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NO.772               Ryo Onishi              2/27/2011  

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雑貨屋のひとり言

ニュージーランド、クライストチャーチの地震から6日が経ちました。たくさんの行方不明の日本人がまだ見つかっていないので心配です。日本人留学生28人が取り残されている建物は見るも無残な姿になっています。ニュージーランドは日本と同じようにプレートがあり、毎年大きな地震があるにもかかわらず、なぜ対策が遅れていたのか不思議です。早く救出されることを祈ります。≪R.O≫

 

アメリカの肥満問題(続き、その2)

昨年12月19日号の当欄『アメリカの肥満問題(続き)』の中で、アメリカでは子どもの3人に1人は肥満か肥満傾向にあるとされており、国をあげて子ども達の肥満防止を目指す動きをご紹介しました。

今月16日、CBC(アメリカ疾病対策センター)からアメリカ人の健康についての統計が発表されました。これによるとアメリカの成人についても70%近くが肥満または肥満傾向にあることが明らかにされました。(肥満、が肥満傾向ともに34%)また、アメリカ成人は早や歩きやガーデニングなどの軽い運動を含めて1日のうちにまったく運動をしないと答えた人が全体の25%にのぼっているのだそうです。

特にアラバマ州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、などの南部では70%以上の郡で1日のうちにまったく運動をしないと答えた成人が約30%だったとのこと。このためアメリカ南部は糖尿病や肥満などの問題をかかえる人の割合も多く、運動不足と健康問題が直結している実情が浮き彫りとなりました。

1980年と2008年の比較でも、肥満とされた成人の数は2倍以上、また肥満とされた子どもの数もおよそ3倍、また糖尿病の患者数もおよそ5倍と急増しているのだそうです。アメリカでは肥満にまつわる病気の治療費は1年におよそ1,470億ドル(約12兆円)、また糖尿病の治療費はおよそ1,160億ドル(約9兆円)を要しており、その割にはウオーキングなどのコストのかからない運動治療を推進する動きは鈍く、専門家の間では投薬治療に頼りすぎる医療体制を問題視する声も出ているようです。

そこで最近では政府もガイドラインを定め、1週間に最低でも150分の運動するように推奨したりしていますが、目に見える改善結果は出ていないようです。今回の統計結果をうけて、専門家の間ではデスクワークの多い職場では、雇用主から運動をするための休み時間を義務づけるなど、思い切った措置をとるべきだとの指摘もあがっているようです。

肥満は人種や遺伝など、その人の体質や特性による場合もあるといわれ、必ずしも運動量の不足や食に対する意識だけの問題ではないといわれます。したがって肥満は健康管理が悪いからだ、と決めつけることは間違いでしょう。しかし、ある程度は本人の意識の問題もあることも否めないことでしょう。私自身も肥満気味で、決して誉められた体型ではなく反省しきりです。

欧米諸国の実情に詳しい友人の話によると、パリなどのヨーロッパの都市で道行く人に太った人はめったになく、たまに珍しく肥満人を見つけたので近寄ってみたら彼(彼女)はアメリカ英語を話していた(アメリカ人旅行者だった)そうです。アメリカ人に聞かせたら怒られそうな話です。仮にこの話がジョークとして語られたとしても、これがジョークとして成立するほどアメリカ人に肥満が多いということを語っています。

アメリカも地域によっておおきく異なり、都市間でも、ニューヨ‐クなど東部の都市では肥満者の割合は少ないといわれます。それに比べ、ロサンゼルスとその周辺では相撲部屋が近くにあるのでは、と思うほどのことすらあります。これが南部諸州ではもっと肥満率が高くなっているらしく、国をあげての対応策が必要になっているわけが理解できます。前回のこの欄で書いたようにオバマ大統領が先頭にたって子どもの肥満防止を目指す「児童栄養法」に署名したのもうなずける話です。

河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 
メールチエックで今日が始まる

削除キー絡んだ欲が押させない

しがらみも未練もエイと削除キー

変換キー愛と哀との裏表

ツイッターで濾過をしている今日の愚痴


( ニュースやぶにらみ )

「東京マラソンに35,000人参加」
デモでないとは冥利に尽きる −菅首相

「直下型の心配」
小沢プレートが −菅首相

「反政府デモ」
火がついたら消せない −産油地帯

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

 

龍翁余話

龍翁余話(169)「馬込文士村」

かつて“東京・馬込村“に41人もの名立たる小説家、画家、歌人、詩人、俳人、版画家、彫刻家、劇作家、評論家、翻訳家、随筆家らが居住した。よほど住みやすい環境(静かな農村)だったか、仲間とつるんで暮らしたかったか、小説や詩の材料集めのためだったか理由は様々だろうが、資料によると大正12年に尾崎士郎が宇野千代と結婚して馬込村に新居を構えて以来、この二人が(当時、すでに名をなしている)文士や芸術家たちを呼び集めた、とある。よくもまあ、集まったものだ。その一帯を『馬込文士村』と言う。翁、今年の正月からメタボ予防のために『龍翁のご近所散歩』をこころみており、すでに『余話』で、これまで3回書いた(162号、164号、167号)。その一環で、という軽い気持ちで、某日『馬込文士村』の散策に出かけた。“馬込”と言うから大田区の馬込一帯かと思い込み、都営地下鉄浅草線で西馬込駅へ。確かに駅前に“馬込文士村案内”の掲示板がある。商店街のあちこちに“馬込文士村商店街”の標識が掲げられ雰囲気を盛り上げている。まずは大田区立郷土博物館を訪ねた。そこで学芸員に話を聴いたり、資料を見たりして“文士村の41人の住人”を知り、更に『馬込文士村』の広さに驚いた。簡単に言うと西馬込から南馬込、中馬込、東馬込、大森山王、JR大森駅周辺にまで及ぶ。それと馬込は坂の多い街。この地に住んでいた俳人・川端茅舎(かわばたぼうしゃ)は“鶯の こだまの九十九谷かな”と詠い、歌人・北原白秋も“馬込は谷多き里なり”と言っているほどだから、メタボ予防の散歩気分では、とても歩き廻れるものではない。

どんな文士・芸術家たちがこの“馬込文士村”に住んでいたか、大田区立郷土博物館発行の“馬込文士村ガイドブック”から(イロハ順に)紹介すると――石坂洋次郎(小説家1900〜1986)、稲垣足穂(いながきたるほ=小説家1900〜1977)、今井達夫(小説家1904〜1978)、宇野千代(小説家1897〜1996)、尾崎士郎(小説家、『余話』167号で詳しく紹介)、片山広子(歌人1878〜1957)、川瀬巴水(かわせはすい=版画家1883〜1957)、川端茅舎(俳人1897〜1941)、川端康成(小説家1899〜1971)、川端龍子(かわばたりゅうし=日本画家1885〜1966)、北原白秋(1885〜1942)、衣巻省三(きぬまきせいぞう=詩人1900〜1978)、倉田百三(くらたひゃくぞう=小説家1891〜1943)、小島政二郎(小説家1894〜1994)、小林古径(こばやしこけい=日本画家1883〜1957)、榊山 潤(さかきやまじゅん=小説家1900〜1980、彼が“馬込文士村”を執筆した)、佐多稲子(小説家1904〜1998)、佐藤朝山(さとうちょうざん=木彫家1888〜1963)、佐藤惣之助(詩人1890〜19429、下母澤 寛(しもざわかん=小説家1892〜1968)、城 左門(じょうさもん=詩人1904〜1976)、添田さつき(小説家1902〜1980)、高見 順(小説家1907〜1965)、竹村俊郎(詩人1896〜1944)、萩原朔太郎(詩人1886〜1942)、日夏耿之介(ひなつこうのすけ=詩人1890〜1971)、広津柳浪(ひろつりゅうろう=小説家1861〜1926)、広津和郎(ひろつかずお=小説家1891〜1968)、藤浦洸(ふじうらこう=作詞家1898〜1979)、牧野信一(小説家1896〜1936)、真船 豊(劇作家1902〜1977)、間宮茂輔(まみやもすけ=小説家1899〜1975)、三好達治(詩人・翻訳家1900〜1964)、村岡花子(翻訳家・童話作家1893〜1968)、室生犀星(詩人1889〜1962)、室伏高信(むろぶせこうしん=小説家1892〜1970)、山本周五郎(小説家1903〜1967)、山本有三(劇作家、馬込時代は参議院議員1887〜1974)、吉田甲子太郎(よしだきねたろう=児童文学者・翻訳家1894〜1957)、吉屋信子(小説家1896〜1973)、和辻哲郎(哲学者・文化史家1889〜1960)――以上の41人、居住年代、期間はそれぞれ異なるが・・・

JR大森駅前の天祖神社の石段に“馬込文士村住人たち”の交遊レリーフが展示されている。このレリーフを見るだけで“馬込文士村”の生々しい文化創造の息吹が感じられる。

次々と文士や芸術家を呼び集め(写真上段右)、常に中心的役割を演じた尾崎士郎と宇野千代(写真中段左)、宇野千代、佐多稲子、吉屋信子、村岡花子、片山広子らは“本格的な女性活動期”を発信し(写真中段中)、髪のショートカットを流行らせた(写真中段右)。定期的なダンスパーティやマージャン大会(写真下段左・中)、そして特筆すべきは相撲好きの尾崎士郎が中心となって“大森相撲協会”を設立、文士・芸術家たちによる“大森場所”を挙行したそうな(写真下段右)。これらレリーフ展示の石段を、翁、上ったり下ったりして見入っているうちに、馬込村の文士たちは交遊の中から“人間賛歌”(人間の尊厳と生命力の素晴らしさ)を感じ取り、それを作品に活かしたのでは、と思えた。同時に『余話』執筆の意義と意味を問い直す時間でもあった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

週末の朝は、いつもよりゆっくり寝て8時ごろに起きます。天気がよければさらに気分がよくて、ウキウキします。こんなときはやさしい音楽を聴きながらのんびり過ごし 、今日は何をしようかなあと考えているととても幸せな気分になります。音楽はジャズでも、ボサノバでもクラシックでもなんでもいいと思います。今回はそんなときに聴いてみたい、Clementineの歌声をご紹介したいと思います。
Clementineの歌声は耳にやさしく実に心地よく聴けます。ボサノバ的なテンポが気分を陽気にしてくれますので、一日の始まりに聴くのにピッタリだと思います。
4曲目は中島美幸の「悪女」ですが、フランス語で聴くとまた違った感じに聴こえます。

"Cle" Clementine

1.Une Fille Comme Ci
2.Un Homme et Une Femme -GRANDIS MIX-
3.Sur Le Queen Mary
4.Akujyo
5.Mariana
6.En Avril
7.6 P.M.
8.Romance d'Autrefoie
9.Bonita
10.Melinda
11.Comme d'habitude - My Way -


ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

先週はもう春が来たかと思わせるほど暖かい日がありました。明後日から三月に入りますが、三月と聞いただけで春が来たように感じます。少しずつ寒さが和らぎ、服装も軽くなるのでうれしいですね。
≪iPad≫
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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.772

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com