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NO.756               Ryo Onishi              11/7/2010  

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雑貨屋のひとり言

最近は毎週末、六甲道にあるTSUTAYAに通っています。そのお店の前に信号つきの横断歩道が二つあります。15メートルも離れていないのですがこの信号の青になるタイミングが違います。どちらも赤の場合、南側の信号が先に青に変わります。私はせっかちなのでその特性を利用しています。でも神戸の人はほとんどそんなことはお構いなしで待っています。神戸はいいところです。≪R.O≫

肥 満 問 題

 もともと多民族移民国家であるアメリカ合衆国にはいろいろな民族が暮らしており、その中でも当地ロサンゼルスとその周辺はまさに世界の人種の見本市といえましょう。日本生まれの私には、来米当初はたいへん奇異に感じたものです。色とりどりの民族衣装をまとった人たちを眺めているだけで時間の経過を忘れたほどです。

多民族、多文化にはようやく慣れてきましたが、肥満人の多さにはいまだに抵抗を感じます。アメリカの肥満問題はまさに社会問題となっています。私自身も決して痩身とはいえず、恥ずかしい限りですが、それにしてもこちらの人々の中には桁違いの肥満人が多く、ロサンゼルス周辺の街やショッピング・モールを散策していると、日本のお相撲さんも真っ青になりそうな太っ腹な男女に出くわすことがしばしばです。最近は私たち夫婦もあまり遠出はしないので、実際に自分の目で確認しているわけではありませんが、肥満人の増加はここロサンゼルスとその周辺だけでなく、全米的な傾向であるようです。もちろん米国民の名誉のために申し添えますが、細身でかっこよく私など思わず目で追いかけたくなるようなスマートな人たち(老若男女をとわず)も街でたくさん見かけます。

先日、テレビ・ニュースでアメリカの肥満問題を特集していました。このニュースによると、最近、テネシー大学で、各国別の成人が一日に平均どのくらい歩いているかを調べたそうです。その結果、アメリカ人が一日に歩く歩数の平均は、他の国とくらべて半分ほどしかないことが判明しました。特にロサンゼルスを含む南カリフォルニア地域では、ファスト・フード店、コーヒー・ショップ、ドライクリーニング、薬局など、車から降りずに店を利用するドライブスルー店が多く、人によっては一日でいちばん歩くのは朝家を出てからガレージの車に乗るまでで、あとは殆ど歩かずに一日を過ごすという人が大勢いるのだそうです。

この調査結果では、日本の成人は一日に歩く歩数は平均で7,168歩、スイスは9,650歩、オーストラリアは9,695歩となっており、それに対してアメリカは5,117歩と、他の国とくらべて極端に少ないようです。アメリカと食文化が似ているオーストラリアですが、肥満率はアメリカよりはるかに低く保たれているのも、この国の人々が歩くことを心がけているのが、その主な要因のひとつだろうとレポートされていました。もっとも種々雑多な人々が坩堝(るつぼ:混じりあい、ひとつに溶け合っている状態)でなく、サラダボール(個々の材料が混じらず自分を主張している状態)のアメリカには“平均値”とか“代表値”などというものは見つけにくいので、上記アメリカ平均歩数(5,117歩)の意味合いも吟味の要がありそうですが・・・

肥満はウエストのサイズによる容姿だけの問題だけではなく、医療費をはじめとするコストの問題でもあります。国民の医療費にかかる負担は急速に増加しつづけているのが実態です。今回聞いたテレビ・ニュースによると、ドライブスルー・レストラン発祥の地ともいわれるアメリカのゴールドウイン・パーク市(この市がどこにあるのか不明なので、調べているところです)では、このままでは町の評判にかかわると、一時的にドライブスルー形式の販売を禁止したとのこと、「ファストフードを食べるなら、せめて車を降りて歩いて食べ物を取りにゆくべきだ」というのが市当局の考えなのでしょう。この試みがより健康な町づくりのレシピとなるのか注目されます。私たちも、もう少し歩いたほうがいいようですね。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「終(つい)の住まい」

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 鮮烈なデビューに蛇尾の見え隠れ

抜け駆けの足 息切れをもう読まれ

本命に怖い対抗馬の若さ

空に舞う あさきゆめみし万馬券

今はただ老虎千里を駆けた夢


( ニュースやぶにらみ )

「尖閣ビデオ流出」
ネットには目も耳もあるんだ −壁、障子

「衝突ビデオ」
尖閣でなく内閣にぶつけた −sengoku38

「ロシヤ大統領が来島」
くやしい島 ―国後島

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

森田さんから

今週はお休みです。

龍翁余話

龍翁余話(155)「寅さん記念館」             

秋晴れの某日、1年ぶりに会った友人と一緒に『寅さん記念館』 へ行った。まずは柴又駅(京成電鉄金町線)構内の“寅さん像”に挨拶。体は駅に向かっているが、顔は帝釈天参道(商店街)にある団子屋『とらや』に向いている。愛する妹・さくらとの名残りを惜しんでいるかのよう。その『とらや』に立ち寄る。1887年(明治20年)に『柴又屋』として創業、1969年(昭和44年)、第1作目の『男はつらいよ』から第4作目まで“寅さんの実家”として撮影に使われた。老朽化のため平成元年に建て替えられたが、店構えも店内も往時を偲ばせる雰囲気が残されている。名物“草団子”を買う。ヨモギ団子に小豆餡をまぶして食べるのだが、近年、饅頭やぜんざいなどの餡子物は甘味を抑えているので、甘党の翁には少し物足りないのでは?後刻いただくが、ヨモギは漢方薬としても使われるほどの薬効、栄養価が高いので“健康食”ではある。 

 「私、生まれも育ちも葛飾柴又 帝釈天で産湯を使い・・」の口上で有名な帝釈天へ。御前様(住職:笠智衆)や寺男(源公:佐藤蛾次郎)も懐かしい。帝釈天から江戸川方面へ約800mの所に『虎さん記念館』。撮影で使った“くるまや”の内部や帝釈天参道(模型)などが保存され、“寅さんメモリアルコーナー”(作品集)へと続く。 
記念撮影

 『男はつらいよ』は、もともと1968年(昭和43年)にフジテレビが制作、放送した。松竹が映画化(シリーズ化)したのは翌年1969年(昭和44年)から、主演の渥美清が亡くなる1996年(平成8年)までの27年間、全48作(1997年に特別編1本)が製作、上映された。全作品がヒットして松竹のドル箱シリーズとなり、30作を超えた時点で世界最長の映画シリーズとしてギネスブック(国際版)にも認定されたことはご承知の通りである。
主演の渥美清(1928年3月10日〜1996年8月4日)は東京・台東区上野の生まれ。『男はつらいよ』では“フウテンの寅”こと車寅次郎を演じ数々の賞(キネマ旬報主演男優賞)、毎日映画コンクール男優主演賞、ブルーリボン賞主演男優賞、紫綬褒章などを受章、(没後)国民栄誉賞が贈られた。

ところで『寅さん記念館』の中で“言葉は心”という掛け軸を見た。1つの言葉で喧嘩して、
1つの言葉で仲直り、1つの言葉で頭が下がり、1つの言葉で笑いあい、1つの言葉で泣かされる・・・とある。中国のある僧侶の遺訓らしいが、これは多分“言葉の前に心あり、言葉の後に行動あり”、つまり心(誠心)をもって言葉を発し、その後に言葉(約束)通りのことを実行せよ、という教訓ではあるまいか。だとすると、今の中国人(特に政府)は言葉をもてあそび(詭弁を弄し)、他に責任を転嫁することで無理やり自論を正当化しようとする“心無い言葉”の外交が頻発し過ぎている。これでは“仁・智・徳・礼・義”の儒教の歴史が泣こうというもの。一方、日本(政治家)もまた“心ある言葉”、“言葉の重み”を忘れ、国内外の信頼を失っている。         

さて『寅さん記念館』のすぐ近くに江戸川の土手。明治時代の小説家・伊藤左千夫の『野菊の墓』で、というより、細川たかしや、ちあきなおみ、瀬川瑛子らが歌う『矢切の渡し』で有名になった渡し舟場がある。ここは『男はつらいよ』の映画の中でも、たびたび登場した。渡し舟は江戸時代の交通手段として各地にあったが、現在では当時の風景を観ることが出来る場所は、ここ『矢切の渡し』しかないそうだ。写真は手前が東京・柴又、向こう岸が千葉県松戸市の矢切。小説の舞台はとなったのは松戸(矢切)付近、政夫と民子の最後の別れの場となった所。歌は葛飾・柴又側が舞台のようだ。歌詞(2番)に♪・・・柴又捨てて 舟にまかせるさだめです・・・というのがある。

友人と一緒に、渡し舟(発着場)近くのベンチに腰をおろし『とらや』の草団子をほおばる。心地いい江戸川の秋風を受けながら、それぞれの思いに耽る。翁、もう一度『言葉の重み』を考えてみる。言葉は、人類が築き上げた文明の象徴であり、人間関係を円滑にするコミュニケーション・ツールである一方、心無い言葉が、時として他人を傷つけたり怒らせてしまう危険な場面を生む道具でもある。翁もこれまでに、(自分では気づかないうちに)不用意、軽率な発言で他人に不愉快な思いをさせてしまったこと、多々あると思うと汗顔の至り。いま改めて寅さんの“決めセリフ”「それを言っちゃ、おしまいよ」を肝に銘じることにする・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

 

ジャズのいいところは何年経っても色褪せない、飽きがこないことではないかと思います。
今週は1958年に録音されたアルバムで、女性ジャズボーカルのCarmen McRaeです。
このアーティストは初めて聴いたのですが、とても耳に心地いい歌声です。
ゆっくり落ち着いて聴けるジャズです。

"Book of Ballads" Carmen McRae

1 By Myself 03:13
2 The Thrill Is Gone 03:54
3 How Long Has This Been Going On 04:08
4 Do You Know Why 02:54
5 My Romance 03:55
6 Isn't It Romantic 03:02
7 If Love Is Good To Me 03:31
8 When I Fall In Love 03:49
9 Please Be Kind 03:16
10 He Was Too Good To Me 02:43
11 Angel Eyes 02:43
12 Something I Dreamed Last Night 03:58
 

雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

すこし前まで朝の通勤時には日陰を探して歩いていたのですが、今は日当たりのいいところをさがしながら歩いています。あの暑い日が懐かしく感じるときがくるのでしょうね。
≪iPad使用記≫
昨日は残念ながら中国チームに敗れた日本女子バレーチームですが、4連勝の裏にiPadがあるのがご存知でしょうか?テレビを観ていると真鍋監督が片手にiPadを持っています。iPadを駆使して相手選手の情報を即座に入手し、それにより攻撃パターンを変えて対応しているからだそうです。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.756

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com