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NO.731                Ryo Onishi              5/16/2010  

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雑貨屋のひとり言

土曜日の夜(11時前)、防犯センターからの「火災が発生している模様」とのアナウンスがありました。
すぐに消防車のサイレンが聞こえてきたので、本当に非常事態だと思いました。ベランダから下を見ると消防車やパトカーが次々に到着し、前の道路は封鎖され、異様な雰囲気に包まれました。外に出ようとしたら煙がたちこめていて焦げたにおいが鼻につき、出るのをためらいました。4階から煙がでていて、焦げたにおいがしてきました。あわてて貴重品をカバンに入れて、16階から非常階段で地上に出ました。
幸い、たいした火事ではなかったのですぐに消し止められましたが、大きな火事だったら怖いなあと思いました。
≪R.O≫

ファジーこそ 日本の誇り

アメリカ人の発想からすると、「どうも日本人の考えていることは はっきりしない、なにかを聞いても イエス・ノーといった明確な反応がなかなか出てこない。一体 彼らは 何を考えているのだろう。」という疑問が 日本人に対してあるようです。これが 「顔の見えない日本」 とよく言われる理由の一つなのでしょう。私自身も典型的な日本人(と本人は思っている)なので、どうも Yes / No、右 / 左、と ズバリいうのが苦手です。

最近の若い日本人の皆さんは、かなりアメリカナイズしており、こちらがびっくりする程 単純明快に割り切れる人も居ますが、本来の日本やアジアの発想は、所謂 「二者択一、 二進法」ではなく――又は物事を明確に「分類・細分化」するのではなく、その逆で全体のバランスや相互関係、整合性を重んずるため 単純明快とはいかないものなのです。

一説によると、古来 インド哲学には 「四進法」という考え方があり、それは欧米的 「二進法」と比較すると、次のようになるのだそうです。
1.)西洋的「二進法」 ; @イエス、又は Aノー の二つだけ。
2)インド「四進法」; @イエス である
Aイエスであって、ノーでもある
Bイエスでなく、ノーでもない
Cノー である

上記 「四進法」の AとBについて、 私なりに 日本に当てはめて、次のような例を あげてみました。
A;日本は、民主主義国家であることには 違いないが、同時に 国家による 多くの規制・官僚統制その他、社会主義的体制をも上手に取りいれうまくやっているので、社会主義的国家でもある。(イエスであって、ノーでもある)
B;日本には、所謂 中流意識の人が圧倒的に多く、「金持ち」でもなければ、「貧乏」でもないという認識を 当たり前の事として持つ人が多い。(イエスでなく、ノーでもない)

物事を徹底的に細分化し、分類し、体系化する欧米的発想の おかげで、近代の学問と科学が大きく発展し、人類文化の進歩に貢献した事は 確かですが、その反面 これは妥協を許さぬ対決型思考であるため、物・心のバランスに欠けた 科学万能の方向に少々偏ってしまった感がみられないでしょうか。

21世紀は、まさに この物・心のバランスを取り戻す世紀になるだろう、というのが私の認識であり、人間の心をもっと尊重し、自然とは対決でなく調和しよう という時代になると思っています。その時こそ アジア哲学の出番であり、日本の(又は日本的)発想の出番なのです。

物事を ただ単にYes / Noで分類し 細分化してゆくだけではなく、もう一方では 逆に 分類の壁をどんどん取り払い、全体としての調和と そこに見える全体像の体系化により、人間が人間らしく生きる道とその真理を求める――そんなふうに見直されるのではないでしょうか。そして そこでは、必ずしもYes / Noで全てを割り切るのでではなく、ファジーな発想が見直され、重視されるはずです。

日本(日本人)のファジーについて、身近なところでは 日本語の用法に 具体例を見つける事が出来ると言われています。即ち、

1)日本語には 省略や 曖昧な言い回しが多い。明確な表現は出来るだけ避け、裏の意味を持たせたり 相手の勘に頼る表現をする。
〔例〕・その節はどうも 失礼いたしました。…(その節とは どの節?、失礼とは どんな失礼?)
2)日本語は 否定形の文形や婉曲な表現が多く、直裁な言い方は避けたがる。
〔例〕・――でないというわけでは必ずしもない… (あるの?、ないの?)
・彼は、3時にならないと戻って来ません。(戻って来るの?、来ないの?)

などなど・・・・。何を言っているのかよく分からない という批判の反面 、そこには、全体の調和を いかに保つかという思慮が感じられます。但し ファジーも程度問題で、例えば 「前向きに善処します」などという日本語は、言葉としては「前向き」でもその意味は「ソレハ出来マセン」というのが殆どであり、(イエスでありノーでもあるので これも「四進法」?)「全体の調和を保つ」のも ここまで来ると、少々 行き過ぎの感じがしますが。

日本人は また アメリカ人に比べれば、ホモジニアスな(均質化された)民族であるために、言葉でこまかく表現しなくとも「目で物を言」ったり、「以心伝心」や「阿吽(あうん)の呼吸」により 「不言実行」が出来るので このような ファジー表現に 益々磨きがかかったのかもしれません。

21世紀が アジア・日本の出番なら、我々は今から もっと自信を持って「ファジー」を主張しようではありませんか。これまでの我々のファジーとは、物事を「中途半端で、うやむやにしておく」こと ぐらいの意味でした。しかし、これからは ファジーである事を 声を大にして「明確に」主張するのです。ファジーとは「いいかげん」とか「適当にお茶をにごし ごまかす」と言う事では 決してなく、物と心と自然のバランスを通して 人間が人間らしく生き、自然とも共生し、環境破壊による地球の破滅もない 共存共栄のための発想だと思うからです。(注:雑貨屋ウイークリー34号掲載を再掲) 
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「」

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

流通の円をいびつにする格差

職をくれ叫ぶ大声コンテスト

啄木の手で手探りの明日の地図

煮詰まらぬ議論結局カネのこと

不況風略図にあった店が消え


( ニュースやぶにらみ )

「目標はベスト4」
最低でも≠ニは言いません −岡田監督

「平均寿命世界一」
首相の寿命がねえ −日本

「夢」
逆転満塁ホームラン −鳩山首相

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

 

森田さんから

今週はお休みです。

龍翁余話

龍翁余話(130)「愚かな話3題」

■愚かな首相
1ヶ月も前のことだが、オバマ米大統領が主宰する『核安全保障サミット』が4月12日、13日の2日間、ワシントンDCで開かれた際、中国国家主席・胡錦濤がオバマと1時間半に亘って首脳会談を行なったのに、同盟国日本の首相・鳩山は食事の合間、わずか10分程度の雑談でお茶を濁された。米紙ワシントン・ポストは14日付けで「このたびのサミットで最大の敗者は、不運で愚かな日本の鳩山首相」と書いた。すかさず龍翁が感情を剥き出しにして吼えた。「ベラボーめ!お前ら(ワシントン・ポスト)に言われなくても、“愚かな首相”であることは、日本人は分かっている。そういう首相(民主党)を選んだ日本国民が愚かであったことも充分に自覚している。だが、お前ら(アメリカ人)に言われたくない!日本の首相を蔑む前に、お前らのボス(オバマ)の、同盟国日本に対する非礼を咎めよ!」
龍翁が吼えるだけではどうにもならない。我が国の首相が受けた侮辱に対し、閣僚・外務省・民主党、そして日本のマスコミは何ら公式非難(抗議)声明を出していない。出さないのが寛容・大人、とでも思っているのだろうか?それとも、オバマやワシントン・ポストの(日本及び日本国民に対する)無礼を、無礼とも思わない無神経、思っても物が言えない隷属意識(弱気)が消えていないのだろうか?情けない、腹立たしい!
4月21日、アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)移設問題をめぐり、政府が迷走する中、鳩山首相(民主党代表)と自民党・谷垣総裁との党首討論が行なわれた際、谷垣が、ワシントン・ポストの記事を持ち出した。すると鳩山は「私は愚かな首相かもしれません」と言った。谷垣は鳩山に向かって「日本国総理大臣が“私は愚かだったかもしれない?”何ですか、それは!あなたはもっと(一国の首相としての)使命感を持っていただきたい」
傍若無人、怖いもの知らずの野人・龍翁と違って、上品で紳士的な谷垣とすれば、精一杯の言い回しだったろうが、本当は「あなたは、それでも日本国のリーダーか、プライドはないのか」と言いたかったのでは?

■愚かで未熟な政治屋たち
“愚かな首相”に加え政権運営の未熟な閣僚たち、彼らを牛耳る民主党幹事長・小沢一郎、閣内を引っ掻き回す社民党党首・福島みずほ、国民新党代表・亀井静香・・・“憂国の志”
を感じさせる政治家は一人もいない。“憂国の志”どころか、“憂党・憂私の輩”ばかりが日本の政治を動かしているのだから、外国から馬鹿にされるのは致し方ないのかもしれない。しかし、翁は我慢できない。与党ばかりではない、長年、政権を担当してきたベテランであるはずの自民党が野党に下って以降、それまでの野党(民主党など)と同じレベルの政治屋集団に成り下がった。「5月末までに普天間問題が決着しなかったら政権を交代しなければならない」かつて今の与党が野党時代に言っていた同じセリフ『政権交代』が繰り返される。それしか言えないのか、情けない。日本国の国会議員である以上、日本国と日本国民の現在と未来のために、国内・国際現状(窮状)打破策、百年の計の樹立を共に考える“国家観”、“国際観”に立つ政治が行なえないものだろうか?「私(我が党)は、こういう施策を持っている。共に考え、協力し合おうではないか」と、谷垣サン、勇気をもって鳩山サンに申し出てごらん、そして本当に共同作業をしてごらん、谷垣株も鳩山株も自民党株も民主党株も間違いなく上がる。そこに初めて“国家・国民のための政治“が確立する。外国からの信頼と尊敬も得られる。不用意に自民党を飛び出した、腹の据わっていない思い上がった政治屋どもが地団太踏んで悔しがるだろう。一番の愚かで未熟な政治屋は、そんな連中かもしれない。

■愚かな、ヤワラちゃんの決断
『谷亮子、民主党から参院選に出馬』のニュースに驚いた。「地球を覆うほどの愛で頑張りたい」が谷亮子の出馬表明。こんな意味のない飾り言葉は、まあいいとしよう。「田村で金、谷で金、ママでも金」を実現した。立派、というほかはない。だが「議員でも金」と言ったとしたら、それは大いなる錯覚、政治は個人競技ではない。国家・国民の命運をあずかる重大な任務(公務)だ。彼女が本当に、そんな言葉を口にしたとしたら、飛んでもない思い上がり、政治を知らない、底の浅いただの野心家、と言わなければなるまい。長年、“ヤワラちゃん”で親しまれ、世界で沢山の“日の丸”を掲げてくれた柔道家・谷亮子は、翁も大ファンであったし、彼女の将来は、日本の女子柔道界の発展に寄与、が翁の願いでもあった。それがこともあろうに、翁が普段から(日本国の獅子身中の虫と)忌み嫌う小沢一郎にたぶらかされて(?)、というのだから、“愚か、哀れ”と言うしかない。「小沢先生の強いリーダーシップのもとで頑張りたい」と小沢に対して全幅の信頼を寄せている谷亮子が「議員でも金」と言ったとしたら、その『金』が『政治とカネ』に見えてくる。むろん、これらの論評は、翁の個人的感情(偏見)以外の何ものでもないことは百も承知している。したがって、もし、彼女が議員になったとしたら(比例代表制で当選は確実)、その時は民主党や小沢一郎とは離れて、カネにまみれない清潔なスポーツウーマンらしい政治家・谷亮子として成長してもらいたい、という期待が翁の気持ちのどこかにあることも付記しておこう。

『愚かな話』は、翁、他人事ではなく自分自身に“愚かさ”を感じること多い。加齢と共に、だんだんと怖いものが無くなり、だれかれ構わず言いたい放題を吐いたり書いたりしているが、それに値する本当の力が己れに伴っていない実態を意識した時、やたら“虚しさ”が胸を突く。第一、今号の『愚かな話・3題』を取り上げたことも、実は“愚かしさ・虚しさ”を感じながらの執筆であった。しかし、もうよい、『9つの愚、1つの賢』が実感出来る余生であるならば、それもまた我が生き様(ざま)なり、と開き直ろう・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

 

今週ご紹介するのは韓国の釜山出身の女性ボーカリストWoong Sanの"Close Your Eyes"です。
今年の3月に発売されたばかりのアルバムです。
彼女の実家が仏教の研究をしている家系で17歳から寺院で尼僧の修業したという特異な経歴があり、そのときに授かった法名がWoong San(雄山)だそうです。
歌声は少しハスキーですが魅力的な声です。ファンになりました。
日本の有名なアーティストがバックでサポートしています。
2曲目のバックのトランペットと歌声はTOKU(661号でご紹介)です。
"Close Your Eyes"  Woong San
01. Close Your Eyes
02. Walk On By (Featruing TOKU)
03. Vivaldi's Song
04. Straighten Up And Fly Right
05. All I Want
06. Angel Eyes
07. Just One Of Those Things
08. After You've Gone
09. Fever
10. Love For Sale
11. Round Midnight
12. Sentimental Journey
Woong San(vo)
鈴木央紹(ts,as,ss 4,5,6,7,10)
松島啓之(tp 1,3,5)
天野清継(g 1,3,4,5,12)
渥美幸裕(g 2,9)
金子雄太(org 5,12)
秋田慎治(p 1,3,4,5,6,7,8,9,10,11)
安カ川大樹(b)
大槻“KALTA”英宣(ds)
スペシャル・ゲストTOKU(tp&flh&background vocal 2)

雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

5月中旬ですが気候が不順です。肌寒い日もあります。こういうときは風邪など引かないように注意したいものです。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.731

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com