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NO.660                Ryo Onishi              1/4/2009  

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雑貨屋のひとり言

2009年あけましておめでとうございます。みなさんどんなお正月を迎えられたでしょうか?昨年後半の世界的な経済の落ち込みで、不安を抱えたままの年越しとなりました。今年は一体どういう年になるのか想像しにくいのですが、良い意味で創造していきたいと思っています。グローバル化で、情報があっという間に地球をめぐりますが、地球や地球上の生物にとって良い影響を与えるように広がってほしいものです。≪R.O≫

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
元日のロサンゼルス周辺は朝のうち濃い霧に覆われましたが、穏やかな一日でした。気温も日中は20℃近くになり、平年並みと思われます。ただ、昨年末は不順で低温な天気だったので寒い年末でした。住宅地からはるかに望む山々も雪に覆われています。

私たち夫婦は日本にいた頃から毎年、年末はどこかへ出かけることにしており、年越しはいつも旅先でした。数年前まではその癖が抜けきらず、アメリカ国内をドライブしながら正月を迎えていましたが、ここ数年はさすがに少々億劫になり、自宅での年越しが多くなりました。

しかし、今回はどこかで新年の瞬間を迎えようと、わが夫婦どちらからともなくその気になり、大晦日にドライブで出かけることにしました。

これが日本国内だったなら、さしずめ神社仏閣への二年参りということになるのでしょうが、ここはロサンゼルスであり、二年参り先(?)をインデオ(パームスプリングス郊外)の先住民・カジノ場ということにしました。カジノで来たる年の運勢を占おうというわけです。(カジノ場へ『二年参り』とは神仏を冒涜すること甚だしいのですが、神様、仏様、ゴメンナサイ!!)

さて、大晦日の昼過ぎに我が家を出発、2時間後に現地到着、それから過ぎし一年の垢を洗い流すべくカジノ(スロット・マシン)三昧という罰当たりな時間を過ごしました。真夜中が近づくにつれ、人々でカジノ場は溢れんばかり、物好き(われわれもその仲間です!)はいるものですね。場内に設置されている2,000台を超えるスロット・マシンや他のゲーム台は人で占められ空きがないほどになっていました。ゲーム機器だけでなく、シアター、食堂、バー・カウンターなども人で埋め尽くされていました。

年越しの瞬間が近づくと、カジノ場ではマイクを通じて盛大にカウント・ダウンの放送があり、カウント・ゼロの瞬間(元日午前0時)、詰め掛けていた客がいっせいに歓声(奇声?)をあげ、Happy New Year!で館内が割れんばかりでした。まさに派手で陽気なカリフォルニア人の面目躍如の光景でした。

さて、私たちの来たる年の運勢(スロット・マシンの結果)は如何だったかというと、私は『中吉の上』、わが妻は『中吉の下』という結果でした。(百年に一度ともいわれる不況の中で、『中吉』とは出来すぎかもしれません。――― 今年は良い年にするぞ!!)

カジノ場をあとに興奮冷めやらぬ私たちが帰路についたのは元日午前二時ちょっと前、車がロサンゼルスへ入ると、フリーウエイ上は霧に覆われ、自宅が近づくにつれ霧はますます濃く、私たちは前方を走る数少ない車のテールランプを必死に追いながらのドライブとなってしまいました。午前三時半、自宅にたどり着いた時は数メートル先の視界すら危ういほどでしたになっていました。

カジノ成績からの占いでは今年は『中吉』だったのですが、霧に覆われたその後のドライブからすると、やはり2009年の見通しは『濃い霧に中』ということになるのかもしれません。でも霧はどんなに濃くてもそこを抜け出せば明るい世界があるはずです。今年は霧の中から上空を見据え頑張ろうと誓いを新たにしている私です。

みなさん、今年もよろしくお願いいたします。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 牛丼の並が知ってる不況風

肩ロース偽と知ってるバーコード

お座敷の牛追い唄に空がない

取り敢えず牛尾についている野心

九度目の丑でギネスを視野に置く

( ニュースやぶにらみ )

「今年の宝船」
貧乏神が割り込んできた −七福神

「初詣」
2日早朝、大手町読売新聞社前 −箱根駅伝フアン

「箱根駅伝」
天下のケン脚 −東洋大チーム

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

句会場(千駄木)周辺ぶらり散歩(7)
 *「鈴木晴信と笠森お仙」
「乱歩゚亭」から三崎坂を少し上った左に「大円寺」があります。      ここには江戸中期の浮世絵師・鈴木春信の碑(笹川臨風撰)と江戸明和の  三大美人の一人笹森お仙の碑(永井荷風撰)が建っています。
【荷風の撰文】
 「女ならでは夜の明けぬ、日本の名物、五大州に知れ渡るもの、錦絵と吉原なり。笠森の茶屋のかぎや阿仙、春信が錦絵に面影をとどめて、百五十有余年、嬌名今に高し。今年部門の粋人、春信が忌日を選びて、ここに阿仙の碑を建つ。時恰大正己未夏 六月鰹のうまい頃」      
お仙の美貌の評判は、鈴木春信の美人画の他にも絵草紙や芝居などあら ゆる江戸のマスメディアに取り上げられ、手毬歌までもが生み出されました。 「「「
「向こう横町のお稲荷さんへ、一銭あげてざっと拝んでお仙の茶屋へ、  腰を掛けたら渋茶を出して、渋茶よこよこ横目で見たらば、土のだんご  か、米のだんごか、おだんごだーァァんご、まずまず一貫貸しまァしィた」    
東京近辺で育った人の中にはこの唄を見て、少女の頃の毬つきを思い出  された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

森田さんから

 
                                                                                                            

龍翁余話

龍翁余話(64)「大河ドラマ・天地人」

平成21年のNHK大河ドラマ『天地人』(火坂雅志原作)が、きょう(1月4日)から始まる。主人公は、第2代上杉家当主(米沢藩初代藩主)上杉景勝の執政・直江兼続(なおえかねつぐ)である。「戦国乱世は、人々は“利”によって動いた時代だが、北の大地に“義”に生きた漢(おとこ)がいた。直江山城守兼続、上杉景勝の家老でありながら豊臣秀吉や徳川家康を畏怖させた傑物。上杉謙信から受け継いだ“義”を貫き、仁愛の境地に達する兼続の苦闘と栄光を描いた物語である」(『天地人』の解説より)。

翁が米沢との縁が出来たのは4年前。それは『龍翁余話』の前に書いていた、もう一つのエッセー『龍翁の独り言』(18)『米沢紀行<その1>』で紹介した米沢市Y医院ご家族との友誼に始まる。歴史好きな翁にとって米沢は上杉一族研究の垂涎の地。米沢藩中興の祖と言われる名君・第9代藩主鷹山(ようざん)については多少の知識は得ていたが、直江兼続については名前だけで詳しくは知らなかった。米沢市制100周年記念(平成元年)に発行された『直江兼続伝』(米沢信用金庫叢書)で兼続の生きざまを知り、その稀有の武将ぶり・戦略に長けた政治手腕・好学の士・詩人というところに魅力を感じた。「米沢において治水灌漑、開墾、植林などの農業基盤を築き、屯田制度(下級武士を城下の郊外に駐屯させ、普段は農作業を行なうが危急に際、出兵する制度)も確立させた。つまり、米沢における上杉家の家風、制度は、直江兼続によって基礎をなし、中期に至って名君・上杉鷹山公によって構築された」と、その本には記されている。
(上の写真:インターネットより)
                              
しかし、翁が最も魅かれたのは“義と愛を貫いた漢”という点だ。
兼続の兜は、前立てに“愛”の一文字を掲げている。『天地人』
の著者・火坂氏は、この“愛”の意味するところは、民を愛する愛民説と、軍神の愛宕大権現、あるいは愛染明王への信仰を表わすという説。もう一つ、上杉謙信の言葉「大将の根底とするところは、仁義礼智信(儒教)の五規のほかに、慈愛をもって衆人を憐れまねばならない」・・・兼続の“愛“は、彼が師と仰ぐ謙信から受け継いだ戦国の武士道(精神)を表わすものだったのではないか、と述べている。したがって『天地人』は当然“義と愛“を重んじた兼続の生きざまを描いたものだが、藤沢周平の『密謀』でも、兼続の人に対する深い思いやり(仁愛の精神)と信義を重んじた知将であったことが強調されている。

今の日本に、固い信義と深い仁愛の心を持って国を治める政治家はいないものか、ふと、現実の政治家たちの顔を思い浮かべ、心が曇る。仁も無く、義も無く、礼も無く、智も無く、信も無く、愛民の心も無く、あるのは党利党略、私利私欲ばかり。これで成熟した国家、品格ある国家と言えるのか、新春早々から龍翁、憂いのため息をつく。今年の年賀メールにも書いたが、『丑』の意味は二つのものが重なり合う境・・・一つのことが終わり、新しいことが始まる“転機”だそうだ。本当に今年は日本国の転機となるのか、いや、民生安定のために、何としても好転を図って貰わねばならぬ。政治家たちよ、兼続に学べ。そして鷹山公の遺訓を思い起こせ“為(な)せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり”。

翁の米沢贔屓(ひいき)が市の耳に入ったのか、商工観光課から“観光大使”の誘いがあり、平成19年度の1年間だけ引き受けた。“観光大使”と言っても、特別な役割を与えられるのではないが、翁、身近な知人にはもとより、エッセーやスピーチの会などで“歴史の町、美味いもの町、人情の町・米沢”をPRした。ちょうどその年、NHKが平成21年の大河ドラマ『天地人』を発表した。そこで翁、兼続公夫妻が眠る市内の春日山林泉寺に参詣、墓前でドラマ『天地人』の成功を祈った。(NHKスタッフでもないのに)“高視聴率祈願”は、一人でも多くの観光客が訪れ、米沢の歴史、美味いもの、人情に触れて貰いたい一心からである。
春日山林泉寺(曹洞宗)は、明応5年(1496年)、越後国高田(今の新潟県上越市)に建立、上杉第2代当主・景勝が会津から米沢移封後、元和3年(1617年)に現在地に移された。長尾家・上杉家・直江兼続公の菩提寺であり、上杉家代々の奥方や多くの家臣たちの墓もある。更にこのお寺には、上杉家の家訓『宝在心』(全16項目)が保管されている。景虎(謙信)が初めて毘沙門天(像)に出会った時、像の左手に持っている宝箱の謎を解いた言葉が『宝在心』、つまり、宝というものは、全て己れの心の内にあるものだ、と悟ったという。直江兼続もまた、この家訓によって『義と愛』の武士道を築いたのだろう。(上の写真:左が兼続公、右が夫人・お船の方)

新年に際し、翁、改めて“仁義礼智信”と“仁愛”に思いを馳せ、『宝在心』の幾つかを肝に銘じたい――「心に慾なき時は義を行ない、心に驕りなき時は人を敬う。心に迷いなき時は人を慈しみ、心に曇りなき時は心静かなり」・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
 

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

のらりくらりとやらせてもらっていますが、驚くことに122回もご紹介していました。ご紹介することで自分自身もジャズの面白さを再発見できるのがうれしいと思っています。これからもできるかぎり、続けていきたいと思います。お役立ていただければ幸いです。
今週は女性ピアニスト、木住野佳子のアルバム"Timescape"です。
とても聴きやすいスタンダードジャズです。サンバのノリもあり、バラードありもすばらしいアルバムだと思います。2曲目はみなさんも聞き覚えのあるビートルズのナンバーCome Togetherです。日本にもたくさんの素晴らしいジャズアーティストがいるのでうれしくなります。
Timescape/Yoshiko Kishino(P)(GRP) - Recorded December 8, 10 and 11, 2004.
Yoshio Suzuki(B), Daiki Yasugakawa(B), Tommy Campbell(Ds), Yosushi Ichihara(Ds) 1. Wave
2. Come Together
3. All Of You
4. No Bore Blues
5. A Child Is Born
6. Wives & Lovers
7. For All We Know
8. Spring Is Here
9. When The Saints Go Marching In
10. My Foolish Heart


<R.O.>

編集後記

明日から仕事の方も多いことでしょう。今年も元気でやっていきましょう。雑貨屋もごひいきによろしくお願いします。
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

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Zakkaya Weekly No.660

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
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