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NO.715                Ryo Onishi              1/23/2010  

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雑貨屋のひとり言

先週の19日、20日、ワイフと伊勢に行ってきました。伊勢は小学生の修学旅行、30年位前に社員旅行で訪れて以来です。
伊勢神宮の五十鈴川にかかる宇治橋が昨年架け替えられたこともあって、伊勢神宮は私の予想をはるかに超える観光客が訪れており大変驚きました。伊勢神宮はだれもがお参りしたくなる場所なんですね。
内宮(ないくう)のそばにある、おはらい横丁とおかげ横丁もものすごい人でにぎわっていてこれも大きな驚きでした。伊勢はいいところで、おまけに美味しいものがたくさんあります。観光客が多いのもうなずけま す。宿泊した旅館には100%源泉の温泉があり、久しぶりに温泉をたっぷり楽しみました。日本にはいいところがたくさんあります。これからもそういうところを巡っていきたいと思いました。

伊勢神宮 内宮の入り口 架け替えられた宇治橋 伊勢神宮 内宮

おはらい横丁 二見ヶ浦 夫婦岩 伊勢うどん

≪R.O≫

2010年の科学技術と産業

  私のスクラップ・ブック(新聞切抜き帳)の中に、15年前(1995年1月3日付)の日本経済新聞の特集記事があるのをみつけました。タイトルは『2010年の科学技術と産業』となっています。内容は15年後(2010年)の日本の産業と技術の姿について産業界のトップたちの見解・予測を聞き、まとめたものでした。また15年後(2010年)に実現可能性のある50の新技術・新サービスについての人気度一般アンケート結果も同時に掲載していました。

 1995年といえば、戦後50年の節目を迎えた年であり、年初の1月17日には「阪神・淡路大地震」が発生、3月「地下鉄サリン事件」、5月「オウム真理教の教祖逮捕」などがあった年です。さらに4月19日には東京外国為替市場で1ドル=79.75円の史上最高値を記録しました。この頃は20世紀も終盤に近く、バブルはほぼ崩壊し、後に「日本経済、失われた10年」といわれる時代に突入していました。

 今回みつけた、この特集記事の中で産業界のトップに対する質問は次の3項目でした。
(1)「重厚長大から軽薄短小」に匹敵するような変化が2010年までに日本で起こるか。それはどんな変化か。
(2)2010年まで産業をけん引するキー・テクノロジーは何か。
(3)キー・テクノロジーを実現するための課題は何か。

 これらの質問に対する産業界トップ諸氏の見解はさすが卓見ぞろいで、例えば久米豊・日産自動車会長(当時の役職、後の諸氏も同じ)のものは次の通りでした。
(1) 起こる。エネルギーを含む広義の環境問題がすべての根幹になる。環境志向の技術融合化が進む。
(2) 情報通信ネットワーク、新素材、・バイオ、ライフ・サイクル・アセスメントを考慮した省エネ・リサイクル技術。
(3) 従来の個人的価値観から地球的価値観への転換、情報・交通インフラなど、新社会資本の整備。南北問題への取り組みと技術移転。

このほか、例えば「《モノ、カネ》から《社会、自然、人間》を重視する価値観へと変化する」(三好俊吉・NKK社長)、「地球環境問題関連技術、人間の感性に近い高度なロボット技術、材料技術」(同氏)、「コンピュータが家庭に入り込み、かつて家電が主婦を家事労働から解放したように、人間を知的労働から解放する」(水野博之・松下電器産業技術特別顧問)、「蓄資源・省エネ技術に代表されるエコ・テクノロジー、ニュー・インフォメーション・テクノロジー、バイオ・テクノロジー」(山路敬三・キャノン副会長)、「高機能素材の技術が開花する。たんぱく質を自由に設計し、医薬品はもちろん、情報処理や太陽発電などにも使えることがはっきりするのではないか」(伊藤昌寿・東レ会長)、「遺伝子情報解析・利用技術、双方向情報通信技術、非破壊検査技術、廃棄物処理やリサイクルなど環境関連技術」(森田桂・武田薬品工業会長)などなど。

上記の諸見解からわかることは、これら産業界のトップにいた方々は15年前の時点でかなり明確に今日を見通し、予測していたことが理解できます。今や私たちのなじみの深い言葉となっている省エネ、リサイクル、バイオ、地球環境問題、遺伝子、ロボットなどの言葉が、これら回答に多出しています。それまでの時代、大量生産・消費を推し進めてきた産業界のトップたちからある種、現状否定ともいえる発言がこのころすでに発せられていたのです。この新聞記事ではこの現象を「シーズ(種)探しから舵(かじ)を切り替えニーズ重視の技術開発を――。産業界が21世紀に取り組む技術開発の方向が明確になってきた。生活の質を高める技術が日本の産業界の取り組むべき課題だ」としています。

そして15年前のこの記事は次のように締めくくられていました。「高齢化、環境問題、交通問題・・・。2010年の課題は見えている。大競争時代に勝ち残りながら、こうしたグローバルなニーズにどう応えていくか。研究開発は、お手本のない独創性が問われる時代に突入する。」

さて、あれから15年、上記課題にむかって日本の産業、技術開発は今どうなっているのでしょか。――― 以下次号へ続く ―――

   河合 将介( skawai@earthlink.net )   河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「」

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

プロの目にアマのゴルフが楽しそう

江戸ロマン写楽は謎のままがいい

円高でダイヤ ワインが下がっても

自然保護トトロの森は守り抜く

趣味の輪にいて納得の長寿国


( ニュースやぶにらみ )

「白鵬連日の黒星」
随一の実力者でもねえ −鳩山首相

「攻防」
足取りと肩透かしばかり −国会場所

「オバマ政権満一年」
カネの疑惑なしで? −鳩山首相

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

句会場(千駄木)周辺ぶらり散歩(33)
*木下順二 −周辺散歩
順二がこの周辺をよく歩いていた様子が、著書『本郷』に書かれています。「私は東京の中の往来の中で、この道ほど興味ある処はないと思っている。」と荷風が『日和下駄』に書いた5・6年後とありますから、1920年頃の藪下の道です。動坂の叔父さんの家を辞去した母と私が、この道を根津権現のほうへ向かって歩いたことになる。舗装なんてむろんしてあるわけがない。雨が降ればぐちゃぐちゃとぬかるみにまっていたものだ。昼なお暗いというような印象だけが残っている。  そして1960年頃です。ここが(注:観潮楼跡)こう整えられる前の焼け跡風景を私はよく覚えていないが、覚えているのは鴎外三男の類さんがここに千朶書房という新本の書店を開いていられて、立ち寄るといつも、お得意先への本の売り込み競争がいかに大変か、この商売がいかに自分に向いていないかという話を、おっとりとした調子で語られたことだ。記念図書館の落成は一九六三年のことで、その時は私も応分の寄付をしたが、類さんはお店を閉めねばならなくなり、自分の土地から店立てを食っているんですよと苦笑されていたのを思い出す。千朶書房というのは斎藤茂吉さんの命名だということを類さんが『鴎外の子供たち』の中に書いてある。 以下は1980年代の様子ですので、今でもこのへんを歩くと、文章に近い町の様子に出合えます。一度句会の披講の間の時間にでも歩いてみて下さい。わが家を出て東の方面へ、一番の近道を三、四分も歩くともう藪下通りに直角に突き当たる。藪下通りの途中のいろんなところへ出る道が、近道をのけてもたぶん四つぐらいある。たぶん、ぐらい、というには、長年このへんをうろついている者として頼りない言い方だが、それほどいろんな細い道や変な道が、わが家と藪下通りの間に横たわる森閑たるお屋敷町のなかに組み合わさって存在している。もう行き止まりかと思える古い門構えに突き当たると、そのすぐ右脇に塀の角からずうっと古い不揃いな石段が向こうへ流れ下っており〜

森田さんから

今週はお休みです。       

龍翁余話

龍翁余話(114)「どう生きる」

昨年8月に「尿管ガン」で右の尿管と腎臓を全撤、膀胱の一部切除の大手術をした後、わずか2ヶ月で週1回のゴルフ再開、11月にはハワイ旅行でゴルフは勿論、乗馬までやってのけた翁、周囲(友人たち)から“不死身の龍翁”と言われ(本当は呆れられたのだろうが)、自分でもいい気になって“老いはまだ先”と錯覚したまま新年を迎えた。ところが、正月3が日を過ぎて突然、再びの血尿を見た。昨年と同様、体のどの部分にも全く痛みは伴わない。“前歴”があるだけに、さほどのショックはなかったが今度の血尿は、いったい何なのだ?・・・

11日の夜、翁がいつもお世話になっている米沢のドクターY先生にアドバイスを求めたら「とにかく早く主治医に連絡しなさい」。最初に翁の尿管ガンを発見してくれたY先生は、おそらく出血の原因を(既に)察知されたのだろう、かなり強い語調だった。そして12日朝、主治医K先生に電話、慶応病院へ。緊急検査の結果「もしかして膀胱に異変が?」と診断され「即入院・手術」を言い渡されたが、翁の事情(エッセイ執筆ほか)で14日入院・手術となった。結果はY先生、K先生の懸念通り『膀胱腫瘍(ガン)』であった。

入院前夜(13日夜)、福岡市の友人から1冊の本が送られてきた。本のタイトルは『生きぬく力』、著者は友納徳治さん、“懐かしい人”である。福岡市西区今宿にある『伊都キリスト教会』の牧師さんだ。エッセイ仲間の友人Sさんのご紹介で、7年前、東京駅八重洲口の喫茶店でたった1回だけの出会いだったが、牧師でありながら宗教家を気取らず、知識(造詣)をひけらかさず、静かな物言いに独特の響き(味わい)があって、いつの間にか聴く人を魅了する不思議な雰囲気をお持ちの御仁だった、と記憶する。少なくとも豪放磊落・傍若無人を自認する翁とは全く正反対の人物であるが故に、翁もその人への印象を強めたのかも知れないが、いずれにしても友納牧師の著書であるからには、これは何としても拝読しなければ、と早速、病室に持ち込んだ。

術後10時間、水が飲めない。“渇き”がこんなに辛いものか初めての経験だ。何と言うタイミングだろう、こともあろうに『生きぬく力』の第1章に、いきなり『乾き』(谷川俊太郎)が出てくる。ご承知のようにこの詩の内容は “渇きは水だけでなく思想・愛・神に渇いている・・・それだけではない、実は、何に渇いているのか分からない”を謳っているのだが、“水を下さい、水を・・・”の1節がやたら目に留まって苦しかった。だが、その後に続く牧師の(高校時代の)肺結核による壮絶な闘病生活(記録)の中から、「生と死の狭間で喀血を繰り返し意識が混濁する私の足元で懸命に祈り続ける母の姿に涙し、この母のためにも私は死んではならない、と内からこみ上がる熱いものを感じた」という文章に感動した。思うに、この時、徳治少年は、すでに渇きの1つ“愛”を体得することが出来た。当然だろう、子を思う母の愛の祈り、親を思う子の愛の意志力によって一命を取りとめたのだから、これほど確かな“愛”はあるまい。そして、徳治少年は『師との出会い』によって“神”を知る。しかし、また新たな渇きを感じる――“生きるということは、どういうことなのか?――

氏は、大学(神学部)を卒業して牧師への道を歩むのだが、それは彼が少年時代に抱いた人生最大の課題“どう生きるか”の指標を探し求める旅でもあったのではないだろうか?翁は、この本の第1章『渇きに気づく』、第2章『生かされていることに気づく』、第3章『命に気づく』以下、第5章までの章タイトルにつけられた“気づく”に意味があるように思う。牧師は礼拝時に説教を行なう。説教とは宗教の教義・教典を人々に説き明かすことだが、この本は教義・教典の説教文ではなく(多少の聖書引用はあるものの)全編、氏の長年の体験(旅路)から会得した“人生訓”であることに“気づく”。

7年前にお会いした時、『人間のライフサイクル』についてお話をうかがった。誕生から死までの各年期(年層)に、我々は何を学び、何を行ない、この世に生を受けた証(あかし)をどう刻んで行くかのお話であった。翁、その時のメモを今でも大切に保存しているが、そのことが第2章『生かされていることに気づく』に詳記されている。改めて熟読させていただいた。分かっていたつもりが、いかに浅く、行ないが実っていないかに“気づく”。
だが、後悔はない。“気づく”ことは新たなスタートだと思うから。老年期とはいえ、生きている以上は「どう生きるか」を学び、行なわなければならない。友納牧師は言う「気づこうではないか――大切なものを大切にするために」

2度目のガンにやられ、心身ともに疲弊している今、この本は翁にとって正に“福音”に等しい響きを与えてくれた。これから先、数ヶ月かかる抗ガン治療・療養への取り組み方にも意欲を起こさせてくれた。著者・友納牧師と贈ってくれた福岡(今宿)の友人に心から感謝しつつ・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

 

今週はこれまでにも何度かご紹介している、Eddie Higginsのアルバムです。私の好きなアーティストです。
大人のジャズって感じです。

"Bewitched"  Eddie Higgins Trio

1. What a Difference the Day Made
2. Detour Ahead
3. Bewitched, Bothered and Bewildered
4. You Must Believe in Spring
5. Beautiful Love
6. Alice in Wonderland
7. Angel Eyes
8. Philanthropist
9. Estate
10. Blue Prelude
11. I Hear a Rhapsody
12. As Time Goes By
13. Autumn Leaves

以下のURLで試聴できます。
http://www.amazon.com/gp/recsradio/radio/B00007K4QD/ref=pd_krex_dp_001_001?ie=UTF8&track=001&disc=001


雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

伊勢に行った19,20日の二日間は大変ラッキーなことにとても暖かく旅行日和でした。
初めて入った鳥羽水族館で見た、”せいうち”のショーは面白くて大笑いしました。いやーたのしい小旅行でした。


雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.715

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com