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NO.750               Ryo Onishi              9/26/2010  

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雑貨屋のひとり言

ようやくさわやかな気持ちの良い季節になりました。四季がある日本はいいなあと思います。しかし涼しいを通り過ぎて寒いくらいの気温になるので困りものです。油断して風邪を引かないようにしましょう。最近は春が短くなって来ているように、今年の秋も短いのかもしれませんね。短くてもこの秋を楽しみたいと思います。この時期の服装にはちょっと困るところがありますが、どんな服装であっても汗をかかないのがいいですね。≪R.O≫

洋酒飲んで外車に乗って

 私がはじめて日本の外へ出たのは1969(昭和44年)年2月で、企業の駐在員としてシンガポールへ行ったときです。1969年といえば、年初には東大安田講堂事件のあった年です。全学共闘会議が暴力的手段をとり東京大学本郷キャンパスを占拠し、大学から依頼を受けた警視庁との間で攻防戦がありました。そんな社会が騒然としているときに日本を発ったのを覚えています。その年の7月には、アメリカの宇宙船アポロ11号が人類初の月面有人着陸を果たしました。さらに翌年(1970年)には日本で大阪万博が開催されたり、日本初のハイジャック「よど号」事件、三島由紀夫事件などがあり、これらはシンガポールのテレビ・ニュースや新聞で知りました。

 三島由紀夫事件のとき、シンガポールの英字新聞は一面トップに『MISHIMA HARAKIRI !』と大きく見出しをつけ、現場(市ヶ谷自衛隊東部方面総監室)での切腹直後、三島の生首が残っている写真を大きく掲載していたのを私は昨日のことように記憶しています。

 私がシンガポールに行った目的は、私の勤めていた日本企業が現地に生産拠点進出を決めたことにより、その準備・工場建設をすすめるための先発隊の役割でした。私を含めて4名(私たち夫婦、技術者2名)がこれにあたりました。建設予定の工場は現地の企業との合弁会社だったので、合弁相手にもずいぶんお世話になりました。

 シンガポールに着任して現地の日本大使館へ挨拶に出向いたとき、日本大使から最初に言われたことは、「戦後24年が経ちましたが、日本人に対するこの国の国民感情は決して100%友好とは限りません。このようなところでは現地の人たちへの発言はくれぐれも注意して慎重にしてください。また、もうすぐ2月15日(シンガポール陥落記念日)です。特にこの日は日本人の外出は控えることをお勧めします」ということでした。

 現に、市の中心地にあるシティホール近くのマリーナ地区に隣接している戦争記念公園には高さ68mの「日本占領時期死難人民記念碑」と呼ばれる記念塔がそびえており、これは第二次大戦時に日本がシンガポールを占領中にあったとされる日本軍による華僑虐殺事件の被害者のための慰霊碑であり、ここでは日本人は好感をもたれていないことを身をもって知りました。

これは後の話ですが、私の8年間のシンガポール滞在中、気をつけていながらも、現地人従業員との雑談でうっかり戦時中の話になったとき、何人もの彼ら、彼女らから「私の父は(兄は、叔父は、親戚の誰某は)戦争中に日本軍に殺され・・・」という言葉を聞かされました。今では考えられないことですが、わずか41年前のことなのです。

 当時のシンガポールの路上を走る自動車で日本車は圧倒的に少なく、トヨタ、ニッサンなど日本のブランド車が走っているのを見つけると、おもわず手を挙げて呼びかけたくなったものでした。日本酒もまだ珍しい頃であり、日本からの出張者などがみやげに持ってきてくれる羽田空港免税店販売の日本酒を私たち駐在員は楽しみにしたものです。しかし、当時の日本では逆に海外の品物が「舶来品」と呼ばれ珍重されていました。年に数度の日本出張時には外国タバコ、洋酒、香水などを免税限度額まで購入し、さらにワニ皮やべっこう亀、あげくは極楽鳥の剥製まで抱えて日本へ運んだものでした。当時はまだ、絶滅危惧の野生動植物の持ち出し禁止を定めた「ワシントン条約」もなく、比較的自由にワニ皮やべっこう亀などを運べました。

 現代の日本の若者たちにとって、海外旅行や海外生活は別に日常生活と同列にならぶことで、感動することではなくなってしまっていますが、わずか40年ほど前は、まだまだ日本人にとって海外は一種のあこがれに似た感情を抱かせた時代だったのです。

 今年の春に亡くなってしまった私の長兄は、当時私がシンガポールみやげに免税で購入した米国製たばこを渡すと、いつも決まっていうセリフがありました。――― 「お前はすごいな、あっち(シンガポール)では、お前達は洋モク吸って、洋酒飲んで、外車に乗って、舶来品に囲まれて毎日を過ごしているんだろう!」

 私は、今アメリカ西海岸で生活していますが、日本酒ブームが台頭しはじめています。また道路は日本車ばかりが目立ちます。“Made in Japan”はハイテク技術の象徴といわれるまでになりました。“舶来品”という日本語ももはや死語になってしまったといっても良いのではないでしょうか。

ただし近年、日本の優位性もアジア近隣諸国の追い上げにあっています。ここで私たち日本人はもう一度「技術とものづくり日本」の原点に立ち返り、世界をリードする力をつける必要を感じます。   
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「終(つい)の住まい」

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 雨止んだらしい飲み屋の忘れ傘

悪友もいて人脈の花盛り

ちゃんで呼ぶ友賑やかな宵祭り

仲間から出世頭が抜けていき

生涯青春ジャズ葬で送られる


( ニュースやぶにらみ )

「検察不信」
あんたまでかい −政治不信

「食欲の秋」
冷や飯を食っている −小沢グループ

「パリーグ優勝争い」
西武がんばれ! ーバーゲン待ち主婦

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

森田さんから

今週はお休みです。

龍翁余話

龍翁余話(149)「中国の脅迫に屈した菅政権〜これでいいのか日本?!」

前号の『龍翁余話』(148)「菅改造内閣に思う」では「幾つかの不安材料を孕んだ菅政権だが当分は静かに見守ろうか・・・」と結んだのだが、「静かに見守る」どころか、1週間も経たないうちに菅政権は、とんでもない失策――ヤクザにも劣る中国の仁義無きゴリ押しに屈した国家的屈辱、治安国家の権威失墜、国際法も国際ルールも国際常識もわきまえない無知・無礼国家・中国をますますのさばらせる結果を招くという大罪を犯した菅政権に対し、翁、またまた吼えなければならない「これでいいのか日本?!」。

日本の領海・尖閣諸島における中国船の侵犯及び海上保安庁巡視船への故意的衝突等の犯罪行為及び公務執行妨害で船長を逮捕、「日本国の法律に基づいて粛々と捜査を進める」という法治国家として当然の対処の最中、日本及び世界中を呆れさせた中国の無知・無礼・傲慢・脅迫の愚行に対し、日本政府は全く手も足も出せず「粛々、冷静」の空念仏を唱えるだけの弱腰を世界にさらけ出した。その挙句、中国は、絶対にやってはいけないテロ集団まがいの人質作戦(4人のフジタ社員拘束)で非人道的な揺さぶりをかけ、遂に“容疑者(船長)の釈放”を成功させた。中国は、己れの非道、反国際法の暴挙を反省することもなく“外交の勝利”を国内外に叫んだ。反省?無理だな、反省出来る国なら、初めからこんな海賊・愚連隊(ゆすり、たかりの不法行為集団)行動はとらなかったはず。

(釈放を決めた)那覇地検は会見で「(釈放は)日本国民への影響や今後の日中関係を考慮した」と発表した。おいおい、三権分立の原理原則はどうなっている?検察に、それも地方検察庁に、そんな(内閣総理大臣や外務大臣が裁断するような)権限が、いつ与えられた?仙谷(官房長官)は例の、しまりの無いとぼけた口調で「検察官が総合的な判断のもと、身柄の釈放や処分をどうするか考えたと言えば、そういうことはあり得るし、那覇地検の判断を了とした」と訳の分からないことを口走った。仙谷よ、嘘もほどほどにしろ! いち地検が政府を飛び越えて、この重要な外交問題を独断で決定する、なんてことがあろうはずがないことぐらい、小学生でも分かる。そんな子ども騙しのような、見え透いた嘘をつく仙谷は、国家国民を欺く大罪人である。もし本当に仙谷や柳田(法務大臣)が言う「政治介入(検察庁法14条に基づく指揮権の行使)はなかった」のなら、民主党お得意の“政治主導”はどこへ行った?そんな体たらくだから中国になめられる。中国ばかりではない、米国やアジア諸国から“弱体化の一途を辿る頼りにならない日本”と侮られる。

(翁の推測だが)日米首脳会談の際、菅はオバマに、前原はクリントンに「これ以上の日中関係悪化は米中関係にも影響が起きる。いい加減に手を打て」と圧力をかけられ、急いで仙谷に連絡、仙谷は慌てて柳田や馬渕(国交大臣)、北澤(防衛大臣)それに岡田(幹事長)らと計って那覇地検に命令を下したのでは?それならそれでいいではないか、オバマに圧力をかけられて、というのは悔しいが菅内閣の外交オンチは国民周知のこと、嘘をつくより事実経緯を明らかにする方がよほどスッキリする。

「中国の目に余る横暴に対し、日本政府はほとんど沈黙し続けた。これは外交上、大いなるマイナス。この事件をチャンスに、尖閣諸島は国際認知の日本固有の領土であること、中国漁船の領海侵犯と海上保安庁巡視船への故意的体当たり等の不法行為に対し、日本は法律に基づいて対処したこと、にもかかわらず、中国は感情的(激情的)に日本政府に対し無理難題を押し付けていることなど具体的事例を挙げ、何故、国際社会にアピールしなかったのか?“衝突時のビデオ”があるそうだが、それを何故、世界に公開しなかったのか?何も言えなくなった日本を見て我々(外国人)は、日本はもはや中国の属国に成り下がったか、いずれ尖閣諸島は中国に盗み取られるよ」――これは昨日、米国の友人G君(NY在住のジャーナリスト)から翁へ届いたメールである。翁、返す言葉も無い。

公明党や社民党は“船長釈放”に理解を示した。「バカタレ、それでも日本の政党か」と怒鳴りたいが、公明党は創価学会・池田大作と中国との因縁で中国攻撃に加わりたくない。社民党・福島は、(前号で批判した)岡崎トミ子と同じ穴のムジナで中国・朝鮮寄り。ああ情けない。しかし、他の野党は一斉に懸念を表明した(共産党までも)。実は、野党ばかりでなく与党・民主党の中にも今回の釈放劇を批判する議員もいる。「恫喝され、慌てふためいて釈放した。これは、脅せば日本は屈服する、と(中国に)自信をつけさせただけ。他のアジア諸国は、だらしない日本政府の弱腰を見て、さぞ、がっかりしただろう」と嘆き「捜査の継続を放棄し容疑者を釈放したことは、わが国の法秩序を蹂躙するものである」とM議員ら5人(衆院4人、参院1人)の民主党中堅議員が抗議声明を出した。

こう書いている最中、新たなムカつきが沸いてきて、どんな表現を以て、あの下郎国家を非難したらいいか、日本語のあらゆる“罵り語”を使っても足りないほど腹が立つ。その極みが「カネを出せ」。あ〜あ、誇りも教養もない中国政府は本質的卑しい根性(守銭奴)を丸出しにしてしまった。当然、日本政府(前原外相)は拒否したが「このままでいいのか日本?!」

翁は、この機会に米国国務省の『米国の中国戦略』(アジア地域研究者・小林幹夫氏の「中国軍事力の分析」)とPHP総合研究所の『日本の対中総合戦略』を比較研究してみた。その詳細をここに紹介するスペースはないが、両者の“対中観察“に大きな温度差があることに気づく。米国の対中政策は常に『関与(協力)』と『警戒・抑止』の幅の間で揺れている。ブッシュ政権、オバマ政権は、どこにバランスを求めるかによって、そのときどきのスタンスが決まる構造になっている。今は『関与』に軸足を置く構えのオバマ政権だが『警戒・抑止』の度合いは以前より強まっている。「中国の軍事増強は、すでに(日本を含む)アジア全域の軍事バランスを揺さぶるほど軍事大国化している。強大な軍事力をもってアジアの覇権を狙い、米国と対等の覇者にならんとの謀略が見え隠れする」と米国務省は分析、故に、太平洋海域、(尖閣諸島を中心とする)東シナ海、(台湾海峡を中心とするフィリピン、ブルネイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア海域の)南シナ海の安全保障に新たなる戦略構築をこころみている。
一方、『日本の対中総合戦略』は、性善説をベースに“戦略的パートナーシップによる互恵関係の樹立”を謳っている。「日中が相互の利害の食い違いを武力で解決するのは道義的にも実利的にも許されない選択肢であり、両国は共生・共創・共存共栄の精神で問題解決への方策を求めるべきである」――いかにも平和主義、紳士主義の日本らしい“美しい戦略”であるのだが、それが、いかに甘っちょろい対中戦略(分析)であるか、今回の中国の本性丸出し(卑劣で恥知らず)の愚行を見れば思い知るだろう。防衛省防衛研究所の中国戦略の詳細はまだ調べていないが、中国の陸・海・空の軍事力は数、質共にすでに日本のレベルをはるかに超えているとして警戒心を高めていることだけは確かだ。

日中の経済交流・人的交流の頻度が高まっている今日「これでいいのか日本?!」の答えを出すのは(早急には)難しいが、日本領土と日本民族を守るためにこの際、綿密な戦略は組み直す必要がある。たとえ経済打撃、衝突危機を招こうとも、だ。「アメリカが守ってくれる」は幻想に過ぎない。アメリカだって国益が伴えば日本を飛び越えて中国とハグする。外交に正邪(善悪)はない。国益一辺倒の狐狸の戦いだ。故に、日本は外敵から国家国民を守るために可能な限りの自己防衛体制(軍事力強化)を整える必要がある。戦争は仕掛けてはいけないし他国への侵略はもってのほかだが、中国はすでに尖閣諸島の日本領海で海賊活動(侵犯行動)を展開しているではないか。それならまず沖縄(宮古)の漁民を守るためにも東シナ海に護衛船団(軍艦)を配備、魚釣島に軍事用へリポートを設置せよ、と言いたい。中国お得意の逃げ口上を真似て、翁の過激発言を正当化しよう。“本来、臆病で争いごとが嫌いな翁を、ここまで硬化させる原因と責任は中国にある”。

野党、特に自民党に告ぐ! 10月1日からの臨時国会では“侵犯現場ビデオを何故、公開しなかったか”、“容疑者船長の唐突な釈放の経緯”などに関する説明責任は追及しなければならないが、次元の低い党利党略のための菅内閣批判はやめ、この際、与野党が一体となって中国の傲慢、無礼、人質、カネ要求の“ゲスな中国“の実態を、そして尖閣諸島が日本の固有の領土であることを、国会を通して強烈に世界にアピールして貰いたい。それは菅政権を助ける、なんて小さな問題ではない。日本の威信を世界に示さなければならない日本の政治家としての責任だ。中国の脅威に屈することのない”強い日本再建“という大義のために、与党の先輩・自民党の知恵と経験を菅政権に提供しようではないか。そうすれば世界の人々は「日本は結束した」、国民は「さすが自民党」と瞠目するに違いない。その先に何が見えるか、谷垣クン、読めるかな・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

最近見つけたアルバム、Stewy Von WattenwylのTo the pointを紹介します。
Stewy Von Wattenwylは1962年スイス生まれのピアニスト。
初めて聴いた印象は、きれいなすっきりしたピアノだということです。抜群のピアノテクニックと全体に大変きれいな音を出していて、レベルの高いジャズだと思いました。
オランダを代表するEuropian Jazz Trioのピアノジャズも好きですがこのアーティストもいいと思います。
これからはヨーロッパのジャズもどんどん聴いていきたいと思います。

"To the point"  Stewy Von Wattenwyl   

1 Black Surface
2 Street of Sorrows
3 To the Point
4 Let It Be Me
5 One Night in the City
6 Vie en Beige
7 You're Welcome
8 This One Is for Bruno
9 This Giant Garden
10 You Make Me Feel at Home

Stewy Von Wattenwyl piano
Daniel Schlappi  bass
Peter Horisberger  drums

雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

携帯やiPhoneのようなモバイル機器の発達で、大変便利になりましたが、使う人の問題も多いと思います。場所や時間帯をわきまえず、自分勝手なペースでやっている人が多くなっています。これは同時に周りに対する思いやりにも影響を与えているようです。自分だけの世界に入ってしまい、周りがまったく見えない状態を作り出しているからです。無関心のせいで事故が起こらないことを祈ります。
≪iPad使用記≫
無料の辞書があります。単語の発音までわかるのでとても重宝しています。
Dictionary.com

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.750

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com