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NO.706                Ryo Onishi              11/22/2009  

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雑貨屋のひとり言

3日連休はどうお過ごしですか?寒くなってきたので、服装も冬の装いです。これから朝起きるのがつらいですね。でも休みの朝でも早く目が覚めるのは歳のせいでしょうか?
≪R.O≫

おどり字

パソコンの普及により、近頃の私たちにとって文字は画面に打ち出せばよく、紙の上に直接書く機会が少なくなりました。私自身も漢字は読めても、書く能力が目に見えて衰えているのを痛感します。これは加齢によるボケだけではなさそうです。

日本では最近、漢字ブームのようですね。漢字や漢字検定に関する本もあふれていると聞きました。私たち夫婦は日本語のテレビ番組を楽しむため、しばしば近くの日系レンタル・ビデオ店へDVDを借りに行きますが、そこにも漢字に関するクイズものがたくさん並んでいます。

パソコンで文字を仮名またはローマ字で打ち込み、転換すればどんな難しい漢字でも一瞬でよびだせ、書き方を覚えなくとも漢字まじりの文章を作れるし、知らない漢字まで目につくようになるので、かえって漢字が身近になったこともブームの一要因なのでしょうか。もしそうだとしたら、書く必要がなくなったパソコン時代だからこそ逆に漢字にふれる機会が多くなったということになり、おもしろい現象といえそうです。

私が趣味で励んでいる詩吟は、一言でいえば「漢詩に独自の節をつけて吟ずるもの」であり、漢字の詩があってはじめてできることです。中国や日本の偉人、賢人や詩仙・詩聖たちが詠んだ詩の漢字一文字、一文字に作者の魂が込められているように感じます。
私の通う詩吟クラスでは、先生(師範)が黒板に書いてくれる、その日教材とする漢詩を私たち生徒が自分のノートに書き写すことからはじまります。この書き写しにより、これまで気にもとめなかった文字の知識について学ぶことがしばしばあります。

繰り返し文字(例えば「清明の時節 雨紛紛」)の中の「紛紛」を私たちはよく「紛々」と書くことがあります。同じ文字を繰り返すとき、前の字に続けて「々」と書くのです。この「々」とは、はたして文字なのだろうか、もし文字(漢字であろうと、国字であろうと)であるならばこの「々」一文字ではなんと読むのだろうか、クラスで話題になりました。

この疑問が話題になったとき、私も恥ずかしながら正解を知りませんでした。自宅へ戻って早速、パソコンで調べ、ようやくある程度納得のゆく解答を見つけることが出来ました。
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まず、パソコンのフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、この種の字は「おどり字」とよばれ、主に日本語の表記で使用される特殊記号の一つなのだそうです。ほかに「ヽ」、「ゝ」などがあり、「おどり」、「繰り返し符号」、「重ね字」、「送り字」、「揺すり字」、「重字(じゅうじ)」、「重点(じゅうてん)」、「畳字(じょうじ)」などとも呼ぶことがあるようです。

 中国でもこの種の記号は昔(殷の時代)からあったそうですが、現在公式に用いているのは日本語だけとの説明でした。尤も、台湾では日本統治時代の遺風の「々」が使われることがあるようで、例えば中国語の「謝謝」を「謝々」と書くことがあるようです。でも公式の文書では用いないようです。

上記のとおりで、「々」は文字ではないので読み方というものはなく、文部省は「呼び名」として「同の字点」と表現しているとのこと、文部省教科書局調査課国語調査室作成の、「くりかへし符号の使ひ方〔をどり字法〕(案)」に記しているそうです。これによると、「ゝ」は「一つ点」、ひらがなの「く」の伸びたようなのが「くの字点」、JISにはないと思いますが、「ゝ」を二つ重ねたようなのが「二の字点」、「〃」が「ノノ字点」となっているとのことです。

 日本人の場合、名前に「々」が使われているケースがありますが、(例えば「佐々木」、「奈々子」など)これは,昭和56年9月に出された法務省通達により使用が認められているということでした。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「贈る言葉」

♪〜暮れなずむ街の光と影の中〜愛するあなたに贈る言葉〜♪・・・九州出身の武田鉄也が歌う『贈る言葉』。この歌は、初恋に敗れた男性が、去りゆく女性に贈るシチュエーションの歌詞だが、人の背中に語りかけるような部分もあるため、卒業や旅立ちの時によく歌った。入学・入社や卒業や季節行事、一年を通して節目となる日本の慣習・文化行事などに加え冠婚葬祭の時に、よく引用したり贈ったりする本や歌がある。そういう機会や贈り物として使う言葉や本は、自分でも時々読み返しつつ噛み締めることにしている。世の中には、「人・モノ・金・情報その他」を動かす難しい本が沢山出回っており、政府関係者や経済人は誰もが手にしている。しかし、時には、本屋や自分の本棚で埃高く埋まっている書物の、ほんの一節に心をとめてみるのも大切なことだと思う。

先述した『贈る言葉』の場合、「悲しみこらえて微笑むよりも涙かれるまで泣くほうがいい、人は悲しみが多いほど人には優しくできるのだから」とか「信じられぬと嘆くよりも、人を信じて傷つくほうがいい」という文節は、せわしく切ない社会生活でくじけそうになりながらも、人にどう向き合えばいいのかを語りかけてくれる。また、結婚式の時に頼まれる挨拶では、下手な話しより、ひとつの詩を朗読して、贈る言葉に代えることがいい、と私はそうしている。それが、詩人・吉野弘の『祝婚歌』。結婚生活のみならず、部下や同僚などとの会社生活にも大いに役立つ一節、「正しいことを言う時は、少し控えめにするほうがいい、正しいことを言う時は、相手を傷つけやすいものだと気づいている方がいい」は、会社時代も、専業主婦の今も、毎日のように自分に言い聞かせている。さらにもう一つ、ロバート・フルガム(米国人、作家=元牧師・美術、哲学教師)の「人生に必要な知恵は幼稚園の砂場で学んだ」の中にある一節、「何でもみんなで分け合うこと、ずるをしないこと、人をぶたないこと、使ったものはかならずもとのところに戻すこと、ちらかしたら自分で後かたづけをすること、人のものに手を出さないこと、誰かを傷つけたらごめんなさいと言うこと」。どのような気持ちで、どのように毎日の生活や人間社会を生きるかを分かり易く具体的に示しており、幾つになっても役に立つ真髄が込められている。これらのことは、何度かこの『さくらの独りごと』でも紹介したが、今でも私は、日々、頭の片隅において時折心に問いかけている“贈られた言葉”である。

ところで、テレビや新聞の報道を通じて知らされる日本政府の新しい取り組みやその準備の一部(事項や政治家・担当者)に、前述の吉野弘やロバート・フルガムの言葉を贈りたくなる時がある。特に、現在開催されている「事業仕分け」でのやりとり。どんなに立派で正しいことをやる時でも、やりかた(進め方)によっては、その工程も成果も天と地の差がでる。それは人間に感情というものがあるからだと、私は思う。行政を司る人が、国を良くするためとはいえ、権力という剣を振りかざすような一方的な物言いや、やり方では、人の感情も本来の国の財産も真っ赤かになってしまうような気がしてならない。せっかくいいことをやるんだから、もうちょっと“やり方と言い方”を変える知恵を出してほしい。新しいことを進める時にはそれなりのルールとマナー、神器と仁義が必要で、特にマネーを扱うものは高度なマナーが不可欠だ。それは、大学院や経済界のトップで読まれる書籍よりも、保育園や幼稚園で既に学んできたことに行きつきはしまいか、と思う。

さて、かく言う私も、毎日反省の繰り返し。日々の暮らしの中で、つい強い口調でストレートに物を言ったりすると、「もっと違ういい方の方がいいと思うよ」と主人に叱れることが多い。その度に、正しいことを言う時に、ゆっくり控えめに私に問いかける主人のこの手法は、凄いなと思うのである。言葉は、投げつけるのではなく、いつも贈るようにと心がけるといいのだろうが、せっかちな私にはなかなか難しい。この際、贈る言葉、多くの人が贈ってくれた言葉を思い起こしてみることにしようかな・・・と呟く、さくらの独りごと。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

狭い庭ながら律儀に四季の花

夫婦喧嘩 元は隣の青い芝

ネジ巻けば動く亭主のバッテリー

定年にまだ歯車は錆びてない

百薬の長を主治医に処方され


( ニュースやぶにらみ )

「国会で天下りを追及」
世襲はOKです −小泉進次郎

「MVPにラミネスとダルビッシュ」
野球はカタカナ横綱か −相撲協会

「異常気象」
氷河期再来 −雇用
温暖化加熱 −地球

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

森田さんから

今週はお休みです。
               

龍翁余話

今週はお休みです。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

 

アルバム約1000枚分をデータベース化しました。
これまでご紹介したのが140アルバム、この分だとあと10年分以上はある計算になります。今週は女性ジャズボーカリストNoonの"Better Than Anything"です。

"Better Than Anything" Noon

01.MOONGLOW(Hudson - De Lange - Mills)
02.MOON RIVER(Mancini - Mercer)
03.ONE NOTE SAMBA
04.BETTER THAN ANYTHING(Louhborough - David)
05.CALL ME(Tony Hatch)
06. (THEY LONG TO BE)CLOSE TO YOU
07.BLUESETTE(Thielemans - Gimbel)
08.DANKE SCHOEN
09.NOTHING BUT A FOOL(Barbosa - Reis - Brown Jr.)
10.IT HAD TO BE YOU
11.I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN(Bacharach - David)
12.GETTING SOME FUN OUT OF LIFE(Burke - Leslie)


雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

民主党が政権をとって2ヶ月経ちますが、日本の政局、経済の混迷の度合いが深まっています。リーマンショック以来、日本は不景気が続き、とうとうデフレになってしまいました。あれほど強かった日本が、なんでこんな弱い国になってしまったのでしょうか?

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.706

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com