取得への会社側対応、など)について会員企業にアンケートをし、細かく調べ纏め上げました。この資料はその後しばらくは多くの関係者からの問い合わせに対応出来、我ながら自負しているところです。

 1997年1月の新年会パーティに谷内正太郎総領事(元、外務次官)も出席いただき祝辞を述べていただいた際、「昨今の日本の厳しいビジネス環境の中で、この会だけが会員数を大幅に増やしていると聞き、敬服します」とまでお誉めの言葉をいただき感激したことがいまだに忘れられません。

 これまで15年あまりの間に実施した160回を超える月例セミナー(毎年1月は総会・新年会なのでセミナーは年間11回実施)で講演をされた講師の話はどれも貴重で意義のあるものばかりだったが、私にとって印象深い記憶となって残っているものを以下、いくつかご紹介したいと思います。  ――― 次号へ続く ―――

【追伸】:前回の当欄で、S.B.M.S.の発足の経緯を書きました。この文章を読んだ若尾龍彦さんが、S.B.M.S.発起人代表で、初年度会長をなさった山田正一さん(当時、米国パイオニア社長)の連絡先をご存知で、山田さんに私の文章をお送りくださりました。山田さんから早速、私にEメールが届きました。山田さんは初年度会長在任中に日本へご栄転され、その後、私とは連絡が断たれていたので、まさに15年ぶりのメールによる再会をはたせました。懐かしい方からのメールに感激しました。山田さんは現在東京にお住まいで、近々故郷の富山に家を建て引っ越そうと考えておられるそうです。橋渡しをしてくださった若尾さん、どうもありがとうございました。

河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言

今回はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 3・11の悲劇地が裂け海が吠え

遺品でもせめてと探す津波跡

マイクロがミリへ恐怖のシーベルト

カタカナ音痴も知ったベクレル シーベルト

3・11の悲劇無念のロングラン


( ニュースやぶにらみ )

「ほうれん草ピンチ」
ボクも被災地へ応援に行く −ポパイ

「候補者出揃う」
公約の信度≠確かめたい −都民

「後手後手の対応」
みずほ銀行しっかりしろ −菅首相

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

 

龍翁余話

龍翁余話(173)「大震災雑感」

3月11日に発生した大地震を気象庁は“2011東北地方太平洋沖地震”と命名したが、岩手県・宮城県・福島県の大被災地のほか、人的被害(死傷者)を含めると被災範囲は、東北6県以外に関東にまで広がる。したがってメディアは“東北関東大震災”、“東日本大震災”、“東日本巨大地震”、“東日本大地震”などのネーミングを用いている。これらのほうが実際の被災地域を網羅しているので適切表記と言えるだろう。ともあれ、あれから2週間が過ぎた。警察庁によると、26日現在の死者数は12都道府県で1万418人、死亡した人のうち身元が確認されたのは約7270人、このうち6860人が遺族らに引き渡された。また行方不明は東北6県で1万7072人、負傷者は18都道県で2777人。更に避難者数は、一部地域で徐々に電気やガスなどのライフラインの復旧に伴い少しずつ“帰宅”が進み、また県外避難などで一時期よりかなり減ってはいるものの、17都県でいまだ計24万4330人が厳しい避難生活を強いられている。

一方、3月12日に東京電力福島第一原子力発電所第1号機で起きた水素爆発事故は原子炉建屋の外壁を吹き飛ばし、日本中、いや世界中を震撼させた。政府は、半径20キロ圏内の住民(約7万人)に避難指示を出した。炉心全体が解け落ちるメルトダウンが起きる危険性は低いとされているが、原子炉格納容器の損傷を防ぐため、容器から放射性物質を含む蒸気が放出され、周辺ばかりか関東一円までを脅かす放射能をばら撒いた。この“放射性物質を含む蒸気”というのが問題だ。この蒸気には、あらゆる種類の放射性粒子が含まれており、多量に浴びると命に関わる。今回漏洩した放射性物質は健康被害を及ぼすほどの量ではないと政府、東電、専門家は言うが、冗談じゃない、これは正に“見えない恐怖”だ。農業、漁業、畜産、そして人体に及ぼす悪影響は計り知れないし予断を許さない。

福島県の元乳出荷停止をはじめ東北・関東各県生産の(葉もの)野菜が放射能を浴びて出荷・摂取の見合わせ(規制)が始まった。更に追い討ちをかけるように(23日)東京都水道局から水道水汚染が発表された。成人健常者が直ちに健康を脅かされる数値ではないが乳幼児には水道水は使わないように、とのお達しだ。この“水道水汚染”は東京だけでなく数県に及び、いずこもパニック状態、われ先にと買い占めが横行したが、もはや水以外の品物までもが(一時的ではあったが)スーパーなどの陳列棚から消えた。政府や東京都は「冷静な判断、行動を」と呼びかけたが、そんな呼びかけを“冷静に”受け止める市民は殆んどいない。特に乳幼児を抱えるお母さんたちは無理からぬこと。都の“水汚染騒動”は翌日“安全宣言”され、現在は落ち着いたようだが・・・翁、この買占め現象を見て、相田みつをの詩『わけ合えば』を思い出す。『うばい合えばあらそい わけ合えばやすらぎ うばい合えばにくしみ わけ合えばよろこび うばい合えば不満 わけ合えば感謝 うばい合えば戦争 わけ合えば平和 うばい合えば地獄 わけ合えば極楽 うばい合うと足らないけど わけ合うとあまっちゃうんだなあ』

3月はテレビ、ラジオ番組の改編期。4月からの新番組への繋ぎとして放送される特別番組を“改編期特番”とか“期首期末特番“と言う。この時期、スポンサーもつきにくいから、必然的に公共広告が多くなる。ご存知『ACジャパン』のCMがそれだ。東日本大地震が起きて以後、各局とも(用意していた改変期特番を止めて)一斉に地震・津波・原発事故特集に切り替えた。そこに登場したのが『ACジャパン』。あまりの大量さに苦情が出たそうな。確かに教育的・啓蒙的(いい内容の)CMではあるが、あれだけしつこく流されると、幾分、食傷気味になるのも分かる。しかし大地震・大津波・原発事故の悲惨な映像の合間に軽薄なCMはそぐわないし、被災者に申し訳ないという気もする。だから、結果としては“災害特番“に相応しい公共広告だったと言える。数バージョンの中で翁が特に好きなCMは宮沢賢治の詩『行為の意味』から抜粋した『“心”はだれにも見えないけれど
“心遣い”は見える “思い”は見えないけれど “思いやり”はだれにでも見える』

『東日本大震災』の被災地・被災者に対し全ての日本国民が一丸となって“見える心遣い”“見える思いやり”をいっぱい提供してくれている。国内だけではない、世界中の人たちも「がんばれ日本」のメッセージを送ってくれている。先日、ハワイから届いたメールでは「全米各地で“日本を救おうキャンペーン”を展開しているが、ハワイでも日本への国際電話が(4月15日まで)無料、著名歌手によるチャリティコンサートや学生たちのガレージセール、大型スーパーに募金箱を置き義援金の呼びかけを行なうなど45団体からなる“Aloha for Japan”では1週間で130万ドル(約1億円)を集め日本赤十字社経由で被災地に贈った」とのこと、大いなる感謝である。

あれから2週間を過ぎた今、被災当時のいろいろな人間ドラマが明るみになってきている。「津波が来ます!高台に逃げてください!」と拡声器で声を振り絞り防災放送を繰り返した宮城県名取市の消防団員(46歳)、自分は逃げ遅れて津波にさらわれた。彼の遺体の右手には、しっかりとマイクが握られていたという。宮城県南三陸町の女性職員(25歳)も津波が目前に迫っているにもかかわらず命を賭けて避難を叫び続け、多くの町民を救った。そして彼女は大海に消えた。翁、彼らの荘厳なる死に心からの敬意を払い合掌する。また、原発事故現場で放水活動に励む自衛隊員、消防隊員、復旧活動に励む技術者たちには本当に頭が下がる。彼らの安全と原発事故の早期収束、勿論、東日本大震災による被災地の早期復興、被災者の健康と正常生活への早期回復を祈らずにはいられない。

宮沢賢治は言う「あたたかい心が、あたたかい行為になり、やさしい思いが、やさしい行為になる時、心も思いも初めて美しく生きる。それは、人が人として(美しく)生きることだ」と。もって肝に銘じよう・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

ジャズやポップスのアルバムのデータベースを整理しています。かなりの数なので、時間がかかります。でもこんなことをするのが楽しいんです。まだまだこのコーナーで紹介していない素晴らしいアルバムがたくさんあります。その中のひとつで私の好きなアルバムをご紹介します。
とにかくきれいな音でしっとりとしたピアノジャズです。いつ聴いても落ち着いて聴ける、そして癒されるジャズだと思います。

"A Comme Amour" Adam Birnbaum Trio  

1 Whisper Not
2 All Through the Night
3 Goodby
4 Gabriel's Dance
5 In Your Own Sweet Way
6 A Comme Amour
7 Kate The Great
8 Urgency
9 In Walked Bud
10 New Orleans
11 I Got It Bad
12 Blind Seven

Adam Birnbaum(P)
Ben Wolfe(B)
Rodey Green(Ds)

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

三月ももう終わりだというのにまだまだ寒い日が続いています。でも日照時間が日に日に長くなって来て春が近づいているのを感じます。
≪iPad≫
SideBooks
このアプリはファイルをまるで本のページをめくっているように読むことができます。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.776

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com